甘酸っぱい日々

面白くても何ともならない世界で 何とかしようとする人達のために

夏のジューシーズ大作戦2014 まとめて感想

2014-09-28 02:12:30 | ライブ感想♪
この夏、ジューシーズが関東圏7劇場を回って行った企画ライブ、「夏のジューシーズ大作戦2014」。
これが発表された時、「ジューシーズがまた面白いことを考えてくれた!」と本当にわくわくして、この企画に観客として参加したい、全力で乗っかりたい!と思うようになりました。
結局、浅草・大宮・そして最後のルミネ単独と、3公演を見に行ってまいりました。
それぞれの公演が、夏の忘れられない思い出になるくらい、最高に面白かったです。
今回の記事では、その3公演の感想を簡潔に、まとめて書かせて頂こうと思っております。
ちゃんとしたレポではありませんが、よろしければお付き合いください。


***
「ジューシーズのわくわくのんびりツアーズ」
7/20(日) 19:30~ @浅草花月
出演:ジューシーズ、パンサー菅、ライス
***

夏のジューシーズ大作戦の幕開けはこちらのライブ。
みんなが旅行に行ってきたVTRを見て、そのプランが実際に芸人と一緒に行くツアーにも採用できるかどうか、
本物のJTBの社員さんを迎えて、ジャッジしてもらおうという企画でした。
このような、ジューシーズとライスの旅企画は、実はもう恒例企画。
1回目が、シチサンライブ時代にやっていた「木曜金曜どうでしょう」。
シチサンMCの木曜日を担当していたジューシーズ、金曜日を担当していたライスが、どうせなら一緒に企画をやろうということになり、
「水曜どうでしょう」のパロディみたいなことをやり、その映像を流すというライブをやったのが始まりです。
その系譜をつぐ2回目は、ジューシーズのDVDの特典映像に入っている「わくわくのんびりツアーズ」。
そして、今回が3回目ということになります。
今回のVTRも、全員が当たり前のようにしずる池田さんの家に集合し、池田さんの貯金箱を強奪するところから始まるのでした。
もちろん、そういうノリだし、池田さん本人も、客席も、恒例のくだりだと知っているのですが、
初めてこのくだりを見たJTBの社員さんは、ちょっと引いていたそうです(笑)

考えてみたら、一番初めの「木曜金曜どうでしょう」が行われたのって、2010年の6月だったんですよね。
4年前って。なんかちょっと、引く(笑)。
でも、4年経っても、旅企画恒例のくだりは何にも変わっていませんでした。
4年経っても、ジューシーズとライスは池田さんの家に無断侵入し、貯金箱を強奪し、
赤羽さんはなぜかその時点で池田さんと対決し、
池田さんは仕事で行けないと言いながら結局参加し、
児玉さんは車の中が一番面白いし、
松橋さんは池ちゃん池ちゃん連呼し、
関町さんはコスり、
田所さんはどSなフリをし、
池田さんは途中で帰るのでした。
初参加のパンサー菅さんは、行きの車の中から平気で酒を飲んでいました(笑)
今回の旅では、「キャニオニング」という、体一つで滝を滑っていくアトラクションをやったのですが、
その滝が結構な高さで、映像を見ているだけでもちょっと怖いくらい。
そこをいざ下るとなった時に、松橋さんは大声で「池ちゃん!!」と絶叫し、それに客席がどっと沸いて。
「木曜金曜どうでしょう」の時に、お化け屋敷に異常に怖がった松橋さんが、池田さんに抱きついて、
「池ちゃん!池ちゃん!!」と絶叫していた、「池ちゃんカウント」の系譜。
嬉しかった。
あぁ、みんな待ってたんだなぁって思った。
あの頃、AGEAGE全盛期の無限大に通っていたお客さんが、みんな帰って来たんだなぁって思った。
そして、みんながそれを待っていることを、きっとわかっている松橋さん、にくいなぁ。

帰りに、久しぶりにライブで会ったお友達と、感想を語り合いながら浅草を歩いて、ライトアップされた五重塔に見とれたりして。
「4年経っても、芸人も私達も何も変わってないねー」なんて言いながら笑い合っていたけど、
何も変わっていないということが、何より心地よかったりした。



***
「ジューシーズの脱出ゲーム!」
8/24(日) 17:00~ @大宮ラクーンよしもと劇場
出演:ジューシーズ、LLR、ライス、かたつむり
***

恒例の旅企画とはうってかわって、こちらは実験的なライブ。
最近はやりの「脱出ゲーム」を、みんなでやってみようというものでした。
冒頭の主旨説明で、まず脱出ゲームがどんなものか、松橋さんから解説。
「参加者が、その場所に閉じ込められたという設定で、謎を解いたら出れる体験型ゲームなんですよ」という感じの説明。
でも、今回は脱出はやらずに、謎解きのクイズだけやりましょうーということだそう。
しかし、これはフリで、その数分後、「みんながこの劇場に閉じ込められた」という設定開始!
魂を乗っ取られてしまった赤羽さんがMr.Qという謎の男となって、みんなを閉じ込め、
制限時間以内に問題を解けなければ町中にゾンビパウダーを撒き散らしてみんなをゾンビにしてやる、というストーリーが始まったのでした。

ここからが、もう最高に楽しかった。
Mr.Qがアナウンスで、「このすぐ近くまでゾンビが迫っているぞー」と言った瞬間に、実際に劇場入口のドアが外からガンガン叩かれて、
叩いてるのはスタッフさんだろうとわかっていても(笑)、一瞬本当に怖くてきゃーきゃー騒いでしまったり。
そしてこの後、豪華メンバーの豪華茶番開始(笑)
パニックになって、「謎解きなんかしないで逃げられる方法を探そう!」と息巻くメンバーに、
茶番番長の福田さん(笑)が、謎に挑戦しようぜと説得する。
そして、問題を解こうとなった後に、福田さんが指示を出す。
福田「じゃあ、ライスはここを見て!かたつむりはここを見て考えるんだ!そして、伊藤は俺のサポート!」
伊藤「やれやれ。それが一番大変だぜ(←肩をすくめる)」
素晴らしすぎる(笑)
クオリティの高すぎる茶番。ドラマ部ー!ドラマ部課外活動復活希望ー!!
本格的謎解き、徹底される設定、そして極上の茶番。
これが1回きりなのはもったいない!
新感覚で、ワクワク感が半端ないライブでした。



***
「ジューシーズライブ『個人的ウサギ跳びTV』」
9/13(土) 19:30~ 
@ルミネtheよしもと
***

7劇場を回って来た最後は、ルミネでの単独ライブ!
どのネタもとても面白かったのですが、ジューシーズの単独でいつも思うのは、
「面白い」よりも、「楽しい」という感想の方がしっくりくるなぁということです。
音楽や映像をフルに使ったり、全員ボケだったり、長尺ネタだったり、延々とサイレントのシーンが続くネタだったり。
前々回から続く、プロジェクションマッピングのOPVTRも板についてきて、
本当にジューシーズの単独は、お笑いライブと言うより、総合エンターテイメントショーっていう方が適切だなぁと思うのでした。
そして、最後のコントで満を持して登場する、竹内健人。
当たり前のように登場して、全力でツッコミして帰っていく竹内健人。
2時間やってきたコントライブの最後のツッコミが、まさかの4人目のジューシーズ、竹内健人(笑)
だいたい、3人いるのに、全員ボケやりたいってどういうことよ(笑)
そんなところも好きです。



このジューシーズ大作戦は、ルミネ以外は共通のOPVTRが使われていたそうです。
浅草の時、そのOP映像を見ただけで、胸がいっぱいになってちょっと泣きそうになったのは、ここだけの話。
ジューシーズは最高のエンターテイナーで、
ライブはまるでディズニーランドみたいで、
ライブが終わったらそこを出るときみたいにさみしくて。
ゆるふわグダグダジューシーズは、ちょっと改善して欲しい点もあるけど(笑)、
でも、いつだって、様々な仕掛けで彩るライブを見せてくれて、
「みんなと会えて嬉しいよ!一緒に楽しもうよ!」という思いが伝わってきて。
こんなに、ポップなエンタメの王道を行くコンビも珍しいと思う。
何かと、パンサーやジャンポケと比べられるけれども、
ジューシーズはジューシーズの道を行って欲しい。
ジューシーズには、ジューシーズにしか出来ないことがあると思うから。



よく、売れてる芸人さんが、この世代の若手に対してダメ出しする時に、
「劇場ならそれでウケるんだろうけど」とか、「若い女の子の前だったらいいけどさ」みたいなことを言っているのを聞くことがあります。
私はその度に、なんだかいたたまれない気持ちになります。
私がもう「若い女の子」の歳に入らないだろうということは置いといて(笑)、
彼らが劇場以外の場所で認められないのは、まるで客が悪いって言われてるような気持ちになってきて、苦しくて。
でもさ、冷静に考えてみたらさ。
そりゃもちろん、テレビにバンバン出てる売れっ子芸人さんは、本当にすごい人達だと思う。
けれど、そうやって、万人に広く愛されるのと、
劇場とかで、人数は少なくても深く愛されるのと、どちらがすごいかなんて比べることはできないはずだ。
自分達のことが好きな人の前で、自分達が好きなことやって、
それで芸人さん本人も、お客さんも楽しいなら、
それの……それの、何が悪いというのだろう。


ジューシーズのおかげで、忘れられない、最高に楽しい夏を過ごすことができました。
これからも、つらいことや悲しいことがあったら、ジューシーズに会いに行くよ。


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面白くても、なんともならない世界で

2014-09-11 02:00:00 | Weblog
久しぶりに、ちょっと強いお酒を飲みました。
そんなに酔ってるつもりはないんだけど、時々ふっとまぶたが重くなって、それをよいしょと持ち上げる。
今から、本当に個人的な、何も実のない話を書いていこうと思います。
なんか、今日みたいな寝たいけど寝付けないような夜とかに、だらだら読んで頂くのがいいかもしれません。
何も面白くないですが、何となく眠れない方、よろしければお付き合いください。
時は、今から約1年10ヶ月前に遡ります。
その頃私がどんなことを思っていたのかを、今さらながら書いてみようかな―と思います。



2012年、11月1日のライスのシチサンライブ。
いい意味でいつも通り、楽しい仲間とのわちゃわちゃコーナー。
それが終わった時、お客さん一人ひとりに、一枚のDVDが渡されました。
田所さんは、それが「過去のライスのシチサンライブがダビングされたDVDだ」と言って配った。
しかし、それは全部、ウソでした。ダミーでした。
客に仕掛けられたドッキリでした。
自宅に帰ってそのDVDを再生すると、関町さん一人だけが映っている映像。
関町さんはカメラ目線で、客に向けたビデオレターのよう。
そして、衝撃の事実を告げました。「僕、結婚しました」と。
DVDを見た最初の印象は、びっくりした。
まぁそりゃそうだ。シチサンのDVDって言われてたのに、結婚発表だったんだから。
でもその後に、おめでとうっていう感情が沸いてこなかった。
寂しくて、ショックで、
そしてそんな自分に動揺した。
今から考えたら、このDVDを見たその瞬間から、
熱狂的ライス好きとして過ごした私の平和な4年間は終わり、激動の時代へ突入して行ったのかなと思います。

私は中学生の時にオンバトを見てお笑い好きになり、今までこれ以上に入れこんで好きになったジャンルはありません。
だから、昔から、不思議だったんです。
例えばアイドルとか、若手俳優さんとかが、熱愛発覚したり、結婚発表したりした時に、
「ショック」「もうファン辞める」とか言っている人の気持ちが、昔からわからなかったんです。
バカにしてるわけじゃないんだけど、ただただ本当にわからなかった。
仮にその人がその女の人と付き合ってなかったとしても、あなたと付き合える可能性なんて少ないと思いますよ…?って。
その人の歌や演技やパフォーマンスが好きだから好きになったんじゃないの?って。
だから、熱愛発覚しただけで、ファン辞めるっていうのが繋がらなかった。
でもね、当事者になってみて初めて分かったんだけど、
こういう時にファンを辞める人には2パターンあるんじゃなかろうか。
一つは、本気で付き合いたいと思って、本気で好きだったから辞めてしまう人。
もう一つは、別にそうとは思っていなかったはずなのに、なぜかショックで、素直におめでとうが言えなくて、
そんな自分がショックで、受け入れられなくて、自己嫌悪で、ファンでいるのがつらくなって辞めてしまう人。
私は今まで、世の中には前者のパターンしかないと思っていたんだけど、自分は多分後者で、そしてそんな自分が受け入れられなかった。
DVDを見た後、なぜか胸のざわざわがおさまらなかった。

え?わたし、関町さんのこと、本気で好きだったの…?
そんな訳ないじゃん、関町さんだよ?あの関町さんだよ?
いや、バカにしてるわけじゃないけど(笑)、みんなに愛されてるあのマスコット的な関町さんだよ?
素直にお祝いするべきじゃん。
それに私はライスのコントが好きなだけで、関町さんをそういう意味で好きなわけでは……。
頭ではわかってる。なのに、全然寝れない。あれ、涙止まらない。なんで?なんで?

DVDを見てすぐ、夜11時半ごろにベッドに入ったはずなのに、こんな感じで全然寝れなくて、気付いたら朝5時になっていました。
秋も深まってきた頃だというのに、夜が明け始めていました。


ショックを受けている自分が許せなかった。
こんなんなら好きでいる意味がないと思った。
それまで、放送禁止用語言って無限大のスタッフに怒られた時でも、
シチサンで賛否両論企画やって物議を醸した時も、
KOCで結果が出なかった時も、もう無理だと思ったことはなかったのに、
このおめでたいことで気持ちが離れるなんて、
私の4年間は何だったんだろうと思った。
みんながお祝いムードの中、それに乗れない自分が信じられなかった。
今でも鮮明に覚えているんだけど、このシチサンの3日後に、ジューシーズとかアームとかが出る神保町本公演があって、
それをジューシーズファンのお友達と見に行く約束をずっと前からしていて。
その終演後に、神保町のサイゼリアで、
「みんな、『ライスはすごいことするね』『ライスファンはこんなサプライズ発表してもらって幸せ者だね』みたいなこと言うけど、当事者は全然幸せ者じゃないよ!!そういうこと言うのはみんな外野なんだ!こっちの気持ちを全然知らないで!!」
と、テーブルをガンガン叩きながら半泣きでグチったりしてました(苦笑)
あの時に付き合ってくれたお友達本当にありがとう(苦笑)

そんなこんなで、いつかはこの気持ちも晴れるだろうと思っていたのですが、それでも一ヶ月以上そんなことばかり思う日々で、
実はこのエントリも、自分の気持ちに相当嘘ついて、見栄張って書いて(笑)、
自己嫌悪でつぶれそうだった私は、これ以上自分も傷つきたくないし、こういう気持ちを持ったまま応援されてもライスも迷惑だろうと思って、
もうはっきり、ここで辞めよう、と思いました。
そういう精神的にズタボロだった時期に、ロケットライブという番組が始まり、
その初回放送で1000万円をひたすら運ぶというシンプルなロケをやっていた、とあるコンビがとんでもなく面白くて、
私の心を潤してくれて、ひたすらリピートして見ているうちにだんだんハマってしまったりするわけです。
そのコンビが、近年稀にみる問題児お騒がせコンビだということがわかるのは、もう少し後のわけですが、
それはまた、べつの、おはなし。(笑)

いや、また別のお話って書いたんだけど、これも関係してるというか。
2012年の突然の結婚発表から、
ショックを受けたこととか、
ショックを受けた自分への自己嫌悪とか、
自己嫌悪から逃れるためのさらば青春の光への推し変とか、
でもさらばがあんなことになって私が推し変しなければよかったのかとか、
ライスを裏切った罰なのかとか、
調子がよさそうなコンビに乗り換えて、でもそのコンビが調子が悪くなったら好きでいるのがつらいなんて、
そんな身勝手な話があるかとか。
2012年後期から2013年前半のことは、もう思い出したくない。
とにかく常に自己嫌悪がつきまとって、毎日何も楽しくなかった。
お笑いなんて好きにならなければよかったと、初めてはっきりそう思った。
今でも思う、これらの色々なことのタイミングが、何か少しでもズレていたら、
私はここまでこじらせなかったんじゃないか。
まぁ、結果的に、色々楽しかったこともあるから、後悔はないんだけど。

「ショックを受けていた自分がいた」ということを、冷静に受け止められるようになったのは、つい最近の話。
2年近く色んな感情を何周も何周もして、
ようやく、色んなことを、落ち着いて、客観的に見れるようになったのかなーと思います。
2013年に6本しかライスのライブに行かず、言わば「ライスファンをお休み」していた時期があったからこそ、
今はちょうどいい距離感で、これでよかったのかなという気もします。


すみません、長くなってすみません。
やっとここからが本題です。
なんでこんなことを、今さら書いたかというと、
こんな私でも、ごちゃごちゃした思いをすべて捨て去って、ライスのコントを見に行きたいと思ったほど、
今年のキングオブコントにかけるライスは、今シーズンのライスは、素晴らしかったということを書きたかったからなんだ。

2013年の10月から、ライスはブロードキャスト!!と一緒に、「ライスドキャスト」という毎月新ネタを2本ずつおろすライブを始めた。
終演時間が遅くて、私はなかなか見に行けなかったんだけど、
このライブを始めてから、明らかに強いネタが生まれる打率が上がったと感じた。
そして、何より、「客を自分達の世界に巻き込む強さ」を身につけたと感じた。
だから、ライスドは片手で数えられるほどしか見に行けなかったけど、他のライブで面白そうなものは出来るだけ足を運んだ。
ゲンキンでごめんなさい。
ミーハーでごめんなさい。
でも、今年のライスは、見ないともったいないと本当に思ったんだ。
ランキングライブや、NSC9期が集まるライブ、そして「月極コント批評」という東京吉本勢がKOCに向けてネタを調整するライブなど、
各所のライブで投票1位を取り続けた。
ライスを好きになってから、こんなに決勝に近いと思った年は今までなかったんだ。

そしていよいよKOC予選開幕。
運のいいことに、ライスの2回戦も準決勝も見に行くことが出来た。
8/29の2回戦。
決勝進出経験もある組、テレビ的に名の知れている組もたくさんいる中で、
そんな中で、ライスがその日イチのウケを取った瞬間に立ち会うことが出来た。
この日のライスは神がかっていた。
明転した瞬間に客席の心をつかみ、そのまま4分間ずっと失速することなくひたすらウケ続ける。
途中から、あれ、私、夢見てるのかなって思ったくらい。それくらいすごかった。
毎年緊張する準決勝進出者発表。
今年は、全然心配しなかった。
落とされる訳ないと思った。
初めての感覚だった。

そして、昨日の準決勝。
それは、初めて見に行ったライスドキャストで、ライスが爆笑をもぎ取ったネタだった。
一回しか見たことがないけれど、それでも私が大好きなネタだった。
とてもよくウケてて、もしかしたら決勝あるかもしれないってラインに乗ったと感じた。
「準決勝に来れて良かったね」ではなく、そのもう一歩上のラインに進んだライスだと感じた。
この一年の総決算を見る事が出来て本当に良かった。
今までは、準決勝に来ることが精いっぱいだったKOCで、
ずっと悔しい思いばかりさせられてきたKOCで、
ついに、ついに、ここまで来たね。
6年間越えられなかった壁を、ついに越えたね。
このネタは、関町さんが演じる子供がわんわん泣くんだけど、私はそれを聞きながら、ネタの終盤で涙があふれていた。
いくら泣きの演技につられたからって、コント見てる途中に泣く奴があろうか。自分で引いた(笑)

結果は残念だった。決勝の舞台は、あともう一歩遠かった。
悔しいけど、納得はする。
よくウケていたけど、客観的に見て、もうひと押し欲しい、それがないとちょっと難しいと思った。
悔しいけど、でも、期待させてくれるほどの出来だったことは、素直にとても嬉しい。
そして、犬の心が決勝進出したことで、また新たな望みが生まれたような気がする。
シソンヌ、チョコプラも合わせて、KOCで勝てないと言われ続けていた東京吉本勢が3組も行ったことは本当に嬉しい。
きっと来年もいい風が吹くと信じたい。



私はこのブログで、もう飽きるくらい言っています。
「本当に面白ければ何とかなる」みたいな言葉が大嫌いです。
こんなの、最終的に売れた人の言葉だ。
どんなに面白くても、どんなに努力していても、どうにもならない人達を沢山見てきた。
結果、今回、ライスだって、「面白くてもどうにもならなかったじゃないか」と言ってしまえば終わり。
だけど、だけどね。
面白くても、いきなり爆発的に売れたり、将来の活躍が保障されてるかって言われたらそうではないけどね、
本当に面白ければ、人の心って動くんだなって。
人の心が動いた瞬間に立ち会えるんだなって。
2回戦で味わった、あの夢の中にいるのかと錯覚させられるほどのウケ。
準決勝で味わった、震えるほどの感動。
ごちゃごちゃとこじらせていた私に、それを感じさせてくれてありがとう。
本気で決勝に行けるかもしれないって、夢を見させてくれてありがとう。
今シーズンのライスが、大好きでした。



キングオブコント2014 2回戦 東京2日目 (14/8/28)

2014-09-05 02:00:00 | ライブ感想♪
***
キングオブコント2014 2回戦
8/28(木) 12:00~ MC:佐久間一行
@原宿クエストホール
***


いよいよ、今年もこの季節が始まりました。キングオブコントの夏です。
東京で行われた、予選2回戦の2日目を見に行ってまいりました。
しかしまぁ…、ホールのせいなのかなんなのか、とにかく客席がひたすら重くて、その空気に飲まれた芸人さんも沢山いて、
これが賞レースの怖さなのか、と改めて実感させられる結果となりました。
見ているだけなのに、めっちゃ疲れてしまいました。

それでは、以下、私の主観的な感想をだらだらと書いていきます。
合格者には、コンビ名の前に★をつけました。
駄文ですが、よろしければお付き合いください。



<Aグループ>
・ビスケット カツオの別れ話

・ザ・ギンギンマル ホモと疑われる卓球部

・TOY 背が高くなりすぎた

・天然ピエロ ファミレスの新人バイト
ちょっとくせになるようなツッコミがとてもよかった。

・平成ノブシコブシ 自殺を止める男
 かたい空気の中でも、強引に笑いをもぎ取っていく感じはさすが。
 ただ、吉村さん最後の方で心折れて笑ってたのと、投げやりになってく感じは、あれはよくないよ。面白かったけど(笑)
 あと、これ何年前のネタ?それでも面白かったけど(笑)

・ムニムニヤエバ 軍隊
 後半からどんどん予想外の展開で盛り上がっていく感じがしてとてもよかった。
 もしかしたら抜けるかも、と思った組でした。

・ペペ 兄貴とパシリ
 岡部さんの新しいコンビ。初めて生で見ました。
 紆余曲折あったみたいだけど、今も岡部さんらしさを全面に出したネタをやってて、なんだかその変わって無さに安心感がありました。
 この日も、会場かなり沸いてたよ。客席の緊張感をほぐすような、とっても楽しいネタでした。

・スーパーニュウニュウ 新しい先生
確か、去年の2回戦でもちょっとぶっとんだネタやってて、印象に残っていたんですが、
 その去年がちょっとSFチックだったのに対し、今年はリアルにありそうな?変態ネタって感じで(笑)
 いやー、強烈なインパクトでした。
 
★ツィンテル ハリウッド版ドラえもん
 彼らがこの早い出番だったのはちょっとかわいそうだった。
 もしかしたら、もっと遅い出番だったら、客席もあったまってきて、もうちょっと笑いが起きてたんじゃないかなぁって。客席の硬さが抜けてなかった。
 ただ、そんな中でこれだけウケたのはすごいと思います。この日、初めての拍手笑い。
 もちろん簡単な言葉にしているとはいえ、全編英語のセリフでこんなに面白いなんて。
 わかりやすくておもしろい、絶妙なラインを考え抜いているからなんだろうなぁ。

・Wエンジン アイドルのファン
 導入で、芸能人のファンをバカにするようなネタだったら嫌だなぁと思っていたのですが、そういう感じは全然なくて、
むしろ切実なアイドルファンの心を表現しているところが、とってもリアルで、かつなんだかバカバカしくて面白かった。いいネタだと思います。

・バビロン レンタルビデオ店の恋愛

・シリフリ 入れ替わり
 コント師の定番中の定番、入れ替わりネタ。
 今まで色んな入れ替わりネタを見てきましたが、中でもこのシリフリのネタは結構クオリティが高かったんじゃないでしょうか。
 2人の人物の対照的な演じ分けがとても上手で見事。
 展開も一辺倒ではないし、オチもひとひねりあるし、私はかなり好きなネタでした。
 通ってもよかったんじゃないかなぁ。
 
・3ガガヘッズ 
 コント…ではないとは思うけど(笑)、でも素敵。上質なエンターテイメントでした。

・じなんぼーいず 娘さんをください

・こりゃめでてーな 矢沢永吉のライブにて
 もー最高におかしかった!!超笑った(笑)
 こういう、意味わからなくて理不尽だけど楽しいネタ最強すぎる。
 正直、わたしが前半で一番笑ったのここかもしれない(笑)

<Bグループ>
★ゾフィー 野球選手と少年
 よく出来たネタだなー!
 ちょっとひねった設定に負けないような、綿密な展開と、静かだけどパワーあふれる言葉選び。
 知らないコンビだったんですが、並み居る強豪を押しのけて準決勝進出。おめでとうございます!

・おかずクラブ ストーカーから逃げるために部屋を探すエリカ
 すっごい面白かったんだけど、夜10時から始まるライブとかで見たいタイプの人達(笑)

・ポップライン バイトの面接

★うるとらブギーズ なぞなぞ
 緊迫感のある導入から始まり、でもそれを一気に崩して、最後まで怒涛の展開で本当に面白かった(笑)
 単純な展開に見えるけど、様々な状況を自然に成立させるために、細かい設定に気を配ったところが感じられて、とても好感が持てました。
 NSC10期なんですね。初めて知りました。不勉強ですみません。

・ノッポンズ ノッポンのお兄さんを探そう
 東京タワー公式キャラクターの、ノッポン達のグループです。
 2回戦って、出場者一覧の名前を見ただけではわからないコンビも多くて、ここもそういうコンビの一つだから全く気にしていなかったんですが、
 ノッポンが登場してきたときにさすがにびっくりしました(笑)
 そして、ああ、そういえば、ノッポンがKOCに参戦するっていうニュースを見た気がするなあと思い出しました。こちらの記事。
 実際に見て、やっとつながったよ。
 ノッポンかわいかった。
 せっかくだから、この日のMCだった、さっくんと一緒に出てきてほしかったなぁ。一層癒されただろうなぁ(笑)
 
・アントニオ 伝説の剣

・ギャルズ 盗撮

★ねじ ヒーロー
 なかなか爆発しない空気が続く中、それを打ち破ったのはこのコンビでした。
 最初の笑いどころで客席のハートをがっちり掴み、そこからぐいぐい引き込んで自分達の世界を展開していく。
 いやー、素晴らしかった。
 これぞヒーローが誕生した瞬間だった。
 ねじを通さなければ、前半グループに他に通す組はいないでしょ!と思うくらいの出来でした。

・パップコーン エロく聞こえる三国志
 やりたいことはわかるんだけど、「……それで?」ってなってしまった感じでした。
 あと、「ドウテイ」って言葉を言った後に、文字で「童貞」と客席に見せたところで、「そりゃそうでしょうよ」と思ってしまって。
 だいたい、賞レースでこのネタがバンバン受けてるところが想像できていたんだろうか。

・インベージョン 睡眠薬?

・ヨコハマホームラン 園児とおじいちゃん
 おじいちゃんの言葉選びが最高!とっても面白かった。

・ワルステルダム ATM
 いいネタだなー!!
 わけわかんないキャラに最初はちょっと引きつつも、だんだん愛着がわいてみてしまう感じ。展開も見事。
 客席も沸いていたし、これは通ったかなと思ったけど、ダメかー。厳しいなぁ。

★や団 殺人現場
 なんだこのコント(笑)
 なんだこのコント、と思いつつも、面白くて結構笑ってしまった。
 好き嫌い分かれそうだけど、私は結構好き。ハマったら抜け出せなくなりそうなタイプのネタ。

・ケチン・ダ・コチン 記憶喪失
 最初の歌がインパクトありすぎて、だんだん失速してしまった感が。

★グランジ 視力検査
 いやー、すごかった。このとんでもない勢いと熱量。ハンパじゃなかった。
 全員が死力を尽くしてやりきっていた。
 そもそもね、この、なかなか爆発しなくて、客席で見ているだけでも息がつまりそうな重い空気の中で、これだけ勇気を持って、怯むことなくやりきったことが本当にすごいと思います。
 DVD1万枚を達成して、一度極限状態を経験したからこその底力を見せつけられたような気がしました。
 しかし、ネタの最後の最後で、「はい、じゃあ、次は反対の目に行きまーす」と言うはずの遠山さんが、
「反対の耳行きまーす」と言ってしまう超凡ミス(笑)
 それも含めてグランジっぽいのかしら(笑)

<休憩>

<Cグループ>
・○1○2 大御所女優の楽屋
 休憩開け一発目のこのコンビも、本当びっくりした。女優の、林寛子さんと大場久美子さんのコンビ。
 ネタ中に、後ろの方からフラッシュがパシャパシャ。その時の東スポの記事はこちら
 なんか、ノッポンズと言い、突飛な人達が多い日に見に来ちゃったなぁ(笑)
 このお二人は、途中でモノマネみたいなことやったり、歌ったり、かぶりものかぶったり、水着になったり。
 そういうことするのは、別にいいんですけど、
 それよりも、このコントが一体なんなのかが全く分からないまま終わってしまった印象なのがちょっと。
 二人が楽屋で言い争っている感じなのですが、そもそもこれがどういう名目の仕事の楽屋なのか、二人がライバルっぽいけどどういう関係なのか、どうしてバチバチしてるのか、そういうベースの設定が全く見えてこない。
 別に、話題作りでも思い出作りでもいいんですけど、せめてそういう、最低限のコントの設定と、それをわからせるセリフくらいは、もうちょっとちゃんと作家の人についてもらって詰めておいた方がいいんじゃないでしょうかねぇ。余計なお世話ですけど。

・ガロン オレ、ゲイやねん

・ローズヒップファニーファニー
 面白いけど、シアターDとかで見たい人達(笑)

・かたつむり コンビニ強盗
 何度見てもいいネタだなぁ。
 林さんの過剰な演技がいい味になってます。

★ジャルジャル 説教
 はぁ…すごいや。ジャルジャルって本当にすごい。
 おそらく、いいネタ温存してて、2回戦は100%で来てないなっていうのは感じられるんです。
 なのに、それでも面白いし、堂々としてて貫禄すら感じる。ちょっと悔しいくらい。

・かるら 上京の見送り

・スキヤキボーイズ Queenの歌
 最初の着想を、無理やり4分に引き伸ばした感じに見える、という、正直な感想。

・ジューシーズ 未来の地球が危ない!
 いやぁ…もうね、なんという言葉から始めたらいいか……。
 まあ、ごまかしても仕方ないので、正直な感想を書きます。
 この、ジューシーズの前の組が、ちょっと微妙な空気になってしまっていて。
 全然客席の空気をつかめていなくて、4分間ほぼ笑いなし、みたいな。
 この後に出ていくジューシーズは、ホントきついだろうなと思っていた。
 でも、最初の笑いどころでは、客席がどっと沸いたんです。ゼロに近かった客席のテンションが、パーンと反対方向に振り切れるというか。
 そこまで、笑いたいのに笑い切れなかった客席の期待が、一気にはじけたような感じだった。
 私はそのウケ具合が本当にかっこよくて、それだけで涙が出そうになりました。
 ただ、ただね…。
 その最初がピークになっちゃってて、その後の展開で最初の笑いを越えられたところがあるかというと…って感じちゃったかなぁ…。
 「ゆるふわ」なのに「しつこい」、っていうジューシーズの魅力は、しつこさで笑いが増幅されていくところにこそあると思うんだけど、
 この日はなかなかそうはならず、しつこさだけが印象に残ってしまったかもしれないなと…。
 それでもまあ、特に前半はよくウケていたし、派手に舞台を動き回って視覚的な楽しさもあったし、
 ボーダーラインかもしれないけど落ちることはないだろうって、思っていたんだけどもね。
 ジューシーズが落ちるなんてありえないと思っていた。
 ただ、実際に予選を見ていた者からすると、少し納得できてしまうところもあり、それがまた悔しくもある。

・火災報知機 出張

・我が家 三角関係
 どホモネタ(笑) 気持ちいいくらい振りきれたホモネタ(笑)
 また、坪倉さんの女々しい演技がリアルだから、妙な説得力があるんだよなー(笑)
 っていうか、この時点でこの日4組目の下ネタ、この日3組目のホモネタっていう(笑)
 ややウケな感じはしましたが、ボーダーラインだったら通るだろうと思っていました。
 だから、結構バッサリ落とした審査にびっくり。そっかー、我が家、準決勝もダメか。

★しずる 用心棒
 どこにも文句のつけようがない出来。
 導入部分は、しずるお得意のハードボイルドなシリアスな展開でたっぷりと間を取り、
 客を世界観に引き込んだところで、最初の笑いから一気に空気が変わる。
 2人だからこそ表現できる世界、活きてくるセリフ。完璧でした。

★ラブレターズ 夏休みの宿題
 あーかわいい!!(笑)
 憎たらしいのにかわいい!!
 溜口さんは、本当に本当に「舞台で映える」人だなぁと思いました。

・カナリア 結婚の挨拶
 一日中コントを見てきて、このカナリアのネタが飛びぬけてシュールだったかもしれない(笑)
 シュールという言葉を一番積極的に使いたくなる人達でした。なんてエキセントリックなネタ(笑)

・三日月マンハッタン 宝田ゲーム
 面白い!面白い!
 こういう、「新しいゲームを提示する」的なバカバカしいネタ大好き(笑)

・エネルギー ティッシュ配り

・2丁拳銃 デッドスペース

<Dグループ>
・ダブルブッキング 落としの川さん
 ダブルブッキングのネタを数えるほどしか見たことない私ですが、なんだかいつも、川元さんのブラック&現実的にありそうな世界から、一気に空飛んだり戦いが始まったりするようなファンタジックな世界に飛んで行くのが、ちょっとついていけない感覚があり。
 まあそんなこと思ってるのは私くらいなんだろうし、客席も沸いていたので当たり前に受かるだろうと思っていました。
 そしたら結果にびっくり。
 いやー、なんでよ?今の川元さんの勢いなら、決勝に行けるかもしれないし、それでなくてもせめて決勝の審査員席にいてほしいコメント力だろうに。

・ソラシド 剣道講座
 面白いけど、淡々としすぎな気もする。それが持ち味なのはわかっていますが。

★ジグザグジギー イス取りゲーム
 もうダメだ。超面白かった。息出来ないくらい笑った。
 このネタ、オンバトでもライブでも見たことあるし、どうせなら今年どんなネタが出来ているのか知りたかった気もするし、でもそれでもひーひー笑っちゃった。
 結局最後は、面白ければ正義なんだろうな。

★ロッチ 鬼専用心理テスト
 まず、二人とも鬼だし、鬼が普通に本読んでるし、鬼専用心理テストなるものがあるし、その質問がおかしいし、そこから心理戦が始まるし、っていう、何重にも重なった構造なのに、意外とスッと聞けるのはなんでなんだろう。二人の語り口の技量なのだろうか。

・キサラギ 芸人のスカウト
 強豪ぞろいのグループに入ってしまって、ちょっと印象が薄れてしまった感はありますが、私はこのコンビとっても好きでした。面白かった!
 ただ、スカウトされる役の人の「芸人っぽいスキルを見せる」ということにあまりにも終始してしまったんじゃないだろうか。
 せっかく、「芸人のスカウト」というおもしろい設定なんだから、ストーリーをもう少し強化してほしかった。

・ものいい
 まさかの、本日3組目のヒーローネタ、2組目の伝説の剣。

★インポッシブル 無敵マン
 この日、一番ウケたのはインポッシブルだと思います。
 とにもかくにも、最初の笑いが素晴らしかった。
 たっぷり間をとって、最初の笑いまでじっくり時間を使って、客席の期待を煽ってからの一言。
 客席が本当にどっと沸いて、この瞬間に「あぁ、これが今日の瞬間最大風速だなぁ」と感じたくらいでした。
 相当、イチかバチかみたいなネタだと思うんですが、見事当てましたね。かっこよかったです。
 その後は、どんな展開になってもひたすらウケる。いやー、すごかった。

・虹の黄昏 ラーメン屋
 こんなネタ受かるわけないと思いつつ、準決勝にこういう組がいてほしい気もする(笑)

・オテンキ カフェ

・弾丸ジャッキー 鬼軍曹
 ちょっと怖すぎて笑えない…(笑)
 もうちょいマイルドにしていただきたい。

・しゃもじ プロポーズの練習
 よく出来たいいネタだったと思います。受かってもおかしくなかった。

★さらば青春の光 早食い
 なんだろうなぁ…。
 何から書こうかなぁ……。
 全体的に見て、この日の出演者を大まかに分けた結果、上位だとは思うんです。
 でも、はっきり言って、こんなもんじゃないはずなのに。
 もっともっと、ウケるはずのネタなのに。
 そういうところを、私は他のライブでいっぱい見てきたはずなのに。
 大好きなコントなのに。
 この日もウケてなかったわけじゃない。
 けれど、感覚としては、去年の決勝のオカリナを見ているときと同じような気持ちだった。
 どっと沸くはずのところで沸かない。いつも拍手笑いが来るところで拍手が来ない。
 あれ?あれ?と思っているうちに、少しずつ取れるはずのところを取りこぼしてしまう感じ。
 この日、一日中ひたすら重かった客席の空気に、まさかさらばまで飲み込まれるとは思っていなかった。
 私、さっきざっと数えてみたんですが、どうやらこのネタを8回ほど生で見たことあるようで、
 でもその中で、ウケてなかった時がないんですよね。
 このネタを初めて見た時に、「すごい面白いけど、これは最初の森田さんの笑いどころでハマらなかったら、その後ずっとキツいネタだろうなー」って思った。
 でも、それ以降そう思ったことはない。
 だって、最初の笑いどころでハマらなかった場所が、今までなかったから。
 その、ちょっとよぎったことが、まさかこの場面で出てしまうなんて。
 もう私にはわからない。完全なる安全パイだと思っていた早食いのネタが、こういう感じになってしまうなんて。
 何のネタにしたらいいかっていう判断において、ファンなんて、全く役に立たないんだなぁ。
 ……なんか、受かったのに、落ちたみたいなテンションで書き続けてすみません。
 準決勝ではとにかく、二人がやりたいことやりきってくれればそれでいいと思います。
 置きにいったネタで悔いを残すよりもね。

・野性爆弾
 本題に行くまでが長すぎる(笑) いいけど(笑)



というわけで、この日の出演者全員終了。
この日の出演者59組のうち、合格者は13組。4~5組に1組が受かるような計算でしょうか。
世間的に名が知れている有名どころも、ウケなかったらバッサリ落とすというような、結構シビアな審査になった気がします。

キングオブコントの予選は、以前は、1回戦→2回戦→3回戦→準決勝…と行われていました。
しかし、2012年からは3回戦が廃止され、1回戦→2回戦→準決勝…となっています。
私の体感ですが、この3回戦廃止になってから、一層2回戦から準決勝への壁が厚くなったと感じています。
このコンビは大丈夫だろうと思うような人達でも、2回戦の結果いかんでは当たり前のように落とされる。
だから、以前のルールでは、2回戦・3回戦で同じネタをやって、準決勝で一番強いネタ、という感じにしていたコンビが多いような気がしたのですが、
最近では、2回戦と準決勝で同じネタをやるコンビが多くなっていると感じます。
その年にできた一番強いネタをもってくる。
そうしないと、2回戦で落ちた時、温存していたネタを出す機会はないから。
個人的には、できれば、2回戦と準決勝でネタ変えてるコンビの方が、「今年こういう2本を持ってるのか」というのがわかって好きなんですが、
当人達にとっては、そんなこと言ってられないよね。
……というように、KOCに挑む姿勢が変わってきてるように感じられるので、
当たり前ですけど、改めて、みんな認識した方がいいと思う。
今は、準決勝に上がるのが当たり前ではないんだってこと。
芸歴制限がないKOCでは、上は抜けないのに下は新しい期待のコンビがどんどん出て来ていて、毎年競争が激化していく一方だということ。
2回戦って、結構、鬼門だと思います。
だから、芸人さんにはみなさん、後悔しないようにここへ照準を合わせて来て欲しいし、
視聴者側のみなさんにも、「準決勝にも残れない芸人なんて(笑)」っていう考えはやめて欲しくて、ここに残ることは本当に大変なんだってわかってほしいなぁと感じています。
私、一体何様なんでしょうか。
さっきからすみません。

賞レースって、恐ろしいものだなって思います。
いくら他のライブでウケていても、実績を積み重ねてきても、
その日その時の4分間でハマるかどうかで、周りの評価が決まる。
今後一年の扱われ方が変わってくる。
だけどもちろん、リスクが大きければチャンスも大きいわけで、
どんなに今まで冷遇されていても、バトルライブで結果を残せなくても、名が知られてなくても、
その日その時の4分間でハマれば、おおげさじゃなく人生が変わる。
今年、最後にそれをつかむのは誰なのか、楽しみにしています。
そして、今回2回戦で落ちた皆さんも、
その日その時の空気をご自分のものに出来るように、また次の一年を頑張って頂きたいなと思います。
きっとそれは、日々のライブでネタを磨く積み重ねにしかないと思いますし、
私も陰ながら、客として色んなライブを見に行くことで、そういう人達の応援になれたらなと、勝手に思っています。