玉子の殻

玉子の殻の色と言えば、子どもの頃には白一色で
たまに茶色いからの玉子をお店で見つけて
「買ってほしい」と母にお願いしたこともあるが
値段が高く、買ってもらえなかった。
しかし今の時代、白い玉子も茶色い玉子も同じような価格になった。
それどころか鶏のエサの配合次第で何色の玉子も作れるし、
黄身の固い玉子や殻の固い玉子も自由自在に作れるらしい。

妻はなぜか、てんしば（大阪にある天王寺公園のエントランスエリア）
にある産直市場よってってで売っている玉子を気に入り、
玉子が高くなり始めた頃から毎週木曜日に
大量に買いに行くようになっていった。
その玉子も茶色くて、殻が硬くて黄身もしっかりして
白身の上に載っている玉子だが
あまりに食べ過ぎたせいか、妻は玉子が苦手になってきたが
私のために新鮮な玉子を食べさせたいと、
せっせと買いに行ってくれていた。

しかしながら困ったことが起きた。
玉子の殻が硬すぎて私の親指の指先に刺さるようになり
痛くて玉子が割れなくなった。
少し治ってきた指先で殻を割り、再びパカッと開いて出血して
なかなか治ることがない。
それで妻に黙って、近くのスーパーで一番安い白い玉子を買ってきて
いつものように割ろうとすると、硬い玉子に慣れていたせいか
玉子が潰れてしまうほどに殻は薄いが出血することなく割れるようになった。
せっかく私のために新鮮な玉子を食べさせようと
自分が玉子嫌いになってからも買いに行ってくれていたのをやめてもらい
近所の安物の玉子を買ってくれるようにお願いした。
妻も理解をしてくれて最近はてんしばまでは行かなくなったが
近所のスーパーの上等の商品を買ってくれているようだ。
私にとっては玉子の価格ではなく、割りやすい商品なら文句はない。
妻もてんしばまで電車に乗って買いに行かなくなり、楽になったのか？
それとも楽しみが減ったのかは、恐くて聞けていない。
（いずれはこのブログを読んで答えてくれるだろう）