今日の言葉
入るを量りて出ずるを為す
「いるをはかりていずるをなす」
貯金好きな日本人
お正月にお年玉をもらうと、欲しいものを買い、残りは貯金しました。調べたら、1970~80年代郵便局の定期預金10年ものは、利息が8~12%もついていたようです。小さいころ、「貯金しなさい」ととよく言われ、貯金は美徳という思いは、高度成長時代に芽生えたのでしょう。金融機関にお金を預けておけば、知らない間に残高が増えているのだから、笑いが止まらなかったのではないでしょうか?国民が貯金したお金を金融機関が企業に貸し、そのお金を元手として企業が儲け、国民に還元するいいお金の循環していました。「お金は天下の回りもの」余裕しゃくしゃくでほざけた世の中でした。
貯金ができなくなった日本人
「生まれたときがわるいのか、それともおれが悪いのか」、昭和ブルースという歌詞の出だしです。ひとは誰でも、生まれてくる時代や家庭環境を選ぶことができません。「なんでこんな家に、そして、両親になんで生んだのか」聞いたことがある人もいることと思います。今言えることは、生まれたこと自体が宿命であり運命で、その時代の流れの中で生きていかなければならないということです。では、現代を見てみると、金利ゼロのご時世、貯金しようにも積むお金もなし、預けても増えていかない。「一握りのお金持ちとその他多数の貧乏人」分断された社会になりました。自分の器量で投資し、お金を増やさなければ、いつまでもドン底の暮らしから抜け出すこtができません。そんな中、詐欺に出会うひとたちがあとをたちません。記事を紹介します。
2020.1.22 朝日新聞朝刊
低金利狙い「居住用」と偽る手口横行
投資目的隠すため?ポストに名前二つ
本来は居住目的で家を買うのが条件の住宅ローンで融資を受け、投資目的に流用するケ-スが後を絶たない。住宅支援機構の長期固定金利ローン「フラッ35」で多数発覚した不正の手口が、民間金融機関の住宅ローンでも広がっていることがわかった。
朝日新聞がこれまで入手した不動産業者らの内部資料では、不正が疑われる事例が120件超あり、このうち4割がフラット35、その他は民間金融機関だ。
住宅ローン金利は、日本銀行の金融緩和で超低金利が続く。民間銀行の変動金利ローンでは年0.5%前後も珍しくなく、長期固定でも年1%未満のケ-スがある
投資目的で不動産などを買う場合のローン金利は2~4%と高いため、本当は投資目的なのに居住用と偽り、不正に低金利の住宅ローンを引き出す行為が横行いている。
都内のある不動産業者グループは、昨夏までに少なくとも数十件、顧客に中央労働金庫から住宅ローンを借りさせ、マンション投資に流用した。顧客も不正を知りながら、融資審査で業者と口裏を合わせていたとみられる。
不正に借りた資金で購入されたのは築年数が浅いマンションが多い。一部を訪ねると、部屋の購入者と、賃借での居住者の名前が郵便受けに並んでいた。金融機関の職員が確認に訪ねてきても不正か発覚しにくくするため、実際には住んでいない所有者名も表示しているとみられる
業者グループは顧客に賃料支払いを約束し、マンション投資に勧誘していた。従業員のひとりは「客は将来不安を抱えた20~30代の会社員。多くは今も金融機関にバレていない。我々も(約束した)家賃を払い続けているが、(金融機関からの)新規融資は難しくなってきて、いつまでもつかわからない」と話す。
業者グループの内部資料からは、中央労金のほかに、メガバンクのみずほ銀行、
ネット銀行の楽天銀行、大手地方銀行の常陽銀行(茨城)などの住宅ローンで確認された。複数の物件を同時に購入させ、最大三つの銀行から住宅ローンを借りた例もある。
中央労金は取材に「一部に居住目的と偽って投資目的としていると疑われる事例がかくにんされている」と回答した。審査基準を見直し、居住確認を強化しているという。他の民間金融の一部も、同様の不正事例があると回答した。
(藤田知也)
結びの文
常日頃、甘い誘惑には気をつけなければいけません。しかし、魔が差すエアーポケットが出現します。そこにはまらないようにすることがむずかしいのです。防御策は一人で判断しないで、相談できる人を抱えておくこと、「報連相」が大切です。