【週刊ゲーム市場分析】3DS「牧場物語」がシリーズ誕生16年目にして最高初動を達成したワケは?

2012年03月04日 | 団長は断腸の思い
ゲームソフトの週間販売本数からゲーム市場を分析する記事の第43回。
ゲームの販売本数を予想するサイト「YSO3」もよそしく!
あとツイッターでもよくゲーム市場・業界ネタを書いてたりします。

コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。


■3DS「牧場物語」がシリーズ誕生16年目にして最高初動を達成

今回は2位の3DS「牧場物語 はじまりの大地」(8.1万本)に注目。いつものようにシリーズの販売実績を眺める。



同シリーズは96年にSFCでスタート。DS版発売前までは初週本数はPS「ハーベストムーン」の3万本、
累計本数はGBA「ミネラルタウン~」の16万本が最高だった。
その後、DSで登場した「キミと育つ島」が、ハードの好調に後押しされて初週7万本、累計30万本超とブレイクした。

今作「はじまりの大地」は、そのDS版の記録をも上回り、シリーズ最高の初動を達成した。


■直近3か月間で250万台超を販売、圧倒的なアクティブユーザー数で好調が続く3DS市場

3DS「牧場物語 はじまりの大地」の好調の要因については、メディアクリエイトは
「(テレビCMなどの)大規模なプロモーションが奏功した」と分析している。(→詳しくはコチラ
それ以外の理由としては、3DSのアクティブユーザーの多さが挙げられそうだ。

発売から1年を迎えた3DSだが、ここで3ヶ月単位の販売推移をグラフにしてみた。



3DSの直近3ヶ月の販売台数は250万台超に達している。DSは2006年12月~2008年2月に約280万台を販売、
DSのキャリア全体でも、この3か月間の販売台数はマックスとなるが、3DSはこれに迫る販売ペースだ。
それを考えると、現在の3DSのアクティブユーザーはかなりの割合に及ぶと考えられ、ソフト市場の好調も頷ける。

この期間に「スーパーマリオ 3Dランド」や「マリオカート7」と同時に3DS本体を購入したユーザーの一部が
“次の1本”として「牧場物語」を選択したのかもしれない。

また、「モンスターハンター3(トライ)G」目当てでハードを購入したユーザーの一部が
協力プレイも可能な「バイオハザード リベレーションズ」を選んだことが
同ソフトの好調につながった可能性があるだろう。

3DSは、今後もしばらくはアクティブユーザーの多さを背景に、ソフト市場の好調が続きそうで
そして、ソフト市場の好調を確認したサードパーティが新たにソフトを開発する、といった好循環が訪れそうだ。


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