TGSと同じ会場・幕張メッセにて大々的に行われた「任天堂カンファレンス2007秋」。
特にサプライズもなく、淡々と進んでいたこの発表会にて
唯一衝撃が走ったのが、岩田社長自らが公表した
Wii「モンスターハンター3(トライ)」の電撃発表だった―
しかし冷静に考えると、これはDS「ドラクエ9」並に必然的な移籍であったと言えそうだ。
モンスターハンターは国内ではPSP版がミリオンを突破するなど非常に強力なタイトル。
しかし海外(北米)ではまったく売れず、ドスは結局発売されなかった。
「3」も国内のみで勝負せざるを得なかったが、先が見えないPS3オンリーでトライするのは無理があった。
マルチプラットフォーム戦略を強化しているカプコンだけど、
マルチの組み合わせとしては「デビルメイクライ」や「バイオハザード」に見られる
PS3とXbox 360の組み合わせが一般的。Wiiは操作形態からどうしても入れ辛い。
しかし、PS3とXbox 360でマルチ展開するにあたっての絶対条件が「海外でも売れること」。
国内でしか売れないソフトを360で出しても、まったく意味がないから。
したがって、「海外で売れない」という難点を抱え
PS3オンリーもマルチも選べないモンスターハンターに残された道は
そう多くはなかったということ。
今後もPS2の続編で、海外で失敗したシリーズ(ドラクエも含む)は
PS3と心中するか、DS or Wiiで新展開を試みるかの2択を迫られることになりそうだ。
ハードの普及代数的な問題でプラットフォームを移籍するのはわかるけど
問題は、そのハード(DSやWii)に合っているか否か。
DSで出した「バイオハザード」はまったく売れなかったし、
たくさん普及しているハードで出せばいいってもんじゃーない。
現在のWiiのメインユーザー層は、Wiiスポーツ目当てで本体ごと購入したような
ファミリーユーザー。
オンラインには4割の世帯が接続しているらしいけど、
任天堂のWi-Fiコネクションは無料のサービスであり、多人数のリアルタイム接続に
どこまで耐えられるのかは、現時点ではまだまだ未知数。
グラフィックスも、我々MHFユーザーから考えれば、おそらく大したことはない。
でも結論から言えば、Wiiのモンスターハンターは、"アリ"だと思うねえ。
モンスターハンターは元々30万本程度だったシリーズ。
しかしハード(PSP)とソフトを持ち寄って遊ぶ、アドホックモードによる協力プレイが受けて
知名度を高めていき、ミリオンシリーズへと成長したワケで。
オンラインモードはきっかけであって、シリーズがブレイクした理由じゃあない。
かつてGC版「ファンタシースターオンライン」は、メモリーカードを持ち寄っての
マルチプレイを前面に押し出し、それなりに成功した経緯があるし
今度はリモコンを持ち寄って、テレビの前に集まってプレイするスタイルをPRすれば
ファミリーユーザーがメインのWiiでも成功するのではないだろーか。
グラフィックス面は、MHのメインであるPSPシリーズユーザーから見れば気にならないだろうし
新規ユーザーから見れば・・まあWiiスポーツよりはきれいだろう。。
ただ「3」が商業的に成功したとしても、問題は
我々のようなネットにつなげてプレイするマイノリティなシリーズユーザーはどうするか・・??
一応「3」も、オンラインでの協力プレイはできるだろうけど、
原則無料である任天堂のWi-Fiコネクションにおいて、どこまでサービスに期待できるかわからない。
そして、WiiとPCのマルチというのが現実的ではないので、事実上PC版「3」はなくなったと言っていいと思う。
現状のPC版MHFに隔離され、この世界で生きていくのか
Wiiにトライし、リモコン振ってモンスターを狩る道を選ぶのか・・
・・COMING SOON!!