9/24(日) 23:30配信
任期満了に伴う堺市長選は24日投開票され、無所属現職の竹山修身氏(67)=自民、民進、こころ、社民大阪府連推薦=が、地域政党・大阪維新の会公認の新人で元大阪府議の永藤英機氏(41)を破り、3選を果たした。相乗り批判をかわした竹山氏が前回2013年に続き維新公認候補に勝利したことで、維新が再挑戦を目指している「大阪都構想」の実現には打撃となり、次期衆院選に向けて大阪を本拠地とする日本維新の会の党勢にも影響しそうだ。投票率は44.31%(前回50.69%)だった。
竹山氏は前回は支持だった自民から推薦を得たほか、共産からも自主的な支援を得た。国政の与野党が「反維新」で相乗りする構図で「野合だ」との批判を受けたが、前回は堺市も対象に含まれていた都構想への反対を再び争点に掲げて維新政治の批判を展開し、2期8年の実績も訴えて有権者の支持をまとめた。竹山氏は「堺の自由と自治を守り、都構想に入らないと皆さんが再度、確認した戦いだった」と述べた。
永藤氏は「停滞か成長か」を掲げて市政刷新を期待する層や、国政の与野党が竹山氏に相乗りする構図に批判的な層から一定の支持を集めた。維新候補と竹山氏との得票率の差は前回の17ポイントから8ポイントに縮まった。ただ、前回の敗戦が都構想を否決した15年の大阪市住民投票に影響した経緯を踏まえ、看板政策である都構想を公約から外した戦術は「都構想隠しだ」と批判を浴びた。大阪市で来秋に住民投票の再実施を目指している中での敗北に、松井一郎代表(大阪府知事)は「選挙に関心を持ってもらうところまで至らなかった。(都構想について)大阪市民は冷静に判断されると思う」と強調した。