やはり懸念していたことが現実のものになりそうだ。
昨日はコロナウイールスの感染者が全国で1259人確認され、初の千人超である。
東京のみならず大阪、愛知、福岡、沖縄、京都、岐阜、栃木など過去最多の感染者が出ている。
頑張っていた岩手県でも初の感染者が出た。
総司令官の安倍晋三は、重役出勤で午後から官邸へ。
いつものように補佐官連中の茶坊主を集めて鳩首会談だが、いい知恵も浮かばず5時には解散。
「GOTOキャンペーン」を推進している二階幹事長や菅官房長官と相談の形跡なし。
この国の中枢部は全く機能していない。
進もならず、退くもならず、ズルズルと泥沼の深みにはまるのみだ。
太平洋戦争で最悪の作戦であった「インパール作戦」が失敗する予兆はあった。
作戦実施1か月前(1944、2,9)に、ビルマ方面軍はベンガル湾付近の盆地で英印軍の主力を包囲し殲滅しようとした。
しかしこの時、英印軍は外側を戦車と火砲で輪型に陣地を固め、突撃してくる日本軍を撃破し、補給は大型航空輸送機で食糧から弾薬までを落下傘につけて落下させ、立体的な円筒作戦を展開した。結果日本軍は殲滅された。
航空力の優位が戦果を決定する様相が既に現れていたのだ。
ワクチンも治療薬もない状況で、コロナウイールスと戦う手段は、塹壕に立てこもっているのが一番。
しかしそうもいかないから、PCR検査を徹底的に行って感染者を隔離するとともに、経済活動はじわじわと行うべき。
そして前線で戦っている医療機関に豊富な医療資源(ヒト、モノ、カネ)を投入することだ。
この闘いは「持久戦」を想定しなければならない。
派手に刀を振り回すような「GOTOキャンペーン」などは愚策もいいところ。
政権中枢も機能せず、一時は華やかにはやし立てられた東京都の小池知事や大阪府の吉村知事はメッキが剥げた。
そんな中で明るい兆しといえば、東京都では世田谷区長が独自の検査体制を立ち上げた。
人口100万人前後の知事は、比較的健闘している。
日本の組織というのはいつでも現場が強ければ困難に立ち向かえる。
今や「現場力」に期待せざるを得ないのだろう。