(まだ未完成ですがアップします。ここを本公演レポのメインにします。少しずつ書き直していきます)
はいだしょうこさんが出演するミュージカル「王様と私」を見に行きました。
持ち歩いてるデジカメでホールの写真を撮ろうとしたらバッテリー切れ。
私は携帯電話は持ち歩かない主義なので、今回の写真はありません。
本日のホール、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール(昨年夏撮影画像)。
関西屈指のオペラハウスです。ここには年に数回オペラを見に行きますね。
しょうこちゃんもミュージカル「若草物語」をここでやりました。
(↑これは会場で配布されたプログラム)
今日はオペラ用の大ホールではなく、中ホールのほうでの上演です。
開演ギリギリに着席。オーケストラは録音を使用しますのでオーケストラピットはありません。
前から6列目センター寄りの席でした。ピットがないのでステージにすごい近いですよ。
近いので双眼鏡は必要ありませんが、私にはいろいろ観察しなきゃならないことがありますので首からぶら下げてスタンバイします。
(前に書きましたが、私は双眼鏡は8倍を使用しています。ホールでは倍率が大きすぎると見えません)
レポなんですが、どういうかたちにしましょうか。
いつもの私のコンサートレポのように曲目順にしましょうかね。そっちのほうが私も書きやすいですし。
(当ページの「ミュージカル」内の記事のコメント欄のぐんまちゃんレポも参照のこと)
始まりますよ。
1. Overture(序曲)
オーケストラの録音を流します。序曲は通常使用されるされるバージョンを演奏。
幕はまだあがりません。序曲のあいだは客席の明かりはついたまま。
序曲が終わりに近づくにつれ明かりがだんだんと落ちていきます。
これが今回の「王様と私」の幕。(3日後の大阪公演撮影画像)
プロダクション・ロゴとは違うデザインで「The king and I」のタイトル。雰囲気が出ててとてもよいです。
第1幕第1場(バンコク港)
2. Arrival at Bangkok(オープニング)
幕が上がりました。拍手(え?ここで拍手するの?)。
少しだけ短縮してバンコクに到着したところから始まります。主役のアンナとその息子ルイスが登場。ここでも拍手。ミュージカルでは主役の登場で拍手をすることはありませんが、アンナは元宝塚のトップスターの紫吹淳さんです。拍手をするのは宝塚独特の観劇のならわしとのこと。紫吹さんのアンナはこの世のものとは思えないほどの美しさと聞いておりました。おおー、顔がちっちぇー。そりゃあ、女優さんですから綺麗ですよ。
3. I Whistle a Happy Tune(口笛ふいて)
本作のいちばん最初のミュージカルナンバー。このシーンはしっかりした舞台設定をしないと、全体から見ても、このナンバーだけ浮いてしまいがちなんですよね。バンコクの港の喧騒を表現するとか、ルイスは「みんな怖い顔してる」と言ってるわけだから、それなりの雰囲気を見せないといけません。それに対し、クララホムや衛士や通訳は笑いをとるような演技になってしまいました。それにしても、アンナの歌がちょっとあれですねえ。もしかして歌えないタカラジェンヌだったのかな。いやいや、たまたまこの歌は苦手だったのかもしれない。「王様と私」でアンナを歌えない歌手を起用するなんてありえませんから。
第2場(宮殿)
4. Vignettes and Dance
王様の登場。シャムの周辺国は西欧諸国による植民地支配が進みつつありました。海外からもたらされる情報に苛立つ王様。シャムは西欧列強に対抗するためには近代化を急がなければならない。そこで、呼び寄せたのが英国人教師のアンナであります。首相クララホムが王に教師アンナの到着を告げる。アンナの王様への謁見の前に、タプチムの登場シーンがあります。隣国ビルマからバンコクの寺院の模写するために遣わされたのがルンタ。ルンタはビルマの王子からシャム王への貢ぎ物、タプチムを連れています。タプチムは王様の側室になるわけですが、実はルンタとタプチムは恋人同士だったのです。これが本作のサイドストーリーとなります。しょうこタプチムの登場です。衣装は白いエレガントな民族調のドレス(タイドレスって言うの?)。色を塗った肌に純白のドレス。しょうこタプチムの可愛らしさはたたごとではありませんよ。
王様「スパイなのではあるまいな?」
タプチム「スパイではございません。タプチムと申します。英語を話すことができます」
ここは、私のイメージでは「王様はタプティムを眺め、つまらんという顔をして広間を出て行く」なんですが。今回のマツケン王は、「にやっ」っと笑い、気に入ったというサインを送りました。なるほど、そういう王様でいきますか。いや、それでもいいんですけどね。なんだか、このあと腰元ダンサーズでも登場しそうな感じですな。
5. My Lord and Master(マイ・ロード・アンド・マスター)
タプチムのソロです。だから、言いましたでしょ。しょうこちゃんはこのくらい余裕をもって歌えるんですよ。本田タプチムもきれいなソプラノなんですが、しょうこちゃんの声は高音域に厚みがあります。これが本田タプチムとの違いなんですよ。安定したピッチ、一音たりとも外さない。もう完璧と言っていいでしょう。すばらしい歌唱でした。
My Lord and Masterは王様に呼び掛けるときに使う言葉です。Your Majestyと同じような意味です。歌詞を記載しておきます。訳詞は岩谷時子。
「(気に入られた?)
♪あの方はこの私を
お気に召された どうして
今初めて見た私の
どこがいいの?なぜなの?
若くてきれいなほほも
手足も愛に満ちた声も
王のものだとおっしゃるの
あの方が王様でも
心の中に秘めている
悲しみまでわからない
この私に恋人がいるのは
わからないわ♪
(さがってもよろしゅうございますか?)」
このあと、アンナの王様との謁見があって、チャン王妃も出てきました。このレポは、しょうこタプチムのすべてを記録するものですから、タプチムの全セリフも記載しておきます。
タプチム Madam, you have English books I can read?(先生、私に読める英語の本をお持ちですか?)
アンナ Of course I have.
タプチム I wish most to read book called The Small House of Uncle Thomas, is by American Lady, Harriet Beecha Stowa.
(「トーマス叔父さんの小さな家」という本を読みたいのです。アメリカの女の方が書いた)
東宝版ではあったハリエット・ビーチャ・ストーワは省きました。正確にはBeecher Stoweですが、ハマースタインはこういうことを何ヶ所かでやってます。リンカーンをリンコン(Lingkong)としたり、劇中劇でオハイオをオヒオと読ませたりするなど。タプチムはこのビーチャー・ストウの本をもとに第2幕の劇中劇の脚本を起こすのです。
王様とタプチムが退場したあと、アンナとチャン王妃をはじめ王妃たちとの会話シーン。何行かセリフをカットしたようです。アンナをサーと呼ぶチャン王妃に対して、「Why do you call me sir?」と聞くあたりです。これはこのまま残しておいたほうが良かったんじゃないですかね。
6. Hello Young Lovers(ハロー・ヤング・ラバーズ)
アンナが歌う主要曲です。う~ん。よくわかりませんが、これは男役の歌い方のクセが残ってるの?声が曇った感じがしますし、高音が裏声でもまったく出ません。なにしろ「王様と私」のアンナですからね。これはもう一路真輝くらい歌えるものと思っていたんですけどねえ。アンナの主要曲が歌えないとなると、これは厳しいなあ。セリフも聞き取りづらいところもありますし。(紫吹さんのファンには申し訳ないのですが、私は好きなものに関してうるさいので)
7. The March of the Siamese Children(シャムの子供達の行進)
アンナと子供達の対面シーン。子役は8人とチュラロンコン王子。
パッチワークのような象がおもしろいです。小さいのをグッズで販売すれば売れると思いました。
第3場
8. Home, Sweet Home(ホーム・スウィートホーム)
シャムの子供たちが歌います。イギリスの民謡ですが、日本では「埴生の宿」として知られていますね。王様とチュラロンコン王子の会話があります。昔に比べて子役のレベルが各段に上がってるのにおどろきました。
9. A Puzzlement(パズルメント)
王様のソロ。王様には歌唱力はそんなに要求されません。上様に意見できるものなどおりません。今回の王様のキャラどおりに、うまく歌えていたと思います。この訳詞には「放送禁止用語」が入ってますが、問題にならなかったのでしょうかね。
第4場
8. The Royal Bangkok Academy(ロイヤルバンコク学院)
子供たちが歌う校歌です。いまどきの子役は歌もうまいですね。ここから学校のシーンです。舞台には王妃たちもいます。しょうこタプチムもいますよ。地理の時間で、タプチムの祖国のビルマに触れたときに、タプチムが立ち上がってましたね。何らかの表情をしたと思うんですが、チャン王妃のほうを見てて、ここを見逃しました。
9. Getting To Know You(仲よくしましょう)
主要曲。アンナと子供たちが歌います。しょうこタプチム。このとき衣装はまだ朱色でしたかね。忘れました。しょうこちゃんは指に付けた鳴り物を「チーンチーン」と鳴らす役もやってました。歌に参加するだけと思っていたので、これはラッキーでした。使ってくれてありがとうですね。このシーンでは定番ですが、ひとりダンサーがいて扇子を使った踊りもありましたね。歌のあと、授業はノルウェイの話になり、雪と氷の説明がありました。シャムには雪も氷もありませんからね。ここでタプチムのセリフが一言だけありました。気がつきましたか。
アンナ This is called snow!
タプチム Snow?(ゆき?)
アンナ Yes, Your Highness! The water freezes on the way down from the sky.
これが第2幕の劇中劇「トーマス叔父さんの小さな家」の脚本に使われることになります。
このあと、見たこともない雪や氷なんて信じないと教室は大騒ぎ。騒ぎでかけつけた王様とアンナはケンカをしてしまいます。
第5場
10. We Kiss In The Shadows(木陰のくちづけ)
ついに運命のシーンがやってきました。すでに情報を得ていますから、私のような男性ファンにとってはただごとではないことが起こることはわかっています。覚悟はできていますよ。さあ、ミュージカル女優はいだしょうこの本気の演技を目に焼き付けるのだ。
タプチム 「王様とアンナ先生がケンカをなさったの。きっともうここにはお戻りにならないわ」
ルンタ 「先生がいなくなったら私たちはどうやって会えばいいんだ。先生だけが味方だったのに」
タプチム 「だれが来るかわからない。アンナ先生を待ってるふりをして」
ルンタ 「こんなごまかしなしに会いたいんだ」
デュエット「木陰のくちづけ」
「♪闇の中で、くちづけて
月からも 身をかくし
人を恐れ 言葉をさえ交わせない
私たち
♪自由になる喜びに
満たされる日には
光り浴びて くちづけよう
空にもみせよう 私たちの愛を
(いつになったら晴れて会えるんだ。私たちは。
とてもだめ。永久にだめよ。永久に。)
♪人を恐れ 言葉さえ交わせない私たち
自由になる喜びに
満たされる日には
光り浴びて くちづけよう
空にも見せよう 私たちの愛を
(どうした?
誰かが。帰って!どうぞ帰ってください!)
♪光り浴びて くちづけよう
空にも見せよう 私たちの愛を
ま、覚悟はしていましたからね。私の席はタプチムが背中を向けてるほう。見えませんがキスしてるんでしょう。思っていたよりも軽めでしたよ。もしかしたら、私のようなファンのために控えめに変えてくれたのかも。ルンタの首に腕を回して抱き合ってるときはつま先立ちでしたね。ルンタの身長は私よりも少し低いくらいでしょうか。私ならぶら下がってますかな。いろいろと妄想もふくらみますわ。歌の途中の会話のところは東宝版と少し変わってるようでした。大阪公演で確認しておきます。「宝塚ジャーナル」というサイトに「王様と私」舞台の写真が掲載されています。ルンタとタプチムのもありますよ。これは「アイ・ハブ・ドリームド」のかな。これ、ルンタの腕がタプチムの胸に当たってるんじゃないの。ゆるせねえ!成敗!
第6場
本公演ではカット。オリジナルでは、ここでチュラロンコン王子とルイスの「パズルメント」があります。
第7場
11. Shall I Tell You What I Think Of You?(私の気持ちは)
アンナが歌う強烈なブックナンバーです。この歌も難しいですよ。歌とセリフが組み合わさっていて、途中で歌い方を変えないといけないところがありますからね。どうも一本調子で歌ったような感じになっちゃいましたね。ほとんど観客は許容範囲なんでしょうけど、私は好きなものに関してはうるさいから。
12. Something Wonderful(サムシング・ワンダフル)
チャン王妃が歌う本作でいちばんの名曲です。チャン王妃は歌はお上手ですが、私のイメージとちょっと違います。声が軽くて明るすぎるような気がします。もうちょっと重量感のあるドラマティックな声質のほうがこの歌には合っています。それと、訳詞が気に入らないですね。もうはっきり言いましょう。ダサいです。今回はセリフの翻訳は改善されたところもありましたが、訳詞のほうは昔のまま。古臭いですよね。「回転木馬」のように新訳を積極的に使えばいいのにと思いますよ。東宝版のリバイバルという位置づけかもしれないので仕方ないかな。
第8場
13. Something Wonderful(サムシング・ワンダフル)
第7場と8場で分かれていますが、実際は続いています。チャン王妃とクララホムとの会話のあと、サムシング・ワンダフルのリプリーズです。
第9場(フィナーレ)
アンナが王様に晩餐会を開くことを提案するところですね。
14. Prayer to Budda(ブッダへの祈り)
この第1幕フィナーレはお気に入りです。タプチムもいましたね。
第1幕終了。休憩は20分。
私は未だに喫煙者なので一服しに喫煙スペースの外のデッキへ。
琵琶湖で冷やされた風が吹いてて気持ちがいいです。湖畔は夜はクーラーはいらないね。
(※すみません、今のところここまで。上記もまだ未完成なんで書き直します。)