川瀬有希の時の旅


「今日は何の日」と題し、過去のその日に起こった出来事を、自由気ままに語るブログです。

8月29日/ 今日は何の日

2012-08-29 00:15:00 | 音楽・芸能

(1966年)ビートルズが公式上最後のライブを行う

この日サンフランシスコのキャンドルスティック・パークで行われた公演が、彼らにとって公式上最後のライブとなった。

当時の音響設備は、アーティストがステージを思い通りに遂行するに足るレベルには達していなかった為、メンバーは常々ライブでの演奏に不満を抱いていたという(今では考えられないが、未だモニターすらろくに完備されてなかった)。
結果、ビートルズはレコーディング主体の活動にシフトし、以降ライブ活動を停止した。
生の演奏が聴けないのはファンにとっては残念だったろうが、その代わり『サージェント・ペパーズ…』を始めとする、緻密なレコーディング作業によってのみ制作可能な傑作が次々と誕生することになる。
ライブ停止と引き換えに得たものは、メンバー・ファン双方にとって価値あるものだった訳で、今からすればあの時の判断はベターだったと思う(正しかったかどうかは断定出来ないだろう)。
ちなみに、僕が一番好きなアルバムもそんな中から生まれた『アビーロード』だ。

余談だが、最初に購入した彼らのアルバムは、数あるオリジナル盤ではなく『ザ・ビートルズ・スーパーライブ! ~ Live At The Hollywood Bowl』だ。
1964~65年のLA公演を収めたライブアルバムで、これを聴けば当時の人気の凄まじさが瞬時に判るという代物。
ビートルズ作品は英国オリジナルアルバム以外は原則としてCD化しないという方針が採られている為、このライブ盤が将来公式にリリースされる可能性は極めて低いが、もし例外的に何か当時の非オリジナルアルバムを復刻する企画が持ち上がったら、是非優先的にこれを商品化してもらいたい。
ビートルズのライブ音源をまとめて聴けるものは実際のところ殆んどなく、そういう意味で『Hollywood…』は大変貴重な記録であり、このまま埋もれてしまうのは実に惜しい。
どうか柔軟な発想でファンのもとに再び届けて欲しいと切に願っている。
最初から最後まで歓声が全く途切れず、本当に観衆は演奏を聴いてるのかなと僕でも疑いたくなる。
メンバーがライブから遠ざかりたくなった気持ちの一端が薄々伝わって来るアルバムでもある。


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