植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

女子ワールドカップを放送しない愚

2023年06月20日 | 時事
ご存じの方は少ないのですが、あと丁度一月後に第9回「女子サッカーワールドカップ」が開催になります。男子と同じく、4年に一度の世界的なスポーツの祭典、オリンピック同様世界を熱狂させる最も注目される国際大会がワールドカップなのです。

女子は1991年に、第1回大会が行われました。男子の大会の61年後であります。今回はオーストラリア・ニュージーランド開催ですから、日本との時差はありません。世界の強豪国から32チームが参加し、優勝賞金400万ドルを目指して、1か月の日程で開催されます。なでしこは第1回以来連続8大会に出場している強豪国(現在世界ランク8位)なのです。(全大会出場は世界で7か国しかありません)

歴史はまだ浅く、先進国であるアメリカが圧倒的な強さを発揮してきました。過去8大会中4回優勝、サッカー強国ドイツの2回がそれに続きます。そして忘れもしない3大会前の第6回ドイツ大会で絶対的な存在のアメリカをPK戦で破って、わが国なでしこジャパンが優勝したことは、サッカーファンならずとも忘れられない素晴らしい出来事でありました。

あの時は、バロンドールにも輝いた世界屈指のMF澤穂希を中心に、宮間あや、川澄、鮫島などがいて世界に通用する実力を示したのです。澤が日本国旗を背中に羽織って優勝のあとのグランドを回った姿をみて思わず泣いてしまいました。その後、佐々木監督が、優勝メンバーに拘ってその後の大会に力が落ちた常連選手主体のチーム編成を温存したために、世代交代が進まず、あとを継いだ女子監督高倉さんは、前回は、ワールドカップ予選グループで敗退となってしまったのです。

澤さんのあとをけん引した大黒柱は攻撃で「岩渕真奈」「長谷川唯」「菅澤優依香」、守りでは「熊谷紗希」でした。しかし、やはり若手の台頭が進まなかったのは澤さんの時代の選手が突出して優れていたせいでもあります。

さて今大会のメンバーが発表されました。主だった選手(先発候補)だけピックアップしておきます
GK
山下 杏也加(INAC神戸レオネッサ)
DF・MF
熊谷 紗希(ASローマ/イタリア)
猶本 光(三菱重工浦和レッズレディース)
三宅 史織(INAC神戸レオネッサ)
清水 梨紗(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)
長谷川 唯(マンチェスター・シティ/イングランド)
杉田 妃和(ポートランド・ソーンズFC/アメリカ)
南 萌華(ASローマ/イタリア)
長野 風花(リバプールFC/イングランド)
FW MF
植木 理子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
高橋 はな(三菱重工浦和レッズレディース)
遠藤 純(エンジェル・シティFC/アメリカ)
藤野 あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
浜野 まいか(ハンマルビーIF/スウェーデン)
田中 美南(INAC神戸レオネッサ)

特徴は、海外組が多い(9人)のと、やはり常連選手(赤字は前回大会出場)が主体ということです。また、3大会に渡って出場したエース「岩渕真奈」さんが落選するという驚きもありました。新生なでしこを象徴する若手のホープ「浜野まいか」ちゃんとの世代交代を印象付けるものでもありましょう。
ワタシは、国内組で長らく実績がある好きな選手「杉田」さんや、ユースのころからテクニックと落ち着いたプレーぶりでお気に入りだった猶本光さんの選出を喜んでいます。

さて、そこで問題は、残り1か月となった今現在、NHKはじめ日本の放送局が、Wカップを放送する契約を交わしていないということであります。今までは男子FIFA Wカップとセットの契約であったのが女子のワールドカップを別契約に切り離し、放送権料が高騰したからだと説明されています。

先月、イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、フランスのヨーロッパ主要5カ国でテレビ中継が行われない可能性が報道されましたが、結局、欧州放送連合とイギリス、スペイン、ドイツ、イタリア、フランスの5大国を含む34か国で無料放送する契約を結んだと発表、米国や韓国はすでに中継を決めているので、過去に実績のある国の中では日本だけ中継が決まっておりません。

NHKなどは、年に何回もある半裸のデブ男が抱き合う大相撲は嬉々として放送し、競馬などのギャンブルもやります、大谷翔平のMLBは毎日放送しています。世の中は大谷選手ファンと高校野球・大相撲ファンだけしかいないと思っているのでしょうか。
民放は、スポンサーに阿り、少しでも安上がりの番組作りで、下らぬ芸人の旅番組やらひな壇芸人のバラエティばかりを地上波で放送し、BSでは何十年も前の時代劇や連続ドラマしか放送しません。しかも間に入るCMは連続7,8本もあります(本当です)、番組の半分がCMなのですよ。

放送権は、ごく一部の業者によって独占されています。本来、だれもメンテナンスしない空や宇宙を飛んでいる電波はお金がかからず、だれでも使っていいはずなのです。しかし、電波塔から宇宙衛星まで特定の業者のみが独占し恣に使って「商売しているのです」。一説によると「電波は利用できる部分の限られた貴重な資源である」とされているそうです。だから世界的に公共財と位置付けられていて、だれでも勝手に使うのはいけないと。

それには「まやかし」があります。資源が限られているのは勝手に電波発生設備を作らせないよう規制しているから、そして既得権を侵害され、悪用されたりさせないために公共財扱いをしているだけのことです。既にして世の中には携帯電話やらPC・各種電子機器などから夥しい無数の電波が発せられています。放送用電波のみ規制する、つまり放送局を新たに許可しないのは別の理由なのですよ。

そこで「放送」は誰のためにあるのか。
NHKは、国民から無条件に受信料を巻き上げ、加入しないと倍額を徴収すると脅かしています。受像機があれば一年テレビをつけない人でも支払う義務があるというのです。勿論NHKは見ない主義も関係なしであります。彼らは、政府の意向に基づいた国営放送なので、視聴者を洗脳し余計なことを考えないように番組を作っています。相撲の視聴率が高いのは、ほかにすることが無い無職の年寄りが、テレビをつけっぱなしにしている時間に大相撲を流しているNHKにCHを合わせているだけだからです。他国で作っている良識ある番組を横流しして金をとってるのです。

民放は、CMのお金を払っているスポンサーが唯一のお客様・販売先であります。ジャニーズ事務所は番組で視聴率が取れそうなタレントを安く貸し出してくれる仕入先です。これらに反感を買うようなことは死んでもやりません。視聴者がどんな思いでテレビを観るのか、放送にどんな期待をしているかなどは無視していいのです。だからNHKも民放もくだらない番組・再放送・大昔の映画などを垂れ流ししているのです。

NHKはことさらに男女格差の問題を取り上げることが多いのです。女性の社会進出や差別の排除などを声高に放送しています。男子のサッカーは放送するが、女子サッカーは放送しないというのは差別ではないのでしょうかね。


はっきりいいますよ、NHKにせよ民放にせよ、国民や視聴者のニーズや願いなどは知ったこっちゃないのです。放送の目的は「受信料とCM収入」だけです。
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