徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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書評:雪村花菜著、『紅霞後宮物語 第十三幕』(富士見L文庫)

2022年02月17日 | 書評ー小説:作者ヤ・ラ・ワ行

久々に日本語のラノベを読んで、ようやく頭に休暇を与えられた気がします。
しかし、この『紅霞後宮物語 第十三幕』は第十二幕の発売から1年以上経過しているので、話がどこで終わっていたのか思い出すのに一苦労しました。

主人公・関小玉が皇后から陰謀により後宮の最下層・冷宮に落とされ、恩赦で位の低い妃として後宮に復帰したところまでが前回の話で、今回は陰謀の張本人の遺児である帝姫の養育に勤しむ小玉の日常が描かれています。

療養中だった紅霞宮の女官たちも小玉と一緒に冷宮に入れられていた清喜や綵も戻ってきて、帝姫とその乳母たちの子どもたち3人の赤ちゃんで大賑わいしている中、皇帝・文林と皇太子・鴻との穏やかな家族の時間が持てて。。。とかなり地味な展開です。文林と小玉は相変わらずかみ合ってない夫婦ですが、それなりに深い情で結ばれている関係です。だから文林のまさかの恥ずかしい悩みも小玉は鷹揚に受け止められるのですね。
でも、キャラに夢を抱いていた人にはわりと幻滅するエピソードかもしれません。

そんな中で小玉の強い後ろ盾であり、皇帝に次ぐ力を持っていた王太妃が病死し、帝国内の勢力図がまた変わりそうな気配が忍び寄っている感じです。

本編は次巻が最終巻となるそうです。
さて、どこに話が着地するのか楽しみです。


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