植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

箱入り娘たち 一斉に引っ越し

2021年03月16日 | 植物
いよいよ寒気にさらされる心配が薄れてきたので、当方も緊急事態宣言(植物の室内退避)を解除することにしました。
 冬季に40種類以上の非耐寒性植物をワタシの隠れ家の3か所に置いてあったのです。これまでも虫がつくとか、不衛生とかの苦情も何度かありましたが、家族との争議・物議・非難をあえて甘受し「めげずに」植物優先の姿勢を貫いております。

 冬の間はカラカラに乾燥しないくらいに水やりをいたします。熱帯性の植物たちはおよそ5度を下回ると葉を落として休眠、10度くらいだと、葉が付いたままそれなりに生育しているようです。光合成を含めて植物が休眠状態だと、ほとんど葉からの蒸散も無くなり根も水や栄養を吸い上げなくなりますから、極力水を切るのが冬越しのコツでもあります。たまに水やりする以外はほったらかしになります。

 熱帯性の球根類などは、掘り上げ洗って根が付いたままもみ殻に埋めるか、鉢ごと暗い資材倉庫に置きっぱなしでした。葉はすべて枯れてしまいましたが、触ってみて固くしまっていれば無事冬越し終了。

 屋上に作った温室は電気ヒーター付きなので屋外ながらも最低5℃ほどに保てます。この冬は厳冬期がわずかだったせいで、理想的な冬ごしが出来ました。プルメリア(ハワイ系)とハイビスカス、源平カズラがこの時期に花を咲かせたのです。プルメリアが冬にずっと咲き続けるなんてワタシにとっては初めての経験であります。当地平塚は温暖なので、ハイビスカスは屋外でも冬を越せますが、一度葉を落とし剪定した状態で数か月休眠させるので、どうしても芽吹きが遅れ、生長も遅くなります。常夏の国ならば通年緑と花が見られるのですね。

 そうして、順次外に出し始めました。この時大事なことは、害虫・雑草・病気のチェックです。最近では小さな綿の塊のようなカイガラムシの発生に頭を痛めております。ホースで出来るだけ洗い流すか、筆やブラシでこそぎ落とします。茎や幹がぐらついていないかも重要なポイントです。万一コガネムシの幼虫が入っていると根を齧り枯らしてしまいます。

 鉢植えには雑草も生えてきますからこれも丁寧に除きます。指を深めに土に突っ込んで根ごと抜きますが、同時に根が回っていないか、土が固くなっていないかなどもチェックします。2,3年経ったものはそろそろ鉢替えのタイミングでもあります。

 今春は、手始めに「満月美人」(台湾系)の鉢増しをいたしました。昨年10個以上の花をひと月にわたって咲かせてくれた当園の看板娘であります。すでにワタシの身長を上回っております。台湾あたりが生まれ故郷なので、寒さと夏の直射日光を嫌い、また過湿で根を傷めることもあるワガママ娘でもあります。自家製ぼかし肥料を少し混ぜ込んで素焼きの鉢に植えました。

 花が咲かないまま大きくなったイランイランの木(インドネシア系) 、青々と茂っています。なんで開花しないのかはわかりませんが、こうなったら意地でも「咲かせてみよう」とワタシの背丈ほど成長した鉢植えを2階から外に運び出しました。

 まだ、10鉢程室内に残っております。ガーデニアアフリカ(アフリカ系)、ルリハナガサ(インド系)、ヘリオトロープ(ペルー系)などは葉っぱがチリチリでしたが、まぁ大丈夫でしょう。

 四季咲きねむの木・アマゾンリリー(ブラジル・中南米系)はカイガラムシがついておりました。アマリリス(中南米系) はすでに花茎がのびてきていました。

 とまぁ、国際色豊かで、さながらミスインターナショナルです。まだ、朝晩はちょっとひんやりとした陽気でありますが、ウチの箱入り娘たち、これからは春の温かな陽光を浴び、健康美を存分に発揮してもらいたいものです。

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