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きょうの潮流

2017-10-23 | コラム

いつも笑っていた石じぞうが仁王のように。原爆が落とされた広島で、死にゆく少女を前に顔が変わっていく絵本『おこりじぞう』。悲しみと怒りを込めた絵を描いたのが四国五郎です▼広島で生まれ、「満州」出征後、シベリアに抑留。48年に壊滅した故郷の土を踏みました。弟の被爆死に衝撃を受けた五郎は3年前に亡くなるまで、反核や平和をテーマにした膨大な絵や詩を残しています▼いま東京・世田谷区の平和資料館で四国五郎の作品展が開かれています。展示品の中には峠三吉とつくった「辻詩」と呼ばれる反戦反核ポスターも。期間中に催された女優の木内みどりさんによる『おこりじぞう』の朗読会には親子連れの姿もありました▼敗戦から70年余がすぎた現在も草の根で語り継がれる戦争や原爆の悲惨さ。今年は人類が初めて到達した核兵器禁止条約の採択や世界中で核兵器廃絶を働きかける国際連合体「ICAN」のノーベル平和賞受賞と運動にも弾みがついています▼20日に83歳になった皇后・美智子さんも平和賞にふれ、核兵器の非人道性に「ようやく世界の目が向けられたことには大きな意義があった」。日本の被爆者の心がたたかいの連鎖をつくる「報復」にではなく、将来の平和の希求へと向けられてきたことに世界の目が注がれることを願う、と▼「おこりじぞう」をふたたび「わらいじぞう」に―。被爆者を先頭に長きにわたる努力のひろがりは、日本政府をはじめ禁止条約に背を向ける国ぐにを包囲しています。

 

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