甘酸っぱい日々

面白くても何ともならない世界で 何とかしようとする人達のために

ライスLIVE ~ネタを試したり調整したりするライブ~ (16/7/24)

2016-07-24 23:30:00 | Weblog
***
『ライスLIVE ~ネタを試したり調整したりするライブ~』
2016/7/24(日) 13:00~ @新宿シアターモリエール
出演:ライス、ピクニック
***


まずこのライブが発表になった時、本当に嬉しくて、震えるくらい嬉しくて。ずっと楽しみにしていました。
そして、会場で配られたアンケート用紙にも、
「本日やったコントの中で、キングオブコントの予選でやるとしたら、どのコントが良いと思いますか?」
という、ド直球の質問が書いてあって。
普段表に出さないあまりの本気度に震えました。
どうかこの思いが報われてほしいなぁ。

MCに来てくれたピクニックさんは、竹内健人さんの代理疑惑がある中(笑)、様々なトークで盛り上げてくれました。
その結果、ライスのファンの名前は「米当番」になりました(笑)
オープニングのMCでピク兄が教えてくれたのですが、ライスが袖で緊張していると。
なんでも、ゲストなしのライスだけで、こんなにネタを続けてやるのは、グローブ座の単独以来だと。
そっかぁ、それがもう2年前ですよ。そんなにやっていなかったんだねぇ。



まずはネタリストから。

ネタリスト(タイトルは私がつけたもの)
(2018年5月25日 追記
 このライブの映像が、ライスチャンネルで公開されました!
 すごい、2年近く経って、まさかその時の資料映像を世に出してくれるとは。嬉しすぎる。
 公開されたネタだけはリンクを貼ることといたします。
 なお、「ケンカの強い友達(カツアゲ)」、「リハビリ」は、ネタコレクションライブ時のバージョンが公開されています。
 「名探偵(探偵の推理)だけはこれから公開かな。)


1.キャバクラの呼び込み


2.ケンカの強い友達

3.名探偵

4.潔癖症


5.屋敷の侵入者(命乞い)


6.コンビニ強盗


7.リハビリ


②は6月のSIX GUNS⑤は14年12月のライスド、⑦は14年7月のライスドで初披露。
それ以外は多分新ネタ……かな? 他のところでやってたらすみません。

どのネタをKOCでやればうまくいくかというのは、私にはまったくわからないのですが、
個人的に大好きなのは潔癖症でした。
本当にすーごいネタだった。
基本はちょっとズレた2人の会話劇で、自然な日常の風景を描いているように見えるのに、
こんなに爆発力があって、こんなに面白い。これはすごい。
KOCでは小ボケを積み重ねるようなネタは評価されにくく、
笑いどころが多く設定されつつも、一本のストーリーとして筋が通っているか、起承転結があるか、人物が描けているか……
そういうところがポイントとしてあるのではないかと思います。
その点においても、潔癖症のネタは受け入れられやすいんではないかと。
ただなぁ、ちょっとだけ品のない(笑)ワードが入っていて、
そういうのがマイナスポイントになってしまうかもしれないなぁとも思います。
だからといって、それを抜いてしまっては意味がないから難しいところですよね。

屋敷の侵入者もいいコントですよねぇ。
毎回このネタをやるときって、一発目の笑いでドカンと来るのですが、
今回はなぜかそれが弱く、少々スロースタートな印象。見たことある方も多かったのかな。
でも、中盤からさらにぐっともう一段階押し上げるようにウケのレベルが上がって行ったように感じられて。
これが、近年のライスの強さなんだと思います。
コントの内容だけではなく、「人」で笑わせられるようになってきた。
本人達が乗ってくると、客席が乗ってきて、さらにその笑い声に押されるようにして本人達も一層乗ってくる。
KOCでは、そういう、人の魅力が出やすいネタの方がいいんじゃないかなと感じます。

名探偵も大好きでした。
最初のボケで十分笑わせたと思ったら、もう一ひねりあるネタの構造!
「そういうことか!」という快感がたまらない。
田所さんが、焦ったり、困ったり、戸惑ったり、泣きそうになったり。多彩な表情を見せてくれるのがとてもいいですね。

どのコントも本当に面白くて、ベタな表現ですが、
こんなに面白いのにキングオブコント予選で出来るネタって1本しかないんだよなって。それが本当にもったいなく思えてしまいました。
どれもこんなに面白い、これをたくさんの人に知ってほしい。
たくさんの人に、ライスを見て幸せになってほしい。
MCの途中で、ピク兄が言ってくれていました。
「関町を見るとなんか笑顔になっちゃうよね。コメディスターなんだろうなぁ」って。
そうですよね。
関町さんのそういうところは、誰でも持ってる能力ではない。一種の才能だと思います。

会場の満員のお客さんの中で、爆笑を巻き起こして、愛されている2人の姿を見られるのが本当に幸せでした。
もっともっと多くの人に、ライスのことを知ってもらいたいです。
ライスを通して幸せになってもらいたいです。


「夏が終わったらゆっくりする」なんて発言もあって、どうやら今年も単独の話はなさそうで。
それが、本当に本人達がそう決めているのなら、
こっちも「お願いだからやって!」と思い切り言えるのですが。
もし、本人達の意向ではどうにもならないことなのだとしたら、どうしようというのは、ずっとある。
2013年のこと。
単独をやろうとしたのに会場を押さえてもらっていなかったこと。
それに対して、2人で公の場で不満を言ったこと。
それが、今でも尾を引いているのではないかと思えてならない。

「やらせてもらえない」のかもしれないし、
「ああいうことを言った手前、自分達からやりたいと言いづらい」のかもしれないし、
「単独とは違うやり方でアプローチしたいから今はやらない」のかもしれないし、
「単純にやりたくない」のかもしれないし。
……でも、最後だったら、やっぱちょっと怒るなぁ(笑)

でもまぁ、1時間とはいえ、
こういうライブをしてくれたのは、良い方向へ進んでいるのだと思いたいです。信じたいです。
ライスが素敵な夏を過ごせますように。
ライスが好きだよ。
大好きだよ。

SIX GUNS (16/7/23)

2016-07-23 23:30:00 | Weblog
***
『SIX GUNS』
16/7/23(土) 21:30~
出演:ライス、しずる、サルゴリラ


しずる:米粒アーティスト
サルゴリラ:相談
ライス:人質

ユニットコント:『君がくれたもの』(村上作)
***


本日はSIX GUNSへ。
毎回素晴らしいライブですけれども、今回はさらに、各コンビのネタも、ユニットコントも、濃かったなぁ。
本当に濃かった。いいライブです。

しずるは、米粒に絵を描くアーティスト。
導入の設定を聞いた後に「こういうネタかな?」と想像してしまって、
正直それをあまり超えられていなかったかなという印象。しずるには珍しいな。
しかし、仕掛けの巧みさはやっぱりさすがです。「茨城」という設定にもまた凝ってるんだろうなぁ。

サルゴリラは、相変わらずシュールで異世界感漂う空気感だったけれども、
そんな中で突然繰り出されてきた終盤のベタなボケに大笑い。
やりたい世界観は残しつつ、
こういうボケもちょこちょこ入れていったほうが、受け入れられやすくなるのではないかなーと思いました。
普段はシュール成分が強すぎる。

そして、ライスのネタは人質。
正直言って、今年ライスを見ていた中でトップクラスじゃないかなぁ、と思うほどのウケ具合でした。
もう、シーズンに入っているので言っちゃいますね。
今年はこのネタが見たい。このネタが赤坂BLITZで見たいです。どうか、どうか。
……とはいえ、小道具や表情が肝となってくるネタなので、
BLITZの広さに耐えられるネタかと言うと微妙なのですが。
でもさ、2014年に人質のネタやっていいところまで行った人たちが、
2016年にまた違う人質のネタやって決勝に行けたら、ストーリーとして完璧じゃないですか?
まぁそういう、私のような痛ファンの妄想は置いておくにしても、本当にいいネタだと思うのです。
関町さんの冷静なのに狂気的な役柄と、
田所さんのマンガに出てくるようなコミカルなキャラクターの対比が素晴らしい。
導入でひきつけてからの最初の笑いの爆発。
起承転結の流れも綺麗だし、終盤にしょうもないダジャレを持ってきてスキを見せるところまで完璧。
ライスはいつも面白い。
けれどその上で、確変に入ったかのような爆発的な笑いが続く時があって。
今日はその、1年に数回のチャンスに立ち会えた感じがしました。
私、笑いの渦の中に入ってる、って思うんですよね。ライスが更にかっこよく見えるんですよね。
ライスを追いかけているのは、そういう、心が震える瞬間に立ち会えるからなのだよなぁと、改めて思います。


今回のユニットコントは村上さん作。
名曲「secret base」に乗せて、セリフなしのサイレント芝居で、青春の甘酸っぱいラブストーリーを展開
……と思いきや。音楽が消えて、本当は何を言っていたのかがわかると、
エロ・グロ・ブラックなんでもありのひどい話だったというコントでした(笑)
村上さんはとにかくこの曲に乗せて本気で良い芝居がしたかったそうで、
後半になってやっと笑いどころが入ってくるコントなのに、「後半いらない」と言い放っていました(笑)。
しかし、本当は前半は一切笑いを入れていなかったはずなのに、
ライスが女装で登場するだけで笑いが生まれてしまう失敗(笑)

でもなぁ、本当にいいコントを見せてくれて感謝ですよ……。
最近全く神保町の出番ないし、このメンバーのガチ芝居を見られることがなくなってしまったので。
特に、村上・児玉の殴り合いって、なんであんなに画になるんでしょうね。
サイレントなのに2人の気迫がビリビリ伝わってきてドキドキしました。
何よりも、こうやって、前半は笑いなしで、でも同じことやってるのに後半は笑いありっていうこの構造が……
もう、もう、テルニを思い出さずにはいられませんでした。
考えることはみんな、同じなんだなぁって。
テルニが恋しくなって、9期が愛しくなって、そしてちょっぴり切なくなって。
そして、関町さんの圧倒的主人公感。
この人の、主人公としての引力の出所は一体なんなんだろう。
見た目あんななのに(失礼・笑)、ストーリーの中心として動き出す時の説得力。感情を揺さぶられる魅力。
あと、後半の池田さんのキャラの強さ半端じゃなかったなぁ(笑)
淡々と狂ってる役が本当に上手い。



田所さんに謎のキャラが生まれるも4回で飽きられたことも含め(笑)、
大満足の楽しいライブでした。