植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ぼけと認知症 じわじわと忍び寄るその病魔に抗う

2023年11月06日 | 雑感
よく考えて見ると、昔から歳を取ってボケてきた人は沢山いたのです。老化にともなう機能低下の一つとして、人の名前が出てこないなどの記憶力の低下→物忘れと記憶の混濁→新しい事だけでなく徐々に以前の記憶を失う→頭の中にあった語彙なども忘れ会話能力も失う、といった経過をたどるのです。

10年ほど前に96歳で亡くなった義母も90歳を超えて少しづつボケが始まり、亡くなる2,3年前は寝たきりでほとんど会話をすることも無くなりました。今年亡くなった93歳の裏のおばさんは、数年前から家のものが無くなった、お金を取られたと騒ぐことが増え、認知症と診断され約1年施設に入ってから他界しました。

しかし、平均寿命が短かった昭和の頃は、ボケる前に他の病気などで死んでしまうので、さほど目立ちませんでした。平均寿命が延びるにつれ亡くなる前に数年老人性のぼけが始まることがよくある話になっていったのです。
痴呆とか老人のボケとかいうのが憚られ、だいぶ前から「認知症」という言葉を用いることになりました。その頃から注目されるようになったのが「若年性認知症」であります。もう少し乱暴な言い方だと「アルツハイマー」とも言いましたが、そのニュアンスに侮蔑的な印象がありましたね。若年性というのは65歳未満で発症する認知症 のことを指すそうです。

ワタシがまだ現役の頃、同僚の奥様が「その若年性認知症」と診断されたのです、多分50歳前後であったろうと思います。その同僚はそれから現在に至る十数年、その病気の奥様の介護があるのだと聞いて胸がつぶれる思いです。また、一緒のゴルフ場のメンバーで会社の一年後輩にあたるT君、彼も4年ほど前に、ご自身で若年性アルツハイマー型認知症だという事を言いました。ロッカーキーの操作が解らず、そばにいても尋常ならざる状況だという事がわかりました。今はもうゴルフも止めてご自宅で療養されているようです。

それで、50歳になったころからワタシは「認知症」だけにはなりたくない、と真剣に願うようになりました。自分の出来ることが徐々に失われおむつになり、家族など廻りの人に迷惑・手間をかけさせるといったことはなんとしても避けたいと。
その原因や発症のメカニズムが解明されず、いまだに「予防」が出来ないのですから、出来ることは①頭を使う(さび付かせないようにする) ②脳内の血流が活性化するように努める ③手先を出来るだけ使う といった程度の事になります。

そこで手始めに実行したのが携帯電話を使ったゲームであります。その頃もっとも人気だった「ツムツム」は一回のプレー時間が短く、無音で操作ができ、非常に早く手先と目を動かして高得点を狙う、というもってこいのゲームなのです。頭に「カッ」と血が集まっている実感があるのです。今に至っても毎日その作業は怠りません。以前は一日最低100ゲームを目途にしておりましたが、さすがに今は肩こり・目のカスミがあり、時間を割けないので、大体4,50回くらいしかできません。

もしかしたら、ワタシは若年性認知症に罹るはずだったのかもしれないのです。しかし、もう絶対罹らない自信があります。すでに68歳になっているので「若年性」の範疇に入らなくなったのであります(笑)
ただ、ボーーーッとテレビを観たり、のんびり家で寛ぐのはボケの基になると信じております。テレビは眼や耳から一方通行で情報が流れてくるだけで、視聴者の頭脳を刺激し考えることを促進するだけのクオリティも機能もありません。ですから、極力テレビは付けず、もし夜電源は入っていても、常時スマホでツムツムはじめSMS・LINE・フェイスブックなどの操作・作業に余念がないのであります。

次に加えのが、このブログであります。パソコンのキーボードを叩くだけでも手先の運動になります。また、こんな程度のぼんやりした記事でも、間違ってはならないので、幾度も見直し、載せる情報はネットで検索して誤りが無いことを確認しつつ書いております。目安は最低原稿用紙5枚、2000字であります。文章を書くのは脳が働いている訳なので、ボケ防止の一助になろう、と思っています。

さらに、4年前から「篆刻」を始めました。こちらも何を彫るか、どんな文字でどんなレイアウトにするかを考え、一旦彫り始めれば少なくとも1,2時間は指先に神経を集中させております。

そんな、涙ぐましい努力にもかかわらず、人並みに記憶力の低下や昔の記憶が失われつつあることを実感しております。身内とりわけ、家内とは40年以上の付き合いになりますが、彼女の過去の記憶に比べたら、半分以上は無くなっており会話にずれが生じております。
すでに「老人性認知症」の入り口に立っているのです。特効薬が無い以上、これ以上ボケないためにも、必死でツムツムをやり、印を彫り、ブログを更新するしかありません。

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