2022年3月24日。
先月の24日にロシアのウクライナ侵攻が始まったので、もう一ヶ月です・・・。
ウクライナ軍の参謀本部はファイスブックで23日、ベラルーシの反乱軍が、 ベラルーシとウクライナを結ぶ鉄道の一部を破壊したと発表しました。このニュースはベラルーシではニュース報道されていません。(私の調べ方が悪いだけかもしれません。)
これはロシア軍がベラルーシの領土を使用することに対して反対・阻止しようとしている勢力がロシア軍に鉄道を利用させないようにするため行った・・・とウクライナ軍は説明しています。
もちろんベラルーシ人の中にも戦争反対・ベラルーシはロシアを支援するのは反対、という人はたくさんいます。ただ、私の感覚では、ウクライナ軍が鉄道を破壊した人たちを「ベラルーシ反乱軍」と呼ぶのはおかしいです。
ベラルーシ軍兵士の中には、ウクライナに派兵されたくないなあ・・・と内心思っている人がいるでしょう。
しかし、そんな兵士たちが集まって反乱軍を組織したとは考えにくいです。
鉄道の破壊行為をしたのは、一部のベラルーシ軍人ではなく、一般人だと思います。
このブログの3月17日の記事にも書きましたが、ベラルーシ南部の住民が、火炎瓶など武器を隠し持っていて逮捕され、テロ行為を計画していたとして起訴されています。
同じことを考えて、準備をしているベラルーシ人が他にいてもおかしくありません。
このような人が今回の鉄道爆破を行った可能性のほうが高いと思います。
アナトリー・チュバイス氏が、ロシア大統領特使を辞任し、出国しました。現在トルコにいるようです。
政府高官が大統領と袂を分かつことになりました。ウクライナ侵攻に反対していたからだと推察されていますが、単に経済制裁から逃れるためではないでしょうか。
チュバイス氏は、ロシアの政治家のイメージが強いですが、もともとはベラルーシ出身で、ベラルーシ人とユダヤ人のハーフです。
ロシアの国防相ショイグ氏が3月11日から公に姿を見せていません。
この時期、ロシア軍兵士に対して特別軍事作戦を成功させようと演説の一つもするはずの人物です。
動向が気になります。
私は以前からショイグ氏はロシアで大統領に次ぐキーパーソンだと思っていて、今回所在不明になるのは、どういう意味なのか・・・と大変気になっています。
ショイグ氏は、ロシア大統領の休暇をいっしょに過ごす(森の中でハンティングをするとかワイルド系のバカンス)ほど、仲がいいようでしたが、この特別軍事行動を失敗と認めたとき、責任を全てショイグ氏にかぶせる可能性があります。(大統領は悪くない。成功させなかった軍トップが悪い。)
ショイグ氏は、政治家なのでもちろんいろいろな人からいろいろ言われるわけですが、総じてロシア国民の間では人気があります。
またショイグ氏はロシア軍トップですが、純粋なロシア人ではありません。トィバ人とロシア人のハーフです。
少数民族出身で、ロシア政府の大臣にまで出世したという珍しいケースですね。
日本人からすると意外に思われるかもしれませんね。例えば外国人が自衛隊の上層部にいるとか、日本人は考えられないでしょう。
ベラルーシの場合、大臣はベラルーシ人だけれど、上層部にはロシア人の軍人がけっこう占めています。
ロシアのゲラシモフ参謀総長もショイグ国防相と同時に所在不明になっています。
今日、ロシア大統領報道官は「国防相は多忙だ。」と説明しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領はユダヤ系です。人種ではウクライナ人ではないけれどウクライナの大統領になりました。これも日本人の感覚では考えられないでしょう。
ゼレンスキー大統領はイスラエルの議会でも今月20日に演説しています。同じユダヤ人だし、イスラル軍の防空システム、アイアンドームをウクライナに輸出してほしいと要請しましたが、どうでしょう。この交渉はうまくゆかないのではと思います。
ロシア軍はチェチェン人部隊を助っ人として投入しましたが、亡命チェチェン人は積年の恨みから、ロシアに一矢報いるべく、ウクライナ軍の義勇兵になっています。
亡命ベラルーシ人もウクライナ軍の義勇兵としてロシアと戦っています。
ロシア・イコール・ロシア人ではないように、ウクライナもウクライナ人だけの国ではなく、また同じ民族の間にもいろんな考えの人がいて、ばらばらです。
ですので、日本の中で、ロシア人ヘイトの発言をしたり、ロシア人の子どもをいじめたり、ロシアレストランの営業妨害をするのは、考えが浅い証拠です。
世の中も人間もずっと複雑なものです。
ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は、辞任しようとしたが、大統領に引き留められたと、事情を知る関係者が明らかにしました。
ハッカー集団アノニマスはロシア中央銀行のデータベースをハッキングしたので48時間以内に3万5000以上の内部文書のファイルを一般公開すると予告しました。
ウクライナ国防省は、ベルジャンシク港で、ウクライナ海軍がロシア軍の揚陸艦を破壊したと明らかにしました。1500トン分の軍装備、主に戦車や装甲車を運搬してきたようです。この港は激戦地のマリウポリから約80キロ離れたところにあり、ベルジャンシクの市庁舎はすでにロシア軍に制圧されていました。
ウクライナ海軍がロシア軍艦に大きな損害を与えています。
ちなみにベラルーシには海がないので海軍がありません。ロシアから援軍の要請を受けても何も支援できません。
私の娘のウクライナ人の友人(高校生と大学生)が娘に話したところによると、ウクライナの学校の歴史の教科書にはこのように書いてあるそうです。
ドネツクとルハンスク地域はロシア系が多く、そのため親露派のドネツク人民共和国とルハンスク人民共和国をロシアは独立国家として認め、ウクライナ語を強要しようとするウクライナ政府からロシア系住民を守ろうとしている、というのはロシア側の言い分ですが、もともとこの両地域はウクライナ人が多く住むウクライナの地域でした。
ところが、スターリンが30年代に行った粛清や遠隔地への強制収容所送り、ホロドモール(人為的飢餓)などにより、ウクライナ人が減ってしまった。そこへロシア人を意図的に入植させたのです。
その結果このロシアに近いウクライナの地域はロシア人が増えました。ソ連崩壊後はロシア系ウクライナ人が多く住む地域になってしまったのです。
つまり、もともとウクライナ人の土地だったので、現ウクライナ政府が、「ここはウクライナです。公用語であるウクライナ語を使ってください。」と言うのは当たり前。
それに対して「強要している。差別している。我々はロシア人だから、ロシア語を使うし、人民国家としてロシアに入りたい。」とロシア系住民が主張している、という状態です。
ちなみに上記のショイグ国防相の母親は、ちょうど第2次世界大戦中、子供のときに家族とともにロシアから、今のルハンスク人民共和国の町に移住してきたロシア人です。つまりルハンスク地域のウクライナ人口が減少したのでその埋め合わせに入植さられたロシア人なのです。
ウクライナの学校では、問題のドネツクとルハンスク両地域がロシアに侵食されていったウクライナの地であると、歴史の授業で教えているということです。
この歴史の教科書を私は読んだわけではなく、娘の友達からの又聞きなのですが、ここにウクライナ人側の主張があると感じました。
ちなみにスターリンはロシア人ではなくグルジア人です。
今日、ロシアとウクライナは初めて捕虜交換を行いました。陸軍10人ずつ。海軍は11人のロシア兵と19人のウクライナ兵が交換されました。
この19人の中に侵攻初期、全員戦死したという噂が流れたズメイヌイ島の要塞を護っていたウクライナ軍人が含まれているそうです。
先月の24日にロシアのウクライナ侵攻が始まったので、もう一ヶ月です・・・。
ウクライナ軍の参謀本部はファイスブックで23日、ベラルーシの反乱軍が、 ベラルーシとウクライナを結ぶ鉄道の一部を破壊したと発表しました。このニュースはベラルーシではニュース報道されていません。(私の調べ方が悪いだけかもしれません。)
これはロシア軍がベラルーシの領土を使用することに対して反対・阻止しようとしている勢力がロシア軍に鉄道を利用させないようにするため行った・・・とウクライナ軍は説明しています。
もちろんベラルーシ人の中にも戦争反対・ベラルーシはロシアを支援するのは反対、という人はたくさんいます。ただ、私の感覚では、ウクライナ軍が鉄道を破壊した人たちを「ベラルーシ反乱軍」と呼ぶのはおかしいです。
ベラルーシ軍兵士の中には、ウクライナに派兵されたくないなあ・・・と内心思っている人がいるでしょう。
しかし、そんな兵士たちが集まって反乱軍を組織したとは考えにくいです。
鉄道の破壊行為をしたのは、一部のベラルーシ軍人ではなく、一般人だと思います。
このブログの3月17日の記事にも書きましたが、ベラルーシ南部の住民が、火炎瓶など武器を隠し持っていて逮捕され、テロ行為を計画していたとして起訴されています。
同じことを考えて、準備をしているベラルーシ人が他にいてもおかしくありません。
このような人が今回の鉄道爆破を行った可能性のほうが高いと思います。
アナトリー・チュバイス氏が、ロシア大統領特使を辞任し、出国しました。現在トルコにいるようです。
政府高官が大統領と袂を分かつことになりました。ウクライナ侵攻に反対していたからだと推察されていますが、単に経済制裁から逃れるためではないでしょうか。
チュバイス氏は、ロシアの政治家のイメージが強いですが、もともとはベラルーシ出身で、ベラルーシ人とユダヤ人のハーフです。
ロシアの国防相ショイグ氏が3月11日から公に姿を見せていません。
この時期、ロシア軍兵士に対して特別軍事作戦を成功させようと演説の一つもするはずの人物です。
動向が気になります。
私は以前からショイグ氏はロシアで大統領に次ぐキーパーソンだと思っていて、今回所在不明になるのは、どういう意味なのか・・・と大変気になっています。
ショイグ氏は、ロシア大統領の休暇をいっしょに過ごす(森の中でハンティングをするとかワイルド系のバカンス)ほど、仲がいいようでしたが、この特別軍事行動を失敗と認めたとき、責任を全てショイグ氏にかぶせる可能性があります。(大統領は悪くない。成功させなかった軍トップが悪い。)
ショイグ氏は、政治家なのでもちろんいろいろな人からいろいろ言われるわけですが、総じてロシア国民の間では人気があります。
またショイグ氏はロシア軍トップですが、純粋なロシア人ではありません。トィバ人とロシア人のハーフです。
少数民族出身で、ロシア政府の大臣にまで出世したという珍しいケースですね。
日本人からすると意外に思われるかもしれませんね。例えば外国人が自衛隊の上層部にいるとか、日本人は考えられないでしょう。
ベラルーシの場合、大臣はベラルーシ人だけれど、上層部にはロシア人の軍人がけっこう占めています。
ロシアのゲラシモフ参謀総長もショイグ国防相と同時に所在不明になっています。
今日、ロシア大統領報道官は「国防相は多忙だ。」と説明しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領はユダヤ系です。人種ではウクライナ人ではないけれどウクライナの大統領になりました。これも日本人の感覚では考えられないでしょう。
ゼレンスキー大統領はイスラエルの議会でも今月20日に演説しています。同じユダヤ人だし、イスラル軍の防空システム、アイアンドームをウクライナに輸出してほしいと要請しましたが、どうでしょう。この交渉はうまくゆかないのではと思います。
ロシア軍はチェチェン人部隊を助っ人として投入しましたが、亡命チェチェン人は積年の恨みから、ロシアに一矢報いるべく、ウクライナ軍の義勇兵になっています。
亡命ベラルーシ人もウクライナ軍の義勇兵としてロシアと戦っています。
ロシア・イコール・ロシア人ではないように、ウクライナもウクライナ人だけの国ではなく、また同じ民族の間にもいろんな考えの人がいて、ばらばらです。
ですので、日本の中で、ロシア人ヘイトの発言をしたり、ロシア人の子どもをいじめたり、ロシアレストランの営業妨害をするのは、考えが浅い証拠です。
世の中も人間もずっと複雑なものです。
ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は、辞任しようとしたが、大統領に引き留められたと、事情を知る関係者が明らかにしました。
ハッカー集団アノニマスはロシア中央銀行のデータベースをハッキングしたので48時間以内に3万5000以上の内部文書のファイルを一般公開すると予告しました。
ウクライナ国防省は、ベルジャンシク港で、ウクライナ海軍がロシア軍の揚陸艦を破壊したと明らかにしました。1500トン分の軍装備、主に戦車や装甲車を運搬してきたようです。この港は激戦地のマリウポリから約80キロ離れたところにあり、ベルジャンシクの市庁舎はすでにロシア軍に制圧されていました。
ウクライナ海軍がロシア軍艦に大きな損害を与えています。
ちなみにベラルーシには海がないので海軍がありません。ロシアから援軍の要請を受けても何も支援できません。
私の娘のウクライナ人の友人(高校生と大学生)が娘に話したところによると、ウクライナの学校の歴史の教科書にはこのように書いてあるそうです。
ドネツクとルハンスク地域はロシア系が多く、そのため親露派のドネツク人民共和国とルハンスク人民共和国をロシアは独立国家として認め、ウクライナ語を強要しようとするウクライナ政府からロシア系住民を守ろうとしている、というのはロシア側の言い分ですが、もともとこの両地域はウクライナ人が多く住むウクライナの地域でした。
ところが、スターリンが30年代に行った粛清や遠隔地への強制収容所送り、ホロドモール(人為的飢餓)などにより、ウクライナ人が減ってしまった。そこへロシア人を意図的に入植させたのです。
その結果このロシアに近いウクライナの地域はロシア人が増えました。ソ連崩壊後はロシア系ウクライナ人が多く住む地域になってしまったのです。
つまり、もともとウクライナ人の土地だったので、現ウクライナ政府が、「ここはウクライナです。公用語であるウクライナ語を使ってください。」と言うのは当たり前。
それに対して「強要している。差別している。我々はロシア人だから、ロシア語を使うし、人民国家としてロシアに入りたい。」とロシア系住民が主張している、という状態です。
ちなみに上記のショイグ国防相の母親は、ちょうど第2次世界大戦中、子供のときに家族とともにロシアから、今のルハンスク人民共和国の町に移住してきたロシア人です。つまりルハンスク地域のウクライナ人口が減少したのでその埋め合わせに入植さられたロシア人なのです。
ウクライナの学校では、問題のドネツクとルハンスク両地域がロシアに侵食されていったウクライナの地であると、歴史の授業で教えているということです。
この歴史の教科書を私は読んだわけではなく、娘の友達からの又聞きなのですが、ここにウクライナ人側の主張があると感じました。
ちなみにスターリンはロシア人ではなくグルジア人です。
今日、ロシアとウクライナは初めて捕虜交換を行いました。陸軍10人ずつ。海軍は11人のロシア兵と19人のウクライナ兵が交換されました。
この19人の中に侵攻初期、全員戦死したという噂が流れたズメイヌイ島の要塞を護っていたウクライナ軍人が含まれているそうです。