どんな本を読んでるかというのは手の内を明かすような恥ずかしいものですが、今年は通年で51冊の本を読了
大学時代に60冊台だったことが1~2年ありますが、社会人になって以来の快挙です。
社会人になるとどうしても、仕事が忙しかったり、資格の勉強をした年は本の数が激減したし、仕事で難しめの本を読まなければならないと期間をとられたり、また、学生の頃のように軽~い本に魅力を感じなくなって小説でもしっかりしたものを読むようになると、なかなか「数」ははかどらなくなります。
そういうわけで、だいたい30をようやく越える程度しか読めなくなっており、いちど2002年に48冊を数えたのを、社会人での最高記録としていました。
が、今年は仕事のために読まナキャなプレッシャーも途中でなくなり、久しぶりに興の赴くままに読み漁っていったら、いっときなどは思わずすごい本の虫に。
30冊越えが既定路線になってからは、目標を「50」と置いて、がんばってきました(笑)。
文庫でも400ページ~600ページの本がザラザラ登場します。
『美容院と1000円カットでは、どちらが儲かるか?
―できるビジネスパーソンになるための管理会計入門!』 林 總
『戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ』 野中郁次郎,戸部良一,他
『実行力不全 なぜ知識を行動に活かせないのか』 ジェフリー・フェファー,ロバート・I・サットン
『バカ社長論』 山田咲道
『ジェネラルパーパス・テクノロジー 日本の停滞を打破する究極手段』 野口悠紀雄,遠藤諭
『10年後の日本』 『日本の論点』編集部
企画の仕事あるいはその延長線上で、部署にあった本・もらってきた本・自分で買ったままになっていたのを読んだ本。
『実行力不全』は、優秀な人達が戦略を検討してトップは承認しているのに、なぜ実行できない企業がほとんどなのか? という問題提起によって、多くの実例に基づいて整理されたもの。古い本ですが内容はちっとも古くありません。
結論としては、検討検討でパワーを使い果たし、承認を得ると終わったような気持ちになって実行するパワーは残っていないから、ということ。要は、詳細な検討はいいから、考えてみていいことだと思ったらとりあえずちょっとやってみて、よさそうだったらどんどんやってみて、という、「まず実行」が大切。
ただし、そのためにはトップの言動や企業風土がそれを可能にするようになっていなければいけない。
『よくわかる最新コンクリートの基本と仕組み 図解入門』 岩瀬文夫
『鉄筋最前線―鉄筋工事の「なぜ?」を解きほぐす』 豊島光夫
『ゼネコンは請負体質から脱皮せよ』 照井 進一
『9・11生死を分けた102分 崩壊する超高層ビル内部からの驚くべき証言』
ジム・ドワイヤー,ケヴィン・フリン
新しい仕事のためコンクリートと鉄筋工事の基礎知識を吸収。コンクリートって乾くから固まるんじゃないんだ!という基礎の基礎を知った、私には画期的な本(笑)。
9・11の本は、以前から読みたかったもの。ジェット機が突入したより下の階にいた民間人は、多くが自力で階段を下りて避難してきたのだった。彼らを助け誘導した人達がいたこと、警察・消防隊には何が起こっていたか?
イザ!というときは、自ら努力をしましょう。天は自ら助くるものを助く。
『小説日本芸譚』 松本清張
『本覚坊遺聞』 井上靖
『茶の話―茶事遍路』 陳 舜臣
お茶の関係の本。
『小説日本芸譚』には利休・織部・遠州・光悦が登場。さすが松本清張らしい芸術の心理戦?です。『茶の話』は中国でのお茶の歴史エッセイみたいなもの。
『アラブの歴史』(下) P・K・ヒッティ
『西域物語』 井上靖
『敦煌』 井上靖
『楊貴妃伝』 井上靖
『子産』(上・下) 宮城谷昌光
『重耳』(上・中・下) 宮城谷昌光
『花の歳月』 宮城谷昌光
『沈黙の王』 宮城谷昌光
『王家の風日』 宮城谷昌光
『沙中の回廊』(上・下) 宮城谷昌光
『侠骨記』 宮城谷昌光
『史記の風景』 宮城谷昌光
『三国志』(全8巻) 吉川英治
『ものがたり史記』 陳 舜臣
『耶律楚材』(上・下) 陳 舜臣
『永遠のタージ』 清水義範
『暗黒神殿 アルスラーン戦記12』 田中芳樹
『蛇王再臨 アルスラーン戦記13』 田中芳樹
去年、『千夜一夜物語』(全11巻)を読んだつながりで、アラブ→西域→インド→中国と大陸移動(笑)しながら読んだ本。
いやぁ、読んだ読んだ。大学の一般教養で東洋史をとったのに、さっぱり分かっていなかった、中国の時代の時代感とか順番とか位置関係とかがちょっと分かってきました。
井上靖なんて『しろばんば』『夏草冬濤』以来かしら。お茶の本に入れてる『本覚坊遺聞』とで4冊読みました。淡々とした静かで上品な文体が、逆にとても沁みます。
人気の宮城谷昌光にいよいよ手をつけました。以前『夏姫春秋』(上下)、『晏子』(上中下)を読みましたが、数年あいだがあいていました。吉川英治『三国志』も読破! NHKの人形劇をいつも見ていたと親は言いますが、ストーリーの全容をきちんと理解したのは初めてです。そうしたら赤壁の映画も公開。たまたま三国志ブームだった模様(笑)。
耶律楚材という人物は全く、名前も知りませんでした。異民族である元に滅ぼされた中国(当時の金国)の上級役人が、チンギス・ハーンの信頼を受けて宰相となり、人の命を救い文化を継承し生活が安定するように、異なる民族双方にとって受け入れられる新たな社会システムを整備していく。
清水義範は大学時代に先生推薦の『蕎麦ときしめん』『国語入試問題必勝法』以来けっこう読んでいる作家。昨年はアラブつながりで『新アラビアンナイト』を読みまして、ブックオフでインドの歴史モノの作品を見つけたので入手。
アルスラーン戦記は昔から読んでいるシリーズの新刊が出たのを読んだだけですが、古代?中世?ペルシャをイメージしていると思われる伝奇小説なので西域へ分類(笑)。
『夜明けの星』 池波正太郎
『鴨川ホルモー』 万城目学
『地底迷宮』(上・下) マーク・サリヴァン
『沙高楼綺譚』 浅田次郎
『凍』 沢木 耕太郎
お借りしたりブックオフ105円コーナー(笑)で目に留まって買ったり、読んで楽しむ小説系。今年はこれもアタリが多くて嬉しかった。
『地底迷宮』は、大人になってからは数年に1冊くらいしか読んでいない海外の推理・サスペンスもの。最近は翻訳も良くなっているのですね、楽しみました。実はトンネル・洞窟好きなんです。
シマッタ、もしや土木系か?私・・・。
『ミラノ発真のファッショニスタ(おしゃれ上手)になる法』 チンツィア・フェリチェッティ
『美オーラ』 畑中由利江
本屋さんで「女性」と分類されるもの。
同じようなことが書いてあるのよねー、結局ヒトはヒト自分は自分なのよねー、などと思いつつ、棚の前に立つと「ふら~っ」と誘われてしまう単語が並んでいるのがこの領域。
まぁね、こんなのも読んで「ふんふん、そうねそうね」などと軽く分かった気になることも、時には必要です。
この数年仕事を通して学んで考えてきたきたことのまとめ
新しい領域
自分としての「深み」「奥行き」になる領域
人ということと歴史ということ
活字と言葉によって自分の中に広がるものを楽しむ
いろんな意味で、整理、Changeと新しいこと、温故知新、読書とじぶんの気持ちとが、影響しあっていたかもしれません。
この本のリストに、自分のこの1年が総括されているような気がします。
大晦日。
来年も新しい成長を見出せますように。
みなさま、良いお年をお迎えください。
大学時代に60冊台だったことが1~2年ありますが、社会人になって以来の快挙です。
社会人になるとどうしても、仕事が忙しかったり、資格の勉強をした年は本の数が激減したし、仕事で難しめの本を読まなければならないと期間をとられたり、また、学生の頃のように軽~い本に魅力を感じなくなって小説でもしっかりしたものを読むようになると、なかなか「数」ははかどらなくなります。
そういうわけで、だいたい30をようやく越える程度しか読めなくなっており、いちど2002年に48冊を数えたのを、社会人での最高記録としていました。
が、今年は仕事のために読まナキャなプレッシャーも途中でなくなり、久しぶりに興の赴くままに読み漁っていったら、いっときなどは思わずすごい本の虫に。
30冊越えが既定路線になってからは、目標を「50」と置いて、がんばってきました(笑)。
文庫でも400ページ~600ページの本がザラザラ登場します。
『美容院と1000円カットでは、どちらが儲かるか?
―できるビジネスパーソンになるための管理会計入門!』 林 總
『戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ』 野中郁次郎,戸部良一,他
『実行力不全 なぜ知識を行動に活かせないのか』 ジェフリー・フェファー,ロバート・I・サットン
『バカ社長論』 山田咲道
『ジェネラルパーパス・テクノロジー 日本の停滞を打破する究極手段』 野口悠紀雄,遠藤諭
『10年後の日本』 『日本の論点』編集部
企画の仕事あるいはその延長線上で、部署にあった本・もらってきた本・自分で買ったままになっていたのを読んだ本。
『実行力不全』は、優秀な人達が戦略を検討してトップは承認しているのに、なぜ実行できない企業がほとんどなのか? という問題提起によって、多くの実例に基づいて整理されたもの。古い本ですが内容はちっとも古くありません。
結論としては、検討検討でパワーを使い果たし、承認を得ると終わったような気持ちになって実行するパワーは残っていないから、ということ。要は、詳細な検討はいいから、考えてみていいことだと思ったらとりあえずちょっとやってみて、よさそうだったらどんどんやってみて、という、「まず実行」が大切。
ただし、そのためにはトップの言動や企業風土がそれを可能にするようになっていなければいけない。
『よくわかる最新コンクリートの基本と仕組み 図解入門』 岩瀬文夫
『鉄筋最前線―鉄筋工事の「なぜ?」を解きほぐす』 豊島光夫
『ゼネコンは請負体質から脱皮せよ』 照井 進一
『9・11生死を分けた102分 崩壊する超高層ビル内部からの驚くべき証言』
ジム・ドワイヤー,ケヴィン・フリン
新しい仕事のためコンクリートと鉄筋工事の基礎知識を吸収。コンクリートって乾くから固まるんじゃないんだ!という基礎の基礎を知った、私には画期的な本(笑)。
9・11の本は、以前から読みたかったもの。ジェット機が突入したより下の階にいた民間人は、多くが自力で階段を下りて避難してきたのだった。彼らを助け誘導した人達がいたこと、警察・消防隊には何が起こっていたか?
イザ!というときは、自ら努力をしましょう。天は自ら助くるものを助く。
『小説日本芸譚』 松本清張
『本覚坊遺聞』 井上靖
『茶の話―茶事遍路』 陳 舜臣
お茶の関係の本。
『小説日本芸譚』には利休・織部・遠州・光悦が登場。さすが松本清張らしい芸術の心理戦?です。『茶の話』は中国でのお茶の歴史エッセイみたいなもの。
『アラブの歴史』(下) P・K・ヒッティ
『西域物語』 井上靖
『敦煌』 井上靖
『楊貴妃伝』 井上靖
『子産』(上・下) 宮城谷昌光
『重耳』(上・中・下) 宮城谷昌光
『花の歳月』 宮城谷昌光
『沈黙の王』 宮城谷昌光
『王家の風日』 宮城谷昌光
『沙中の回廊』(上・下) 宮城谷昌光
『侠骨記』 宮城谷昌光
『史記の風景』 宮城谷昌光
『三国志』(全8巻) 吉川英治
『ものがたり史記』 陳 舜臣
『耶律楚材』(上・下) 陳 舜臣
『永遠のタージ』 清水義範
『暗黒神殿 アルスラーン戦記12』 田中芳樹
『蛇王再臨 アルスラーン戦記13』 田中芳樹
去年、『千夜一夜物語』(全11巻)を読んだつながりで、アラブ→西域→インド→中国と大陸移動(笑)しながら読んだ本。
いやぁ、読んだ読んだ。大学の一般教養で東洋史をとったのに、さっぱり分かっていなかった、中国の時代の時代感とか順番とか位置関係とかがちょっと分かってきました。
井上靖なんて『しろばんば』『夏草冬濤』以来かしら。お茶の本に入れてる『本覚坊遺聞』とで4冊読みました。淡々とした静かで上品な文体が、逆にとても沁みます。
人気の宮城谷昌光にいよいよ手をつけました。以前『夏姫春秋』(上下)、『晏子』(上中下)を読みましたが、数年あいだがあいていました。吉川英治『三国志』も読破! NHKの人形劇をいつも見ていたと親は言いますが、ストーリーの全容をきちんと理解したのは初めてです。そうしたら赤壁の映画も公開。たまたま三国志ブームだった模様(笑)。
耶律楚材という人物は全く、名前も知りませんでした。異民族である元に滅ぼされた中国(当時の金国)の上級役人が、チンギス・ハーンの信頼を受けて宰相となり、人の命を救い文化を継承し生活が安定するように、異なる民族双方にとって受け入れられる新たな社会システムを整備していく。
清水義範は大学時代に先生推薦の『蕎麦ときしめん』『国語入試問題必勝法』以来けっこう読んでいる作家。昨年はアラブつながりで『新アラビアンナイト』を読みまして、ブックオフでインドの歴史モノの作品を見つけたので入手。
アルスラーン戦記は昔から読んでいるシリーズの新刊が出たのを読んだだけですが、古代?中世?ペルシャをイメージしていると思われる伝奇小説なので西域へ分類(笑)。
『夜明けの星』 池波正太郎
『鴨川ホルモー』 万城目学
『地底迷宮』(上・下) マーク・サリヴァン
『沙高楼綺譚』 浅田次郎
『凍』 沢木 耕太郎
お借りしたりブックオフ105円コーナー(笑)で目に留まって買ったり、読んで楽しむ小説系。今年はこれもアタリが多くて嬉しかった。
『地底迷宮』は、大人になってからは数年に1冊くらいしか読んでいない海外の推理・サスペンスもの。最近は翻訳も良くなっているのですね、楽しみました。実はトンネル・洞窟好きなんです。
シマッタ、もしや土木系か?私・・・。
『ミラノ発真のファッショニスタ(おしゃれ上手)になる法』 チンツィア・フェリチェッティ
『美オーラ』 畑中由利江
本屋さんで「女性」と分類されるもの。
同じようなことが書いてあるのよねー、結局ヒトはヒト自分は自分なのよねー、などと思いつつ、棚の前に立つと「ふら~っ」と誘われてしまう単語が並んでいるのがこの領域。
まぁね、こんなのも読んで「ふんふん、そうねそうね」などと軽く分かった気になることも、時には必要です。
この数年仕事を通して学んで考えてきたきたことのまとめ
新しい領域
自分としての「深み」「奥行き」になる領域
人ということと歴史ということ
活字と言葉によって自分の中に広がるものを楽しむ
いろんな意味で、整理、Changeと新しいこと、温故知新、読書とじぶんの気持ちとが、影響しあっていたかもしれません。
この本のリストに、自分のこの1年が総括されているような気がします。
大晦日。
来年も新しい成長を見出せますように。
みなさま、良いお年をお迎えください。
いい本ですね。うさぎも同感です。
検討検討でパワーを使い果たし、承認を得ると終わったような気持ちになって実行するパワーは残っていないから、ということ。要は、詳細な検討はいいから、考えてみていいことだと思ったらとりあえずちょっとやってみて、よさそうだったらどんどんやってみて、という、「まず実行」が大切。
うさぎの仕事は現場技術支援ですからまさにこのとおりです。現場は工期があるんですからタイムリーにベター、80点の回答を出すことが使命です。時間を過ぎた100点やベストはまったく意味ありません。まず及第点を出してリスク回避することです。
今の部署、KKPには現場経験者が少なく、5W1H(いつどこで何を誰がどうやるか?)を念頭に入れず、べき論や観念論を展開する人が多く残念です。実務家不在ですね。
うさぎも来年はアラフォー60、カウントダウン3です。個人企業家への飛翔の一年目です。
がんばりますよ。あの現場をこうして、この現場をこうしてと夢が広がります。
EFTMも全開でやりますよ。
ではよい2009年を!!
すごいすごい!ありがとう!
沢山本がありますね。
三国志読破おめでとう!
他種類読んでいるのがさすがです!
池波正太郎、井上靖、田中芳樹、なんか懐かしい。
掃除、自然に終わっていたのはワックスがけだけよ(笑)
ほかは大変だったんだから!
『実行力不全』の指摘は、一つには「まず実行」せよ、そして2つめにまず実行できる環境を作るマネジメントが必要だということです。
うさぎさんが将来目指されるという個人企業家というのはプレイイングマネージャーでしょうから、一人で両方ということになるのですね。
でもそれまでは、今の部隊の方でご指導よろしくお願いします(笑)。
2009年がよいお年になりますように!
大晦日の忙しいなか訪れていただいてありがとうございます。
「なんか懐かしい」でしょう? まさにそんなです。原点回帰、温故知新。
けど、懐かしいに混じって分野がそうとう広がった本も混じってきているのが、やぱし20年近く積み重なってきたものって感じでしてなぁ。 帰ってきてみれば、決して同じじゃないですね。
いずれにしても、私的には、2008年という仕事的にも精神的にも大きな切替えの時間を経て、2009年も変化の年です。
来年はまた新しい本を読んでいるといいな!
来年もよろしくお願いします。お互いによい年となりますように。