大雪が降った後、東京も氷点下の気温が続いている。
裏庭の植木は昨年暮れにほとんど処分してしまったので残るオリーブとアロエが気になってはいたが、まぁ、大丈夫だろうとタカをくくっていた。
アロエはよくお庭の直植えにもなっているし。



それにしても、今年は寒いっ!
しかし、乾燥しているので、寝るときに暖房は消して寝たい。
私はフリース素材の厚手のパジャマを持っているのだが、これまで、それを着て寝るのは余程の寒い日で、一冬に2〜3日あれば良い方だった。何しろ、更年期のせいもあるのだろうが、そのパジャマは暖か過ぎて、暑くて寝られないのである。
…それが、この冬はそのパジャマをずっと着て寝ている。洗い替えが無いと不便なので、同じような素材のをもう一着買ってしまったくらいである。



先週の氷点下の朝7時過ぎに、洗濯物を干そうと2階のベランダに出るサッシ戸を開けようとすると…開かない?ん?カギは開いている。何故?
なんと、下部に溜まった結露の水分が凍りついているのだった。
ここに住んで25年経つが、こんなことは初めてだった。いや、都心の真ん中のこの地域で私は生まれ育ち、今年で57年目。こんなことは初めてだった。
そりゃ、子供の頃は朝の通学時に霜柱なんか踏みながら行ったりもしたよ。でも、自宅の窓が凍りつくなんて!
私は仕事上朝が早い。平日起きるのは3:30である。
その日も、たしか5時台に一度ベランダに出て、ゴミ箱にゴミを捨てたはず。その時は開いたのだ。
気温というのは日の出の頃にぐっと下がる。だからその後、夜明け時に凍りついたに違いない。
ティファールで湯を少し沸かし、戸のレール部分に垂らすと、氷は溶けてスルッと開いた。



最近、うちの周りは空き家だらけ…という話は前に書いた。確かに、氷点下…という気温が続くのは珍しいことではあるが、こんなにウチが冷えるのは、周りの空き家に関係するのではないか?…と、私は考えた。
年寄りとはいえ、人が住んでいた頃は、隣のエアコンの室外機の温風が家々の間の路地を漂ったり、夜になると隣のお爺さんが風呂に入る音がして、やはり湯沸かし器の室外機が回ったりしていたはずである。
それだけでも周辺の"都市熱"みたいなものがあったはずである。
以前、本で読んだ、昔戦争中に満州に住んでいた人の話を思い出した。
零下何十度という環境の中、燃やすものが何も無くなって何日も火を燃やさない、火の気のない生活をしていると、家族全員で一緒に固まって寝ている布団の湿気が凍って、寝ている間に凍死することがある…というのだ。
周り中の空き家は、近々のものでも、かれこれ一年以上、火の気のない状態だ。冷え切っていると言っていいだろう。
「近隣の熱が下がって、寒いのではないか?」と
私は考えた。



空き家の一軒が取り壊されて更地になった。
ここに住んでいた賑やかなオバさんを思い出す。
晩年は独り住まいになって、明け方、救急車で一人で搬送されたのを目撃したこともある。誰も見送る人も無く。たしか子供は息子と娘の2人くらいいたはずだ。
今頃は毎年咲いていた、その家の庭の紅梅の木もハクモクレンも無くなった。
この春は少し寂しい。

大雪の日の葉牡丹。
裏庭の植木は昨年暮れにほとんど処分してしまったので残るオリーブとアロエが気になってはいたが、まぁ、大丈夫だろうとタカをくくっていた。
アロエはよくお庭の直植えにもなっているし。



それにしても、今年は寒いっ!
しかし、乾燥しているので、寝るときに暖房は消して寝たい。
私はフリース素材の厚手のパジャマを持っているのだが、これまで、それを着て寝るのは余程の寒い日で、一冬に2〜3日あれば良い方だった。何しろ、更年期のせいもあるのだろうが、そのパジャマは暖か過ぎて、暑くて寝られないのである。
…それが、この冬はそのパジャマをずっと着て寝ている。洗い替えが無いと不便なので、同じような素材のをもう一着買ってしまったくらいである。



先週の氷点下の朝7時過ぎに、洗濯物を干そうと2階のベランダに出るサッシ戸を開けようとすると…開かない?ん?カギは開いている。何故?
なんと、下部に溜まった結露の水分が凍りついているのだった。
ここに住んで25年経つが、こんなことは初めてだった。いや、都心の真ん中のこの地域で私は生まれ育ち、今年で57年目。こんなことは初めてだった。
そりゃ、子供の頃は朝の通学時に霜柱なんか踏みながら行ったりもしたよ。でも、自宅の窓が凍りつくなんて!
私は仕事上朝が早い。平日起きるのは3:30である。
その日も、たしか5時台に一度ベランダに出て、ゴミ箱にゴミを捨てたはず。その時は開いたのだ。
気温というのは日の出の頃にぐっと下がる。だからその後、夜明け時に凍りついたに違いない。
ティファールで湯を少し沸かし、戸のレール部分に垂らすと、氷は溶けてスルッと開いた。



最近、うちの周りは空き家だらけ…という話は前に書いた。確かに、氷点下…という気温が続くのは珍しいことではあるが、こんなにウチが冷えるのは、周りの空き家に関係するのではないか?…と、私は考えた。
年寄りとはいえ、人が住んでいた頃は、隣のエアコンの室外機の温風が家々の間の路地を漂ったり、夜になると隣のお爺さんが風呂に入る音がして、やはり湯沸かし器の室外機が回ったりしていたはずである。
それだけでも周辺の"都市熱"みたいなものがあったはずである。
以前、本で読んだ、昔戦争中に満州に住んでいた人の話を思い出した。
零下何十度という環境の中、燃やすものが何も無くなって何日も火を燃やさない、火の気のない生活をしていると、家族全員で一緒に固まって寝ている布団の湿気が凍って、寝ている間に凍死することがある…というのだ。
周り中の空き家は、近々のものでも、かれこれ一年以上、火の気のない状態だ。冷え切っていると言っていいだろう。
「近隣の熱が下がって、寒いのではないか?」と
私は考えた。



空き家の一軒が取り壊されて更地になった。
ここに住んでいた賑やかなオバさんを思い出す。
晩年は独り住まいになって、明け方、救急車で一人で搬送されたのを目撃したこともある。誰も見送る人も無く。たしか子供は息子と娘の2人くらいいたはずだ。
今頃は毎年咲いていた、その家の庭の紅梅の木もハクモクレンも無くなった。
この春は少し寂しい。

大雪の日の葉牡丹。