今日の言葉
武士は食わねど高楊枝
ことばコンパクトより
「武士は、貧しくて食事ができなくてあたかも食べたかのように楊枝を使って見せる武士の清貧や体面を重んじる気風をいう。また、やせがまんすることにもいう。」
日本人の習慣として、お世話のなった人に対して、何がしかのお礼をします。そこの兼ね合いがとてもむずかしい問題です。現金はいくら包もうとか、どんな品物が喜ぶだろうか、値段はあれくらいにしようか悩みます。逆にいただくほうもこんなことでこんなにいただいていいのだろうか、もっとはずんでもいいのではと思案をめぐらします。贈収賄とはその延線上にあり、ただ違うのは何もしないのに、お金を懐にいれてしまうことです。どこまでが、贈収賄にあたるか基準がむずかしいく、そのために公職選挙法等の存在があります。西郷隆盛の有名な言葉です。「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られるなり。」現代の日本人では、この気概をもつ人はいくなりました。私も同じです。久しぶりに外国人労働者の記事を紹介します。
朝日新聞より
献金3年間68議員
外国人労働者を取り巻く制度がめまぐるしく変わる中、政治との結びつきを求める事業者らがいる。受け入れを支援する企業からの政治献金を調べたところ、2018年までの3年間で少なくとも68議員に約3千万円の寄付があった。献金の理由についてある事業者は「情報収集やスムーズな手続きに有効だ」と明かす。
制度の情報求め
「制度が変わる時に早く正確な情報を得られるのは大きい」。広島市で外国人技能実習生を受け入れる「監理団体」は16~18年、地元議員の自民党支部に計86万円を寄付した。情報を重視するのは、制度が見直しを繰り返してきたからだ。
1993年に始まった技能実習制度は職種が年々広がる一方、低賃金や長時間労働が問題化。受け入れ先への監督を強化する「外国人技能実習制度適正化法」が16年に成立した。広島の団体の担当者は同法の国会の審議の見直しを、議員事務所に問い合わせたという。「制度がいつできるかで事業計画は大きく変わる」
北海道の監理団体の代表を努める男性は17年の衆院選の前、初めて政治献金をした。相手は道内議員の自民党支部で、金額は1万円。「役所の対応は、議員の紹介があるかどうかで変わる」と話す。
農業や酪農の人手不足は深刻で、中国やベトナムから技能実習生を受け入れてきたが、期間は最長で5年だった。そんな中で18年、建設、介護、農業など14業種を対象にした在留資格「特定技能」でさらに5年間働けるようになった。
北海道の団体は、特定技能の労働者を支援する「登録支援機関」にもなった。ただ、新制度の手続きはこれまで以上に煩雑になったと感じる。「現場の苦労を伝えるには議員の力が必要だ」という。
与党議員に9割
朝日新聞が、11月末時点で法務省に届け出があった3212の登録支援機関や機関の代表者が16~18年に国会議員の関係政治団体に行った寄付を調べたところ
少なくとも65の企業・団体側が68人の国会議員側に約3100万円を寄付したことが確認できた。寄付総額の93%は自民党、公明党の与党議員が占めた。
今年8月、自民党の上野宏史衆院議員が外国人労働者の在留資格認定をめぐる法務省への口利き疑惑報道で、厚生労働政務官を辞任した。最近まで国会議員の秘書を努めた男性は、業者から外国人の名前や申請番号を聞き取り、照会することがあったと明かす、「業者の悩みは入管当局の審査が長引くこと。政治家に照会を頼む例は少なくない」
移民政策に詳しい国士舘大の鈴木江里子教授は、「外国人労働者の受け入れは、海外で人材を募ったり、態勢を整えたりするのに長い準備期間がかかる。制度に関する情報をいち早く知る利点は大きいが、国会議員は、寄付を受けても業者の利害を優先するのではなく、公共性に立つことが重要だ」と話す。
(山崎輝史・久保田一道)
新しい制度に移行するとき、必ず利権の問題が生じてきます。該当する人たちは要領がわからないので、関係省庁、役所に問い合わせしたり、窓口に行き、行動を起こします。そんなとき、議員先生からの一筆添えれば、対応が違います。それに付随して、感謝のしるしを差し上げるのは、日本のお家芸です。「お代官さま、これをお納め下さい」時代劇でよく見かける場面です。人生生きていく上で感謝の気持ちを差し上げるときがきます。そのときは、規則を守り、はみださないように、慎重に行うつもりです。まあ、差し上げる人もいませんが・・・・