10月26日、27日に扇町公園で
レインボーフェスティバルが開催されていた。
レインボーフェスティバルは、国内外に暮らすあらゆるセクシュアリティ
・地域の皆さま・ALLYの皆さまが多様性を祝う関西最大級のイベントだそうだ。
私はこれまでにLGBTQなどの話を聞きに行ったこともあるが
自分の中にはない概念なだけに、言われていることを
ただただ事実として受け止めるまでにしか至れていなかった。
しかし最近、タイムリーにもこれに関わる番組を見たので
これまでとは少し異なる印象をもつようになっている。
その話を紹介します。
2021年11月3日に放映されたNHKスペシャル
『ジェンダーサイエンス 男X女 性差の真実』という番組だ。
我が家のビデオのHDDに録画したまま2年も見ていなかった番組である。
ドミニカ共和国に人口5千人のサリーナス村がある。
そこに住むカレラ・テレーロさん(8歳)小学校に通う女の子だが
8年後取材すると、カルロスさん(16歳)として男性になっていた。
「腕の筋肉が増え、声が低くなりました。性器も変わっていったんです。」
「本来の自分でいられていい気分です。」と話す。
生まれた時男女を見分けるのは外性器の形。カレラの特徴は女の子でした。
それが男性の特徴に変化したというのです。
サリーナス村は体の性が変わる不思議な体験をする人は、
50人に1人が体験している。
なぜ体の性が変わるのか? 体の性が作られる神秘的な仕組みが関わっている。
性別が決まるのは受精。X染色体をもつ卵子、そこに向かっていく精子は
XかYどちらかの染色体をもっています。
卵子はX染色体をもつ精子を授精すれば遺伝的には女性、Y染色体を授精すれば
遺伝的には男性です。
胎児の体ははじめ男性でも女性でもありません。Y染色体が働くと精巣が作られます。
遺伝子の働きは主にここまで。この先はある物質(性ホルモン)が
体の性を作っていきます。受精から8週目、テストステロンの分泌が始めます。
このテストステロンシャワーが全身を巡り、外性器など男性の体を作っていくのです。
カルロスさんの場合、遺伝的には男性ですがテストステロンの働きが弱く
男性の体が作られませんでした。
思春期の時に再び分泌されるテストステロンシャワーは、
胎児の時より長期間に渡って働き続けます。
さらに細胞もホルモンに反応しやすくなっています。
この結果カルロスさんの体には僅か1年ほどで男性的特徴が現れたのです。
体が男性とか女性になるためのさまざまな因子が関係し、
特に精巣から出てくる男性ホルモンが働くと男性化してくる。
男性化するホルモンが不十分であったりすると、典型的な男性にならない。
それから女性であっても、男性ホルモンが多く出る場合には
身体が男性化することが見られます。
サリーナス村ではどうしてこんなことが起きるのか?
この村では遺伝子の変異によって、テストステロンの効果を強める
酵素が働かない人が多いことが知られている。
男の子なのに男性になりにくい。
XXが基本体で、Y染色体が入るとテストステロンが作られて男性に
スピンアウトしていく。
と、このような説明を受けて私はLGBTQの方々について
ちょっとしたテストステロンの働きによって起こりうることと
理解することが出来てくると、自分の中にはない概念ではあるが
ちょっとした作用によっては自分の当事者になった可能性も否めず
他人事では済ませられないという思いに変化してきた。
ともすると男か女かという二者択一の考え方こそが
根本的な間違いだったことを知らされるとともに
お笑い芸人の
あぁ〜しらきさんがやっている
「男でも女でもない者であります」という表現こそが
一番正しいのではないかと思うようになってきました。
これを機に皆様の理解が広がればと思っています。