行雲流水の如くに

ようやく受け入れられるのか「社会的共通資本」という考え方

経団連が「新しい資本主義」の実現に向けた基本的考え方の中に「社会的共通資本」の構築を目指すことを取り入れた。

どこまで本気で取り組むのか定かではないが、向いている方向に間違いはないから歓迎したい。

拙ブログ2021,5,20「市場原理主義」と対峙する「社会的共通資本」という考え方でも言及しているが、

社会的共通資本は、大気や森林、河川、土壌などの自然環境と、道路や交通機関、上下水道、電力、ガスなどの社会基盤、そして教育や医療、司法、金融資本などの制度資本から成り立つ。

経済学者宇沢弘文(1928~2014)が主張する考え方だ。

 

地球温暖化が看過できないところまで来ている。

北海道ではこの数年、サケ・イカ・サンマなどの漁獲量が激減し、変わってぶりなど温帯の魚がとれるようになって来た。

昨日の晩飯のおかずは知床羅臼産のマグロの刺身だった。

おいしかったが複雑な思いだった。

 

経団連の議論の方向性は、先ずは「成長」だという。

そして「分配」は「成長」とセットで議論する。

しかしこれでは「アベノミクス」とどこが違うのだろう?

なんとなく新しそうな言葉を持ち出して問題を先送りする「自民党・経団連」の手法だと疑いたくなる。

 

「成長」してから「分配」を目指すのか(自民・公明)、それとも「分配」すれば「成長」出来るのか(立民や共産)、

深い議論もなく衆院選は終わってしまった。

おそらく正解はAかBの二者択一ではなくどちらにより比重をかけるかの違いだろう。

この辺の議論は国会で十分やってもらいたいものだ。

来年夏の参院選の争点にすべきであろう。


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コメント一覧

megii123
activated-sludgeさん
宇沢氏に関するご紹介ありがとうございます。
宇沢氏の主張がようやく具体性を以て論じられるようになってきました。
時代が手遅れになる前に、宇沢氏に追い付いたということでしょうか。
activated-sludge
■A.S.です。立て続けにすいません。この記事も好きです。《宇沢氏こそ、アベノミクスが推し進め、竹中平蔵慶大教授が旗を振っている「新自由主義」に真っ向から反対し、猛烈な批判を浴びせていたことだ。晩年の宇沢氏は「TPPは社会的共通資本を破壊させる」と唱え、「TPPを考える国民会議」も立ち上げた。宇沢氏の功績=アベノミクスの全否定になるのである》。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153687
世界的経済学者・宇沢弘文氏が蛇蝎の如く嫌った「新自由主義」
公開日:2014/09/28 07:00
activated-sludge
■こんにちは、A.S.です。ご存じかも知れませんが、レイバーネットに以前出ていた書評です。《2017年に刊行されたこの本は文字どおりラスト・メッセージになった。それだけにかれの経済思想の根幹「社会的共通資本」の考えがうまれる道筋がわかりやすく描かれている》とあります。

http://www.labornetjp.org/news/2019/1121hon
〔週刊 本の発見〕宇沢弘文『人間の経済』
毎木曜掲載・第134回(2019/11/21)
ひたすらな探究心をなにが支えたか?
『人間の経済』(宇沢弘文、新潮新書、720円、2017年4月刊)/評者:志真秀弘
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