ことし43冊。またど~にか40冊代に乗せました!
本もおもしろいけどテレビも見たいし息子ともふざけたいし家事もあるし仕事もあるし。ま、書もアリ、書を捨てて町へ出ようもアリ、テレビなんか見てないで一緒に出掛けよう、もアリ、ですね。
『地政学入門』 佐藤 優
『世界史を変えたスパイたち』 池上 彰
『教養としての金融危機』 宮崎 成人
『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』 ニック・マジューリ
『多様性の科学--画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織--』 マシュー・サイド
『科学者が語る食欲』 デイヴィッド・ローベンハイマー, スティーヴン・J・シンプソン他
『渡り鳥たちが語る科学夜話』 全卓樹
『世界地図で分かるすごい地形』 おもしろ地理学会
差別や蔑視は論外だし、多様性がプラスなのは肌でも理解するけれど、入試や採用で女性比率を設定するのは逆差別の要素は…と心迷う気持ちがありましたが、『多様性の科学』を読んで納得してしまいました。
というか、これだけ、画一性がマイナスで多様性がプラスだという効果がはっきりしてしまったら、形から入ってでも多様化させていかないことは、古い設備のまま、設備更新の投資を怠るに似たり。
『食欲人』というタイトルで再発行されたタンパク質本。これはすごい研究。食餌におけるタンパク質の比率を少しチューニングするだけで、生物の繁殖や健康や寿命をコントロールできる、いや、できた、といっている。内容の恐ろしさが解っているか…。
『渡り鳥たちが語る科学夜話 -不在の月とブラックホール 魔物の心臓から最初の詩までの物語』は、昨年読んだ『銀河の片隅で科学夜話-物理学者が語る、すばらしく不思議で美しい この世界の小さな驚異』の続刊です。
なんとも抒情的でロマンティックで幻想的な…科学の本です。これを寝る前の愉しみとして1章ずつ読むと、深~いところにゆっっくりと引き込まれていくように心地よく…。しかもこれが、たぶんきちっとした典拠のあるおはなしなのです。世界は科学とこういうふうに結びついているのだ…。科学好きの文系を安心させてくれる、幸せな本。だいじに、だいじに読みたい。また読み返したい、そんな物語です。
『大切なことはすべて茶道が教えてくれる。』 石川 雅俊
『暴れ茶人無頼剣』 平茂 寛
『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 抹茶の香る密室草庵』 山本 巧次
『絵に隠された記憶 熊沢アート心療所の謎解きカルテ』 一色 さゆり
『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す』( 全四巻) 夢枕 獏
『花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ』 吉永 南央
『スギハラ・サバイバル』 手嶋 龍一
『イン・ザ・プール』 奥田 英朗
『ミス・マープルと13の謎【新訳版】』 アガサ・クリスティ
『高野聖』 泉 鏡花
『きつねのはなし』 森見 登美彦
『六番目の小夜子』 恩田 陸
『薬屋のひとりごと』12 日向夏
『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す』は面白かった。私の嗜好にあっています。けっこう息もつかずに厚い文庫本4巻読み通しました。
テレビでポワロの事件簿のドラマを観て、手に取ったミス・マープルも久しぶり。40年ぶりくらいか? 田舎しか知らないおばあちゃんの、いかにも洗練しない話しぶり、話が脇道に逸れていく…ように感じるところに、誰よりも鋭い視点がある。そのギャップが大きくなるように書かれていることに気づきました。クリスティ、すばらしい。
だんなさんの田舎に帰省したら、卒論対象の泉鏡花を久しぶりに読みたくなりました。読みたくなるのはやっぱり「眉かくしの霊」と「高野聖」でした。分かっていても、いいわぁ~っとかみしめてしまう。
日本家屋を舞台とした物語展開も懐かしい心持になります。「ちょっとそこの水口を締めないか」なんて。
それと通じるものがあるような、『きつねのはなし』。コ、コワかった~(泣)
郊外の公園でたっぷり本談義をした友人のおすすめが恩田陸さん。気になっていたけど厚いので敬遠していた… 読んでみました。
1/4ほど読んだところでネタバレの怪談⁉と思ったら、ぜんぜん違った。面白くて、献血後「水分を摂りながら20分ほど休憩を」と言われたのを、ドリンクを飲みアイスをいただいたりしながら気づいたら30分読みふけっておりました。
マンガ化、アニメ化の薬屋、オモシロイ。。息子とTVアニメを観、ついテキトーに手に入った12巻から読む…。来年はこれ読むか…☆
『山は輝いていた:登る表現者たち十三人の断章』 神長 幹雄
書評を読んで気になっていた本をだんなさんが買っていたので。先に読ませてもらいました
『はじける知恵 (中学生までに読んでおきたい哲学 8)』
『絵のない絵本』 アンデルセン
『三銃士』 アレクサンドル・デュマ
『サバイバル・レース』(1~3) クリスティン・イアハート
『十ニの真珠』 やなせたかし
『トロリーナとペルラ』 ドナテッラ・ヅィリオット
『あたまをつかった小さなおばあさん』 ホープ・ニューウェル
『最後のオオカミ』 マイケル・モーパーゴ
児童文学も引き続きすこしずつ読んでいます。
手嶋隆一『スギハラ・サバイバル』を読んで、『三銃士』を読んでいないことに気づく…。いかにも児童文学的な前半に対し、後半の悪女ミレディとのレースは確かに面白かったです。
そうかと思えば
『アラスカの詩(うた) めぐる季節の物語』『アラスカの詩(うた) 夢を追う人』 星野 道夫
息子が小学校の図書室から
「ママが好きそうな本があったから」と、私に借りてきてくれました… 小学校の図書室で「星野道夫」コーナーを見つけたのだそうです。
本好きになってねと、親が本を読む姿を見せようとせっせと読んでいるのに、親に借りてきてどうする
でも、星野道夫だし! 息子が見つけて借りてきてくれたのだし! せっせと読みました。星野の遺した著作からの再編なので、いちど読んでいる文章も多いはずですが、再編されるとまた新鮮に読みました。
「これはママが好きな写真家さんの本で、内容もとてもいい本だよ。写真も素敵だし、全部でなくてもいいからちょっと読んでごらん」
「じゃあ」
と、2章くらい読んでいたか。「うん、いいね。ボクも気に入った」と言って、ひとつはもう一度借り直していました…。
『高学歴親という病』 成田 奈緒子
『子どもの「10歳の壁」とは何か? 乗りこえるための発達心理学』 渡辺 弥生
『NHK「100分de名著」ブックス アドラー 人生の意味の心理学―変われない? 変わりたくない? 』 岸見 一郎
『教育は遺伝に勝てるか?』 安藤 寿康
『運は遺伝する: 行動遺伝学が教える「成功法則」』 橘 玲, 安藤 寿康
「9歳まで」「10歳まで」を謳う子育て本は多けれど、なぜ9歳、10歳なのかという説明はなかなかありません。探しましたが、あまり新しくもない上の本しかありませんでした。
つまり、それまでに決まってしまうとか、そういうものではない、その後でも変えていけるけれども、その頃に、発達してきた脳が次のステップに進む大きな進展があるのだということかと。
橘 玲さん、安藤 寿康さん、いずれも、最近気になるタイトルの本を出されている方ですが、気にはなるものの、よくあるヤツか、トンデモ本か…と、手には取ってきませんでした。遺伝のしくみは知っているし…とも思ったし。しかし「教育」とのキーワードまでタイトルに載るようになって、読んでみてビックリ。いま遺伝の研究はそういう段階にきているのか~! 続けてすぐ、「運」も購入しました。
この『運は』の対談は、研究の紹介よりも、最新の研究結果の意味を読み解くというか、社会構造や人の意識に照射したときに見えてくる問題を、次から次へと挙げてくれるのでした。遺伝の影響をタブー視することで、本来なくてよい苦しみとか軋轢とか差別とかを生んでしまっていると。
『100年ひざ』 巽 一郎
ひざイタイ。対策の勉強として。
それにしても、最近、脳科学、発達心理学、行動遺伝学、教育経済学…そんな、旧来の学問の分野をまたいで進んでいるあたらしい分野が、ほんとうに面白い。
デジタル、ビッグデータ、AI…そういう切り口で、文化や経済を再評価していったら、思いがけない結果がでてきて、どんどん新しいことが見えてくる。歴史動態学?みたいなものの研究も始まっているらしい。もともと文系も理系もアリでそういうのが好きな私には、もうなまじの小説より面白いわけです。
これからも楽しみです~。
2022年の25冊はこちら
2021年の43冊はこちら
2020年の17冊はこちら
2019年の15冊はこちら
2018年の10冊はこちら
2017年の17冊はこちら
2016年の25冊はこちら
2015年の25冊はこちら
2014年の29冊はこちら
2013年の72冊はこちら
2012年の70冊はこちら
2011年の70冊はこちら
2010年の70冊はこちら
2009年の42冊はこちら
2008年の51冊はこちら
本もおもしろいけどテレビも見たいし息子ともふざけたいし家事もあるし仕事もあるし。ま、書もアリ、書を捨てて町へ出ようもアリ、テレビなんか見てないで一緒に出掛けよう、もアリ、ですね。
『地政学入門』 佐藤 優
『世界史を変えたスパイたち』 池上 彰
『教養としての金融危機』 宮崎 成人
『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』 ニック・マジューリ
『多様性の科学--画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織--』 マシュー・サイド
『科学者が語る食欲』 デイヴィッド・ローベンハイマー, スティーヴン・J・シンプソン他
『渡り鳥たちが語る科学夜話』 全卓樹
『世界地図で分かるすごい地形』 おもしろ地理学会
差別や蔑視は論外だし、多様性がプラスなのは肌でも理解するけれど、入試や採用で女性比率を設定するのは逆差別の要素は…と心迷う気持ちがありましたが、『多様性の科学』を読んで納得してしまいました。
というか、これだけ、画一性がマイナスで多様性がプラスだという効果がはっきりしてしまったら、形から入ってでも多様化させていかないことは、古い設備のまま、設備更新の投資を怠るに似たり。
『食欲人』というタイトルで再発行されたタンパク質本。これはすごい研究。食餌におけるタンパク質の比率を少しチューニングするだけで、生物の繁殖や健康や寿命をコントロールできる、いや、できた、といっている。内容の恐ろしさが解っているか…。
『渡り鳥たちが語る科学夜話 -不在の月とブラックホール 魔物の心臓から最初の詩までの物語』は、昨年読んだ『銀河の片隅で科学夜話-物理学者が語る、すばらしく不思議で美しい この世界の小さな驚異』の続刊です。
なんとも抒情的でロマンティックで幻想的な…科学の本です。これを寝る前の愉しみとして1章ずつ読むと、深~いところにゆっっくりと引き込まれていくように心地よく…。しかもこれが、たぶんきちっとした典拠のあるおはなしなのです。世界は科学とこういうふうに結びついているのだ…。科学好きの文系を安心させてくれる、幸せな本。だいじに、だいじに読みたい。また読み返したい、そんな物語です。
『大切なことはすべて茶道が教えてくれる。』 石川 雅俊
『暴れ茶人無頼剣』 平茂 寛
『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 抹茶の香る密室草庵』 山本 巧次
『絵に隠された記憶 熊沢アート心療所の謎解きカルテ』 一色 さゆり
『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す』( 全四巻) 夢枕 獏
『花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ』 吉永 南央
『スギハラ・サバイバル』 手嶋 龍一
『イン・ザ・プール』 奥田 英朗
『ミス・マープルと13の謎【新訳版】』 アガサ・クリスティ
『高野聖』 泉 鏡花
『きつねのはなし』 森見 登美彦
『六番目の小夜子』 恩田 陸
『薬屋のひとりごと』12 日向夏
『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す』は面白かった。私の嗜好にあっています。けっこう息もつかずに厚い文庫本4巻読み通しました。
テレビでポワロの事件簿のドラマを観て、手に取ったミス・マープルも久しぶり。40年ぶりくらいか? 田舎しか知らないおばあちゃんの、いかにも洗練しない話しぶり、話が脇道に逸れていく…ように感じるところに、誰よりも鋭い視点がある。そのギャップが大きくなるように書かれていることに気づきました。クリスティ、すばらしい。
だんなさんの田舎に帰省したら、卒論対象の泉鏡花を久しぶりに読みたくなりました。読みたくなるのはやっぱり「眉かくしの霊」と「高野聖」でした。分かっていても、いいわぁ~っとかみしめてしまう。
日本家屋を舞台とした物語展開も懐かしい心持になります。「ちょっとそこの水口を締めないか」なんて。
それと通じるものがあるような、『きつねのはなし』。コ、コワかった~(泣)
郊外の公園でたっぷり本談義をした友人のおすすめが恩田陸さん。気になっていたけど厚いので敬遠していた… 読んでみました。
1/4ほど読んだところでネタバレの怪談⁉と思ったら、ぜんぜん違った。面白くて、献血後「水分を摂りながら20分ほど休憩を」と言われたのを、ドリンクを飲みアイスをいただいたりしながら気づいたら30分読みふけっておりました。
マンガ化、アニメ化の薬屋、オモシロイ。。息子とTVアニメを観、ついテキトーに手に入った12巻から読む…。来年はこれ読むか…☆
『山は輝いていた:登る表現者たち十三人の断章』 神長 幹雄
書評を読んで気になっていた本をだんなさんが買っていたので。先に読ませてもらいました
『はじける知恵 (中学生までに読んでおきたい哲学 8)』
『絵のない絵本』 アンデルセン
『三銃士』 アレクサンドル・デュマ
『サバイバル・レース』(1~3) クリスティン・イアハート
『十ニの真珠』 やなせたかし
『トロリーナとペルラ』 ドナテッラ・ヅィリオット
『あたまをつかった小さなおばあさん』 ホープ・ニューウェル
『最後のオオカミ』 マイケル・モーパーゴ
児童文学も引き続きすこしずつ読んでいます。
手嶋隆一『スギハラ・サバイバル』を読んで、『三銃士』を読んでいないことに気づく…。いかにも児童文学的な前半に対し、後半の悪女ミレディとのレースは確かに面白かったです。
そうかと思えば
『アラスカの詩(うた) めぐる季節の物語』『アラスカの詩(うた) 夢を追う人』 星野 道夫
息子が小学校の図書室から
「ママが好きそうな本があったから」と、私に借りてきてくれました… 小学校の図書室で「星野道夫」コーナーを見つけたのだそうです。
本好きになってねと、親が本を読む姿を見せようとせっせと読んでいるのに、親に借りてきてどうする
でも、星野道夫だし! 息子が見つけて借りてきてくれたのだし! せっせと読みました。星野の遺した著作からの再編なので、いちど読んでいる文章も多いはずですが、再編されるとまた新鮮に読みました。
「これはママが好きな写真家さんの本で、内容もとてもいい本だよ。写真も素敵だし、全部でなくてもいいからちょっと読んでごらん」
「じゃあ」
と、2章くらい読んでいたか。「うん、いいね。ボクも気に入った」と言って、ひとつはもう一度借り直していました…。
『高学歴親という病』 成田 奈緒子
『子どもの「10歳の壁」とは何か? 乗りこえるための発達心理学』 渡辺 弥生
『NHK「100分de名著」ブックス アドラー 人生の意味の心理学―変われない? 変わりたくない? 』 岸見 一郎
『教育は遺伝に勝てるか?』 安藤 寿康
『運は遺伝する: 行動遺伝学が教える「成功法則」』 橘 玲, 安藤 寿康
「9歳まで」「10歳まで」を謳う子育て本は多けれど、なぜ9歳、10歳なのかという説明はなかなかありません。探しましたが、あまり新しくもない上の本しかありませんでした。
つまり、それまでに決まってしまうとか、そういうものではない、その後でも変えていけるけれども、その頃に、発達してきた脳が次のステップに進む大きな進展があるのだということかと。
橘 玲さん、安藤 寿康さん、いずれも、最近気になるタイトルの本を出されている方ですが、気にはなるものの、よくあるヤツか、トンデモ本か…と、手には取ってきませんでした。遺伝のしくみは知っているし…とも思ったし。しかし「教育」とのキーワードまでタイトルに載るようになって、読んでみてビックリ。いま遺伝の研究はそういう段階にきているのか~! 続けてすぐ、「運」も購入しました。
この『運は』の対談は、研究の紹介よりも、最新の研究結果の意味を読み解くというか、社会構造や人の意識に照射したときに見えてくる問題を、次から次へと挙げてくれるのでした。遺伝の影響をタブー視することで、本来なくてよい苦しみとか軋轢とか差別とかを生んでしまっていると。
『100年ひざ』 巽 一郎
ひざイタイ。対策の勉強として。
それにしても、最近、脳科学、発達心理学、行動遺伝学、教育経済学…そんな、旧来の学問の分野をまたいで進んでいるあたらしい分野が、ほんとうに面白い。
デジタル、ビッグデータ、AI…そういう切り口で、文化や経済を再評価していったら、思いがけない結果がでてきて、どんどん新しいことが見えてくる。歴史動態学?みたいなものの研究も始まっているらしい。もともと文系も理系もアリでそういうのが好きな私には、もうなまじの小説より面白いわけです。
これからも楽しみです~。
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