メイサと7人の外国人たち

アラサー元お水とキャラの濃い外国人達の冒険記

◯◯◯でするのもダメだからね!!

2019-06-13 09:07:57 | アイアン
さて、アイアンを無視すること1週間ほど。
毎日のように連絡がくるが、一向にメイちゃんは返信しなかった。
電話もかかってきたけど無視していた。
そろそろどうでもいいやと思っていた頃、午後休が舞い降りた。
出勤した後だ。



んー、どうしよっかな。
今から捕まる人なんていないし
急にできる趣味もないしな。
まぁ、カフェで勉強でもするか……



不意に、アイアンが浮かんだ。



んーーーーーーーーーーー




ポチポチポチポチ




『Hello Iron. 今日の午後ならコーヒー飲めるわ』




いずれにせよカフェには行く。
もちろん兄貴のウチには行かない(プンスカ)。
会いたければどーぞっというスタンスだった。
すぐさまアイアンは返信をよこした。



『やぁメイサ。今日は無理だ、すごく忙しいよ……』

『あらそ。じゃぁね』

『君はお休みなの?どこにいるの?何するの?』

『あたしはスタバのA店で仕事と勉強してる予定』

『君に会いに行っていい?クイックハグ&キスをしに😚』



何だそれ



面倒臭くなって、とりあえず無視した。
あっという間にスタバA店に着いたけど、残念ながら満員御礼だった。
ここは比較的広くて明るくて気に入っていたのだけど、しょうがない。
マップを片手にウロウロと他のカフェを探した。
A店からだいぶ離れたところまで来て、ようやくどのカフェに居座るか決まった。
その時だった。



ポンっと、誰かに背中を叩かれた。
振り返ると




「メ〜イサ♡」

「ギャアアアアア!!」



Haaaai♫と手を広げるアイアンがいた。
私は思わずその場にへたり込んだ。



「な、な、な、なんで……」

「ワァーオ、どうしたの?なんでそんなにびっくりしてるの?
俺、君のこと驚かせちゃった?ハッハッハ!!!」

「びっ、びっくりしたわよ!なんでアンタこんなとこに……」



ドッドッとまだ鳴っている胸に手を当て、私は彼を見上げた。
今日も暑いので、サングラスをかけている。
デカイ体で身振り手振り、奴はいつも通りだ。




「君がスタバB店にいるって言うからさ、会社抜けて来たのよ!
で、覗いたんだけどいなかったから、この辺にまだいるんじゃないかと思って
アッチ行こうと思ったら、あれ?あれメイサじゃん?と思ってさー!」

「よ、よくわかったわね……」

「もっちろーん。君のことなら何でもわかるよ♡」

(-ω-;)あたし、A店に行くって言ったんだけど」

「えっそう!?Bじゃなかったの!?この辺にスタバ、他にもあるの!?」

「あるわよ…満員で入れなかったけど…」

「えーっそうなの。俺知らなかったよ。じゃ、君に会えたのラッキーだな!ハハ!」




いや本当にラッキーだよ……。
私の心臓はようやく落ち着いて来た。
アイアンは終始、大丈夫大丈夫?びっくりさせちゃった?ハハハ!と繰り返していた。



「アンタ何でスタバ行ったの?」

「だから君に会うためだよ!会いたかったのよ!」

「忙しいんじゃなかったの?」

「忙しいよ!一緒にコーヒーは飲めないよ、ハハ!
でも5分だけハグしてキスしてこうと思ったのよ」




と、アイアンはニッコリ笑ったので、私は苦笑した。
元気だなぁ……(げっそり)
不意にアイアンは私の両手を取った。
そしてトーンを落として言った。



「メイサ、兄貴のうちでセックスしようなんてマジで冗談だよ。
怒らないでくれよ。」

「アンタ本気だったじゃない」

「本気じゃないよーー!!まさかそんなバカ丸出しなこと言うやつ、どこにいるんだよ」


ここだよ



私はすっかりこんな感じ。











ゲンナリさん……でも負けてはいられない!
私は腕を組み、グイと顎を上げた。



「兄貴の部屋でセックスなんてバカげたこと、絶対しないわ。
そういうことしたいなら他の女の子に頼みなさい。
いーいっ?アンタが私と寝たいなら、もっとまともな所を用意しなさいよ。
ベッドがあって鍵がかかってシャワーも浴びられるとこよ」



私の話を聞きながら、アイアンは目から鱗でも出てそうな表情をしていた。
え、何でそんな意外そうなの?
ラブホ文化がないから?
アイアンは、わかった、わかったよ、と答えた。
全然イヤそうじゃなかった。




「本当にわかったの!?
大体アンタなんでいっつも変なとこ連れ込むのよ?
トイレもシャワールームも大して変わんないからね!?」←シャワールームに行ったのは自分

「わかってるよ、もう2度とそんなとこに連れ込まないよ!
シャワールームとトイレ、うん、一緒だよ一緒!
君の言う通り!」

「だぁからぁ!アンタが提案したんだろうが!!」

「わかったよメイサ。もう本当に大丈夫。
トイレでもシャワールームでもないところを用意するよ!」




私はちょっと考えてから、加えた。




「会議室もダメよ」



その途端



「ブーッ!!ハハッ……ハハハハッッ!!!」



と、アイアンが笑い出した。
な、なによ。
何がおかしいのよ!?



「ハハハ……会議室……ハハッハハハハッッ」

「な、なによ……会議室もイヤじゃん!!」

「オッケーオッケー!メイサ、完璧わかったよ。
俺らはもう、トイレも、シャワールームも、会議室も、カフェも、コンビニも、どこでもしないよ♫」



と、指折り数えるアイアンはめちゃくちゃ楽しそうだった。
何なんだよこいつ!そんなに面白いか!?!?
私はブスーッと膨れたまま、ええそうよと答えた。





続きます!





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