2022年3月7日。ロシアがウクライナに侵攻して12日目です。
ウクライナ軍とともに戦う外国人の義勇軍志願者がおよそ2万人になりました。一部はすでにウクライナ入りしています。
ウクライナ人の民間人も志願兵に次々と登録しています。若い女性もいます。
アメリカの情報では、ロシアがシリア人を戦闘員を募集しているそうです。ロシア側はシリア人戦闘員に200ドルから300ドルの給与を与えるとしています。
ウクライナへの義勇軍参加はボランティアということになっています。
ロシア軍がチェルノブイリ原発やザポロジエ原発を制圧し、またハリコフの核研究施設がロシア軍の攻撃を受けていることから、もし事故が起きたらどうしようかと心配している人が、ヨウ素剤を買おうとしています。
ザポロジエ原発はネット通信が遮断されました。
日本外務省はロシアで航空機の運航停止が相次いで、出国が困難になっていることからロシア全土の危険情報を4段階で上から2番目のレベル3(渡航中止勧告)に引き上げたと発表しました。
クレジットカードが使えなくなると生活に困る人も増えるでしょう。ただ飛行機が次々と停止になっていて、チケットを入手しづらくなっています。
ネットフリックスがロシアでのサービスを停止しました。
ルガンスクでウクライナ側の攻撃による爆発があり、石油施設で火災が発生しています。
ロシア軍は一時的に停戦し、キエフ、ハリコフ、マリウポリ、スムィから民間人が退避できる人道回廊を設置しました。しかし、今まで2回設置された人道回廊ですが、本当にこれを伝って避難できた民間人はほとんどいないし、避難中に攻撃されて死亡した人もいます。
追記です。この人道回廊の避難先の多くがロシアやベラルーシとなっていることから、ウクライナの副首相は「民間人をロシアに連れて行くためで、容認できない」として拒否しました。
さらにこの人道回廊のルートに地雷が埋められているのが分かりました。幸い被害者はいません。
3回目の和平交渉のため、ロシアの代表団がベラルーシに到着しました。具体的な場所ははっきりと報道されていません。
中国が仲裁役を名乗り出ました。
西ヨーロッパでガスの値段が上昇し続けています。
ロシア側が、ウクライナ国内で、ウクライナ政府が生物兵器を製造していた証拠を見つけたと発表しました(ウクライナはこんな非人道的な武器を作っている国だから、成敗しても良い、ロシアは言いたい。)が、発表された最近は、サルモネラ菌など、食中毒を起こすようなありふれた菌だったそうです。
ロシアがロシアの非友好国を発表しました。ウクライナ、アメリカ、EU諸国、イギリス、モンテネグロ、台湾、韓国、日本、スイス、カナダ、モナコなどです。
ロシア大統領報道官はウクライナが憲法を改正すれば、ロシアは特別軍事行動を停止すると条件を提示しました。
ウクライナ政府が反発するのは必至です。
3月10日にロシアとウクライナの外相会談がトルコで行われるようです。
午後5時過ぎ、第3回停戦交渉がベラルーシ領内の世界遺産の森で始まりました。第2回目と同じ場所です。
ベラルーシの民間銀行プリオルバンクが1日に引き出せる額を700ベラルーシ・ルーブルまでと今日から制限しています。
独立系メディアが現地取材をしたウクライナ北部の町、チェルニゴフでは、「薬局の前に並んでいた人たちのそばにロケット弾が落ちて、たくさんの遺体があった。」などの証言をっしています。
「ロシアは何がほしくて私の家を燃やしたの?」という住民も。
原発のあるザポロジエの街にある、いわゆる孤児院の子ども200人が職員に引率されてリヴィウに避難しました。
他の子どもは親に手を引かれて避難していますが、親のない子どもたちは、2列ずつになって、手をつないで組になって列車で避難していました。
リヴィウでバスに乗り換えてポーランドへ出国します。リヴィウで水やおもちゃをもらう子どもたち。引率の職員の女性は、ザポロジエでは殺戮が繰り広げられていると泣いていました。
ウクライナを出国した避難民の数は170万人を超えました。
ロシアの歌手、ニコライ・バスコフがウクライナ当局から逮捕状を出されました。
このように芸能人など著名人にウクライナ政府が逮捕すると表明することが続いているのですが、これだとウクライナも言論の自由や権利を人に与えていないことになるのでは?と思う人もいると思います。
そのとおりだとも思いますが、国としてはその国そのものや国民を侮辱するような発言、命を軽んじるような発言に厳しい態度を見せるのが当然、というのがウクライナ政府の考えでえあり、姿勢なのでしょう。今戦時下にあるわけですし。日本だったら、遺憾を表明する、ぐらいだと思うのですが、ウクライナは逮捕、と言い切ってしまうのですね。
国際司法裁判所はオランダ、ハーグの法廷で、ロシアのウクライナ侵攻をめぐる審理を開きましたが、ロシア側は出廷を拒否しました。
出廷そのものを拒否できるんですね。何のための裁判所なのでしょう。
ウクライナの前大統領ポロシェンコ氏(チョコレート会社社長)がスカイニュースの取材に軍服姿で応じました。場所はキエフ州で、キエフ防衛のために他の兵士たちとともにいると答えました。軍人として司令官をしているわけではなく、あくまで志願兵の一人という立場のようでした。
ポロシェンコ氏は「これはウクライナに対する戦争ではありません。これは私達の価値観に対する戦争です。全てのヨーロッパの国、西欧の価値観に対する戦争」と述べました。
また「ウクライナでは学校や正教会などが攻撃を受け、地獄絵図のようであり、文明が破壊されている。」とも話しました。
「プーチンを信じてはいけない。人道回廊も安全ではない。プーチンは約束を守らない。」
「西側諸国が防衛のための軍備を分けてほしい。アメリカ人のパイロットや兵士を送ってほしいわけではないんです。ウクライナの領空を守らないといけない。」
と、ロシア軍の空からの攻撃を危惧する発言もありました。
ロシア全土でウクライナ侵攻に反対する抗議デモが起こり、また身柄拘束です。
今日までで累計1万3500人が拘束されたそうですが、留置所が足りているのか・・・。
いや、足りていないから、拘束された人はウクライナ侵攻の前線に送られるという噂が飛んでいます。
一方でカザフスタンでは、国内でウクライナ反戦デモを行うことを許可しました。
今年はじめのカザフスタン争乱では、鎮圧のためにロシアに助けてもらったのですが、今野ロシアに対しては距離を取ったようです。
ロシア大統領の新生ソ連創設の夢が本当だとすると、それにカザフスタンが入らないこともありえる事態になりました。
自分の夢を叶えるために強引な手段を選び、親露国から引かれているといったところでしょうか。中国もここでうまく立ち回ろうとするでしょうし。
ポーランドで反ベラルーシ政府派を支援しているバイポルが、KGBがネットでの取締を強化したと主張しています。
ポーランドではロシア製品を商品棚から撤去しましたが、同じことがリトアニアでも始まっています。ベラルーシ製品も同様です。
すでにベラルーシ製品を仕入れた業者が、在庫をどうしたらいいのか頭を抱えています。
ベラルーシ製品なんか、イメージ悪くて買いたくないわ、という顧客も大勢いるでしょうか、そういう感情面のことだけではなく、ベラルーシ製品を製造しているのはベラルーシの国営企業ばかりなので、つまり売上が全てベラルーシ政府に還元されるシステムになっており、不買運動は日本人が想像するより、ずっとダイレクトにベラルーシ政府に影響を与えるのです。
在日ベラルーシ大使館のバックアップによりベラルーシ食品が日本でも売られています。当然ですが、製造元は全てベラルーシ国営企業です。
キエフ郊外のパン工場が空爆を受け、死傷者が多数出ている模様です。
このようなパン工場は人口が多い首都専用のパン工場のはずで、ロシア政府はキエフ市民を兵糧攻めにしようとしているのでしょうか。
ハリコフでもスーパーマーケットが爆撃されました。わざと狙ったのか、偶然命中したのか分かりませんが。
ウクライナはホロドモールという1930年代にスターリンによって人工的に起こされた飢餓により、大量の餓死者が出ました。
第二次世界大戦のときにも食料の調達がうまく行かず、奪い合いになり食糧危機に陥った地域もありました。
戦後すぐも農業がすぐに立て直せるわけでもなく、食料不足が続いていました。
ウクライナは世界の穀倉地帯と言われていますが、皮肉なことに歴史を振り返ると飢餓が多く起こっており、死因は餓死でしたというウクライナ人はとても多いのです。
そして食べ物の恨みというのは怖いものです。ウクライナ人のロシア人に対する心情がますます悪化しそうです。
EUはウクライナのEU加盟について協議に入るそうです。しかし、ドイツとオランダが慎重な姿勢を見せています。
またロシアからエネルギー供給が得られなくなることを危惧しているのだと思います。そこのところをロシアは計算に入れていて、今回の侵攻を始めたのでしょう。
ロシアルーブルは1ドルが141ルーブルにまで下落しました。
アメリカ格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスはロシアの信用格付けを下から2番目の「Ca」に引き下げました。
午後9時頃、第3回停戦交渉が終わりました。
ウクライナ側は、人道回廊の問題について前向きな話し合いがなされたと発表しました。
明日こそは多くの人が無事に避難できますように・・・。