“ Inside Your Head ”
Inside Your Head 5
「昨日お店に行ったらあの雑誌に載っていた綺麗なオーナーさんがいて、直々に採寸してくれたの。」
莉桜の存在を感じる言葉に
いちいちドキッとしてしまう
「そう、なんだ… 」
「でね、雑誌どおりの綺麗な人だった。」
「そうなんだ… 」
莉桜は今頃どうしてるんだろ…
「でね、なんかショーがあるとかで招待状をもらったの。」
へぇ…
最近はショーもやってるのか
ますます忙しくしているんだろうな
「そうなんだ… 」
仕事モードの莉桜は そこら辺の男よりも
仕事のことで頭いっぱいになってたもんな
「海人くんも一緒にショー見に行く?」
莉桜が男だったら俺なんかよりずっと格好良い奴だったろうな
え?
“海人くんも一緒にショー見に行く??”
「えっ!? 俺はいかないよっ!だって女性のランジェリーショーでしょ?」
「だよね(笑) さっきから上の空で “そうなんだ~ ”しか言わないから(笑)
やっと違う言葉が聞けた(笑)」
元カノと今カノが顔を合わせたってことが
自分が思ってた以上にヒヤヒヤする
別に俺は間違ったことはしてないけどっ
彼女がもらった招待状には莉桜の顔写真が載っていた
相変わらず綺麗だな…
…莉桜
「え?」
俺、名前 口走った!?
理奈ちゃんが招待状を覗きこんできた
「海人くんは直ぐにこの(リオという)漢字読めたんだ」
「あー、珍しい漢字だよねぇ、、」
冷や汗が出てきそうだった
「…なんかね、オーナーさん独身らしい。
彼氏はいるみたいだよ。当然だよね、綺麗な人だもん。」
ーー 胸に何か鋭いものが刺さった
彼氏… いるんだ
「そっか… 」
「でもね。もう一年も連絡も取ってなくて会ってもないんだって。」
え… それって
「それは別れたのと同じじゃないのかなと私は思ったんだけど…
オーナーさんには気持ちがあるみたい… 」
恐る恐る聞いた
「 …この人がそう言ったの?」
「うん、、彼氏からの連絡を待ってるって… …」
苦笑いをした
嘘だ…
そんなの嘘だ ーー
だってあの時
莉桜はあんなに冷たく俺を突き放したのに
もう愛想が尽きたかのように吐き捨てたのに
「理奈ちゃん ごめん… 俺、帰るわ 」
立ち上がり上着を持った
「海人くん、待って、、」
「ごめん、また連絡するから!」
俺は立ち上がり
彼女の顔も見ず玄関のドアを閉めた
この時
俺は莉桜の事しか頭になかった
理奈ちゃんがこの時
どんな表情をしていたのか
どんな思いだったのか
俺には気付きもしなかった ーー
俺は車のエンジンをかけ
莉桜のサロンに向かっていた
莉桜が俺を待ってるなんて
そんなの嘘だ…!
でもそれが本心なら俺は…
莉桜に確かめたかった
確かめるために会う
ただ それだけだ
俺はもう莉桜を愛してない
愛してない…
彼女のサロンの前に車を停め
ゆっくり扉を開けた
若い店員が笑顔で歩み寄ってきた
「あの… オーナーさんは… 」
「オーナーですか?呼んで来ます。お名前は ?」
名前を告げると店員が奧に呼びに行った
彼女に会うのは一年ぶりだ…
心臓の鼓動が外にも聞こえそうなほどドキドキしている
ーーー 奧から莉桜が現れた
「海人… 」
一瞬で
莉桜と過ごした時間まで
一気に巻き戻されたような錯覚がした
「…君に聞きたいことがあって… 」
彼女は優しく微笑んだ
「外に出ましょ。」
サロンの近くのカフェで
今、莉桜と向かい合わせて座っている
現実味がない
まるで幻を見ているようだった
「海人… 元気だった?」
優しく微笑む彼女
あの頃は
こんな穏やかで優しい表情はしなかった
「俺達… もう一年前に終わったんだよな… 」
悲しげな笑顔に変わった
「…そう、なのね 」
「莉桜は違うの?それが聞きたかった」
「あなたが終わったと思ってるなら終わったのよ」
「そうじゃなくて!君の本音が知りたいんだ。君の考え、君の気持ちが知りたいんだよ。」
少しの沈黙が俺の心を焦らせる
「私は… 私は… あなたを待ってた。私があなたを酷く傷つけてしまったことはわかってる。だからこそ、都合よく私から連絡して会いたいなんて言えなかった。」
「なんだよ… それ。やっぱり君は自分勝手だ。俺は君を、君を、ずっと待って…
でも もう終わったんだと自分に言い聞かせて
やっと諦められたのに…
俺、本当に君を愛してたんだよ… 」
彼女の目から大粒の涙が流れ落ちた
「ごめんなさい… 海人がいなくなって…
海人の存在の大きさが身にしみてわかった…
海人は私にとってとても大切な存在だったって 」
ーー莉桜
俺 やっぱり
君を愛してる ーー
「俺達… もう一度やり直さないか…
やっばり莉桜を愛してる」
俺は彼女の涙を初めて見た
いつも どんな時でも気丈だった彼女が
それだけで彼女の気持ちが伝わった
その夜…
俺達はお互いの愛を確かめ合うように
優しく何度も抱きあった
ーーー
理奈ちゃんという彼女がいるのに元カノとやり直した俺は
最低最悪な男だ ーー
罪悪感で理奈ちゃんに連絡しずらくなってからもう二週間は過ぎた
俺と理奈ちゃんの関係を終わりにすることをきちんと告げなければいけない…
どう伝えれば傷が少なく済むだろう
でも… どんな言葉を使ったとしても
別れを告げることは傷ついてしまうことに変りはない
何も浮かばなくてモヤモヤと過ごしている時
理奈ちゃんからメールが来た
『海人くん。どうしてる? 会いたいな♡』
胸が痛む ーー
彼女は何も悪くない
自分勝手なのは俺
なのに傷つくのは彼女
どう返事したらいいんだろう
でもこのまま先伸ばしするのは …
『明日の夜、行ってもいい?』
その返事は直ぐに来た
『うん!海人くんの大好物を作って待ってるね!』
理奈ちゃん …
理奈ちゃんへの最適な言葉はやっぱり見つからないまま
約束した夜になった
「待ってたよ(笑)」
凄く嬉しそうにドアを開けた理奈ちゃんの笑顔に また心が痛んだ
理奈ちゃんが言っていたように
俺の好物ばかりがテーブルに並んでいた
「理奈ちゃん… あの、俺」
「早く座って! 全部食べてね!」
ずっと嬉しそうな笑顔に
心がいたたまれなくなるーー
その笑顔に促され 俺は箸を持った
理奈ちゃんは本当に料理が上手くて
初めて彼女の家庭的な手料理を食べた時
心がほっこりして幸せな気持ちになったことを思い出す
俺ばかりが沢山の幸せを貰ってばかりだった
心が癒され 救われた …
理奈ちゃんの顔をチラッと見た
「美味しくない?」
「いや … 違うんだ…
今日は理奈ちゃんに話があって来たんだ。」
「ちょっと待って、、ご飯、ご飯食べてから話を聞くから。」
切なく微笑む彼女
まさか俺が言いたいこと
何となくわかってるのか?
理奈ちゃんのささやかな希望を
俺が少しでも叶えられるなら …
俺のために心を込めて作った手料理を
俺は精一杯食べた
「理奈ちゃん、あのさ… 」
「う、ん… 」
揺らいでいる声に
今にも泣きだしそうな目
あぁ… 駄目だ
俺 やっぱり言えない ーー
「別れよって、言いに来たんだよね… 」
え ーー
「なん… で… 」
どうしてそれがわかったのか
動揺した …
「莉桜さんと寄りを戻すことになった?」
「どうして… 」
「莉桜さんのサロンで莉桜さんと海人くんのフォトプックを見たの。
あれ見たら二人は恋人同士だったんだってわかった。
あのフォトブック…
莉桜さん、大切にしてた。
写真の海人くんを見つめる目はまだ海人くんに想いがあるとわかった。
だから莉桜さんに想いを聞いたの。
私と海人くんは“友達”だと言ったら話してくれた。
彼女はまだ あなたを待ってるって言ってた。」
「なんで理奈ちゃんはそれを俺に伝えたの… ?俺に言わなきゃわかんなかったのに… 」
静かに涙を流しながら
ポツリ ポツリ… とまた話し出した
「それを伝えても海人くんの心が揺らがなかったら本当に私の彼氏の海人くんでいてくれてるって自信を持って思える。
もしも… 彼女の元に戻ってしまったなら
私は彼女ほどあなたに愛されてなかったんだと諦めがつく…
海人くん、はじめに私に言ってたよね?
まだ元カノを忘れられてないって
私、ずっと恐かった …
やっぱり元カノが忘れられないから別れよって、いつ言われるのかなって
私と一緒にいた海人くんは私だけを見つめてくれてた、きっともう大丈夫、今は私が愛されてるんだと
そう 安心して思いたかった
彼女のことを話しても あなたは私から離れないって
…そう 思いたかった 」
その健気な想いに
俺は胸が張り裂けそうになった
「 …ごめん 」
「もう… わかったから」
涙でいっぱいの理奈ちゃんは
精一杯 俺に笑顔を向けた
「私たち… 別れよっか… (笑)」
俺は…
やっぱ最低だーー
理奈ちゃんは俺をあんなに幸せな気持ちにさせてくれたのに
あんなに優しい気持ちになれたのに
なのに俺は理奈ちゃんを裏切ってしまった
こんなに悲しい想いをさせてしまった
涙が出そうなのを堪え
部屋を出た ーー
俺には
泣く資格はない
ーー ごめん
理奈ちゃん…
ーーーーーーーーーーーーーーー
一般職にも就いていますが
私には人からすると
少々 珍しいことができます
それは いわゆるお祓い、供養だったり
祈願だったりです
人のオーラカラーも見えますが
それが見えたところで
カラーがわかった所でそれがその人のために繋がる?と思っているので(笑)
得意なのは 魔法と呪詛を解除することです
不思議なもので
得意とすることは神様に振られるようで
呪詛で悩んだ方とご縁がある事が多かったです
ひとつ 言えることは
人を呪わば穴二つ ですよ ということ
相手の墓穴を掘るなら自分の墓穴も掘りなさいねって意味です
もちろん私も人間なので煩悩はありますし
腹が立つこともあります(笑)
でもそこからどうするか
どう気持ちを治めるのか
その選択で大きな違いがでてきます
冷静に自分を客観視できると
感情に治まりがつくこともあります
幼少の頃から今まで
人生でいろいろありまして
悲しいことや試練は
幸せを感じたことよりも多かったように思います
だからこそ そこをどう越えていくか
少しはその術を身につけたように思います
一般的なスピリチュアルのイメージは
キラキラ、ふわふわした世界ですが
生身の人間として現実の世界で生きる上では
そんなキラキラだけはありませんよね
悩んだり 苦しんだり 恨んだり 悲しんだり
そこをどう越えていくか
ただ 神様に祈るだけでは神様はどうもしてくれない
私も神様とチャネリングをします
結構、辛辣ですよー!!
そんな 希望とか愛に満ちたフワフワ~なもんじゃありません(笑)
(中にはキラキラ~フワフワ~なアセンデットマスターもいますけど)
基本、神様は人間にとって都合よく優しくなんかないんです! ←ココ声を大にして言いたい(笑)
辛辣でも もちろん愛のある厳しさです
優しさを与えてくれるだけでは成長しないのが人間だからです
敢えて試練を与えることが
真の神の愛もあるからです
(獅子の子を崖から突き落とす的なアレです)
転ばないよう石を、穴を全て退けてください なんて願いを聞き入れてくれないのと同じですから
自力で乗り越えようとする力にサポートは入りますが
他力本願な方はいつも同じ仕掛にはまって
なぜ私はこんなに不幸ばかりなんだろうと嘆いている
いやいやー、そこ気付きなよ(笑)
と内心思いつつ
答えは自力で探してもらう
人間は人に言われて気付く人
言われても気付かない人
気付いても変われない人
いろんな人がいるけれど
本当の意味での “ 学習 ” は
体験して骨身に刻んで真の変化が起きると思ってるので
『そこ!落とし穴あるよ!』とは教えない
だって今回は回避できても
次の落とし穴も教えてあげなきゃいけなくなる
そうすることが続くと他力本願で生きるようになる
自分で気付けないと真の成長とは言えない
だから 体験したことを学習して
同じ過ちを繰り返さない
嫌な同じこと(体験したくないこと)を
何回も繰り返し学習なんてやりたくないもんなぁ~!(笑)
という訳で
私は珍しい特技も持ってます
( 全然まとまってなくてすみません )
Inside Your Head 4
俺は投資のようなことをしている
それが俺の収入源みたいなものだから
出勤も無いし 時間にも自由がある
俺がやってることは悪いことでもなければ非難されるようなことでもない
でも凄く働く彼女にはなんとなく言いづらかったのもあるし
彼女は僕の仕事のこと 過去のことも聞いてはこなかった
今思えば 本当はお互いに
お互いのことを知らなかったのかもしれない
今夜は定期的に同じ投資家仲間で集まり情報交換をしている
投資家仲間といっても大学の学生の頃からの気心の知れた友人達だからただの飲み会だ
「海人。最近 女できた?」
俺は投資のようなことをしている
それが俺の収入源みたいなものだから
出勤も無いし 時間にも自由がある
俺がやってることは悪いことでもなければ非難されるようなことでもない
でも凄く働く彼女にはなんとなく言いづらかったのもあるし
彼女は僕の仕事のこと 過去のことも聞いてはこなかった
今思えば 本当はお互いに
お互いのことを知らなかったのかもしれない
今夜は定期的に同じ投資家仲間で集まり情報交換をしている
投資家仲間といっても大学の学生の頃からの気心の知れた友人達だからただの飲み会だ
「海人。最近 女できた?」
この修司とはサークルも一緒だった
ひょうきんで一見軽そうにも見える男だが
一番の仲が良く優しい奴
「その逆。ちょっと前に別れたよ。」
「なっ、なんだよ!お前ら聞いてたか!?
俺はそんなの聞いてないぞ!」
修司はムッとした表情で口を尖らせた
「ワシも聞いとらん!良い女なんだろ。だから盗られたくなかったんだろ!」
見た目はヲタクという感じで変わり者だけど
鋭い読みをしてくるヨシ
「もう終わったことだし!もう良いだろ? はいはい、この話終わり!」
「 何で黙ってた?どんな女だったんだ。年齢は?何で別れた?」
匠は見た目はオシャレで分析力と直感力を両立させていて一番稼いでる
俺は 何とか莉桜の話から反らそうとした
「 次、彼女ができたらその時は言うから!はい、この話はおしまい!てか、ヨシが言ってるたあの会社はどうなったんだよ。」
「あれなー。あれは… てか話を反らすな!」
またヨシに話を戻された
「も~っ!言いたくないんだよ!」
「ほんとお前は秘密主義者だな。これはどうもフラれたクチだな(笑)」
キレ者の匠がニヤニヤした
「そうだよ!俺はフラれたんだよ!それでもういいだろ?」
「そうなのか… よしよし、まぁ呑め。」
やっぱ修司は優しい奴だ…
「海人。お前は熟女好きだから、熟女なら、ほら!あそこにも、あそこにもいるぞ!チャンスは幾らでもあるんだから元気だせ!(笑)」
「 なんだよそれ、誰でもいい訳じゃない!それに熟女好きでもないわっ(笑) 俺は年齢なんて気にしないだけ!」
優しい奴なんて思った俺の気持ち、返せよっ
修司が肩を組んできた
「まぁ女を忘れるには女だ。お前に紹介したい女がいるんだけど会ってみるか?ん?(笑)」
そんな気分にはなれなかったけど
修司が勝手に設定して相手の女性にはもう約束を取り付けたからと強引に話をつけてきた
気乗りしないけど会うことになった
ーーー
待ち合わせのカフェにいた女性に驚いた
「あれ?なんで?」
「海人くん!久しぶり!(笑)」
大学時代 同じサークルだった同級生の理奈ちゃんだった
「なんかさ、修司くんから呼び出されて。あれ?修司くんは?」
あいつぅ …
修司にハメられたと直ぐにわかった
学生時代 俺は理奈ちゃんに片想いをしていた
それを修司には打ち明けていた
だから理奈ちゃんに声かけたのか…
「あいつは来ないよ(苦笑)」
「え?じゃあなんで海人くんだけ来たの?」
そりゃ そう思うわな!
「あ、いや、なんか急用ができたとかで… 懐かしい人がいるから行ってみ?って修司に言われて(笑)」
俺は咄嗟にごまかした
「修司くんのドッキリみたいな感じなんだね(笑)」
理奈ちゃんが微笑んだ
あぁ…
そんな気分にはなれなかったけど
修司が勝手に設定して相手の女性にはもう約束を取り付けたからと強引に話をつけてきた
気乗りしないけど会うことになった
ーーー
待ち合わせのカフェにいた女性に驚いた
「あれ?なんで?」
「海人くん!久しぶり!(笑)」
大学時代 同じサークルだった同級生の理奈ちゃんだった
「なんかさ、修司くんから呼び出されて。あれ?修司くんは?」
あいつぅ …
修司にハメられたと直ぐにわかった
学生時代 俺は理奈ちゃんに片想いをしていた
それを修司には打ち明けていた
だから理奈ちゃんに声かけたのか…
「あいつは来ないよ(苦笑)」
「え?じゃあなんで海人くんだけ来たの?」
そりゃ そう思うわな!
「あ、いや、なんか急用ができたとかで… 懐かしい人がいるから行ってみ?って修司に言われて(笑)」
俺は咄嗟にごまかした
「修司くんのドッキリみたいな感じなんだね(笑)」
理奈ちゃんが微笑んだ
あぁ…
学生の頃は この笑顔に惹かれたんだったけなぁ
懐かしい
ーー でも
今はもうあの頃と同じ想いにはなれそうもない
理奈ちゃんは 今は彼氏はいなくて
都内で一人暮らしをしているらしい
あの頃より随分 綺麗になったなと思った
それから俺と理奈ちゃんはたまにメールをする仲になった
それはあくまでも“友達”として
たまに修司から お前らどうなった?と聞かれるけど
女として恋愛感情を抱くことは無いと思うと答えた
多分 だけど…
理奈ちゃんは俺に心が傾いてるような
そんな内容のメールが来るようになった
このまま連絡を取り合うのはやっぱり…
懐かしい
ーー でも
今はもうあの頃と同じ想いにはなれそうもない
理奈ちゃんは 今は彼氏はいなくて
都内で一人暮らしをしているらしい
あの頃より随分 綺麗になったなと思った
それから俺と理奈ちゃんはたまにメールをする仲になった
それはあくまでも“友達”として
たまに修司から お前らどうなった?と聞かれるけど
女として恋愛感情を抱くことは無いと思うと答えた
多分 だけど…
理奈ちゃんは俺に心が傾いてるような
そんな内容のメールが来るようになった
このまま連絡を取り合うのはやっぱり…
どうしたらいいんだろうと考えるようになった
莉桜と別れてから半年…
今頃どうしてるだろう
あれだけ莉桜のことを片時も忘れることのできなかった俺を
時間は少しずつ変えていった
思い出さない時間
思い出さない日が増えてきた頃
『海人くん。今から会えない?』
理奈ちゃんからメールが届いた
その短い文面に
莉桜から夜中に呼び出されていたあの頃のことを思い出す
『いいよ。どこに行けばいい?』
あの頃の癖なのか
つい、俺は会う返事をしていた
もう夜も遅い時間だしファミレスで会うとこにした
「遅くに誘ったからまさかOKが出るとは思わなかった(笑)」
彼女は照れながらはにかんだ
莉桜はこんな可愛らしい表情はしなかったな …
理奈ちゃんの今日の仕事の話とか俺の近況とか
性急に夜中に呼び出すほどの話ではなかった
ただ彼女は俺の顔が見たかっただけなのだろう
「もう遅いし、俺 車で来てるから送るよ」
彼女をマンションの前まで送り届けた
停車しても理奈ちゃんは直ぐには降りなかった
何か言いたげに無言になって俺は戸惑った
すると ーー
「か…海人くん、、私 海人くんが好き… なの」
唐突に彼女が告白してきた
きっと
この言葉を言おうとして呼び出したんだろう
「ありがと… 理奈ちゃん。でも俺は… 」
「大学の頃からずっと海人くんのことが好きだったの。」
ーー 知らなかった
俺もこの子に片想いをしてたあの頃
俺が告白をしていれば俺達は付き合ってただろう
「なんであの時私、ちゃんと告白しなかったんだろうってずっと後悔した。 だからもう後悔したくなくて… 」
「… 俺、まだ元カノが忘れられてないんだ。ごめん。」
その言葉に
もう夜も遅い時間だしファミレスで会うとこにした
「遅くに誘ったからまさかOKが出るとは思わなかった(笑)」
彼女は照れながらはにかんだ
莉桜はこんな可愛らしい表情はしなかったな …
理奈ちゃんの今日の仕事の話とか俺の近況とか
性急に夜中に呼び出すほどの話ではなかった
ただ彼女は俺の顔が見たかっただけなのだろう
「もう遅いし、俺 車で来てるから送るよ」
彼女をマンションの前まで送り届けた
停車しても理奈ちゃんは直ぐには降りなかった
何か言いたげに無言になって俺は戸惑った
すると ーー
「か…海人くん、、私 海人くんが好き… なの」
唐突に彼女が告白してきた
きっと
この言葉を言おうとして呼び出したんだろう
「ありがと… 理奈ちゃん。でも俺は… 」
「大学の頃からずっと海人くんのことが好きだったの。」
ーー 知らなかった
俺もこの子に片想いをしてたあの頃
俺が告白をしていれば俺達は付き合ってただろう
「なんであの時私、ちゃんと告白しなかったんだろうってずっと後悔した。 だからもう後悔したくなくて… 」
「… 俺、まだ元カノが忘れられてないんだ。ごめん。」
その言葉に
彼女は悲しそうな表情をして車を降りたから
俺もとっさに車を降りた
振り返った彼女は精一杯の笑顔を作って俺に向けた
「 告白のこと、忘れて!ごめんね。もう呼び出したりしないから。おやすみなさい(笑)」
そう言うと彼女はマンションに向かって歩きだした
ーー いじらしい彼女の精一杯の笑顔に心が痛んだ
俺はとっさに
「ちょっと待って、理奈ちゃん!」
彼女を呼び止めて彼女の元に駆け寄った
「俺、理奈ちゃんのこと嫌いとかじゃないからね?
俺まだ元カノのこと完全に忘れられてないし、理奈ちゃんにまだ恋愛感情とか持ててないけど…
こんな俺でも構わないの?」
“構わないの?” って 、、
俺もとっさに車を降りた
振り返った彼女は精一杯の笑顔を作って俺に向けた
「 告白のこと、忘れて!ごめんね。もう呼び出したりしないから。おやすみなさい(笑)」
そう言うと彼女はマンションに向かって歩きだした
ーー いじらしい彼女の精一杯の笑顔に心が痛んだ
俺はとっさに
「ちょっと待って、理奈ちゃん!」
彼女を呼び止めて彼女の元に駆け寄った
「俺、理奈ちゃんのこと嫌いとかじゃないからね?
俺まだ元カノのこと完全に忘れられてないし、理奈ちゃんにまだ恋愛感情とか持ててないけど…
こんな俺でも構わないの?」
“構わないの?” って 、、
俺 どういうつもりで何言ってんだ
彼女は驚いた表情で両手を口元にあてて
そして嬉しそうに微笑んだ
「うん、うん…」
嬉しくて今にも泣き出しそうに喜ぶ理奈ちゃんと俺は付き合うことにした
彼女は驚いた表情で両手を口元にあてて
そして嬉しそうに微笑んだ
「うん、うん…」
嬉しくて今にも泣き出しそうに喜ぶ理奈ちゃんと俺は付き合うことにした
俺はフリーだし 妥協したのか?
夜だったから?
誰かに想われ 求められたことが嬉しかったから?
理由は自分でもよくわからなかった
誰かに想われ 求められたことが嬉しかったから?
理由は自分でもよくわからなかった
それでも彼女とデートを重ねる度に
彼女がより一層 可愛く魅力的に見えてくる
ふいにする仕草や口癖
声や笑い方
感動屋な所とか
猫舌で冷たいのも苦手とか
大学の頃は知らなかったことが見えてきて
付き合って初めてわかった沢山のことを
ひとつ ひとつ
彼女の魅力を知る度
心が彼女に傾いていくのを感じていた
彼女がより一層 可愛く魅力的に見えてくる
ふいにする仕草や口癖
声や笑い方
感動屋な所とか
猫舌で冷たいのも苦手とか
大学の頃は知らなかったことが見えてきて
付き合って初めてわかった沢山のことを
ひとつ ひとつ
彼女の魅力を知る度
心が彼女に傾いていくのを感じていた
嬉しそうに笑う彼女と過ごす時間は楽しくて
時々ドキドキしたり 癒されもする
時々ドキドキしたり 癒されもする
幸福感で満たされていく心 ーー
俺…
理奈ちゃんのこと
好きだーー
また恋をしている自分に気づいた
また恋をしている自分に気づいた
彼女とはまだキスもしていない
いわゆるプラトニックな付き合い
莉桜の時とは真逆だ
「海人くーん!」
理奈ちゃんが俺を見つけて手を振った
俺も笑顔で手を上げる
彼女とは駅の外で待ち合わせしていた
「ごめんね!待たせちゃった?」
時間ピッタリに彼女は到着した
「今さっき着いたところだから待ってないよ(笑)」
駅から少し歩いた所に最近できた創作料理のお店があり
俺達はそこに向かって歩きだした
少しドキドキしながら俺は初めて彼女の手を握った
そしたら彼女も優しく握り返してきた
、、なんかめちゃくちゃ照れくさい
チラッと彼女を横目で見ると
彼女の頬が赤く染まっていた
あぁ、可愛い!
手を握るだけで頬を赤らめるような彼女が
俺に一生懸命 想いを告げたあの夜
きっと相当な勇気を振り絞って俺に会ったんだろう と思うと
ーー 彼女がとても愛おしい
あんなに心が引き裂かれるような辛い別れをしたのに
俺はまた今 別の女の子に恋をしてる
でも それが嬉しかった
あんなに心が引き裂かれるような辛い別れをしたのに
俺はまた今 別の女の子に恋をしてる
でも それが嬉しかった
その日 俺はずっと彼女の小さな手を握っていた
あてもなく何となく歩いた川沿いのベンチに座った
夕暮れが近くなり街灯が灯りはじめると
ロマンチックな雰囲気が漂ってきた
「今日は楽しかった。海人くん ありがとう。」
俺を見つめて微笑む
彼女は『ありがとう』という言葉をよく口にする
そこに彼女の人柄が出ていた
「俺も楽しかった。ありがと。」
今日はそろそろ帰るって意味なのかな
寂しいな …
「もう帰る?」 そう尋ねると
「そう、だね… 」 と、残念そうに彼女は微笑んだ
「もうちょっとだけ一緒にいたい。いい?」
頷いた彼女を初めて抱き締めた
腕の中にすっぽり隠れるくらい小さな身体の彼女
強く抱き締めると折れてしまいそうで
俺は彼女を優しく抱き締めたら
ふわっと彼女のシャンプーの優しく甘い香りがした
夕暮れ色に染まる彼女に優しく唇を重ねた
ーーー
その日から たまに彼女にキスをするようになり
次第に抱きたい願望も湧いてくるようになった
そこは男だから当然…
車で彼女を家まで送り届けたある夜
俺は意を決して彼女に言ってみた
「理奈ちゃん。朝まで一緒に過ごせない?」
「え…」 彼女は驚いた
「あっ、嫌ならいいんだ!ごめんね(笑)」
彼女は少し考えた後 黙って頷いた
嬉しくて抱き締めた
彼女の部屋はシンプルな部屋だった
「海人くん、座ってて」
紅茶を入れて彼女が俺の斜め横に座った
急に心臓の鼓動が早くなった
何か話題をーー
そう思えば思うほど何も浮かばない
「シンプルな部屋で落ち着くね」
「ふふっ(笑) さっきも同じこと言ったよ?」
「そっか(笑)」
「落ち着かない?」
うん、この状況 落ち着かない
「何かお酒でも買ってこようか(笑)」
立ち上がろうとする彼女の腕を掴んだ
「いい…」
彼女の顔に近寄り 優しくキスして
そのまま彼女をゆっくり抱き倒した
「抱いても… いい?」
「そんなこと、、聞かないで…(笑)」
少し困ったような笑顔で頬が赤くなってきた
「ごめん… (笑)」 また唇を重ねた
俺は彼女と付き合い始めて3ヶ月
初めて彼女を抱いた
それは
心が満たされるような 感じたことのない不思議な感覚だった
ーーーー
理奈ちゃんと部屋で過ごしている時
甘えてくれる理奈ちゃんに勝手に反応する下半身
そのまま強引に押し倒したくなる衝動を抑えることが辛い
強引にしないのは
理奈ちゃんにだけは嫌われたくないという想いがあるからだ
もし また嫌われたりでもしたらーー
莉桜のことがあってから
嫌われることへの恐れを強く抱くようになっていた
「海人くん 大好きだよ… 」
嬉しそうに照れて言う彼女が
本当に可愛い
穏やかな幸せって
こんなにも幸福感があるんだと
彼女から教えてもらった
そんな時
彼女の部屋にあった雑誌をたまたま開いたら
そこには あの莉桜の姿があった ーー
莉桜のランジェリーブランドが雑誌に紹介されていたのだった
ーー 莉桜 …
「そういうのが好きなの?」
それは
心が満たされるような 感じたことのない不思議な感覚だった
ーーーー
理奈ちゃんと部屋で過ごしている時
甘えてくれる理奈ちゃんに勝手に反応する下半身
そのまま強引に押し倒したくなる衝動を抑えることが辛い
強引にしないのは
理奈ちゃんにだけは嫌われたくないという想いがあるからだ
もし また嫌われたりでもしたらーー
莉桜のことがあってから
嫌われることへの恐れを強く抱くようになっていた
「海人くん 大好きだよ… 」
嬉しそうに照れて言う彼女が
本当に可愛い
穏やかな幸せって
こんなにも幸福感があるんだと
彼女から教えてもらった
そんな時
彼女の部屋にあった雑誌をたまたま開いたら
そこには あの莉桜の姿があった ーー
莉桜のランジェリーブランドが雑誌に紹介されていたのだった
ーー 莉桜 …
「そういうのが好きなの?」
彼女が雑誌を覗きこんできた
「えっ、、」
「この下着が好きなのかなぁって」
あぁ、下着の方を言ったのか
「あー、いや、わかんないな、似合ってたら何でもいいんじゃ、ないかな(笑) 」
「今 人気みたいだよ? このブランド。私もオーダーで作ってもらおうかなぁ(笑) 」
俺の鼓動は早くなり 額に汗が滲んできた
違うブランドを指さして
「えっ、、」
「この下着が好きなのかなぁって」
あぁ、下着の方を言ったのか
「あー、いや、わかんないな、似合ってたら何でもいいんじゃ、ないかな(笑) 」
「今 人気みたいだよ? このブランド。私もオーダーで作ってもらおうかなぁ(笑) 」
俺の鼓動は早くなり 額に汗が滲んできた
違うブランドを指さして
「あっ、こっちは?」と気を反らそうとした
「 海人くんはこっちが好み?私はこっちの方が良いと思うんだけどなぁ… 」
莉桜のブランドを指した
「そうなんだ、、」本格的に汗が流れてきた
「この人、本当に綺麗な人だよね!しかもやり手の女性経営者って格好良いね(笑) 」
莉桜を見て羨ましそうな表情をした
「そう、かな…」
俺の表情を見て
「海人くんの好みではないんだ?」
「あ、うん…そう、だよ。」
「 海人くんはこっちが好み?私はこっちの方が良いと思うんだけどなぁ… 」
莉桜のブランドを指した
「そうなんだ、、」本格的に汗が流れてきた
「この人、本当に綺麗な人だよね!しかもやり手の女性経営者って格好良いね(笑) 」
莉桜を見て羨ましそうな表情をした
「そう、かな…」
俺の表情を見て
「海人くんの好みではないんだ?」
「あ、うん…そう、だよ。」
どうしたんだろう?という表情をした
莉桜と別れてもう一年近くなる
この写真の撮影時期は
あの喧嘩した夜から数ヶ月は経っているだろうか
雑誌の中の彼女は美しくて
格好良い女に写っていた
それから理奈ちゃんは莉桜のブランドで
下着のオーダーをしてもらうと楽しみにしていた
俺が莉桜のことを言わなければ
俺が莉桜の店に行ったりしなければ
理奈ちゃんに知られることはまずないと思っていたから
彼女がそこでオーダーをすることを俺は気にしないようにした
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