まじ卍

生活の中で気が付いたことを書いています。

その時期が来た

2024-09-16 | 受け止め方
「大谷翔平ハラスメント」という言葉がある。
大谷翔平についての報道が過剰すぎることを表しており、
「まるで野球は大谷一人でやっていると言わんばかり」
と揶揄されるほどである。
かくなる私も大谷翔平のニュースにはうんざりさせられていて
偉業は認めるけれども、このニュースになるとチャンネルを変える。
しかし変えた先でも大谷選手のニュースをしている時もある。

私は決して野球が嫌いなわけではなく、阪神タイガースファンである。
昨日の勝った試合をニュースで見るのは愉しいもので
広島の試合、巨人の試合ときて、次は阪神戦と思ってみていると
結果報告のみで終わって残念なこともあるけれど
大谷選手の話題だけは、同じニュースばかり
朝から何回見せられることか。
こりゃテレビ離れする人が増えるのも仕方がない。

野球だけじゃなくて囲碁や将棋などそれぞれの世界でも
偉業を達成している話題は毎日あるのに、
大谷選手の話題だけが逸脱している。
ずっと大谷選手の話題の圧がキツイと思ってきたが
そういうことを訴える時代になったことがありがたい。

一方、ジャニーズ性加害問題当事者の会が解散したことを
ニュースで知った。
被害者への救済と補償について「会として求めてきた大部分は達成できた
とされているが、詳細は分からない。
もちろん被害に見合う賠償を考えると、お金では解決いかないこともあるし
お金でしか解決できないこともある。
その中で対象外とされてしまった人もあったに違いない。
内容はともあれ、ここまで来たことを一国民として嬉しく思う。

牛角の女性半額キャンペーンについて
男女差別ではないかという議論があるとニュースで知った。
会社側は「性差別を意図したものではない」と伝え、
マスコミでも「男性に比べ、女性は4皿少ない」と説明していた。
私見では、日本ではかつて男尊女卑が激しく、
男性に比べて女性の給料が少ない時代がずっと続いてきた。
そのせいもあって男性が女性の食事代を支払うのが常識
という時代もずいぶんと解消されてきたとはいえ
まだまだ残っている。
これまでの常識では、男性より女性が少なく支払うことが当然だったけれど
男女雇用機会均等法が進み、女性を理由に給料が低いということも減ってきた。
そう考えると、このシステムが男女差別になると訴えられるようになったことは
やっとこの時期がやってきたと受け止めている。

しかしその背景には正規職員と非正規職員との間に賃金格差があり、
男女で区別するのではなく、収入によって区別するのが望ましいが
焼肉を食べに行くのにいちいち所得証明書を区役所で受け取っていくのは
賢明ではないし、これを機にいろいろと議論が始まればいいと思っている。

NHKの『虎に翼』を観ていても戦後、
日本の価値観が変わってきたのがよく分かる。
先日国家賠償が決まった旧優生保護法にしても
満場一致で決定したものが、時代と共に変化して
今度は満場一致で廃止されている。

昭和の時代を映像を見て若い人たちから「あり得ない」と笑われるが
当時はそれが最先端の感覚だったものであり、
「常識」や「当たり前」と思ってきたことが、
時代と共に変化していく。
電車に乗ったらイヤホンを装着し、スマホを開く行動さえも、
20年後、30年後の若者から「あり得ない」と笑われることだろう。
これらも60年余り生きてきて、やっと解ってきたことかもしれない。