米中外交トップ会談が、18日アラスカ州アンカレジで行われた。
ブリンケン国務長官と楊外相は、冒頭から激しく意見を戦わせたようだ。
ブリンケン国務長官、
新疆、香港、台湾などの問題、米国へのサイバー攻撃、同盟国への経済的強要行為を含む中国の行動に対する米国の深い懸念を表明。
これに対して楊外相は、
米国は軍事力と金融における覇権を用いて影響力を拡げ他国を抑圧している、と反論。
中国の強気の姿勢から見えて来るもの
◉香港や新疆問題では、絶対に後に引かない。
特に香港の経済的・金融的役割にはもう見切りをつけている。
広東・香港・マカオを結び付けた「グレイターベイエリア」構想を推進しようとしているからだ。
習近平が本当に怖いのは、香港が中国共産党の一党支配体制を揺るがす砦になる事だ。
◉コロナ過をいち早く克服し米国との貿易戦争では勝てる自信を深めている。
2020年度はプラス成長を果たし、21年度も6%程度の成長を見込む。
◉中国の弱点は、地方政府が抱えている債務問題だ。
自力で債務償還できるのは「北京、上海、広東省、浙江省、福検省」のみと言われている。
今後予想されるシナリオは、中央政府VS.地方人民政府の争いが展開されることだろうか?
◉米中対立が激しくなればなるほど「日本」が大きなカギを握る。
中国の戦略は、日・米・韓の安全保障上の協力関係を崩壊させることだ。
日本と韓国が冷たい関係になっていることに習近平はほくそ笑んでいる。
中国の今の指導者たちは、文化革命という荒波をくぐって生き延びてきた。
修羅場を経験しているから胆力がある。馬鹿にしてはいけないのだ。
安倍・菅のようなやわなリーダーとは違いがある。
日本の国民は、リーダーを育てる仕組みを考え直すとともに、政治家を選ぶ眼力を鍛えなおすことが大事だ。