「八朔の雪―みをつくし料理帖」高田 郁
神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す「つる家」。
店を任され、調理場で腕を振るう澪は、
故郷の大坂で、少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。
健気な少女に妬みをもつ大人もいれば
人情たっぷりに少女を育てる人もいる。
連作時代小説。
読友さん達に大人気、遅まきながら手にとりました。
そして、まんまとハマりました。
健気で一生懸命な澪を応援した、したけど
澪の「雲外蒼天」の相はどこで雲が晴れるのでしょう。
これ以上、何かを失くしたり、誰かを失ったりすること
ないように祈りたい。
でも、いろいろあるんだろうなぁ。
なんといっても美味しそう!
時代を越えて、土地柄を越えて美味しそう。
関西の味が江戸では受け入れられないのではなくて
扱う食材が違う、調理方法が違う、面白いなぁと思います。
うちの卵焼きはお砂糖はいれないよん。
「旭日昇天」の花魁に再会できますように。
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八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫) |
高田 郁 | |
角川春樹事務所 |