口は災いの"素"

音楽テクニカルライター布施雄一郎のポジティブなネガティブ語録/独り言編

Everyday Life

2024-06-09 23:00:00 | YMO &more

幸宏さんの72回目の誕生日となる6月6日に開幕し、9日に閉幕した<YUKIHIRO TAKAHASHI COLLECTION Everyday Life>。


今年3月18日に行われた最初のブレスト・ミーティングから参加させていただき、エキシビジョンでは、バイオグラフィをはじめとする展示テキスト(ファッション&釣りコーナーを除く)と、グッズ販売された詞集『できるだけいつものように』の編集、ご来場者へのお土産本『YUKIHIRO TAKAHASHI SOLO CONCERTS COLLECTION』のデータ整理&執筆を担当しました。


(以上、アートワークは寺井恵司氏)

 


(アートワークは大久保浩一氏)

 

 

イントロダクションのテキストには、幸宏さんの無二の親友である教授が作曲したあの曲で、幸宏さんがしたためた歌詞のワンフレーズを、少し形を変えて織り込みながら。幸宏さんのエキシビジョンではありますが、こっそりと、教授へのリスペクトも込めて。

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展示企画では、いちファンとしての超個人的な希望として、


「クリックと幸宏さんのドラム、それと歌だけ聴きたい!!!」


……と提案したところ、プロフェッショナルな実行委員のみなさんが実現してくださいました。

ただ正直、ここまで多くのみなさんが興味をもってくださるとはまったく想定しておらず、連日、長蛇の列でお待ちいただく事態となってしまったことが、本当に心苦しく……嬉しい反面、読みが甘すぎたと反省しております。


それでも、みなさん大人の対応で、寛大な心で振る舞ってくださって、本当に感謝感謝です。満足いかなかった点もあったと思いますが、本当にありがとうございました。

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個人的には、33年前に地元レコード店に頼み込んでもらった、店頭で雨に濡れてたポスターをこの場に展示いただいたことが、とても感慨深く(だから少し汚れててごめんなさい)。こんな感じで、いくつか私物も提供し、展示していただきました。

 


いやぁ、本格的に作業がスタートした4月中旬からは、本当に大変でした。期間中も最終日の朝まで、連日朝5時起きで当日夜に行われるトークライブの台本を書いたりして……もう本当にすべてギリギリな感じで(苦笑)。それでも、とにもかくにも、無事に4日間を終えられてよかったです(無事だったかどうかは、わかりませんが)。


 

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せっかくなので、そのほかの展示風景をいくつか。

 

 

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そして最後に。何よりも、現場におけるヒンツミュージック佐藤雅和氏のご尽力と心強いバックアップに深謝いたします。


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閉会後は、幸宏さんに見守られての撤収作業。
もうちょっとちゃんとしたエキシビジョン後記は、また後日、いつの日か。

じゃあ、また来年。その日は、また、みんなでね。

 

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幸宏さんエキシビジョン開催を記念して、幸宏さん縁の地を記した『YT66 Map』、いわゆる聖地巡礼マップ(β版/都内近郊)を公開しています。今後もアップデート予定ですので「ここも入れて」「ここ違うよ」というのがあればお知らせください。

なお、個人的にちまちま調べてきたものですので、そのあたり、穏やかな心持ちでご覧いただけると幸いです。

>>> YT66 Map


文藝別冊 高橋幸宏

2024-02-17 18:00:00 | YMO &more

『文藝別冊 高橋幸宏』で「“裏”を強調するリズムから紐解く、ポップス愛とカウンター精神の音楽的多層構造」を寄稿いたしました。

Amazon⇒ https://amzn.to/4bJMedS

僕のテキストはさておき、錚錚たる皆さんのインタビューや論考が丸ごと一冊に詰まった総特集。お手に取っていただけたら嬉しい限りです。なお、表紙デザインは、幸宏さん活動50周年記念本と同じく寺井恵司さん。


YUKIHIRO TAKAHASHI LIVE 2018 SARAVAH SARAVAH!

2024-01-19 23:00:00 | YMO &more

本日の幸宏さんの一夜限りのライブ『YUKIHIRO TAKAHASHI LIVE 2018 SARAVAH SARAVAH!』映像作品劇場上映&佐橋佳幸さん+飯尾芳史さん+ゴンドウトモヒコさんによるトークショー終了。

いろんな想いがよぎりましたが、でも総じて「幸宏さんのライブ」を純粋に楽しめました。

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ライブ映像を観ていて、当日のいろんなことを想い出して。その時期、僕はキーボードマガジン2019年1月号『YMO結成40周年企画第二弾( https://www.rittor-music.co.jp/magazine/detail/3118122009/ )』でめちゃくちゃ原稿を抱えていて、マジでライブに行くどころか、寝てることも許されないような状況。

幸宏さんのライブだからギリギリ許されたかもしれないけど、いやでもさすがに編集部には一切告げずに(告げられずに)、携帯もオフにして、連絡が取れないようにして会場に行きました。

そんな状況だったので、ほぼ寝ずにライブ当日を迎え、開演1時間前まで原稿を書き、極力エナジードリンク系を避けていたにも関わらず、この日ばかりは開演前にレッドブルを一気飲みし、ライブ後は速攻帰宅。友達からの打ち上げの誘いも断って、そのまま徹夜で原稿を書いたものです。

だから正直、楽しい想い出はあまりなく、眠たいのにレッドブルで脳を強制的に起こしているような感じで、夢だか現実だか記憶が曖昧なライブ鑑賞でした。それでも、その会場に居ることができた幸せを改めて噛みしめたのは、9カ月後に六本木ヒルズで開催されたライブDVD劇場上映を観た時でした。

そして今夜ライブに行けた時の幸せはもちろん、YMO結成40周年に携れた幸せも含めて、もっと言えば、幸宏さんの音楽に出会えて、自分は本当の恵まれているなぁ、幸せ者だなぁと心底感じた夜でした。

ちなみに下の写真は、そのライブ当日の2018年11月24日、教授から幸宏さんに届けられたお花です。

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いまだ幸宏さんのみならず、教授の追悼番組の類はほぼ見ずに(見る気持ちにならずに)おりますが、大晦日に"Ambient Kyoto"で体感した教授の『async - immersion 2023』と今日の幸宏さんのライブ映像で、僕はようやく、少し前に進んでいけそうです。


もう1年、まだ1年

2024-01-15 19:00:00 | YMO &more

2023年1月14日、土曜日。きっと何か楽しいことがあったのだろう。自宅で一人、しこたまビールを飲んで、ご機嫌で就寝。翌日15日の朝、多分10時に目覚ましを鳴らした。

うわぁ、もう朝か。もうちょっと寝たいなぁと手にしたスマホに、いろんな友達から「布施くん、大丈夫?」「残念だね」「悲しい」とメッセージが届いてた。だけどおそらく、みんな気をつかってくれたのだろう、誰も何の事かは具体的に書いてなかった。

一体何のことかわからず、頭の中は「???」だったけど、でも、すぐに状況を察知できた。一瞬にして目が覚める。身体は全然起きてなかったけど。

その時、なぜか悲しい気持ちは一切湧き上がらず、とても不機嫌だった。怒っていた。何に対して怒っていたのか自分でもわからないけど、今にして思うと、きっと「いやいや、その程度でYT派の気持ちは揺らがねぇし!」って気持ちだったんだと思う。

その気持ちは今、変わらない部分もあるし、変わった部分もある。だけど基本的には、一年前と同じかなぁ。まあ、今は全然怒ってないけど。ただ、精神を擦り減らすような葛藤は猛烈に増えた。

そして一年。ずっと気を張り続けてきた一年だったけど、今でも、ちょっとでも気を緩めるとダークサイドに落ちてしまいそうで、まだまだしばらくは、気を張って過ごしていくんだと思います。でも、きっと大丈夫。

しんどい一年だったなぁ。これからもしんどい日々が続くんんだろうなぁ。でも、いかなきゃね。僕の使命であると同時に、これまでの恩返しとして。


『その日は、みんなでネ。』

2021-06-05 12:00:00 | YMO &more
幸宏さん『ニウロマンティック』が発売された日。40周年。YMO『BGM』の次に買った、人生2枚目のレコード。




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実は当時、本当は『音楽殺人』のLPが欲しくて。やっとお小遣いが貯まって勇んでレコード店に行ったら、見たことないレコードが。店員さんに聞くと「発売されたばかりの、これが最新作」と言われて買ったのが、このアルバムでした。今でも、姉の部屋にあったステレオで、このレコードに針を降ろした時の風景をはっきりと覚えています。




まだFM番組も聴いてなかったし、音楽雑誌とかリリース情報とか、何も知らなかった中2の頃。とても大切なアルバムです。