ゴトウヒラタの戯言

RICOH CX6で撮影。十字架の島、上五島の蟲。

おととしの種親、天に召される

2005年09月30日 19時32分23秒 | クワガタ飼育
 一昨年種親に使用したゴトウヒラタ77mm。

 お役目を果たした後、隠居生活をさせていた。

 何度も酢酸エチルの毒ビンに放り込もうとしたが、その度にうちの倅どもに泣かれてしまい、いよいよこんな姿に・・・。
 これじゃ標本にするのは無理だ。

 幾ら地元のクワガタとはいえ、自然界には存在しないこんな大物を放つ訳にはいかない。
 万が一採集者に捕らえられ、天然ギネス扱いされちゃかなわない。

 絞めた後に正確な体長を測りたかったのだが、こんなフニャフニャじゃ無理だ。

 クワガタの体長をノギスで測る時は、クワガタの牙(大顎)を開いた状態(ダイオウを除く)、前胸と翅の隙間を詰めて測るのが正式だが、元気に生きてる時に正確に計測するのは絶対無理。
 ノギスが77.9mmを指しても77mmとか77mmUP等と最低保証値で表記している。

 倅達が居ない時に他の隠居達を絞めてあげたいのだが、なかなかチャンスがない。

ネットカブレには気をつけろ!

2005年09月29日 22時22分58秒 | Weblog+植物

 クワガタ飼育を続けていると、趣味が同じということで老若男女問わず友人が増える。

 中にはブームに乗っただけのにわかファン、幼虫が一頭も取れない、高価な菌糸ビンや小型温室を使っても70mmオーバーのオオクワを育てられない、アルキデスの長歯型が一頭も羽化しないから等と言って匙を投げてしまった方もおられるが。

 そんなクワガタ仲間の中に物凄い情報通がいた。

「どこからそんな情報仕入れてくるんだい?」
と訊くと、インターネットだと言う。

 「幼虫の成長に合わせて菌糸ビンのオガの挽き方変えたほうが良いんだって。」
「新しい菌糸ビンメーカー見つけたから買っちゃった。」
「菌糸ビン1本で育てる方法が有るんだって。」
「菌床採卵法ってのが流行ってんだって。」
等と何だか訳の分からない事を言ってくるから、パソコンなど持っていなかった我々から

「天然の幼虫はオガクズの中にはいねーだろ。」
「途中でメーカー変えちゃ縮んじまうぞ。」
「一本で済むやつなんてしょっちゅうだ。」
「オオクワに必要ねーよ。」
と一蹴されていた。

 しかし、たった一度だけ納得させられたことがあった。

 元々天然のヒラタケは針葉樹に生え易い。それを人工的に広葉樹に殖菌しているから、固詰すると通気性が悪く炭酸ガスがビンの底に溜まり易くなるから幼虫に多大な損傷を与え易くなると言うのだ。

 「なるほど!良い勉強になった。」と納得してしまった。

 早速その年のシーズンに、柔詰とまでは行かないが少し緩めに菌糸ビンを仕込んだ。

  ・・・・・・  トンでもないガセだった。

 日が経つにつれビンと菌床の間に隙間が出来、そこから茸が生え放題。菌糸ビンの劣化は早まり、腐りかけた茸を狙ったダニで溢れかえるビンも出る始末。ダニのせいで数頭ダメにした。
 また、例年なら♂1~3本、♀1~2本で済む物を、♂3~5本、♀でさえ2~4本使用した。  余分に掛かった経費を弁償してもらいたかった。

 そんなネットカブレの彼も、今ではクワガタ飼育は辞めてしまっている。


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可哀相に牙欠け

2005年09月28日 19時49分43秒 | 昆虫採集
 うちの倅が庭で見つけたゴトウヒラタの♀。
「お父さん、お父さん。凄い物見つけたよ!」
と眼をまん丸にして少し興奮ぎみに、仕事帰りの僕にそれを見せに飛んで来た。

 我家のゴトウヒラタ♀は自然界には存在しない40mmオーバーの大物だらけ。うちの子供達には、見慣れていないこんな小さなクワガタのほうに人気がある。

 見ると可哀相に牙が欠けてしまっている。これじゃもう産卵する時に木をかじるのはきつい。

 もうすぐ10月だが、まだまだ天然のクワガタ達は活動が活発なのか、それとも樹液の出る木が少なくなり、昆虫ゼリーの臭いに引き寄せられて我家の周りをうろついていたのか、定かでない。

 どっちにしろこの♀クワガタはもう永くはない。残りの命を全うしてもらいたい。

ゴトウヒラタも3齢幼虫に

2005年09月27日 20時10分36秒 | ゴトウヒラタ
 ゴトウヒラタも3齢幼虫になっていた。

 ノギスなど構えずとも頭幅は1cmに満たないことが分かる。

 体重はまだ15~17gくらいだが、このペースだと最初の餌交換は来月半ばかも。

 しばらくは、醗酵マットの攪拌を手抜きできない。



 クワガタ飼育初心者の方へ

クワガタは成虫になるまでに脱皮を繰り返し変態します。

 卵から孵化したばかりの小さな幼虫を1齢(初齢とも言う)→脱皮して2齢→再び脱皮して大きくなった幼虫を3齢(終齢とも言う)と言う。

 その後、蛹室(蛹の部屋のこと)を作り出し、前蛹→蛹→成虫へと変態する。

何故なんだ、クワガタの幼虫は二度食いする

2005年09月26日 20時07分15秒 | クワガタ飼育

 写りが悪くて御免なさい。

 能勢オオクワ幼虫が、初めて顔を見せてくれました。

 ビンの縁に顔が張り付いている内にノギスを当てると頭幅は1cmを超えてるように見えた。
 しかし顔だけ見せてすぐに引っ込んでしまったので、胴体が見えなかったのが残念。

 画像がイマイチなので分かり辛いかもしれないが、クワガタの幼虫は一度食べた物を何度も食べ直す習慣がある。

  牛みたいにクワガタの幼虫にも胃袋が4つついてるなんて事はないだろうが、コアラが子供にお尻を舐めさせて解毒剤のような物を子コアラに与えるというか伝えるというのか・・・・そんなような何かがクワガタにもあるのだろうか。

 ♀クワガタが産卵態勢になった時の産卵材のカビの消え方や、ダニも寄せ付けないあの不思議・・・・????
 一度噛み千切った朽木に酵母菌の様な何かを混ぜてしばらく寝かせ、食べ頃になった時に再び食べているとしか思えない幼虫の食行動・・・????

 クワガタ飼育は謎だらけだ。


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一次醗酵済クヌギマットは難しい

2005年09月25日 12時03分54秒 | クワガタ飼育

 クワガタ飼育駆出しの頃僕は、クヌギ(コナラ)マットを近くのホームセンターで4.5ℓ入りの物を買い溜めしていた。
 9月を過ぎるとクワガタ用品を扱わなくなるからだ。

  このホームセンター品、袋の裏の製造メーカーを見ると聞き覚えのある名前なのだが、ダニが多かった。

  醗酵マットを仕込む過程の発熱で、ダニは死滅か退散してくれるのだが、あまり気持ちの良いものではない。
 それ以来、超有名老舗メーカーのものを箱買いするようにした。

  樹種はクヌギかコナラであればこだわらない。挽き方も超粗引きでない限りなんでも良い。乾燥マットでも一次醗酵済マットでもヒラタクワガタの成長に大差ない。
 その都度その都度、安くつくものを仕入れるようにしている。

 僕は一度に40ℓ仕込んでいる。

  乾燥マットでは、まず6ℓ水を入れ、攪拌して確かめながら丁度いい具合になるまで少しずつ水を足す。

  しかし、「初心者の方におすすめ」と各メーカーとも謳っている一次醗酵済マットは、注文する度に水分量が違う。
 僕がチョンボするのはいつも一次醗酵マットを使った時。時々、水は入れなくてもいいような時が有る。


 醗酵マット製造失敗の対処法はこちら。http://blog.goo.ne.jp/mezaseguiness/e/9200727e837e98a3d51a2445e5d2893a


醗酵マット-オオクワ全滅事件

2005年09月24日 10時34分17秒 | クワガタ飼育

 低予算で出来る醗酵マット飼育で結果を出せるようになると、経費の掛かる菌糸ビン飼育が疎ましく思えてくる。

  数年前のこと。
 僕が所有しているクワガタを見た友人が、
「こんなでかいクワガタ、初めて見た。いったいどうしたんだ。」
というので、飼育の仕方を産卵セットのコツ、醗酵マットの仕込み方、菌床飼育、包み隠さず僕が知ってることは教えた。
 僕は口下手なので、ワープロで飼育法を書いた紙も彼に渡した。

 それでも
「醗酵マットの配合はどうすればいいんだ?」
と訊いてくるから、
「紙に書いた通り、タンパク質・炭水化物を・・・・」
と説明していたら彼はキョトンとしてしまった。

 「クワガタ飼育は、自分で配合を考えるのが楽しいのにな。」
と思いつつ、当時僕が添加していた配合も
「俺はリスク覚悟でやってるから全滅しても知らないよ。」
と釘を刺して教えてしまった。
 安く上がる菌床詰替も教えたのだが、消毒は完璧にというのが億劫だったのだろう。彼は老舗メーカーの菌糸ビンを注文した。

 彼はクワガタ飼育の全くの初心者にも関らず、ゴトウヒラタを醗酵マット飼育で70mm後半の大物をゾロゾロ羽化させた。
 それに引き換えオオクワの菌糸ビン飼育では70mmオーバーを1頭も羽化させる事が出来ず嘆いてた。

 彼は何を血迷ったのか、僕の忠告には耳を貸さずオオクワを醗酵マットで飼育しだした。しかもヒラタ用の配合のままで。

 結果は殆ど全滅。生き残った3頭の内の♂は70mmを超すことが出来なかった。


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冬眠前のスタミナ補強?

2005年09月23日 20時21分21秒 | クワガタ飼育
 写真は全て今年の新成虫。カメラを向けたら恥ずかしいのかマットに潜ってしまった。

 僕の場合、種親は各種とも2ペアーづつ居れば事足りる。
 しかし低温に強いとされる種でも、冬眠に失敗して死んでしまうクワガタが毎年何頭かいる。

 もしもの場合を考えて最低でも4ペアーづつは確保している。

 しかしこいつらはよく食べる。昆虫ゼリーは3日持たない。
 中身を掻き出してゼリーの空を洞代わりにしてるんじゃないかとケース内を調べたが、そんな形跡は全く無い。ホントに食べてしまっている。
 種付時よりもペースが速い。

 クワガタにも冬眠前に栄養を蓄える習性があるのだろうか?  

醗酵マット-仕込失敗の対処法

2005年09月22日 20時52分50秒 | クワガタ飼育
 僕はクワガタ飼育の駆出しの頃、醗酵と熟成の感覚が全く分からず、醗酵マット造りは失敗続きでした。

 クワガタ関連の雑誌やインターネットの醗酵マット製造のマニュアルに、「水分はやや多めに」「水分は多目に」「マットを軽く握って水分が少し染み出す程度」と記載されているのを真に受けたら確実に初心者の方はマットを腐らせます。

 僕の経験だと「軽く握ってマットが固まる程度」が正解だと思う。

 もし水分を入れすぎたかな?と感じた場合は、表面に白い麹菌のような物がびっしり生えるまで5日~一週間程攪拌は行わずひたすら待てば良い。

 鼻がもげそうな異臭が漂う場合は、完璧に腐敗をおこしている。

 だからといってマットを捨てる必要は無い。

 晴れた日にシートにマットを薄く広げて完全に乾燥させた後、水だけを追加して再醗酵させればOK。
 乾燥させる際、2日掛かろうが3日掛かろうが、カラッカラになるまで完璧に水分を飛ばさないと何度も再醗酵する眼に会うので、乾燥に絶対手を抜いたら駄目です。 

 未だに僕も時々チョンボしますが、普通に仕込むより再醗酵した物の方が格段に仕上がりが良かったりします。

 もしかしたら裏技かもしれません。



醗酵マットの造り方が分からない方は画面右カテゴリの”醗酵マット製造”をクリックして参考にして下さい。

エリンギには見えないオオヒラタケ菌糸ビン

2005年09月21日 20時38分13秒 | クワガタ飼育
 写真はクワガタ飼育用オオヒラタケ系菌糸ビン。

 一本だけキノコが生えていたので撮影してみた。

 オオヒラタケはエリンギなのだが、時々こんな細いキノコが生えてくる。

 キノコが生えたら速やかに取除かないと幼虫は大きく育たない。
 キノコを放っておくと蓋に食い込んで酸欠のおそれがあるし、キノコが腐るとそれを狙ったダニが大量に侵入してくることがある。 

オオクワ幼虫一月後の菌糸ビン

2005年09月18日 13時47分30秒 | クワガタ飼育
 写真は幼虫投入一月後の能勢オオクワ。

 上段の真ん中のビンは、内部は半分以上食べられているものと思われる。幼虫の姿は見えないが、もう3齢になっているのだろう。
 食痕の雰囲気から多分♂。

 最初の菌糸ビン交換は11月だと思っていたが、思ったより早くなりそうだ。

 しかし、菌床に混ぜる添加物を変えているだけなのに、毎年何かが違うから面白い。
 去年までは菌糸ビン詰替え直後から、キノコの発生に悩まされ続けていたが今年はそれが無い。
 菌糸ビンを必要以上に触るのはクワガタの成長を妨げる原因。キノコの発生は菌糸ビン内の栄養分が減る原因なので、キノコが生えにくいというのは大いに助かる。

 僕が所有しているオオクワは、間違っても80mmオーバーが出るような大物血統ではない。せいぜい♂77mm♀48mmが出れば御の字。
 ♂の70mm後半を羽化させるには、配合をリッチー(高配合)にすれば簡単なのだが、幼虫期の死亡率も高くなってしまう。過去の失敗は二度と繰り返したくない。

 リスク覚悟でやっている為、今年の配合は未だ公表できません。御免なさい。

残念!ゴトウヒラタ採集ポイント通行止

2005年09月17日 20時44分21秒 | 昆虫採集
 仕事帰りに先日とは別の採集ポイントに行ってみた。
 台風14号とその直後の大豪雨で崖崩れが起こったのだろう。残念ながら通行止だった。

 一般にクワガタ採集は夜に行うものなのだろうが、五島列島の上五島のクワガタは、場所にもよるが昼間のほうが多く出没する。夜行性の天敵でもいるのだろうか、夜に採集ポイントに行ってもコクワばかりだ。
 過去1頭しか採集したことのない体長10mmの♂のネブトクワガタも午前中に偶然捕まえた。
 当時僕は、パソコンもデジカメも持っておらず珍種の姿形を何にもおさめていない。

 もう一度、ネブトを拝みたい!

およそ一月後のゴトウヒラタ幼虫

2005年09月16日 19時25分29秒 | ゴトウヒラタ
 写真は醗酵マットに移して約一月後のゴトウヒラタ。
 ブログ用にほじって幼虫を撮影したほうが良いのだが、今年はたったの50頭しかいないため一頭たりとも無駄に出来ない。♂80mmオーバーを狙っている為、無用な餌交換もしたくない。
 
 2頭ともお尻付近に白っぽい物が見えないから、脱皮したばかりの2齢♂だと思う。
 もうすぐ十五夜だが、このペースで成長していて冬眠前の11月に、はたして25gを超えるのか少し不安だ。

クワガタ飼育は最後まで責任を持とう

2005年09月15日 22時21分22秒 | Weblog+植物
 サソリが部屋の中にいた!ニシキヘビに逃げられた!琵琶湖にピラニアがいた!飼主のモラルが疑われる。

 クワガタも同じ。
 逃しちゃいけない、逃げられてもいけないのは外来種だけじゃない。国内産でも離島産は外来種扱いしなくちゃいけない。

 オオクワだって、佐賀県産を千葉県の山に逃すのはいただけない。
 北海道には生息できない筈のカブトムシが、近年繁殖している。オオクワも同じことが起こっているのだろう。日本全国どこの県でもオオクワが採集できるなんて絶対有得ない。

 クワガタは手に入れたが飼育に困ったというなら、可哀想だが命を絶ってやらねばなるまい。ついでに標本にしてやれば死んだクワガタも浮かばれる。

 僕は酢酸エチルでクワガタを絞めている。酢酸エチルは薬局に頼めば取り寄せてもらえる。
 インスタントコーヒーの空瓶などに脱脂綿を底に敷き、脱脂綿から少し溢れるくらい酢酸エチルを注ぐ。その中にクワガタを2~3日漬け込むとバッチリ。

 写真は数年前に倅の夏休みの宿題の犠牲になったゴトウヒラタ。ステンレス製のマチ針で整形させた。
 滅多に作出できない79mmUPも、この時倅に奪われた。

クワガタをあげるのも大変

2005年09月14日 22時46分44秒 | Weblog+植物
 毎年、クワガタが欲しいと言って来る人には老若男女問わずあげている。
 クワガタを入れるケースくらい持参して来ればいいのにみんな手ぶらでやってくるから困ってしまう。

 もう手元には来年の種親しか残っていない。(ゴトウヒラタは75mm前後の迫力満点の大物が20頭残っているが、本気で飼育に取り組みたい人にしか譲る気は毛頭無い。)

 10や20なら痛くもかゆくも無いが、毎年100~200ペア以上、♂♀別々にしてやるので200~400ケースを超える。ケース代だけで大した金額になるのだ。小遣いに限りのある我輩には痛い出費だ。

 近年は100円ショップをよく利用するのだが、シーズン中は飼育ケースミニは売切れが多く、仕方ないから蓋に5箇所程ハンダで通気孔を空けた味噌入れと砂糖入れに生体を入れてあげている。

 ケースだけじゃない。いまだにクワガタの餌には砂糖水か西瓜と信じてやまない人達(とても多い、無茶苦茶多い、ドツキたくなるが我慢ガマン)には、昆虫ゼリーを両手一掴み分つけて釘を刺さねばならない。

 多分僕は、醗酵マット飼育に掛かる何倍もの経費を、人にクワガタをあげる事に費やしている。

 これがなければ、憧れのインドアンタエウスを購入できたかも知れない。