甘酸っぱい日々

面白くても何ともならない世界で 何とかしようとする人達のために

「ふらんす亭」  1月10日  神保町花月『セレーサ』

2009-01-16 21:21:13 | 神保町花月
2008年は神保町で終わり、2009年は神保町で始まりました。
前回の晦とは全く違った感じの、終始ポップでバカバカしく、かわいらしいお話でした。
ライスがチケ売れてない売れてない言うから、どんなガラガラなのかと思って逆にちょっと期待して行ったら(笑)、全然。後ろの方まで埋まっていましたよ。
いつものように、自分の気に入ったところだけを勝手に書き出していきます。お付き合い頂けると嬉しいです。



お話の中心となる3人組は、ジェントルさん、林さん、関町さん。
この3人が、それぞれ本当によかったです。それぞれの見せ場で、それぞれ輝いていました。
まずジェントルさん。
ブログでツッコミ役に回るのは大変だとおっしゃっていましたが、本当に大変そうでした(笑)
だって竹内さんがやりたい放題だから(笑)
「誰と喋ってんの?ウッチャンナンチャンと喋ってるの?」にめちゃめちゃ笑いました(笑)
そして、今回の「あっ、このシーンを見れてよかったな」は、ジェントルさんでした。
本当に細かいことなんですが、私が気に入ってしまったシーンがありまして。
「話だけでも聞こう」となった後の緑子の「私、いじめられてたんだ」を受けての「あっそ」。
たったこれだけなのですが、すごいよかった。イライラしていて、乱暴な言い方で。でもやり過ぎていない。
ここ、すごく考えて演じたんじゃないかなって思いました。
とても印象に残っています。

林さんはすっごい、すっごいよかった!!
なんでしょうね、本当に自由にのびのびやっていて、すごく楽しそうで、すごく自然。
それなのに、アドリブも、真面目なシーンも決まっちゃうんだから、言うことなしだね。
林さんは本当、いい意味で終始不真面目です。
難しいことは全てとっぱらって、頭をからっぽにして役に染まっている感じがしました。

で、関町さんがもう、かわいいっ!!
年上の、しかも男性に対して言う言葉ではないかもしれないのですが、でもかわいいっ!!(笑)
美香さんが頭をくしゃくしゃってやったのが本当にわかる。母性本能をくすぐるってやつでしょうか。ほっとけない感じ。
ただ今回は役柄的に、ずっと落ち込んだり不安がってたりしていたので。ヤツガシラみたいに、ピョンピョン飛び回ってきゅんとなるシーンがなかったので、その意味ではちょっと残念かもしれません。
そしてその頭をなでられるっていう、松崎さんと関町さん2人のシーンが本当に素敵でした。
清四郎のどうしようもない苦しさや切なさが、言わずにはいられないと溢れだしている感じがして。それまでの空気から一気に自分の空気に変えていました。
でもどーしてここで、「少年は苦しいです」って、3人称になってしまったのかな?自分のことなのに3人称で言ってしまうと、本人の気持ちから遠ざかってしまっていると感じてしまったのです。
だからここでわざわざ「少年」っていう必要があったのかな?素人には疑問でした。
でも、そんな難しいせりふでも、気持ちがすごく伝わってきて、ぐっと心を持って行かれました。
あともう一つ、高台にのぼって景色を見た後の「なんだこれーっ!!」が好きすぎます。
照明が綺麗な夕焼けと星空に変わり、関町さんの声が素直すぎて、本当に感動しました。いいなぁ。

竹内さんは、もうやりたい放題!!楽しそ~!!(笑)
自由っていいね。ナルシスト王子様キャラに入りきっていました。
そんなちょける場所とは対照的に、電車の中で純に新しい見方から見ることの大切さを諭しているのが、本っ当に素敵でした。
あと、終盤の「では、私は警察に行ってきます」もとってもカッコよかった!
こりゃぁ女子にモテるよ!(笑)
優しくて頼れる先輩でした。


田所さんは、やっと神保町で普通の役を(笑)
オンラインでの髪型の通り、けっこういかつい感じで、オープニングでの登場シーンで大笑いしてしまってごめんなさい(笑)
なんて男前な役をもらってしまったんでしょう!
これは女性陣から人気でるよね。
ちょっと気まずそうに前田さんとの昔のことをしゃべるあたり、たまらない!!かっこいい(笑)
本当、最初に見たときにはフォーリンラブの人かと思ったんですけどね~(笑)
途中からかっこよく見えてきてしまいました。
頼れるいい先輩ですね。
あと、酔っている演技がなんとも。
毛布をごそごそやって、「あれ、どっちが横だ?」が大好きです(笑)
そして忘れてはいけないのが、先輩も同期も後輩も構わない無茶ぶり(笑)
彼はSですが、もうSとかじゃないです。
ただの鬼でした(笑)

最後に中澤さん。
登場シーンは少なかったものの、かなりのハマり役だったのではないかと(笑)
そして、これ実際はあまり演技と関係ないことなのですが……。
今回の公演は、チケットの売れ行きが悪かったせいなのか?(苦笑)、「セレーサのしおり」という特別パンフを配布していたんです。
それは出演者の手書きのプロフィール帳のようなものだったのですが、何が驚いたかって
中澤さんの字が上手すぎるんです!!
字をみていると何というか、ネタはすごくふざけていますが(笑)、根はとても真面目で、とても真剣なんじゃないかなと。
真剣だからこそふざけるポイントを理解しているんじゃないかなと。
こんなこと言ってしまったら営業妨害でしょうか?(笑)


あとは気になったところを少しずつ。

・最初のシーンがもう「うわぁ!!これぞ青春~!!」っていう感じ。
 私もつい1年ほど前まではこんな感じだったんですけどね。
 なんだか遠い昔に思えてくるのはなぜでしょう?(笑)

・考えてみたら、神保町でオープニングらしいオープニングを見るのは初めてでした。超かわいい!

・カツ丼カツ丼って~おなかすいちゃったよ

・松崎さんのワンテンポ遅れたポーズが超かわいい

・「暴力しかねぇか……」のヒット具合!!(笑)

・横山さん、すばらしかったと思います。
 外国人役って、やりすぎたら見ている側としてもくどいし集中力が切れてしまうのですが、何度見ても面白かった。すごい!

・VITAが途中、牛丼屋のネタでのジューシーズ松橋さんに見えてきました。原因は自分でも不明。

・山貝さん堂々としてた!かっこよかった!

・美香さんみたいな先輩になりたかった。
 後輩の話を聞いてあげて、相談に乗ってあげる優しい先輩。
 松崎さんみたいな女性になりたかった。
 ジャケットに細身のパンツ、カッコよく着こなす素敵な女性。
 今回の松崎さんは、どうやら私の理想の女性像だったようです。
 そんなわけで、やたら本編と関係ないところで憧れを抱きまくってしまいました(笑)

・今回のタイトルは竹内さんのセリフから。
 サークルの仲間たちに言いがかりをつけてきた中澤さん・川田さん・山貝さん。しかし、実はドッキリで、3人は仕掛け人で……というシーン
 「すみません、普段はふらんす亭で働いている方に、こんなことをお願いしてしまって……」
 最高!もうこれでもかというくらい笑ってしまいました!


あくまでも私の印象ですが、ストーリーとしては、説明しすぎる部分があったり、そうかと思えば「その話をもっと聞きたいのに!」という部分があったりして、あまり入り込めませんでした。
でも、それぞれのみなさんの演技力が光って、とっても楽しくて、バカバカしくかわいらしいお話でした。
そして、絆ということを深く意識させられました。
大学のサークルという設定なのですが、先輩が後輩を大切にする気持ちが伝わってきました。
先輩役の人たちは頼りがいがあり、後輩役の人たちは先輩たちについていこうとする気持ちを表していたなぁと。
仲がよくて信頼感にあふれた、あったかいサークルでした。
素敵だったなぁ。

どうやら今年も、神保町に踊らされるみたいです。