中国製ドク入り餃子とセンセーショナルな見出しで一斉にマスコミが報道したことは記憶に新しい。それがイージス艦あたごによる漁船衝突事故であっという間にトップ記事が差し替えられ、ロス疑惑の三浦氏逮捕の一報が入った途端にゴシップ傾向の強い紙面に塗り替えられてしまった。
中毒症状が強く重体だった少女が一命を取り留め、快方に向かっていることや、中国政府が中国での混入はないと公表したことで、この事件はうやむやのうちに収束を迎えようとしている気がする。スーパーマーケットを見て回っても、回収対象となった製品のみ陳列されていないだけで、中国製冷凍食品や野菜、その他の食品もあいかわらず何もなかったように棚に並べられている。ある一部のマーケットでは中国製品をすべて取扱いからはずした店もあり、生協では中国製冷凍食品のみ販売を中止したというが、全体から見ればほんの一部にしかすぎない。聖書マタイ伝4章4節に「人はパンのみでは生きられない」と書いてあるそうだが、これまでの経験から言えば、食が脅かされるたびに、違うものを食べて何とかしのいでしまうのが人の常。米不足の時は、これまで主食・米一辺倒の食生活からパンやうどん・麺類を多用する食生活に切り替わり、結果、米離れが一層加速した。O157やBSE問題では、食卓から牛肉の姿が消え、豚肉で代用するようになり、あえて食べようとするときはオーストラリアか国産のブランドものを選ぶようになった。雪印の大腸菌混入事件のときは牛乳を口にすることをやめ、状況が好転するのを待ってから飲むようになった。ただ、このときは廃業する酪農家が激増する結果をもたらし、国や行政の対応もさることながらマスコミの乳製品が危ないキャンペーンに踊らされた自分の不徳を恥じている。
今回の中国製餃子も、餃子自体が中国料理な訳だから、わざわざ「中国製」と銘打っているのには、マスコミ特有の煽り行為が見え見えだし、犯人探しも中国と日本で問題の押し付け合いをしていて、農薬がどこで誰が入れたか判らない以上、我が家でつくる餃子以外の餃子は口にしなくなった。段ボール肉まん事件以来、当然、中国製の肉まんを買ったことがないし、残留農薬問題以降、中国産の野菜や魚介類(輸入していったん日本の海で泳がせたという産地偽装まがいのものを含む)も買っていない。実際、食べなくても寂しさはあるが困ることはないのだ。今のところの心配は、中国製品が売場に並ぶことではなく、中国製品を他の国や日本製と偽って棚に並ぶことを恐れている。日本では「商」は「人をだまして物を売って儲ける」という古来からの考え方があって身分を士農工商の最後に置いたと言うし、資本主義も利益優先に行動原理が成り立っているのだから・・。
先日、北京から帰国した友人が日本で「中国製冷凍餃子」が大問題になっていることを知らず、話しを聞いてビックリしたという。中国では農薬で中毒や死亡者が出ること自体、日本の交通事故と同じ感覚で処理されているのでニュースにならないというし、まして日本では誰も死んでいないから問題にすることが理解できないといっていた。
また一方、食品検査を仕事にしている友人に聞いた話では、今回の検査義務付け以前は、業者の持ち込み検査のみでも、国産のものに比べ異常な高濃度で野菜から農薬が検出されることが多かったそうで、それでも単体では人体に影響が出ないギリギリの値だったので、コンテナで日本に上陸した以上、コスト面からも廃棄されたという話しを聞いたことがないというし、食中毒菌も同様に検出後の処理は業者任せだが、熱処理など加工しても中毒をおこす恐れのあるものは、さすがに廃棄されているという。
とにかく、中国製品を輸入することで中国国民の所得を向上させ、その所得でより多くの日本製品を買ってもらうことにより中国に進出している日本企業を太らせようと言う国策なのだろうが、日本の零細企業や農・漁業者は綱渡り状態、これでは後継者不足もやむをえまい。温暖化だの環境だのといっても、10年後、20年後の日本を考えるとき、自給率を高めることは緊急課題だといえる。私たちも賢い消費者でなければならない。
今日から3月、そろそろプランターに野菜の種を蒔く頃だ。10年後を考えて、自給自足の準備でも始めようかな?
中毒症状が強く重体だった少女が一命を取り留め、快方に向かっていることや、中国政府が中国での混入はないと公表したことで、この事件はうやむやのうちに収束を迎えようとしている気がする。スーパーマーケットを見て回っても、回収対象となった製品のみ陳列されていないだけで、中国製冷凍食品や野菜、その他の食品もあいかわらず何もなかったように棚に並べられている。ある一部のマーケットでは中国製品をすべて取扱いからはずした店もあり、生協では中国製冷凍食品のみ販売を中止したというが、全体から見ればほんの一部にしかすぎない。聖書マタイ伝4章4節に「人はパンのみでは生きられない」と書いてあるそうだが、これまでの経験から言えば、食が脅かされるたびに、違うものを食べて何とかしのいでしまうのが人の常。米不足の時は、これまで主食・米一辺倒の食生活からパンやうどん・麺類を多用する食生活に切り替わり、結果、米離れが一層加速した。O157やBSE問題では、食卓から牛肉の姿が消え、豚肉で代用するようになり、あえて食べようとするときはオーストラリアか国産のブランドものを選ぶようになった。雪印の大腸菌混入事件のときは牛乳を口にすることをやめ、状況が好転するのを待ってから飲むようになった。ただ、このときは廃業する酪農家が激増する結果をもたらし、国や行政の対応もさることながらマスコミの乳製品が危ないキャンペーンに踊らされた自分の不徳を恥じている。
今回の中国製餃子も、餃子自体が中国料理な訳だから、わざわざ「中国製」と銘打っているのには、マスコミ特有の煽り行為が見え見えだし、犯人探しも中国と日本で問題の押し付け合いをしていて、農薬がどこで誰が入れたか判らない以上、我が家でつくる餃子以外の餃子は口にしなくなった。段ボール肉まん事件以来、当然、中国製の肉まんを買ったことがないし、残留農薬問題以降、中国産の野菜や魚介類(輸入していったん日本の海で泳がせたという産地偽装まがいのものを含む)も買っていない。実際、食べなくても寂しさはあるが困ることはないのだ。今のところの心配は、中国製品が売場に並ぶことではなく、中国製品を他の国や日本製と偽って棚に並ぶことを恐れている。日本では「商」は「人をだまして物を売って儲ける」という古来からの考え方があって身分を士農工商の最後に置いたと言うし、資本主義も利益優先に行動原理が成り立っているのだから・・。
先日、北京から帰国した友人が日本で「中国製冷凍餃子」が大問題になっていることを知らず、話しを聞いてビックリしたという。中国では農薬で中毒や死亡者が出ること自体、日本の交通事故と同じ感覚で処理されているのでニュースにならないというし、まして日本では誰も死んでいないから問題にすることが理解できないといっていた。
また一方、食品検査を仕事にしている友人に聞いた話では、今回の検査義務付け以前は、業者の持ち込み検査のみでも、国産のものに比べ異常な高濃度で野菜から農薬が検出されることが多かったそうで、それでも単体では人体に影響が出ないギリギリの値だったので、コンテナで日本に上陸した以上、コスト面からも廃棄されたという話しを聞いたことがないというし、食中毒菌も同様に検出後の処理は業者任せだが、熱処理など加工しても中毒をおこす恐れのあるものは、さすがに廃棄されているという。
とにかく、中国製品を輸入することで中国国民の所得を向上させ、その所得でより多くの日本製品を買ってもらうことにより中国に進出している日本企業を太らせようと言う国策なのだろうが、日本の零細企業や農・漁業者は綱渡り状態、これでは後継者不足もやむをえまい。温暖化だの環境だのといっても、10年後、20年後の日本を考えるとき、自給率を高めることは緊急課題だといえる。私たちも賢い消費者でなければならない。
今日から3月、そろそろプランターに野菜の種を蒔く頃だ。10年後を考えて、自給自足の準備でも始めようかな?