勇者の大局観

ヘボ投資とつれづれなる日々・・・
(投資に関する投稿は私感に基くものです)

映画『危険なプロット』

2014年06月07日 | 映画
「まじめな教師」、その真面目さの裏側に落とし穴が・・・
「最近の生徒ときたら、ろくな文章も書けない」と嘆く国語教師ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)は、ある生徒が出した宿題の回答に目を奪われる。目に映る光景を写実的に描写し面白い文章表現で綴り、読み手を引き付けることができる教え子クロード(エルンスト・ウンハウアー)が書いたその文章の終わりには「続く・・・」とある。どうしても続きが知りたくなる教師ジェルマン。やがてクロードが続きを書き、ジェルマンが評価し教えるというやり取りが続いて行く中でクロード自身、物語の題材となっている同級生ラファの家庭に入り込んでゆく。そして美しいラファの母親に愛情を芽生えさせるクロード。物語はクロードがラファの母に迫ってゆく過程が赤裸々に綴られ、読み手の教師ジェルマンは才能豊かなクロードよりも物語そのものにのめりこむ様になってしまう・・・

地味なフランス映画なんだけど「記憶に残る」映画と感じた。登場人物の心理が上手く描かれ非常に解りやすい。教師ジェルマンが夢中になる様に観ている私自信物語の続きに興味深々となり、どんな結末を迎えるのかが気になり出し目が離せなくなってしまった。そして当然と言えば当然のようなこの結末は納得いくわけだが、教師ジェルマンがたどった自身の物語の結末は予想を見事に裏切ってくれた。
「覗き」・「不倫」・「ダマし」、悪趣味極まりない主人公クロードだが人間の奥底にはそれらが隠されていて「理性」というガードに包まれているにすぎないのかもしれない。そんな事を考えさせるこの映画に夢中になった者は危険信号が点滅しているのかもね

深夜にミルクティーを飲みながら観るには最高かもね・・・

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