先日、"自立支援住宅全焼11人死亡" というのがあった。
昨晩はNHKの深夜のニュース番組でも取り上げていたし、今もラジオの番組で中高年のパーソナリティが深刻に語っている。年代的に人ごとでは無いのだ。
昨晩のNHKの「クローズアップ現代」では、実際に今住んでいるアパートの立ち退きにあっている高齢者を取材して、事態の深刻さを伝えていた。
立ち退きにあうのは仕方ない、しかし問題は次に借りられる住居がないのだ。高齢者にはなかなか貸してもらえない。不動産屋は"孤立死"を避けたいらしいのだ。でも人は大抵、誰だってたった1人で死ぬ。死んで1週間やそこいら誰にも気付かれないなどは、私だって覚悟している。
まぁ、そうすると、その部屋を次に貸し出すための改修費が¥100万くらいかかるんだって。だから、連帯保証人が無いとダメらしい。長生きして身寄りがみんな死んじゃってるなんてありえるよねー。あと、離婚して家族は解散しました…とか。昨今は。
だから、最近はそういう時の保険に入ってもらうなどあるようだが、保険料はかさむよね。
よく、住まいは賃貸か、持ち家か?とか話題になるが、こういう事例を出されると、やはり苦労しても持ち家なのか…?と考えてしまう。
だけど、みんなそんなに持ち家を持ててるのだろうか?
持ち家というのは固定資産税もかかるし、修繕維持費も自分持ち。ある程度年数が経てば建て替えって必要も出てくる。通勤地が変わっても、家族構成が変わっても、おいそれと変更はきかないし、私は普通の若い務め人なら賃貸の方がいいんじゃないか?と思っている。
でも、年をとってこういう事態が発生するとなるとね。
ここのところ空き家について書いた。
隣の空き家は売りに出されていて、その際、隣人から我が家との境界線の確認を頼まれて、その家の中に上がって、裏庭を見る…という状況があった。
上がらせてもらって、見るとも無く見たその家の中は、かれこれ一年くらい空き家だが、まだ何も片付いて居なく、長いこと老夫婦2人の生活だった割には大きな食器棚にぎっしり食器が詰まっているくらいだった。
昭和の良い時代に娘2人を育て上げ、奥さんは専業主婦として充実した人生を静かに送られた家の、一番賑やかなころの風景が立ち昇って来るようだった。
施設に移られたその家の奥さん(今はもうお婆さん)は、キチンとした方で、よく不用品を着々と捨てているように見えたが、それでも食器などは、「娘が使うかもしれない…」などと考えていたのだろう。もったいながる年代だ。
それこそ、今すぐにでも、4〜5人で住もうと思えば住める状態だった。
こういうのをグループホームに利用できれば…とも思うけど、そんなに簡単なことでは無いのでしょう。ね。
クローズアップ現代で取材されていた高齢者は、けして人生を怠けて生きたわけでは無い方々だった。人生に成功する人はほんの一部なのだ。子供や家族の在り方だって、どんどん変わってゆく。
まともに真面目に働き続けて高齢になったのだ。よく、自己責任とか言われるが、こんなまともな人達が、こんな憂き目にあって良いのか?だいたい、国民年金の平均的な給付額を調べて見ると良い。これで、暮らして行けと言うのか?って額だよねー。死ぬまで働きたいとして、働き口があるのか?住めるところがあるのか?
無い?どうすればいいの?
保育園不足で今は騒いでるけど、そしてどんどん建てられているけど、そのうち本当に必要なのはこうした単身の高齢者の住居になって行くだろう。その時のため保育園を高齢者施設に直せるようにしておいた方がいいかもしれない。
もともと江戸は単身者の都市だったようだ。田舎で跡継ぎの長兄以外は結婚も出来ない家業(農業とか)手伝いだから、江戸に出てくる人が多かったらしい。
風呂屋とか総菜屋とか多く、単身者にはコンビニエンスな都市だったのはその頃からだとか。
昔は短命だったから高齢者なんてそう居なかったし、長屋という低額家賃の住まいもあった。そこの大家は親も同じと言われるくらい相談事に乗ってくれる。問題はそう無かったんだな。…現代は江戸時代に学ぶことが多そうだよねー。
とにかく今の80、90歳代は元気だ。だいたいろくすっぽ予防接種も無い時代に子供時代を生き抜いて、その上戦中戦後を生き抜いてきたのだから凄い強い体力、免疫力を持った人類なんだ。
そう考えると、この先、私達昭和30年代生まれが長生きするとは限らない。精神力も柔わだし、食べる物も添加物を使用されたもので育っている。昔の人のような丈夫さは無いだろう。そして、医療は進歩してきてもあんまり長生きしたく無くて、無理な延命治療も選択されなくなって来ているし。
しかし…本当にこの"自立支援住宅"というのは他人事では無い。年老いて、仕事が無くなり、収入は微々たる年金のみになった時、例えマンションの一戸を持っていたとして、老朽化したときの改修費を出せるのか、建て替えとなったらどうするのか、たとえ一戸建ての家があったとして、維持して行けるのか、面倒見てくれる人はいるのか?
そうなった時に行き着くところになり得るのか?
私がこの土地に引っ越して25年。周辺は大きく変わった。当時、私くらいの年だったご近所さんは大方居なくなった。
この先25年たったら、私も立派な高齢者だ。
どこで、どうしているのだろう…。
昨晩はNHKの深夜のニュース番組でも取り上げていたし、今もラジオの番組で中高年のパーソナリティが深刻に語っている。年代的に人ごとでは無いのだ。
昨晩のNHKの「クローズアップ現代」では、実際に今住んでいるアパートの立ち退きにあっている高齢者を取材して、事態の深刻さを伝えていた。
立ち退きにあうのは仕方ない、しかし問題は次に借りられる住居がないのだ。高齢者にはなかなか貸してもらえない。不動産屋は"孤立死"を避けたいらしいのだ。でも人は大抵、誰だってたった1人で死ぬ。死んで1週間やそこいら誰にも気付かれないなどは、私だって覚悟している。
まぁ、そうすると、その部屋を次に貸し出すための改修費が¥100万くらいかかるんだって。だから、連帯保証人が無いとダメらしい。長生きして身寄りがみんな死んじゃってるなんてありえるよねー。あと、離婚して家族は解散しました…とか。昨今は。
だから、最近はそういう時の保険に入ってもらうなどあるようだが、保険料はかさむよね。
よく、住まいは賃貸か、持ち家か?とか話題になるが、こういう事例を出されると、やはり苦労しても持ち家なのか…?と考えてしまう。
だけど、みんなそんなに持ち家を持ててるのだろうか?
持ち家というのは固定資産税もかかるし、修繕維持費も自分持ち。ある程度年数が経てば建て替えって必要も出てくる。通勤地が変わっても、家族構成が変わっても、おいそれと変更はきかないし、私は普通の若い務め人なら賃貸の方がいいんじゃないか?と思っている。
でも、年をとってこういう事態が発生するとなるとね。
ここのところ空き家について書いた。
隣の空き家は売りに出されていて、その際、隣人から我が家との境界線の確認を頼まれて、その家の中に上がって、裏庭を見る…という状況があった。
上がらせてもらって、見るとも無く見たその家の中は、かれこれ一年くらい空き家だが、まだ何も片付いて居なく、長いこと老夫婦2人の生活だった割には大きな食器棚にぎっしり食器が詰まっているくらいだった。
昭和の良い時代に娘2人を育て上げ、奥さんは専業主婦として充実した人生を静かに送られた家の、一番賑やかなころの風景が立ち昇って来るようだった。
施設に移られたその家の奥さん(今はもうお婆さん)は、キチンとした方で、よく不用品を着々と捨てているように見えたが、それでも食器などは、「娘が使うかもしれない…」などと考えていたのだろう。もったいながる年代だ。
それこそ、今すぐにでも、4〜5人で住もうと思えば住める状態だった。
こういうのをグループホームに利用できれば…とも思うけど、そんなに簡単なことでは無いのでしょう。ね。
クローズアップ現代で取材されていた高齢者は、けして人生を怠けて生きたわけでは無い方々だった。人生に成功する人はほんの一部なのだ。子供や家族の在り方だって、どんどん変わってゆく。
まともに真面目に働き続けて高齢になったのだ。よく、自己責任とか言われるが、こんなまともな人達が、こんな憂き目にあって良いのか?だいたい、国民年金の平均的な給付額を調べて見ると良い。これで、暮らして行けと言うのか?って額だよねー。死ぬまで働きたいとして、働き口があるのか?住めるところがあるのか?
無い?どうすればいいの?
保育園不足で今は騒いでるけど、そしてどんどん建てられているけど、そのうち本当に必要なのはこうした単身の高齢者の住居になって行くだろう。その時のため保育園を高齢者施設に直せるようにしておいた方がいいかもしれない。
もともと江戸は単身者の都市だったようだ。田舎で跡継ぎの長兄以外は結婚も出来ない家業(農業とか)手伝いだから、江戸に出てくる人が多かったらしい。
風呂屋とか総菜屋とか多く、単身者にはコンビニエンスな都市だったのはその頃からだとか。
昔は短命だったから高齢者なんてそう居なかったし、長屋という低額家賃の住まいもあった。そこの大家は親も同じと言われるくらい相談事に乗ってくれる。問題はそう無かったんだな。…現代は江戸時代に学ぶことが多そうだよねー。
とにかく今の80、90歳代は元気だ。だいたいろくすっぽ予防接種も無い時代に子供時代を生き抜いて、その上戦中戦後を生き抜いてきたのだから凄い強い体力、免疫力を持った人類なんだ。
そう考えると、この先、私達昭和30年代生まれが長生きするとは限らない。精神力も柔わだし、食べる物も添加物を使用されたもので育っている。昔の人のような丈夫さは無いだろう。そして、医療は進歩してきてもあんまり長生きしたく無くて、無理な延命治療も選択されなくなって来ているし。
しかし…本当にこの"自立支援住宅"というのは他人事では無い。年老いて、仕事が無くなり、収入は微々たる年金のみになった時、例えマンションの一戸を持っていたとして、老朽化したときの改修費を出せるのか、建て替えとなったらどうするのか、たとえ一戸建ての家があったとして、維持して行けるのか、面倒見てくれる人はいるのか?
そうなった時に行き着くところになり得るのか?
私がこの土地に引っ越して25年。周辺は大きく変わった。当時、私くらいの年だったご近所さんは大方居なくなった。
この先25年たったら、私も立派な高齢者だ。
どこで、どうしているのだろう…。