先日、ニュースをみていたら「衣料品店で、短パンを盗んだ男が不起訴になった。検察庁はその理由は公表していない」と伝えていました。???そんなことが夕方のニュースソースになるの?
例えば、万引きは世の中で多分無数に発生しているはずで、発覚してお巡りさんが連れていけば、略式起訴になり罰金が払わされるか、常習性が無く本当に金額が僅少な場合は不起訴になるようです。しかし、盗難で捕まった場合は万引きとはちょっと罪状が変わるでしょう。どっちにせよ洗濯物のパンツをを盗むのと似たようなもので、いちいちそれが起訴されなかったからと言って取り上げるほどの事はないでしょうね。よほど他にニュースにするような事件事故が無いほど日本が平和には思えないのですが。なんか、テレビ局が手抜きしているのではという印象を受けますね。
そういえば昔から、テレビのニュース番組で取り上げられ、ちょっと違和感のあるジャンルが「無人販売店」やお賽銭の泥棒であります。寺社の賽銭箱には小銭が投じられ、これを壊したりひっくり返したりして持ち去る人が後を絶たないので、寺社側で賽銭箱の周りに監視カメラを取り付けて写ったものをニュースで流します。場合によっては関係者や警察が張り込むのですね。
これは、参拝客の多い観光客が押し寄せる寺社ではなく、こじんまりとした小さな末寺、お社が多いのです。こうしたところは僧侶や神官とその家族が住んでいるだけでガードマンやら使用人を抱えているわけもないのです。だから無人の箱が置かれていて、それをひっくり返して小金を盗む、という図式です。
しかし、思うのです。お賽銭は、ワタシら衆生がお参りに来て「神様仏様、どうぞ家内安全をお願いします。病気の親族を助けて下さい」と拝むのに賽銭を投じる浄財であります。神様が毎日これを貰ってお酒を買うわけではありません。そこの神官さんなどの生活費になるわけです。だったら、お参りに来る人が途絶える時間に回収すればいいでしょう。万一夜中にお賽銭を投げ入れる人が居てもほんの100円やそこらでしょう。
もしそれを目当てに賽銭を盗みに来るなら、よほど困っている人と割り切って無施錠でもっていかせる、位なことが出来ないのかと思いますね。いくらか悪事を働く人が居ると言ってもそんな奴はもっと金額が稼げる重い犯罪に手を染めます。ワンカップ買うお金欲しさに持ち去ったくらいいいじゃないですか宗教はそもそも、困っている人を助けるための物でしょう。だったらその小銭でおにぎりを買ってひもじさを紛らわせるくらどうってことないですよ。
もっと違和感が、無人販売であります。先日行った長野県でも餃子の無人販売店がありました。そこは大手で恐らくはお金を入れないと蓋があかない、という販売だろうと思います。都会ではそんな無人で自動販売式の野菜販売機などはみかけます。
しかし、監視カメラを付けるだけで、箱にお金を入れたら並べた品物や冷凍ケースから好きなだけ持っていけるというシステムは、どうぞ盗んで下さいと言っているに等しいのだと思います。
性善説に基づいて、日本人はちゃんと人が居なくてもお金を箱に入れて商品を持っていくと思っていた(らしい)ので、「盗られて失望した、悔しい」と嘆き盗人をなじる店主がテレビで放送されます。
そうでしょうか。
無人販売を行う人たちは、本来、必要な人を配置して対面販売を行うのを省いているのですね。コイン式で受け取り口が開閉するような設備投資を惜しんでいるのですね。人件費をケチって設備投資もしないで、商品がどんどん販売できると「ムシのいい」商法、安直な考えでやってるのではないですか?夜中でも販売して、寝ている時間にも儲けようと、甘い商売を目論んでいるとしか思えないのです。
そもそも無人販売は、田舎の農家さんやお年寄りの家庭菜園で余ったものをざるに並べて一盛100円で持って行って、というのが起こりであります。元がほとんどかからず捨ててしまうようなものでももったいないから活用するという、昔からの知恵でしょう。
犬も食わぬような程度の悪いものならいざ知らず、手間暇かけて棚に並べる商品ならば、従業員を置いて売るのが当たり前であります。そうでなくても生活に困っている人、職にありつけない人は沢山います。お年寄りなら足りない年金を補うために自給500円でも店番を申し出てくれると思いますね。
盗られた店はカメラ映像を添えて被害届を出す、すると何人かの人は捕らえられて起訴され窃盗(置き引き)の前科がつきます。あたかも、「犯罪」の無人自動販売ではありませんか。安易に盗みを助長している、と思いませんか?
必要な経費を支払わず濡れ手に粟の商法をやっているそんな業者にカメラを入れて、悪いやつがいる、と放送するテレビ局の人たちも、結局はたいして努力せず現場やネットから拾ってきた映像で商売して、高級ブランドの洋服を着ている人種ですから、そこは同じ穴のムジナ、波長が合うのかもしれませんが。
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