植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

そろそろヒヨドリの季節ですなぁ

2021年11月02日 | 植物
このブログの紹介にあるように、ワタシの私設無料植物園の主たる来訪者は、野鳥であります。

 だいぶ前から、ハクセキレイがしきりに尾羽を動かして餌をさがしております。シジュウカラも、かわいいさえずりが聞こえるようになったので、木陰に置いた鳥の水浴び用の水盤の水を取り替えました。スズメは、一年中ワタシの菜園・果樹園を餌場としているらしく、朝一番にマイガーデンに赴くと一斉に地表から飛び立ちます。

 鳴き声がうるさい「ムクドリ」も通年市街地いて草むらの虫を啄むのですが、最近はあまり見かけません。この鳥は、ギャーギャーと鳴くし足が短く不格好なので邪魔者、害鳥扱いされている可哀そうな存在です。せいぜいブルーベリーなどの小さな実を食べる程度で大した害はありません。むしろ土中の虫を食べてくれる分、益鳥に近いのではないかと思います。人間ならば、美しい可愛い娘さんはちやほやし、見た目で損しているような普通の娘さんを貶め、目の敵にする、という不公平不条理な理屈が通っているのです。

 一方、毎年秋になると現れるのが「ヒヨドリ」です。昆虫類などの食べ物がふんだんにある夏場には、カラスなどから襲われないよう安全な山に営巣し繁殖するようです。秋になってひな鳥が巣立っていったあと、食べ物を求めて市街地に戻ってくるように見えます。こいつらは、畑を荒らすワタシの仇敵と言えます。

 もうひと月ほど前からピーピーと特有の鳴き声をひびかせながら、ワタシの果樹エリアに出没しております。今は自慢のイチジク「バナーネ」と柿「禅寺丸」が目当てであります。イチジクは手の届かない上の方に生っているものはもう鳥たちのエサになっても仕方ありません。柿は熟す手前で、突かれる前にもいでしまいます。熟し柿は、そのままにしておけばヒヨドリが最後まで食べてくれます。

 問題はこれから、柑橘類です。冬になると極端に餌となる木の実や虫が無くなるので、ターゲットがマイガーデンのキャベツ・ブロッコリー、そしてミカンやデコポン・清見などの作物となります。柑橘類は黄色く色づいて皮が柔らかくなるのをワタシも鳥たちも待っています。雑食であるヒヨドリは冬の柑橘類が大好物です。ベジタリアンでもあるので、ブロッコリー、白菜などの葉物は喜んで突き、ボロボロになってしまいます。

 ヒヨドリだけでなく、メジロもミカンが大好きで、あの小さい体ながら「はるみ」などの皮の厚い柑橘類に穴を開けて中の果汁を吸いに来ます。カラスも温州ミカンや金柑を荒らしますね。

 ワタシの果樹コーナーでは、デコポン・はるか・はるみ・清見オレンジ・せとかなど10本ほどの柑橘類を植えております。中でもデコポンとはるかはとびぬけて甘く、ワタシの自慢であります。最近植えた幼苗など3本はたいして実がついていませんが、それ以外は沢山の実が下がっています。

 そろそろ「防御作戦」に入らなければなりません。有効なのは①防鳥ネット ②袋掛け ③その他(笑)であります。
 ネットは、細く粗いものはカラスが嫌がります。羽を傷めたり絡む可能性があるからです。霞網が禁止されたのは目に見えない細い網に小鳥が絡んで死なせたからですね。目の小さめのものでヒヨドリは防げます。彼らは体が入ればネットがあっても突っ込んできますから、入れない大きさのマス目で隙間を作らないようにします。メジロは、そうした隙間も目の詰まった網も、ものともせず目的のミカンに辿り着きますが、被害が小さいので許してやります。

 ②の袋掛けは、鳥たちにとっては、食べ物が中にあると認識しないので破られたりすることはありません。貴重な「はるか」の5個の実と、「はれひめ」の3個には袋をかけるとしましょう。
 ③は手なずけ作戦です。ビスケットやパンのクズ、安いミカンをわざと餌代わりに畑の角に置いたり撒いたりすることで、鳥たちの食欲を満たして作物に手を出さないようにするわけです。これがかえって鳥たちを呼び寄せることになっているのかもしれませんが(笑)。慣れてくるとヒヨドリは僅か1M以内まで近づき、空中に投げるビスケットのかけらをキャッチするようになります。朝はワタシを出迎えてくれるのです。

 ワタシは動物愛護主義でもなければ「愛鳥家」でもありません。一年中害虫を大量殺戮して殺生を致しております。しかし、鳥たちは、自分が害鳥か益鳥かなど関係なく、生活し子孫を残そうと必死なのです。彼らを傷つけることなく、そこそこに腹を満たして帰ってくれれば良しといたしております。

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