私の持論は、算数においてはテクニカル的ではなく論理的に説明の付く
指導でないと生徒に対して失礼であると言う事です。
割合に絡む指導で、例えば今回の全国学力テスト算数Aの(8)は、問
題提起には格好の題材で、テクニカル的な指導法をまだ放棄されてい
ない指導者には是非とも検討を戴きたいと思います。
8 次の問題に答えましょう。
(1) 200cmの50%の長さは、□ cmです。
塾に行っている児童がこの解き方に、説明を次のようにしました。
基になる数を200として のX(のかけ)だから 200X0.5とするので
答えは100となり (1)100 (2)150 (3)250 (4)400 の
中の(1)ですと! 正解です。 この児童は、正答を得るテクニック
は得られたとしても、どうでしょうか 割合は理解出来たでしょうか!
この様な指導法はどうでしょうか。
この形 皆さん良く知っているでしょう
被乗数 X 乗数 = 積
元の数 Xかける数= 答え
基の数 X 割合 = 答え 色々な言葉があってみんな同じ
なのに、何故こんな3つも出て来るんだろう不思議だと思いませんか。
これはね、割合学習が出てきた時に、「割合」をしっかりと教えて貰えた生徒であれば困らないんだけど、やはり「割合」の言葉が出てくる・・・
基の数(基準値) X 割合 = 答え を覚えないと!
基準量1に対して X 1から増減させる量=これを分からないと
勉強した事にならないんですよ! のX(のかけ) と教えてもらって
簡単に解けるのは、今だけならいいけれど算数は全てと言っていい位
割合で繋がっているから、特に文章問題になると困るんですよ。
「割合」は、整数・小数・分数・歩合・百分率の五種だから分かり易い
のでがんばろうね! %があったり割分厘が付いていたり0.25とか
50とか三分の一(1/3)とかが・・・「割合」と言うんだよ。
これらは、 A X B = C の B の場所だけで使い1より
大か小を見つけてこの式の答えは、基準量より >なり<かを判断で
きるようにする、これが論理的な学習なんですよ。
(2)で出てくる問題
500gの120%の重さは、□です。 120%は1より大きいので
(1) 500より軽い (2) 500gより重い (3) 500gと同じ
この様な問題は、計算をするのではなく「割合」が理解出来ているの
かどうかを問われている訳で、「割合」をしっかりと指導できていたのか
生徒は、この「割合」を理解出来ていたのかどうかが 「統計」が出れば
その指導法の善し悪しも分かることでしょう。
実際のところ、「割合」の理解力は大人の理解力を調べれば、今まで
の公教育でのお粗末さは歴然としています。
特に今年度の新任教師の方で、「割合指導」に自信が持てない
先生は、何が何でも「割合」についての指導研究だけは、優先的に
進めて欲しいと思います。100%の生徒が理解に到達出来る分かり
易い方法で結果が伴う成果を期待します。