今日の言葉
美しいバラにはトゲがある
甘い話にはウラがある
注意一秒/けが一生
甘い誘惑不労所得
給料が上がらず、実質賃金が目減りする世知辛い時代です。少しでも収入を多く得たい気持ちは下級国民の切なる共通の願いです。その欲の隙間から入り込んでくるのが、甘い誘惑のワナです。昨年は、女性専用シェアハウス『かぼちゃの馬車』、被害に遭われた人たちのことが話題になりました。第三者から見れば、遠い過去の出来事ですが、当事者の人たちは、後始末に追われ、大変苦労されているのでしょう。そういう私も騙される一歩手前で踏み止まり、「人生紙一重」ほっとして、胸をなでおろしています。
今度は、『フラット35』の不正融資のニュースです。紹介します。
機構発表 162件すべて確認
国の補助金が使われる長期固定金利の住宅ローン「フラット35」をマンション投資に流用する不正が横行した問題で、ローンを提供する住宅金融支援機構が25日、問題の調査結果を公表した。不正が確認された融資は計126件で、融資額は計33億円。一部の融資では国の補助金で優遇金利が不正に使われる形となった。
フラット35は持ち家取得のため、機構が民間金融機関と提携して提供する住宅ローン。自ら居住せずに賃貸に回す投資目的の利用は契約違反だ。しかし、マンション投資を手がける不動産業者の誘いに乗り、副収入を得たい会社員らが居住用と偽って融資を引き出す不正が横行している。
フラット35を巡る不正は今春に朝日新聞が報道し、機構は5月に113件、8月末にはさらに49件で不正の疑いがあると公表した。疑いがあった融資のすべてが確認された。
機構によると、不正があった契約のほとんどで、優良住宅の取得促進のため国が利子補給する優遇金利が適用されていた不正利用分に支出された補助金は、11月末時点で2200万円となる。
補助金は本来と異なる目的に不正利用された形となり、機構は補助金の不正利用分を国に返還する。利用者に対しては、借入金の一括返済とともに、補助金の不正利用分も請求する。物件を強制的に手放させ、残債は分割ででも払わせるのが一般的だが、収入の少ない若者が多いだけに自己破産する人も少なくない。
162件の不正契約は売り主業者が共通し、複数の仲介業者が関与した。機構は不動産業界を監督する国土交通省や東京都などともに情報を共有し、業者への刑事責任の追及も検討する。
機構によると、不正利用者の8割超か20代~30代前半の若者だった。年収300万~400万円台の会社員が過半占めた。約9割はフラット35の融資実行後、他の金融機関のリフォームローンなどで多額を借りていたこともわかった。
(藤田知也)
朝日新聞刊 2019.12.26
身の程をわきまえよう
不動産セミナーも花盛りです。あの手この手を絡め、勧誘してきます。参加したことがありますが、説明会終了後、アパート経営者になった気分で、気分はばらいろになり、自分もできそうな気がしてくるのです。不労所得といえば「不動産投資」というぐらいポピュラーです。しかし、投資金額が大きすぎて、リスクがありすぎます。「賃貸に出し収入を得る」シンプルですので誰にもできる副業として人気があります。不動産投資をするには、自己資金、最低3割準備しないと返済のゴールまでたどりつけないのは常識です。どんな分野でも一握りの勝ち組、あとは負け組という法則があります。自分だけは失敗しないという自意識過剰が命とりになります。
「今だけ、金だけ、自分だけ」、だますことに罪悪感を感じない人が増えています。いつ、被害にあうかわかりませんので、気を付けて日々過ごしていきます。