何の気なしに昨日WOWOWで観た映画が『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』(原題A Street Cat Named Bob )でありました。
実話に基づくストーリーで、ヘロインなどの薬物依存になったホームレスのストリートミュージシャン「ジェームス」が、更生プログラムを希望し、薬物から手を切るために行う「メタドン治療」を続ける過程で部屋をあてがわれる、ことから話が始まります。メタドンというのはもともと鎮痛剤として医療に使われていた合成麻薬で、ヘロイン・モルヒネより常習性依存性が低く、これによって薬物を我慢できる、というものです。
ケースワーカーが「彼にとって最後のチャンスだ」と直感して、責任者に頼み込んで、まともな生活を送るために用意された部屋に彼が越していった時、迷い込んで来たのがチャトラのオス猫ボブだったのです。
彼は、子供の頃複雑な家庭環境の中で少年時代に麻薬に手を染め、親に反抗し家を追い出され、両親の愛情を知らないまま麻薬地獄に落ちてジャンキーとなっいったのでした。しかし、その猫にそれまで知らなかった愛情を感じ、猫を通じてであった女性とも心が通じ合うことになりました。茶色の猫によって生活の糧を得ることも可能になったのです。そして、彼の意志でメタドンから手を切る、つまり断薬に挑むことになります。過酷な禁断症状のために挫折する薬を絶つという苦行を克服してハッピーエンドを迎えることになりました。
自分を見捨てほかの女性と再婚している父親に報告して「麻薬から手が切れた」ことを伝えた時、父親が持っていた財布の中に、幼いころのジェームズの写真が入っていてそれを取り出したとき、ワタシは不覚にも涙してしまいました。なかなか良い映画でありました。こういう映画に出会うと無条件に儲けた気がします。
さて、その日全く偶然ながら九州の中学校時代の旧友からlineで写真が届きました。昔ながらのタバコ屋さんを見つけてそのショーケースを撮影して送ってくれたのです。

懐かしいなぁ。父親はエコーとかわかば・しんせいなどを吸っていました。
昭和40年代の頃は、ほとんどの男性は喫煙者でした。勿論なにかの時の一服はなんともこたえられないものですし、往時のテレビや映画のスターは皆さんかっこよく吸っていました。まだ煙草も4,50円程度で大変お安かったのです。
ワタシは横浜の大学に入学して迷わず、煙草を吸い始めました。麻雀やりながらひっきりなしに煙草に火をつける「いわゆるチェーンスモーカー」でありました。最初はハイライト、ショートホープ、気取って両切りのキャメルなんてヨウモクを吸った時期もありましたなぁ。まもなくセブンスターが発売になると、軽いのが受けて、みんなそちらに鞍替えしたものです。
金融機関に就職し社会人になっても、普通に職場(営業場)で支店長から役席まで机の上に灰皿がありました。当然自分も喫煙はやめられず、吸い続けていたのです。ニコチンは、それなりに常習性・依存性が高いので、やはり簡単にやーめた、とはいきません。気取って「ラーク」なども吸いました。転機はワタシが40歳を過ぎたころに実施された消費税やたばこ税の引き上げでありました。1989年に消費税が導入され、たばこ税も数回段階的に上がっていきました。1998年頃にはひと箱250円まで上がったのです。学生の頃ハイライトが70円位だったのに。
いつかタバコを止めよう、健康に悪いし肺がんになりたくないから、とは願っていたのです。そしてその時、「ずいぶん税金払ったから、もうそろそろいいだろう」と思いました。すでに、煙草の値段に占める税金の割合は6割ほど、つまり税金を払うために高い煙草を吸い、自分や周りの人の健康被害を助長している、という極めて明快なロジックを実感して「馬鹿臭い」と感じたのです。以来すっぱり喫煙とは手を切りました。もしそれから現在まで喫煙していたとすると、平均一日ひと箱で400円使ったとして年間146千円これが25年間なら365万円を支払って煙にしたことになりますな。税金はそのうちだいたい220万円であります。
残念ながら、その使わなかった365万円が手元にあるわけではありません。しかし、確実に自分の財布から出ていかずに済んだものであります。
若いころさんざん飲んでいて、今飲まなくなったもの
・たばこ(古い人は煙草をのむと言いますな)
・お酒もほとんど飲まなくなりました。恐らくひと月にビール1,2缶か
・栄養ドリンクも何年も飲んでおりません。昔ユンケル飲んだなぁ。血糖値が爆上がりしますし、ドリンク剤で元気を出す必要がなくなりました。
そして、若いころは一つも飲まなかったものがこれであります(笑)

血圧の薬やら、血糖値を上げなくする薬、血液サラサラの薬 精神安定剤(笑)
どれも大したものではありません。53歳くらいから徐々に薬を貰うようになりました。今は血液検査など各種の数値は正常範囲内で、なんの自覚症状もありません。どちらかといえば「予防薬」であります。先日はクリニックで低血圧と言われ、ドラッグストアで計測した「血管年齢」は62歳と実年齢より5歳も若い(笑)
カプセルは肩こりなどを緩和する血行を良くするビタミン剤と、いくらか健康増進に役立つかもしれないサプリメント「キョーレオピン」これに最近加わったのが家内推奨の「プロポリス」であります。
キヨーレオピンロイヤル 60ml×4本入 が22千円、これは夫婦で一日1,2カプセル飲んでも半年持ちます。山田養蜂場のプロポリスは夫婦でひと月約8千円、両方合わせて年間14万円くらいになります。
煙草は今ひと箱500円前後するらしいです(買ったことない)。これは一日ひと箱で年間18万円ほどになりますね。
健康増進・体調管理に良いとされるサプリを飲んでいれば、やはりタバコを吸うに匹敵するくらいの支出になるのですね。同じ金を払うのにどちらが賢明か、自ずと知れたことであります。
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