2022年3月3日、ミンスクはこのまま春になるのだろうという予測が外れて、再び雪がうっすら積もりました。
日本政府はベラルーシへの経済制裁を発表しました。大統領を含む7人の高官と、ベラルーシ国家軍需産業委員会など2団体が対象となっています。資産凍結をするそうですが、ベラルーシの大統領が日本に資産を持っているとはあまり想像できませんね。まあ、資産の移動も凍結しますが。
ウクライナ政府は世界遺産の森の中で2回目の停戦交渉が行われることを否定しました。
キエフの鉄道駅が攻撃を受け、地下の連絡通路でロケット弾が爆発しました。死者はなく、負傷者が一人だけです。ただこの駅から列車に乗って、西の方角へ避難しようとしている人も大勢いる中で、ロシア軍は駅を標的にしています。
日付が変わったころ、マリウポリ市長が市民に対してメッセージを発信しました。同市役所の公式サイトで公開されましたが、簡単に訳します。
「この7日間の間で今日が最も困難な日でした。ロシアは今日、市民全員をとにかく破滅させたかった。しかしウクライナ軍、州兵、アゾフ連隊がそれを阻止した。敵軍は市のインフラを破壊したため、市役所は電気、ガス、水道を復旧させる努力をしている。病院では医療従事者が院内にとどまり、市民の治療に従事している。マリウポリ市民はみんな偉大な英雄です。私達は自由のために、故郷の地のために戦っている。私達は誰も攻撃しなかった。家であるここに踏みとどまっている。それは神が私達とともにいるということなのです。真実は私達とともにあります。それは私達が勝利することを意味します。」
ドイツ当局は、ロシアの大富豪ウスマノフ氏が所有する約6億ドル相当の豪華ヨットを差し押さえました。
ウスマノフ氏はEUによる資産凍結の制裁対象となっているためです。このヨットはハンブルクの造船所で修理中だったそうです。
明日開幕する北京パラリンピックに、ロシアとベラルーシの選手の出場を認めないと発表しました。
昨日の段階では、国旗を掲げないで、中立の立場で出場するとしていましたが、他の国から、ロシアとベラルーシの選手とは対戦しないという申し出が多数IOCに届いて、試合そのものが成立しない、つまりパラリンピックそのものが成立しないことが分かったためだと思います。
そうならないために二つの国の選手は切り捨てざるをえなかったのでしょう。
ウクライナ避難民の数が100万人を超えました。
アメリカとフランス政府は自国民に対して、ウクライナからだけではなく、ロシアからも退避するよう勧告しました。
日本外務省はベラルーシの危険レベルについて、ウクライナとの国境地帯はレベル4退避勧告に引き上げました。他の地域はレベル3渡航中止勧告(コロナのせいですでに長期間レベル3のままで変化なし)です。
ベラルーシの長距離輸送トラックおよそ35台がウクライナとルーマニアの国境で立ち往生しています。
ウクライナにベラルーシのトラックは入れないのでしょう。
昨日、中国人が退避しようと荷物を運んでいただけで、軍需物資を運んでいると誤解され、射殺されているぐらいですから。
昨日、ロシアの軍用ヘリコプターが根室沖を飛行して、領空侵犯を犯しましたが、同じことをスウェーデン領空でしています。
4機のロシア軍戦闘機がスウェーデン領空を飛行しました。
スウェーデンも対ロシア制裁に乗り出しているので、ロシア側が威嚇しているのだろうと思います。
ロシア軍がウクライナ最大の原発、ザポロジエ原発を掌握したとしていますが、ザポロジエ原発がある街、エネルホダル市の住民がロシア軍戦車が侵入しないようにバリケードを作り、阻止していると市長が主張しています。
証拠の動画や画像もあります。さらに道路に市民が大集合して1キロの長さに渡り人間の鎖を作っています。
今、ロシアに原発を渡すのは非常に危険です。世界中に影響が出ます。
逆に言うと、ロシア大統領は原発を世界を脅す武器と見なしているということです。
そしてこのエネルホダル市の武器も持っていない市民のみなさんが、自分の命を危険にさらして世界の人類の命と健康を守ろうとされているのです。
ロシアの資産家が、ロシア大統領を生死に関わらず、拘束した人に100万ドルの懸賞金をあげますと、SNS上で広報しています。
2日で終わるはずだったウクライナ侵攻が1週間も続いて、経済制裁も始まり、苛立っているはずのロシア大統領。
やけを起こして、非人道な命令を出さないことを祈ります。
こちらの検索サイトでは、「核兵器が爆発したらどうしたらいいのか?」と説明してくれるサイトの紹介がトップページに表示されるし、憂鬱です。
今日、行われる予定の停戦交渉がなかなか始まりません。もしかすると午後3時から始まるかもという報道をこちらのメディアは伝えています。
ウクライナ大統領はロシア大統領と一対一の会談をしようと呼びかけました。
「話し合おうじゃないか。私はふつうの男だ。噛みつきはしない。」
とも発言しました。
IKEAはロシアとベラルーシから事業撤退を決めました。もっともベラルーシにはもともとIKEAの店舗はなく、オンラインショッピングだけです。
ロシアとベラルーシのH&Mの店舗が全店閉店しました。
ベラルーシ大統領は、西側はベラルーシをこのウクライナ問題に無理に引き込もうとしている、と述べました。
ベラルーシで国家総動員法が発令され18歳から60歳までの男性は出国できないというフェイクニュースを受けての発言かもしれません。
また、ベラルーシ軍がウクライナ領内に入ったとたびたび報道されていますが、それに対しても何度も、大統領は否定しています。
フランス大統領はまずロシア大統領と、その後ウクライナ大統領と電話会談しました。
ロシア大統領は、「特別軍事作戦は完遂させる。現時点でも成功している。」と持論を曲げなかったそうです。
さらにフランス大統領は、ウクライナが最悪の事態になるという見方をしているそうです。
最悪の事態とは、具体的にはどういう事態なのでしょうか・・・(それでロシアから自国民の退避を呼びかけたのでしょうか。)
ウクライナ大統領は、ウクライナの次はバルト三国がロシアの目的になると警鐘を鳴らしています。
ロシアの独立系ラジオ局モスクワのこだまが政府命令により解散させられました。
テレビチャンネル、ドーシチも今日で放送を終了しました。
ロシアのテレビニュースを見ていると、内容が西側メディアの報道とは正反対です。いえ、正反対すぎてそっくりになっています。
ドンバス地方の住民がロシアに避難して、それを暖かく迎えるボランティアの人たち。大量に集まった救援物資。感謝するドネツク人民共和国の人たち。ロシアには平和があると喜ぶ母親たち。故郷ではウクライナ軍の戦車が路上を走り、商店は閉店。中にある商品はウクライナ軍兵士により略奪された。水道、ガス、電気、通信、何もない。地下室やシェルターに入って身を隠し、ウクライナ軍に見つけられないようおびえている。ロシアは自由のために戦う!というプロパガンダが流れ、ドンバス地方に自由を! 平和な暮らしがドンバス地方に戻るよう、ロシア軍はウクライナ軍を蹴散らさないといけない・・・。
他にも、ロシア軍はこんな軍事作戦を成功させた、これがロシアの最新兵器ですとロシア人視聴者に紹介。
今日のニュースでは、EUがどれほどひどい経済制裁をしていることか・・・悪者はEUです、とアナウンサーが話しています。
ネットニュースを見ず、テレビでしか情報を得ていないロシア人は、ドンバス地方を救うための特別軍事作戦だけが行われており、それは崇高な目的であり、ドンバス地方にロシア兵がやってきたら、解放軍が来てくれた、ありがとう!と住民に感謝される。欧米はどうして邪魔するのか? 我が家が貧乏になったのは欧米のせい・・・と思い込んでしまうだろうなあと思いました。
捕虜になったロシア兵が、訓練だと思っていた、ドンバス地方を解放するためだと言われた、ドンバス住民から歓声をもって迎えてくれる解放軍になると思っていた・・・と話したことも辻褄が合いますね。
午後5時50分ようやく停戦交渉が始まりました。場所は結局世界遺産の森のようですが、はっきりしません。
チェコはベラルーシ人にビザを発給することを停止しました。
エストニアが所有する貨物船(船籍はパナマ)がウクライナのオデッサ沖で沈没しました。機雷に接触した可能性があります。
どうしてそんなところに機雷があるのでしょう・・・
乗組員は6人で、4人がウクライナ人、2人がロシア人。
救命ボートに2人乗っているのが確認されています。4人が行方不明。
ウクライナ側の情報によると、ロシア海軍が自分たちの船が機雷に当たらないように、エストニアの貨物船に移動するよう脅迫し、言うことを聞かなければ発砲するぞと言われたので、進路を変えたところ、機雷にぶつかった・・・そうです。もちろんはっきりしたことはまだ分かりません。
カナダ政府はロシアとベラルーシに対する最恵国待遇の適用を停止し、両国からの輸入品に35%の関税がかけることを決定しました。
ウクライナに対してはロケット弾発射機や手榴弾などの兵器を追加的に提供すると発表しました。
カナダにはウクライナ移民がたくさん住んでいますから、親戚がいる人も多くもともとウクライナと友好国だったので、当然の支援ですね。
ジョージアとモルドバがEU加盟申請をしました。
ようやく2回目の停戦交渉が終わりました。民間人を逃すための人道回廊を組織することで合意しました。
それはそれでいいことですけど、やっぱり「それだけ?」という感がありますね。
日が変わったころ、市民に向けてマリウポリ市長がメッセージを市役所HPに載せましたが、夜が明けた今日、マリウポリが完全にロシア軍に包囲され、封鎖されたと非難のメッセージを発信しました。ロシア軍が列車を破壊したため、女性や子ども、高齢者を避難させることができなかったそうです。
マリウポリでは水道が止まってしまいました。
食料品や薬品を街に運び入れることもできなくなり、市では残ったパンを市民に配給しましたが、そのパンももうなくなってしまいました。もう電気もありません。
暖房も切れて、まだ夜間は0度以下に気温が下がるマリウポリ。
住民の一人は何とかメディアに情報を送り、
「今朝も朝6時から砲撃が始まった。数時間は静かだったがまた始まった。あちこちから爆発音が聞こえる。窓の近くにいて、爆風でガラスが吹き飛んだら危険なので、アパートの通路部分にいる。80歳になる祖父と祖母を助けるために、1週間前にマリウポリに来た。避難させようと思ったが二人とも年で体が動かず間に合わなかった。夜は真っ暗で、どこの家の窓にも電気はついていない。」
ロシア軍は2月24日に、民間人は避難しておくようにと通告しておいたと主張していますが、マリウポリ市民によると、そんな通告はなく突然攻撃が始まったそうです。
市長自身、両親と兄弟と月曜日から連絡がつかない状態で、攻撃がやまないので、確認しに行くこともできない、とBBCのインタビューで話しました。
ウクライナで最初にロシア軍に制圧された街、ボロジャンカのようすがドローンが撮影した映像などで明らかになってきました。
BBCが放映した映像によると団地の真ん中に爆弾が命中して二つに避けていたり、窓から炎が今も燃えていたり、ひどすぎます。街中に瓦礫の山ができ、煙が出ている場所もあります。焼け焦げた軍用車が道路のあちこちに残されています。住民の証言では軍用機から空爆を受けたそうです。
ウクライナ北部、ベラルーシの国境に近いチェルニヒフの集合住宅や学校がロシア軍の砲撃を受け、33人が死亡しました。
今日もミンスクは何度もヘリコプターが飛行する音が鳴り響いていました。
窓からそのうち一機を見ることがきたのですが、軍用ヘリではなく、非常事態省のヘリでした。救急ヘリとして使われることもあるタイプです。
最近のベラルーシの話です。軍人の夫の家族のスマホにその夫の顔写真を白黒にして喪章をつけた加工画像が送りつけられ、「あなたの夫が戦争に参加する(ロシア軍を助ける)とこうなります(戦死します)から、妻であるあなたは夫を止めてください。」というメッセージもついています。
ベラルーシ軍はウクライナ領内に入っていません。
そもそも軍人の家族の電話番号など個人情報がどこで漏れているのでしょうか。加工画像が悪質ですね。