Verdure 4F

茶道25年、ブログ19年! 家業を継いで14年。息子は10才。子育て、茶道、季節行事、料理、日記、読書の記録など。

星のような物語

2007年09月22日 | art
なくなった星野道夫さんの写真展『星野道夫メモリアル特別企画 星野道夫展「星のような物語」』を見てきました。

去年の夏に松屋銀座店で開催されていたのを終了後に気づいて、残念に思っていたのですが、先日たまたましていたネット検索で、今回の開催に気づいて、見ることができました。
私は星野さんがカムチャッカで亡くなった後に知ったので、写真展を見るのも今回が初めてです。


私は『森と氷河と鯨―ワタリガラスの伝説を求めて』を読んで、ワタリガラスの神話を追っていく星野さんの探求や、アラスカやカムチャッカの自然やインディアンの精神を大切に思うところとか、そういうことがとても好きで、必ずしも白くまくんのかわいい写真が好きだということではないので(嫌いなわけでもないけど)、最初、お母さんにもたれて甘える白くまの赤ちゃんの可愛らしさとかの写真を見ていてなんとなく物足りないスタートでした。

でも写真は、急流を遡上しようと跳ね上がった鮭が熊と正面から向きあってしまったり、鮭を食べる熊の親子、優しくかばいあうようなカリブーの夫婦、熊かオオカミかに襲われて食い残されたカリブーの首を鳥がついばんでいる、森の中に残った古いカリブーの角にコケが生えてきてだんだん緑色になってきている、など、大自然の中で循環していく生き物の命みたいな、そういうことを感じさせられる様々なシーンを捉えていました。


氷河や広大な湿原、繊細な花など、アラスカの自然を撮った写真もありました。
こういう大自然の中で、生き物が真剣なせめぎ合いをしながら、誰に見せるためでも記録に残るためでも歴史に残るためでもなく、存在して循環していくことが、アラスカではストレートに行われていて、それはもちろん東京でも同じなんだけれども、いろんなことのなかでストレートに見えなくなっているだけ…と思いました。


どの写真も、写真集で見るよりも大きなパネルで見るほうが、迫力もあるし感じるところも多いです。
10/1まで。¥600(大人)。お薦めです。

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