若いころからあまり友達を作ることに興味が無く、群れて遊ぶ、仲間の多いことを自慢するといったことには無縁でありました。理由はいろいろ、暇も金も無し、人との付き合いが億劫、仕事が忙しくて毎日残業で土日はへとへとになる、ということもあったでしょう。
今でも、基本的には物理的に友達と接する機会は少なくし、用件はLINEなどで済ませるようにしております。実際ワタシが子供の頃には想像もつかなかった便利な機器が発明され、手ごろな値段でみんなの手に渡る時代が到来しました。スマホはそういう意味で画期的でありますな。家にはダイヤル式の黒電話しかなかったのに、今では子供までもが携帯電話を持ち歩き、写真やメールも立ちどころに相手に届くようになりました。ワタシはほとんど普段電話はいたしません。友達付き合いが億劫なのが最大の要因で、無駄話世間話をする暇があったら、篆刻をやったり草むしりをやった方が実があるからです。
しかし、一方で自分が最も恐れている病変「認知症」対策としてスマホを活用することにしております。生物学的に言えば、体のどこでも使わなければ「退化」する。これが大原則であります。歩かなければ足が細くなる、筋肉が衰えます。それと同様、人間も年老いていくにつれ頭も手指も使わなくなるから機能が衰える、というのが老人性認知症の原因の一つであろうと思うのです。
そこで、もう20年近く続けているツムツムが、その対策のメインとなっております。今ではやや陰りを見せておりますが、スマホが世に出て、このゲームが出現するとまさに燎原の火のごとく広がり、二人に一人はやっていたように思います。瞬間的な判断と目と指の機敏な動きが欠かせないゲームで、やっていれば脳は活性化し体全体がカッカと熱くなるほどであります。指先を使い頭に血流が激しく集まれば「認知症」になる確率を下げ進行速度を遅らせるに相違ないと信じております。
ピークでは一日100ゲームをノルマとした時期がありました。その頃で一回2分かかるとして400分、つまり暇さえあればツムツムをやって、7時間近くであります。夜中に目が覚めてツムる、電車に乗っていてもお昼時間のコーヒータイムもずっとやっていました。目は痛くなる肩は凝る、それでもずっとやっていたのはやはり認知症が嫌だったからです。
60歳過ぎてからは、書道と篆刻、園芸とやることが増えて徐々にツムツムに要する時間は減っております。一方で、スマホを使った「検索」調べものをすることが容易になりました。本来は先生に尋ねるか書物で調べていたものが、畑の真ん中で即座に害虫や植物の名前から育て方まで判明します。また、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス) と言われる通信手段があるために、ショートメールだけだったのが、LINE、ブログ、そしてついにはFacebookまで始めてしまいました。それ以外にも植物などの写真の投稿をする「グリーンスナップ」も活用し、LINEではグループチャットまでどっぷり浸かっております。
その結果、スマホの画面を見ている(操作している)時間が、ほぼ毎日、一日7時間と表示されております。これは立派なスマホ中毒であります。そうでなくても、このブログは通常朝の時間にパソコンのキーボードで入力しておりますから、PCの操作時間まで入れると、多分一日10時間くらいはパソコンやスマホの画面を見ているということになります。
これじゃ、認知症は防げたとしても他の病気になってしまいますね(笑)。
元は、忙しいから人と会う、電話するのを省くためにやっていたSNSですが、これによって新たに多くの友人が増えるという自他になっているのです。書道・篆刻だけで30人以上のネット経由での知り合いが増えました。また、Facebookを始めたら、高校生の時の同級生などと巡り合ってそれだけで「お友達登録」が20人を超えています。
それだけでは済みません。知り合いになっても相手がどんな人物かは分からない事が多いのです。スマホ経由パソコン経由で仲良しになれば、では会いましょうか、という話になるのも自然な流れであります。だんだんと友達が増え会う機会が増えていきます。先月から今月にかけてだけで4回もそんな経緯から知り合った友人と会うのです。
マイガーデンの手入れをし、メダカの世話をしてハンコを彫り、あとはツムツムでいいのですよ。しばらく休止していた篆刻も再開しましたが。
あぁ忙しい、人嫌いなんだ、人と会うのは面倒だ、と言っておりますが、自分で用事を増やしている感もあります。今週だけでも毎日何かしら用事があり、人と会うのです。
日曜-お寺の世話人忘年会 月曜-午前中病院で薬を貰う 火曜-午前中マッサージ 水曜(今日)午前中はすき焼き用の肉を買いに郊外の牧場へ行く・午後は篆刻を教えている若者が訪ねてくる 木曜-夜、40年来の付き合いの鍼灸師夫妻が来て忘年会 金曜日-書道教室 土曜日-高校生時代の同級生が仕事場に遊びに来る
同じ年頃のお年寄りが、毎日どんなふうに暮らしているか存じませんが、なんにせよスマホなしでは生活できないほど忙しい年の瀬であります。
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