2022年3月2日、ロシアがウクライナを侵攻してから7日目です。
昨日の夜、私の娘がウクライナに住んでいるウクライナ人の友人たちと連絡を取り合いました。(幸いネット接続ができている証拠)
高校生や大学生で、日本のアニメや漫画の好きな人たちのサークル仲間です。
今のところ外国へ避難した人はおらず、地元に留まっているそうです。
避難していない(できない)理由はさまざまです。一人の親は病院で働いているので、職場放棄できない状態だそうです。
一人の高校生は今日も激しい攻撃を受けているハリコフの近くにある小都市に住んでおり、大都市ハリコフのような被害は受けていないと話しました。
しかし連日、1日に1回は空襲警報が鳴るので、すぐに地下室などに逃げ込んでいるそうです。
商店の食料品の棚は空きが目立っているそうです。
もう一人の友達はやはりロシア国境に近いスームィ市に住んでいます。この街には先月26日に黒海からロシアがミサイルを発射しています。無事だったものの、戦闘が街の周辺で続いています。
もう一人の友人はモルドヴァ国境に近い町に住んでいますが、隣国に避難はしていません。ただ町の人の多くがすでに越境して避難したそうで、その前に食料の買いだめが起こり、現在商店には食料品が少ししか売られていないそうです。
「避難して行く人は残る人のことは考えていない。」
ということです。
確かに心理的に他人のことを考える余裕がないのでしょう。
分かったのは、ウクライナの各地で食料品の供給が滞っていることです。すでに事前に食料を備蓄していた人もいるから、うちは当分大丈夫、と言う人もいるとは思いますが。
しかし、この状況が長引くとウクライナ人がだんだん食べ物に困っていくのではないかと暗い気持ちになりました。
この娘の友人3人にわずかですが、寄付をすることにして、今方法を考えているところです。
それで少しでも食料を手に入れてほしいです。
停戦交渉の協議が早ければ今日行われるとされていましたが、今週末(早くて金曜日?)に延期されました。
ウクライナ側はロシアが攻撃をやめなければ、交渉に応じないという条件を提示しています。
一方でロシア大統領報道官は、ロシアからの交渉代表団が今日の夕方、ベラルーシ入りすると伝えています。
今日はハリコフの警察市庁舎が砲撃を受けました。
ジトーミル市も住宅や病院が砲撃を受けています。
EUはウクライナ難民に2年間の在住を許可しました。
そして日本政府もウクライナ難民の受け入れを始めることを決定しました。よかった・・・日本に住む日本人の皆さんも暖かく受け入れてください。
すでに87万人がウクライナから外国へ避難したと言われていますが、日本に来るウクライナ人はわずかで、そんなに日本の負担にはならないと思います。
その日本政府は今週中にも対ベラルーシ経済制裁を実行するそうです。こちらでもニュースになっています。
ウクライナのスームィ州で、ロシア人捕虜とウクライナ人捕虜の交換が行われました。
今回の侵攻が始まってから初のことです。
ガスが史上最高の値上げです。ロシアからの天然ガスに依存しているドイツなどの国はどうなるでしょうか。
もうすぐ始まる北京パラリンピックにはロシアとベラルーシの選手は、国旗掲揚や国歌などはなしの中立国として参加することになりました。
どんな顔をして参加するのか・・・気の毒ですが、ウクライナのパラ選手は、北京までたどりつけないのではと思います・・・。
ちなみに私の夫はすでに引退しているので、パラリンピックには出場しません。
ドイツの国際輸送会社DHLはロシアとベラルーシへの配達を停止しました。
ホンダはロシアへの輸出を中止しました。
アップルもロシア国内での自社製品販売を停止。
今日はなぜかベラルーシ・ルーブルの為替レートのうち公式なレートの情報がありません。
各銀行は両替窓口で、それぞれレートを表示しています。
昨日は1ドルが3.04ベラルーシ・ルーブルだったのが、今日は3.44ベラルーシ・ルーブルのレートにしている銀行もあります。
ロシアの7つの銀行がSWIFTから除外されることをEUが決定しました。
うち一つの銀行のヨーロッパ系列銀行は「破産」したと日本などでは報道されましたが、こちらの報道では「撤退」した・・・となっています。
ベラルーシの鉄道でオンラインで発券できなくなった問題が4日目になった今日も続いています。
チケットが全部手書きです。
昨日のハリコフ州庁舎へのロシア軍の攻撃で、ハリコフ医大に留学していた21歳のインド人男性が、店の行列に並んでいたところ、爆発に巻き込まれて死亡していたことが分かりました。これからインド政府がどう出るでしょうか・・・今まで中立の立場を採っています。立場上、インドは静観しているだけしょうか。
ウクライナにはインド人留学生が1万6000人もいると初めて知りました。
娘が通っているミンスクの医大にもインド人留学生は大勢います。外国人用に英語で授業をしています。(その分授業料が高い。)
アフリカ人などの外国人で有色人種は、見た目で明らかに外国人と分かるからなのか、キエフなどからポーランドなどへ避難する列車に乗せてもらえなかったり、外国人は後回しだと言われたりしたと、アフリカの国々がウクライナ政府に通告し、外国人であっても差別せずに避難させるよう訴えました。ウクライナ外相は尽力を約束しました。
インド人も差別を受けてなかなか外国に避難できなくなっているのではないでしょうか。
(私も明らかに見た目が外国人なので、こういうニュースを聞くと、心配になります。)
在ウクライナ中国大使館によると、1日までにキエフやオデッサから2300人の中国人の避難が始まったということです。遅いですね・・・そもそも中国大使館は現在も正式な退避勧告を出していないんだそうです。
中国メディアによると昨日ウクライナ東部で中国人が避難のため荷物を運んでいたところ、軍需物資と間違えられて銃撃されて負傷したと伝えています。
中国人の間で反ウクライナ感情が大きくならなければいいのですが。もともとロシア寄りだし。
一方、中国の在留ウクライナ人の元を現地警察が訪れたり電話をかけてきたりして、ロシアのウクライナ侵攻への意見を聴き取っているそうです。
ここで、「私はウクライナ人だ。ロシアには断固反対だ!」などと答えたら、要注意外国人ということで、中国の警察にチェックされるのでしょうね。
そして、ウクライナにはまだ120人の日本人が残っているのですが、気になるニュースが。
キエフの日本人女性が2月11日に退避勧告が出たので(日本は早い・・・)帰国しようとしたが、出国に必要なコロナウイルスの検査を受けたら陽性だったので大使館に相談すると陽性なら帰国できない、運命と思ってウクライナを出るのをあきらめるよう大使館員に言われた・・・とツイートしたのです。
退避勧告を外務省が出しているのに、運命と思ってあきらめろと大使館員が言っていいものなのですか?
仕方なくその女性がキエフに留まっていたところ、侵攻が始まったということです。
そのころの報道では、ウクライナに残っている日本人はウクライナ人と結婚している人が多く、要するに生活基盤がウクライナにあるし、家族をほうっておけないので残っているということでした。これは大使館からの情報だったはず。
それに対して、わがままだとか死んでも自己責任とか評する日本に住んでいる日本人が大勢いました。
さらにウクライナに残っている日本人について、自民党の高市早苗政調会長が侵攻2日目の2月25日に「ごく少数以外は退避しようとしていない。よって、大使はじめ邦人保護に携わっておられる大使館員も退避できず、邦人の安否が心配でなりません。」とツイートしました。
これを見た上記の女性は3月2日に自分たちのために大使館員が退避できないと言われたようでショックだとツイートしました。
そして、今日キエフの日本大使館も閉鎖。リヴィウに臨時に移転しました。
このようなニュースを読むと、私は暗い気持ちになります。
もし、退避勧告がベラルーシに出るような事態になると、残るかどうか決断しないといけないし、残ると決めたら、死んでも自己責任だとか、あなたが残っているせいで大使館員も避難できないじゃないかと責められ、じゃあ早めに出ようとしたら、コロナ陽性結果だった。それを言ったら、大使館員から「運命」とか「あきらめる」とかそんな言葉をかけられるわけです。
上記の女性も、その他にもキエフに残っている日本人もいるのに、結局、日本大使館はリヴィウに移転しています。
この女性のことを遠く離れたところからあれこれネット上で議論する人が大勢いますが、外国暮らしをしている私としては自分の問題として考え込まざるを得ません。
2020年の大統領選の後、反政府派だとされ、ベラルーシに住めなくなり、ウクライナに出国したベラルーシ人男性が、ウクライナのために志願兵となっているようです。おそらく一人や二人ではないでしょう。
ウクライナ外相はすでに16カ国から志願兵が集まり、ウクライナにもうすぐやってくると発表しました。
ウクライナ南部の都市、ヘルソンがロシア軍に制圧された模様。他にも制圧した町があるようです。
電気製品の店舗のドアを銃で破壊して、中に押し入ろう(商品を略奪しよう)としているロシア兵士の姿が住民のスマホで撮影されました。結局ドアが開けられずあきらめたようすが何とも。略奪行為にあまり熱心でないようにも感じました。
今日、ミンスクとゴメリの複数の銀行と大学で爆弾を仕掛けたという予告が入り、避難する騒ぎがありました。
結局どこも爆発せず。でも念の為避難しないといけないので、本当に迷惑です。
やはり今日の夕方から、停戦交渉第2回目が行われるようです。
場所はベラルーシとポーランドの国境地帯と聞いていましたが、世界遺産の森だそうです。
ひょっとして会場はベロヴェーシ合意が行われた旧フルシチョフ別荘?
と想像していたら、停戦交渉は3日の朝から始まることが決まりました。
国連総会(加盟193カ国)は緊急特別会合で、ロシア軍の完全撤退などを要求する決議案を141カ国の賛成多数で採択しました。
反対した国はたったの5カ国。ロシア、ベラルーシ、シリア、北朝鮮、エリトリアです。
棄権は35カ国。
ウクライナ当局は、ウクライナの民間人2000人以上が死亡したと発表しました。また侵攻から6日間で6000人のロシア兵士が死亡したとウクライナ大統領が主張しています。
ウクライナの都市部、住宅街での爆破は、ウクライナ軍が誤って発射したものだとロシアの駐日大使が主張しました。
そんな失敗をウクライナ軍がするでしょうか? しかも何発も。
情報戦、フェイクニュースなども飛び交っているので、注意が必要ですね・・・
ロシア軍は国際原子力機関に、ウクライナ最大の原発、ザポロジエ原発を掌握したと連絡してきました。
ウクライナ側は否定。ウクライナの管理下にあるとしていますが、おそらくウクライナ人の職員が人質に取られて、原発をコントロールしていると思います。
ベラルーシ国内から18歳から60歳までのベラルーシ人男性は出国できなくなったという噂が飛びましたが、フェイクニュースだとベラルーシ当局が否定。
ようやくロシア国防省は498人のロシア兵が死亡し、1597人が負傷したと具体的な数を挙げました。
もっともウクライナ側の主張とは隔たりがあります。
ロシア大統領はやはりウクライナをロシアの傀儡政権にしたいらしく、現ウクライナ大統領を追い出した後は、前の前のウクライナ大統領(ロシアに亡命中)であるヤヌコーヴィチ氏を次のウクライナ大統領に据えたいと計画している・・・という憶測をネット上で読みました。あくまで憶測です。
ロシアの大富豪アブラモヴィチ氏がオーナーであるイギリスのサッカークラブ、チェルシーを40億ポンドで売却することを希望していると発表しました。今から売りに出されます。
しかし、実際には22億ポンドぐらいの価値があるのでは?とも計算されているようです。
アブラモヴィチ氏は得た収入をウクライナ支援に使うと約束しています。
モスクワのウクライナ大使館前でお花の絵のついた手書きの「戦争反対」のプラカードを持った2人の女性と5人の子ども(最年長が11歳、最年少が7歳)が、警察に身柄拘束されました。
一晩留置されそうだったのですが、結局解放され、しかし起訴されるそうです。親権剥奪の判決も出る可能性があります。