8月7日の朝日新聞の1面及び2面を全面的に埋めた記事は圧巻であった。
自民と旧統一教会共鳴の半世紀、という見出しだ。
旧統一教会に関して朝日新聞と朝日テレビの腰が引けた報道が気になっていた。
しかしこの日の報道で朝日新聞は覚悟を決めたのだろう。
1987年5月3日、朝日新聞阪神支局を襲った赤報隊事件が発生した。
散弾銃を持った犯人が押し入り記者1名を殺害、もう1人が重傷を負った。
「赤報隊」が5月6日に犯行声明を出した。
「赤報隊」というと何となく右翼というイメージだがそうとも言い切れない。
朝日ジャーナルの霊感批判チームが、統一教会と関連組織である国際勝共連合の周辺を対象にしていたという事実がある。
さらには戦後体制否定、戦前回帰の旧軍人という線も浮かんできたのだ。
しかし結局、この事件は迷宮入りになってしまった。
今でも犯人はどこかに存在しているかもしれない。
統一教会が日本で活動を開始した時、本部協会は岸信介元首相の自宅隣にあったという。
岸信介、文鮮明、そして右翼の大物笹川良一のドロドロした関係で自民党の深部に食い込んでいたことになる。
岸信介の系譜は安倍晋太郎を経由して安倍晋三につながっていた。
旧統一教会に恨みを持った山上被告が、安倍晋三元首相は銃撃したことは何とも皮肉なめぐりあわせということになる。
旧統一教会と何らつながりがないという岸田首相の他人事のような対応はどうしたことか?
つながりがないならば、思い切ってこの反社会的な集団を排除することが出来るだろう。
内閣改造という目くらましで、旧統一教会事件に蓋をするようではこの国に明日はない。
徹底した解明を要求する。
ジャーナリズムは様々な圧力に屈することなく「真実の追及」に向かって戦って欲しい。