詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

甘いマスク

2018年01月14日 | 雑記
私はインフルエンザになったことがない。だからインフルエンザの菌は体に入れたくない。だからインフルエンザの予防接種はしたくない。

と、強く思っていた。ところが昨年の12月頃、ふいに母が「ミオが昔、インフルエンザにかかったとき……」と話を始めた。

「え、私インフルエンザにかかったこと、あったんだっけ?小さい頃?」
「あのとき呼吸が荒くなってるからびっくりして夜間の病院に連れて行ったら、過呼吸になっていたのよね。薬の紙袋を口にあてて呼吸しなさいと言われて」
「あれ、それなら覚えてる。けっこう最近じゃない?」
えーとあれは確か二十歳前後?高校生の頃?だったっけ?
……う、に、二十年前。やっぱり昔だわ……。

そっかあ、インフルエンザかかってたのかぁ。
と思った途端、気持ちが弱くなってしまったのか。
1月4日、お昼頃、突然来た。おかん。ではなく悪寒。節々の痛み。これはまずい、と慌てて家に帰った。嵐のように突然襲ってきた体調不良。熱を計れば38℃。これはしんどい。まさかのインフルエンザか。

翌日の朝にはすっかり楽になり、熱も下がった。結局インフルエンザだったのかどうかよくわからなかったが、8日まで会社はお休みだったので、そこまで外出しなければ菌を撒き散らすこともないだろうとの判断。

ところが、熱が出た時にはほとんどなかった、くしゃみ鼻水咳の症状が出始めた。マスクをして会社に行く。なかなか咳が治らず、マスクを手離せない。
マスク……甘い。心地いい。

目以外がほとんど隠れているって、すごく楽。しかもメガネ。自分の表情を気にしなくていいって楽。そう思ってしまう私はいつもウソつきなのだろうか?作り笑いをたくさんしているのだろうか?

臆病だから、人の機嫌を伺ってしまうから、自分の表情を作っていることも多いのだと思う。そんなこと、本当はしない人のほうが信頼されるのに、一生懸命、自分的に良い表情を作っている(つもりな)のかもしれない。

マスクで顔のほとんどが隠れていると思うと、普段、人に気を遣うため※に使っているエネルギーの約80%くらいが不要になって、ものすごく省エネ。なんだかすごく仕事に集中できるし、なんだか強気になった気がする。黙々黙々。すごく仕事ができる人になった気分。

以前、「コージーコーナー」にも書いたのだけれど、恐るべし、マスク。これはやめられない。よく、「予防のために」と言ってマスクをずーっとつけている人を見るけれど、予防以上に依存症の人、約35%くらいはいると思う。

でも本当はマスクをしていない時でも、マスクをしている時に省略しているエネルギー約80%は、恐らくいらないんだよなぁ。しかも無駄なエネルギーを使わない分、ほんとに大事な気遣いのほうにエネルギーが回っている気がする。こっちのほうがぜったいにいい。

いいかげん、咳も治ってほしいけれど、そうしたらマスクを外すつもりだけど、マスクなしで(甘いマスク生活に慣れてしまったいまはマスクを外すことは、想像するだけで、まるで夢の中で、なぜか裸!みたいなシチュエーションくらい心許ない)、マスクしている時みたいにいつも堂々とできたらいいのになぁ。

※人に気を遣っていると思っているけど、ちょっと考えれば、それは人に気を遣っているのではなくて、自分に気を遣っているだけなんだと気が付く。

2013年の瀬戸内国際芸術祭ですが。粟島で撮った甘いマスク?

思い切り気持ちが出ている表情がかわいいです。
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