2019年8月11日~8月13日 岳沢~奥穂高岳
私はよく 色々な事に遭遇します
日常の生活の中でも
事故は 週に2~3回遭遇したり見かけたり・・・
これは 戒めなのだと日々過ごしていますが
今回もまた 身近で体験することに・・・
そして 自身への戒めも兼ねて
覚えている限り書き残しておこうと思います
カモシカの立場からの続きです
茂みから抜け出て
展望の開けたカモシカの立場から
再び急騰の斜面を登っていくことに…
やはり歩きはじめると
心臓の動きに不安が出てきて
ゆっくりと 自分体と相談しながら
ゆっくりと登っていきます
しんどい・・・そう思った時
頭上から横の草むらにかけて
ドッ ザッザ ドサッと
鈍い音がしました
落石?
・・・と同時に 頭上から
大丈夫ですか~と叫ぶ女性の声が・・・
まっ まさか!
チチが音のした方に一気に駆け上がり
草付きのルンゼ状の所を覗き込んでいます
何度か下の方向に声を掛けています
追いついた私の方を向いて
今日はザイルを持ってきていない・・・
ザイルがなければ救助は危険だ・・・
困ったように呟くチチ・・・
ここから その時の様子を記録として
残しておきます
上の方で目撃をしたと思われる
男女の二人が 携帯で連絡を取っているよう…
チチの見える範囲で 落ちた人の様子を
上の連絡を取っている人に伝達することが続く
声をかけるチチが
何度か叫ぶ・・・!
動くな!
救助を呼んでいるから 動くな!
(後)頭から血が出ているんだ!
それでも彼は
草木にしがみついて登って来られた
自力で登って来られたが
記憶が一部飛んでいるようだ
落ちたことを覚えておらず
何が起こったのかさえ記憶していない・・・
しかし 名前と住所は言える・・・
傷の手当てをしようと声をかけるが
動揺しているのか 見た目以上に
パニック状態なのか…じっとできない様子
右後頭部 ちょうど耳の裏近くに
3~4cm長の裂傷が見られるが 傷は浅く
出血は止まりかけている
土がついていたので 土を取るように
水で洗浄後 チチの持っていた
使用していないバンダナで圧迫止血をしておく・・・
何人かの登山者が横を通りすぎていき
2名の若者が残ってくれました
電話は 対応できる人で対応をしたり
チチが対応をしたり
残った若者がしたりするが
一貫して連絡は通じており 混乱はなかったよう
チチから本人に 県警から
救助(へり)に行くとお金がかかるけど
呼びますかと言われていると尋ねると
自力で下りられると判断したのか
要らない と断られた
そのことを伝えて 県警との通話は終了となる
しかし 一部記憶がない事を考えると
頭部を強打した事は事実であり
頸部の損傷も心配である
現段階では嘔吐や頭痛もなく
手足のしびれも特に感じていないようだが
質問には曖昧な受け答えをする時がある
独りで下山は難しいと考える
本人に単独かどうか尋ねると
連れが居るが 先に下っているという…
それも定かでないので
このまま一人で下らせることは 危険と考えた
その時 残った二人の若者が
あなた方は 今から登るのですか?
そう尋ねてこられ 頷くと
それは大変だ 僕は下るので
この人と一緒に下ります
二人の若者は互い単独の様であったが
協力して下ろしてくれると言われ
ゆだねる事にした
自己が起こったのは カモシカの立場の上の
2段になっている梯子の中間の所から落ちたようです
その場にいた人も落ちた人も
なぜ滑落したのかわからないという・・・
山の魔物がそこに居たのでしょうか
それにしても・・・
幾つかの条件が揃ったとはいえ
20m滑落して 助かった事が奇跡だと
現場を覗き込んで見て思います
そしてまた 何事もなかったかの様に
時は進み 登る人 下る人
それぞれに行動していきます
その人は無事に下山出来たのでしょうか
何事もなく 頭部の裂傷以外 何事も無く
無事でいる事を願うばかりです
2段梯子の2段目
慎重に登って・・・
一難去ってまた一難・・・?
今度は クサリ場が待っています
壁のような登りは続きます
天まで届け~?
的な梯子は これが最後・・・?
甘い 甘いというものです!
空がまぶしい!
天からの使いイワヒバリ?
私も羽が欲しいよ飛んでいきたい・・・
私の気持ちを見透かしたかのように
すぐに飛び立ったイワヒバリ
羨ましい・・・
イワツメクサ
岳沢パノラマ
岳沢パノラマからの上高地方面
明神岳
前穂高岳
喘ぎながら登るけれど
景色は文句なしの絶景
雄大な穂高の尾根が楽しめます
台風は本当にどこに行ったのでしょう・・・?
足元注意!
落石注意!
紀美子平はまだか・・・
寄り添うエゾシオガマ
晴れやかなイワギキョウ
中々 辿り着かない紀美子平!
だけど・・・吊り尾根の位置は
どんどん目の高さに近づいています
ミヤマオトコヨモギ
ちょっとお疲れウサギギク
すっきりオンダテの雌株
秋待つアキノキリンソウ
岩稜の道は続きます
手を使い・・・
足を使い・・・
落石に気を使い・・・
緊張は続きます!
越えてふと見上げると
岩壁に書かれた雷鳥広場
雷鳥には広場でも
私には岩壁のよじ登りが続くばかり・・・
雷鳥広場
更に壁となりて阻む岩が ど~ん!
まだですか・・・紀美子平・・・
夏の日差しが厳しい・・・
だけど どこか秋の面影が漂う・・・
それは・・・なんでしょう?
紀美子平が遠いぞ・・・
また梯子・・・
緊張は続くけど この絶景
飴と鞭が絶妙に絡んで
力を与えてくれる感じです
一つ越えてホッチラコ!
二つ越えてドッコイショ!
三つ越えて慎重に・・・!
見えた! 標識!
紀美子平 2910m
スラブ上の長い鎖場を越えて
やっとこさ紀美子平に着きました
平と言っても真っ平であるはずもなく
岩稜帯の中では平らな広場の一つです
岩稜帯の緩めの斜面に それぞれ腰を据えて
先行者の方たちも一休憩されております
ここでチチが 時計を見ながら
前穂に行くが
ここで待つか?
私の様子を見ての事…
行く・・・
本当は 休みたかった・・・
だけど心が前穂へと向かい
チチにすがるように
行く・・・と答えてしまいます
時間は間に合うの・・・?
間に合う 間に合う だけど
ここでデポして 空荷で行くぞ
チチも 私の性格を十分すぎる程分かっての事
最初から連れて行くつもりのようでした
間に合わなければビバーグすればいい
どんな状況でも対応するつもりでいるチチは
その準備もしており 動じないようです
空の様子も段々変わってきており
下から湧く雲の動きが早くなります
今現在の12時過ぎと言う時間も
もたもたすればすぐに行動時間外になります
鉛のような体から
2泊3日分の装備を外して
空荷で 前穂高岳へ向かいます
つづく
こちらにコメントをありがとうございます
トレイルランをされているのですね
体力があるという事は 登山するうえで
とても大切な事で 羨ましく思います
色々とご経験をされると 更に 山の楽しさを知り
思い出を沢山作る事が出来ると思います
私も 若い頃に培ってきた事が
山という存在を捨てられずにいます
私なりに思う事は 何事もそうですが
山の怖さを知ってこそ 本当の山の魅力を知る事が出来るのではないかと・・・
臆病になる事は ある意味大切な事だと思います
無謀と冒険は違う様に思いますから
masa様のこれからの山との関りが もっと広がり
有意義になる事と信じております
本当にコメントをありがとうございます
気を付けて山と共に楽しまれますことを願っています
さて、梯子から転落した事例の件ですが、中間辺りに一箇所、足を掛けにくい所がありました。崖側と梯子の距離が石が飛び出ているために爪先しか掛からない所がありました。ガッチリとした登山靴に厚手の靴下では感覚がつかみにくいかもしれません。手にポールを持っていたとしたらリスクはさらに上がると思います。
トレイルランニング から入った私ですが、登山の奥の深さと怖さ、そして素晴らしさを感じています。
自分のブログだからと言って
なんでも書いていいわけではないと思っていながらも
書きたい事があると書いてしまう私です
yamahiro様の 「山では人(店)や山の悪口は、慎むようにしています」・・・には 同じ気持ちです
上のコメントにも掻きましたが 謙虚に登る意味を改めて考えました
こちらこそ ありがとうございます
これからも宜しくお願い致します
そうなんです 本チャンでは
意外に事故やアクシデントに遭う確率の高い私です
今年は2回目となりました
やはり 気を引き締めて 謙虚に山と向き合いなさいと
いう事なのだと 戒めております
愉しむためのお山は 表裏一体でね
どんな山でも 謙虚の登るように心がけています
コメントをありがとうございます
勘違いするような表現スミマセンでした。
こちらこそ、申し訳ありませんでした。
以前も似たような状況があられましたよね。
絶景と危険は紙一重…改めて思わされました。
なぜか 事故に出会う私です
これは私への戒めと思って
慎重になるようになりました
決して 山の悪口を書いたつもりはないのです
でも もしそのような
不快な気持ちにさせてしまっていたのでしたら
申し訳なく思います
文字であらわす事には
限度があるのかもしれません
本当にすみませんでした
最初は軽い滑落(梯子の最下段から移動時)で、
腕に軽い傷を負ったので、ザックを片腕に担いでいたら、梯子でバランスを崩して、ザックに振られて滑落
本人は数mで止まったから良かったけど、ザックは200m下で回収不可(後日山人が回収届け出)
梯子の最下段、片腕に重たいザックの軽率?な行動を山の魔物が襲ったのでしょうね。
私は、特に山では、人(店)や山の悪口は、慎むようにしています。