ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年3月24日。ウクライナ侵攻から29日目

2022-03-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月24日。
 先月の24日にロシアのウクライナ侵攻が始まったので、もう一ヶ月です・・・。
 
 ウクライナ軍の参謀本部はファイスブックで23日、ベラルーシの反乱軍が、 ベラルーシとウクライナを結ぶ鉄道の一部を破壊したと発表しました。このニュースはベラルーシではニュース報道されていません。(私の調べ方が悪いだけかもしれません。)
 これはロシア軍がベラルーシの領土を使用することに対して反対・阻止しようとしている勢力がロシア軍に鉄道を利用させないようにするため行った・・・とウクライナ軍は説明しています。
 
 もちろんベラルーシ人の中にも戦争反対・ベラルーシはロシアを支援するのは反対、という人はたくさんいます。ただ、私の感覚では、ウクライナ軍が鉄道を破壊した人たちを「ベラルーシ反乱軍」と呼ぶのはおかしいです。
 ベラルーシ軍兵士の中には、ウクライナに派兵されたくないなあ・・・と内心思っている人がいるでしょう。
 しかし、そんな兵士たちが集まって反乱軍を組織したとは考えにくいです。
 
 鉄道の破壊行為をしたのは、一部のベラルーシ軍人ではなく、一般人だと思います。
 このブログの3月17日の記事にも書きましたが、ベラルーシ南部の住民が、火炎瓶など武器を隠し持っていて逮捕され、テロ行為を計画していたとして起訴されています。
 同じことを考えて、準備をしているベラルーシ人が他にいてもおかしくありません。
 このような人が今回の鉄道爆破を行った可能性のほうが高いと思います。


 アナトリー・チュバイス氏が、ロシア大統領特使を辞任し、出国しました。現在トルコにいるようです。
 政府高官が大統領と袂を分かつことになりました。ウクライナ侵攻に反対していたからだと推察されていますが、単に経済制裁から逃れるためではないでしょうか。
 チュバイス氏は、ロシアの政治家のイメージが強いですが、もともとはベラルーシ出身で、ベラルーシ人とユダヤ人のハーフです。


 ロシアの国防相ショイグ氏が3月11日から公に姿を見せていません。
 この時期、ロシア軍兵士に対して特別軍事作戦を成功させようと演説の一つもするはずの人物です。
 動向が気になります。
 私は以前からショイグ氏はロシアで大統領に次ぐキーパーソンだと思っていて、今回所在不明になるのは、どういう意味なのか・・・と大変気になっています。
 ショイグ氏は、ロシア大統領の休暇をいっしょに過ごす(森の中でハンティングをするとかワイルド系のバカンス)ほど、仲がいいようでしたが、この特別軍事行動を失敗と認めたとき、責任を全てショイグ氏にかぶせる可能性があります。(大統領は悪くない。成功させなかった軍トップが悪い。)
 ショイグ氏は、政治家なのでもちろんいろいろな人からいろいろ言われるわけですが、総じてロシア国民の間では人気があります。
 またショイグ氏はロシア軍トップですが、純粋なロシア人ではありません。トィバ人とロシア人のハーフです。
 少数民族出身で、ロシア政府の大臣にまで出世したという珍しいケースですね。
 日本人からすると意外に思われるかもしれませんね。例えば外国人が自衛隊の上層部にいるとか、日本人は考えられないでしょう。
 ベラルーシの場合、大臣はベラルーシ人だけれど、上層部にはロシア人の軍人がけっこう占めています。

 ロシアのゲラシモフ参謀総長もショイグ国防相と同時に所在不明になっています。
 今日、ロシア大統領報道官は「国防相は多忙だ。」と説明しました。

 ウクライナのゼレンスキー大統領はユダヤ系です。人種ではウクライナ人ではないけれどウクライナの大統領になりました。これも日本人の感覚では考えられないでしょう。
 ゼレンスキー大統領はイスラエルの議会でも今月20日に演説しています。同じユダヤ人だし、イスラル軍の防空システム、アイアンドームをウクライナに輸出してほしいと要請しましたが、どうでしょう。この交渉はうまくゆかないのではと思います。


 ロシア軍はチェチェン人部隊を助っ人として投入しましたが、亡命チェチェン人は積年の恨みから、ロシアに一矢報いるべく、ウクライナ軍の義勇兵になっています。
 亡命ベラルーシ人もウクライナ軍の義勇兵としてロシアと戦っています。

 ロシア・イコール・ロシア人ではないように、ウクライナもウクライナ人だけの国ではなく、また同じ民族の間にもいろんな考えの人がいて、ばらばらです。
 ですので、日本の中で、ロシア人ヘイトの発言をしたり、ロシア人の子どもをいじめたり、ロシアレストランの営業妨害をするのは、考えが浅い証拠です。
 世の中も人間もずっと複雑なものです。

 
 ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は、辞任しようとしたが、大統領に引き留められたと、事情を知る関係者が明らかにしました。
 ハッカー集団アノニマスはロシア中央銀行のデータベースをハッキングしたので48時間以内に3万5000以上の内部文書のファイルを一般公開すると予告しました。


 ウクライナ国防省は、ベルジャンシク港で、ウクライナ海軍がロシア軍の揚陸艦を破壊したと明らかにしました。1500トン分の軍装備、主に戦車や装甲車を運搬してきたようです。この港は激戦地のマリウポリから約80キロ離れたところにあり、ベルジャンシクの市庁舎はすでにロシア軍に制圧されていました。
 ウクライナ海軍がロシア軍艦に大きな損害を与えています。
 ちなみにベラルーシには海がないので海軍がありません。ロシアから援軍の要請を受けても何も支援できません。


 私の娘のウクライナ人の友人(高校生と大学生)が娘に話したところによると、ウクライナの学校の歴史の教科書にはこのように書いてあるそうです。
 ドネツクとルハンスク地域はロシア系が多く、そのため親露派のドネツク人民共和国とルハンスク人民共和国をロシアは独立国家として認め、ウクライナ語を強要しようとするウクライナ政府からロシア系住民を守ろうとしている、というのはロシア側の言い分ですが、もともとこの両地域はウクライナ人が多く住むウクライナの地域でした。
 ところが、スターリンが30年代に行った粛清や遠隔地への強制収容所送り、ホロドモール(人為的飢餓)などにより、ウクライナ人が減ってしまった。そこへロシア人を意図的に入植させたのです。
 その結果このロシアに近いウクライナの地域はロシア人が増えました。ソ連崩壊後はロシア系ウクライナ人が多く住む地域になってしまったのです。
 つまり、もともとウクライナ人の土地だったので、現ウクライナ政府が、「ここはウクライナです。公用語であるウクライナ語を使ってください。」と言うのは当たり前。
 それに対して「強要している。差別している。我々はロシア人だから、ロシア語を使うし、人民国家としてロシアに入りたい。」とロシア系住民が主張している、という状態です。
 ちなみに上記のショイグ国防相の母親は、ちょうど第2次世界大戦中、子供のときに家族とともにロシアから、今のルハンスク人民共和国の町に移住してきたロシア人です。つまりルハンスク地域のウクライナ人口が減少したのでその埋め合わせに入植さられたロシア人なのです。

 ウクライナの学校では、問題のドネツクとルハンスク両地域がロシアに侵食されていったウクライナの地であると、歴史の授業で教えているということです。
 この歴史の教科書を私は読んだわけではなく、娘の友達からの又聞きなのですが、ここにウクライナ人側の主張があると感じました。
 ちなみにスターリンはロシア人ではなくグルジア人です。
 
 
 今日、ロシアとウクライナは初めて捕虜交換を行いました。陸軍10人ずつ。海軍は11人のロシア兵と19人のウクライナ兵が交換されました。
 この19人の中に侵攻初期、全員戦死したという噂が流れたズメイヌイ島の要塞を護っていたウクライナ軍人が含まれているそうです。
 
 
  

ベラルーシのコロナウイルス感染者95万5600人。死者数6759人

2022-03-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月24日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は955600人になりました。1日の新規感染者数は1699人です。しかし、新規検査数は6759件です。

 死者数は6759人です。

 952346人が回復しました。

 1277万件を超える検査数となりました。

2022年3月23日。ウクライナ侵攻から28日目

2022-03-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月23日。
 ウクライナ大統領が日本の国会でオンライン演説をしました。
 予想通り、よく考えて書かれた日本向けの内容でしたね。
 そもそも日本は軍隊を持っていないので、軍事面で協力して、と頼めない。経済制裁を引き続きお願いします、とは言えますね。そして感謝の言葉。
 広島・長崎の原爆についてはアメリカに配慮してか言及せず。アメリカ議会での演説のときは真珠湾攻撃に言及して、日本から反発の声が上がったので、第二次世界大戦の話は出さないようにしようと思ったのかもしれません。
 代わりに・・・原発が攻撃されることの危険性を日本人なら理解してくれるだろう。ロシアがサリンを使った化学兵器を使用する可能性があることを述べて、日本人ならそれは非人道的だと声を上げてくれるだろう。これは、テロ、無差別大量殺人ですよ。日本人よ理解をお願いします。アジアの国の中でウクライナ支持の旗を振り続けてください。・・・といった論調で、戦争の渦中にいる国の大統領の言葉としては、即効性のある支援を声高に要求する論調ではありませんでした。
 日本人の国民性も十分の承知の上の内容でしたね。
 ただロシア軍の侵攻を「ツナミ」が押し寄せてきたと喩えていましたが、自然災害はまた別物だと私は感じてしまいました。
 まあ、あくまで喩えなのでしょう。真珠湾攻撃もアメリカ人向けの喩えであると思います。
 日本は平和を大切にする国民でしょう? 連帯しましょう。と聞く者の心に訴えようとしていました。そして、他国に戦争をしかけてくる国に強く注意しないといけないと述べ、日本もすぐそばにロシアがあるから、注意したほうがよい、そういう点では日本とウクライナは離れていても共通点がありますね、とさりげなく示唆しています。
 短い演説の裏にある長い意図について、日本人が気がついてくれることをウクライナ大統領は、祈っていると思いますよ。


 アメリカ軍の装備がベラルーシ国境近くに配備されました。

 昨日の投稿で「アメリカのメディアCNNはアメリカ政府高官やベラルーシの反体制派情報筋などの話として、ベラルーシが近くウクライナ侵攻に参加する可能性があると伝えました。」と投稿しましたが、アメリカ国防総省高官は「ベラルーシの動向を注視しているが、参戦しそうだという特別な動きはない」と否定しました。



 ポーランド国内のロシア人外交官45人にスパイ容疑がかけられました。この45人はもうすぐロシアへ帰国します。追放処分です。


 ウクライナ国内で負傷したロシア兵の治療をベラルーシ国内のゴメリ市の病院が行っているようですが、負傷者の数が増えてきて病床が埋まってきているようです。(あくまで噂の話です。)
 さらに死者もベラルーシに送られ、そこからロシアに無言の帰宅をしているようですが、確かに怪我をしてベラルーシに送られる途中で亡くなってしまう兵士もいるはずですから、そうなってしまいますね・・・。

 アメリカ国防総省高官は昨日、ロシア兵の一部は防寒具の不足により凍傷になっている兆候があると明らかにしました。
 私の考えではこれが本当だとすると一週間ぐらい前の話だと思います。
 こちらでは気温が上がって10度以上になっているので、凍傷が起こるほど寒くないです。ウクライナもそうでしょう。
 今年は春の訪れが早く、しかも雨も降らずに空気が乾燥しています。暖かいという点ではみんな助かっていると思います。(亡くなってしまった方のご遺体は保存が難しくなってしまいました。)
 ただ、森の中では雪解け水があちこちに溜まって泥にあり、そこを戦車が走行するのは難しいです。
 その点はロシア側も分かっていて、だから寒い2月中に侵攻開始。2日で終わらせようという計算でしたが、すっかり狂ってしまいました。
 ミンスクは今日はぽかぽか陽気で、日照時間も延びてすっかり明るくなっています。ただし、一週間後に雪の予報が出ており、同じ頃ウクライナの気温もぐっと下がると思います。なかなか本格的な春が来ません。


 今日の夕方、ロシアのベルゴロド州の村の1つにウクライナ側から撃たれた砲弾が命中し、住民が負傷しました。
 ベルゴロド州知事の発表です。ベルゴロド州はウクライナ国境に接しているため、このうち砲撃のあった村と隣の村に非常事態宣言が出されました。


 ベラルーシ外務省は国内のウクライナ人外交官のうち一部に対し、72時間以内にベラルーシ国内から離れるよう通達しました。

 
 ロシア大統領は政府の会議で、非友好国に指定した国が天然ガスを購入する際、ル-ブルでの支払いしか認めないようにすると表明しました。 
 その影響か為替レートではベラルーシ・ルーブルに対してドルが弱くなりましたが、ごくわずかです。
 ロシアルーブルは1ドル=100ルーブルを超えて値上がりしました。
 これからどうなるでしょうか・・・。


 ウクライナとロシアの停戦交渉はオンラインで続いているそうです。
 ウクライナ大統領顧問は報道陣に向けて、ウクライナ側は明確かつ一貫した立場を堅持しているため交渉は重大な困難に直面していると説明しました。
 ロシア側は、ロシアとウクライナ両国をできるだけ長い期間、軍事行動の状態にとどめておくよう、アメリカが働き掛けていると主張しています。19日に放映されたTBSのベラルーシ大統領のインタビューでも、大統領は「裏でアメリカが・・・」と何度もくり返していたのを思い出しました。
 結局アメリカが悪者なんですね。
 ウクライナが交渉を引き伸ばし、時間稼ぎをしているのはアメリカに言われなくても、そうしていたと思います。

 
 キエフ近郊の町、マカリウ、イルピンをロシア軍から奪還したとウクライナ側が発表しました。

  
 

ベラルーシのコロナウイルス感染者95万3901人。死者数6747人

2022-03-23 | Weblog
 2022年3月23日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は953901人になりました。1日の新規感染者数は3倍増えて1647人です。しかし、新規検査数は前日の2倍の6747件です。

 死者数は6747人です。

 950430人が回復しました。

 1275万件を超える検査数となりました。

2022年3月22日。ウクライナ侵攻から27日目

2022-03-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月22日。
 主にシリア難民が収容されていたベラルーシ国内の物流センターを一時的に使用していた難民収容所が役目を終えました。
 帰国したくないとまだ400人の難民が残っていましたが、昨日98人が飛行機に乗ってシリアへ戻りました。
 残りの難民はホテルやサナトリウムのような宿泊施設に分散し、次の飛行機を待っています。
 この調子だと、ベラルーシに残ることも、ポーランドに入国することもなく、祖国に帰され、ベラルーシとしてはこの件は終了、ということになりますね。
 去年起こったベラルーシからポーランドへの難民流入は、ベラルーシが意図的に行ったポーランドに対する作戦だと言われていますが、今ウクライナからポーランドに大量に避難民が流入しているので、ベラルーシ国内のシリア難民を利用する必要はなくなったということですね。

 ベラルーシ科学アカデミーは、ポーランド政府に対し、不法入国者を防ぐ壁を世界遺産の森に建設するのを注視するよう求めました。
 

 ベラルーシ大統領は、穀物と石油は新しい金になると発言しました。
 つまり、穀物と石油は、金のように高価で、多くの人が追い求めるものになるということです。
 そして、これから不足すると予測していることの表れです。
 ベラルーシは石油はほとんど採れませんが、農業国なので、穀物で何とかしのごうと考えていると思います。

 
 アメリカ大統領はロシア大統領を戦争犯罪者と呼んでいますが、ルハンスク人民共和国指導部は、ウクライナ大統領を戦争犯罪者として審判にかけるよう訴えています。


 ベラルーシは対ウクライナ国境地帯の軍強化を行っていましたが、今日それを解除しました。
 空挺部隊などが集中して配備されていましたが、平常時の持ち場にそれぞれ帰りました。


 ロシア国営メディアから、関係者がすでに複数名、辞職しています。

 ロシア連邦捜査委員会は今日、ロシア軍がマリウポリで小児科・産婦人科病院を「意図的に」砲撃したという「偽情報」を広めたとして、ロシア人ジャーナリスト、アレクサンドル・ネフゾロフ氏に対する捜査を開始したと発表しました。
 ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏には詐欺や法廷侮辱の罪で禁錮9年の判決です。
 ベラルーシでは、ちょうど1年前に公務執行妨害で逮捕されたジャーナリスト、デニス・イワシン氏が、実はスパイでウクライナから報酬を得ており、ベラルーシの国家安全を脅かしていたと、今になって判明したと報道されました。
 
 2021年3月26日から10月19日まで、ベラルーシ南部の町ピンスク出身の40代男性が、国の許可なしに、ドネツク地域の合同軍作戦地帯での武力紛争に参加していたことが分かり、逮捕されました。今日は判決が出て、約2年半の更生施設送りの有罪判決となりました。
 今ウクライナでベラルーシ人義勇兵が多く参加していますが、このベラルーシ人は2020年の大統領選挙後、国外へ出国した人がほとんどです。ウクライナの味方をしているのは、ロシアが負ければ、ベラルーシ政権も揺らぐので、政権転覆の可能性が高くなり、ベラルーシへ安全に帰国できるようになるからです。
 ウクライナと違ってベラルーシは兵役義務があり、銃器に慣れている男性が多いです。また、ベラルーシ語はロシア語よりウクライナ語に近く、言葉の壁もありません。
 ウクライナにとっては強力な味方ですが、もし、身柄拘束されたら前述の男性のように逮捕されてしまうのか・・・と思いました。
  

 ベラルーシにはミンスクにウクライナ大使館、ブレスト市にはウクライナ領事館があり、両館合わせて約20人の外交官が働いています。ベラルーシKGBは今日、この20人はベラルーシ国内で諜報活動をしていると指摘し、スパイ認定されるべきだと述べました。
 

 ベラルーシのバイアスロンメダリスト、ダリヤ・ドムラチェワが、SNS上でロシアとベラルーシのアスリートが国際試合に参加を禁止されていることについて、
「かつて、試合で互いを称え合っていた外国人選手が、ロシアとベラルーシ選手に対するこのような措置を支持するコメントを出しているのを読むのは悲しい。」
とコメントしました。「世界をよくするためにまず自分から始めよう。」とも発言していますが、すんなり賛同してくれる人のほうが少ないのでは・・・と私は感じました。
 ドムラチェワはベラルーシスポーツ史上最高のアスリートなのですが、政治に関しては距離を取っているように見えます。実兄が大統領選挙のとき反政府デモの近くを偶然通りかかっただけで、デモ参加者と勘違いされて、警察に身柄拘束され取調べ中に暴行を受けて負傷したのに、妹はノーコメントでしたからね。今は引退して、試合に出ることもないので、ベラルーシ選手は国際試合に出られませんと言われても特に困りません。北京冬季五輪前には、高額報酬のため、中国選手団のコーチになりましたが、結果は期待から大きく離れており、伝説的選手であっても優秀なコーチになるとは限らないことの証明みたいになっていました。(日本人で、日本語が母国語だからって日本語を上手に外国人に教えられるとは限らないのと同じ。)


 ウクライナ大統領はローマ教皇と電話で協議しました。ローマ教皇は「戦争終息のため可能なあらゆることを行っている」と語ったそうで、ウクライナ大統領は平和への祈りに感謝し「人々の苦しみを終わらせるため、教皇庁が仲介役を果たしてくれればありがたい」と訴えました。
 ウクライナ大統領はともかくいろんな人に、コンタクトを取っています。明日は日本の国会で演説しますし。
 気持ちは分からなくもないですが、ローマ教皇は大きな役割は果たせないと思うんですよね。ローマ教皇は戦争反対、平和希求のお祈りはしますが、国と国の間に立って政治的に調停する立場にないです。
 それにウクライナはキリスト教の国ですが、カトリック信者は少ないです。ロシアはもっと少ないです。
 ロシア大統領は正教徒ですが、あまり信心深くないと思います。敬虔なキリスト教徒は他国に侵攻しないですよ。ウクライナも正教の国なのに。ただ、ロシアはロシア正教で、ウクライナはウクライナ正教です。違いはあると言えばあります。
 とこういう話をすると「ベラルーシにはベラルーシ正教があるの?」と日本人から聞かれるのですが、ベラルーシ正教はありません。ベラルーシは国民の大部分がロシア正教とカトリックの信者です。


 アメリカのメディアCNNはアメリカ政府高官やベラルーシの反体制派情報筋などの話として、ベラルーシが近くウクライナ侵攻に参加する可能性があると伝えました。
 ベラルーシ軍の部隊が数日中に数千人規模で展開する準備を整えているそうですが、たったの数千人か・・・と拍子抜けしました。
 以前の投稿にも書きましたが、ベラルーシ大統領は、ロシアは強くて負けるわけがないので、ベラルーシ軍は今回の特別軍事行動に参加しないとくり返し述べていますし、ウクライナ国境付近に増強されていた部隊も、それぞれの持場に戻っています。まあ、これがベラルーシ国営メディアが流したフェイクなのかもしれませんが。
 今、ロシア軍にベラルーシの兵士数千人が参加しても、大した加勢にはなりません・・・。

 ロシア大統領が生物・化学兵器の使用を検討しているとアメリカのバイデン大統領が警告しました。

 ロシア大統領補佐官が、ロシアは核兵器を使用する可能性があると発言しました。
 単なる脅しであることを祈ります。
 



ベラルーシのコロナウイルス感染者95万2254人。死者数6737人

2022-03-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月22日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は952254人になりました。1日の新規感染者数はますます減って496人です。しかし、新規検査数は前日のまた半分の3014件です。

 死者数は6737人です。

 948587人が回復しました。

 1274万件を超える検査数となりました。

2022年3月21日。ウクライナ侵攻から26日目

2022-03-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月21日。
 エネルホダル(エネルゴダル)市の市長が20日、副市長がロシア軍に拉致されたSNSに投稿しました。
 この市はサポロジエ原発が立地している市であり、原発職員も多数住んでいる市です。その町の副市長を拉致して、何を画策しているのでしょうか。
 メトロポリ市の市長が拉致されたときは、ロシア人捕虜9人と交換されましたが、今回は原発も人質になっているので複雑ですね。

 チェルノブイリ原発ではほぼ一ヶ月ぶりに職員が交代しました。
 私が職員の一人だったらストレスに押しつぶされたと思います。

 
 早朝、ウクライナのスムィ州にある化学工場からアンモニアが流出する事故が起きました。2.5キロに渡って流れ出ており、スムィ市の方向ではなく、ノボセリツァ村に近づいています。
 中毒被害が出そうです・・・。
 このような事故が起きたのはやはりロシア軍による攻撃によるものだとウクライナ側が発表しました。
 付近の住民は避難しています。


 ロシア国防省は20日、マリウポリに対し、21日午前5時までに降伏するよう要求しましたが、ウクライナ政府は期限を待たずに拒否しました。
 ウクライナの政府は、断固抗戦と決心していても、マリウポリ市民はさっさと白旗を上げてほしいと思っているのでは?と考える人もいるでしょうが、マリウポリ市側も拒否。
 ロシア側は、市民を危険にさらしている者たちが市行政トップにいるから、市民がかわいそうだ、という考えです。(市民の命を奪っているのは誰なのか。)
 気持ちが弱って、降伏したいと思っている市民もいるでしょう。しかし、降伏したら市民全員、ロシアへ移送。ウクライナのパスポートを取り上げられ、強制労働。女性はロシア軍兵士の軍服を縫わされます。性被害のリスクも高いです。みんな奴隷にさせられ、健康も命も使い捨てられます。
 ロシア側は、マリウポリ市民のうちすでに6万人がロシア側に移送され、現在完全に安全な場所にいる、と発表しています。こういう情報が市民の間で伝わると、ますます気持ちが弱って降伏する人が出てくるでしょうが、絶対にだまされてはいけません。
 ロシア側は、マリウポリ側に武器を捨てて投稿すれば、人道回廊を使って避難させると言っていますが、避難ではなくてロシアへの強制的移動ですよ。
 ウクライナ側は、この申し出をありえないと一蹴。
 「普通の」人道回廊を使って、ウクライナの別の地域への避難をさせるよう求めています。


 キエフのショッピングモールが砲撃を受けましたが、兵糧攻めをしていることの表れです。
 人口の多い大きい都市にはこの方法が有効と思っているのでしょう。
 ロシア大統領はレニングラード(サンクトペテルブルグ)出身ですが、第二次世界大戦にレニングラード包囲網作戦で、市民が飢餓状態に陥った歴史のことはよく知っています。
 このショッピングモールにはウクライナ軍のための食料や武器が保管されていたとロシア側は攻撃を正当化するためと思われる発表をしました。

 
 ベラルーシ財務省は、ベラルーシでロシア・ルーブルが基本通貨になる予定はないと発表しました。
 つまり通貨統合するつもりはないということです。
 もう20年近く前から、通貨統合の話は出ていますが、ベラルーシでベラルーシ・ルーブルを撤廃し、ロシア・ルーブルだけを基本通貨にするという話です。
 確かにデフォルト目前と言われる今、ロシア・ルーブルを基本通貨にするのは、大損ですから、通貨統合などしないほうがいいですよ。

 現在、ベラルーシでは外貨をベラルーシ・ルーブルに両替することはできますが、ベラルーシ・ルーブルを(とても損なレートであっても)外貨に両替するのはとても難しくなっています。銀行によっては両替を拒否。あるいは、前もって予約しないと外貨に両替ができません。

 ベラルーシから254品目もの商品を国外輸出・持ち出すことが禁止されました。
 

 ウクライナから避難した人々らが、EUからロシアとベラルーシへの物流を止めようとポーランドからベラルーシに続く道路で抗議デモを行っています。ここでの物流を止めると西ヨーロッパからロシア(モスクワ)への物資の輸送を止められます。
 すでに3000台のトラックが足止めされているという情報もあります。

 
 ロシアはウクライナとの停戦交渉中も軍事行動を停止しないとしました。その理由を交渉中ウクライナ軍が態勢を立て直そうとするからだと説明しました。要するに全てウクライナが悪いんですね。


 ローマ法王は世界各国の指導者にウクライナの問題を解決するよう求めました。


 ロシア国内でのフェイスブックとインスタグラムをモスクワの裁判所が禁止する決定を出しました。過激派認定したからです。


 夕方、第5回目の停戦交渉が始まりました。


 ウクライナ大統領は停戦交渉の内容について国民の意見を反映させるため、国民投票を実施することを考えているそうです。投票はできるとしていますが、日時は明らかにせず、また国外に人口の4分の1が出国してしまったので、実現は難しいと思います。


 ロシア外務省は今日、北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉を中断すると発表しました。
 北方領土への旧島民の墓参りなどを目的とした日本とのビザなし交流も停止。北方領土での日本側との共同経済活動からも撤退します。日露交流氷河期の始まりですね・・・。

 中国外務省はウクライナへの追加の人道支援として1000万元(約1億8700万円)相当の物資を送ると明らかにしました。

 ウクライナ当局は、国内で諜報活動を行った容疑でベラルーシ人を身柄拘束したと発表しました。


 キエフの地下鉄構内は地下シェルター代わりになっていますが、夜間は地下鉄車両を各駅に停車して、中の座席を利用して市民が寝泊まりできるようにしています。

 現地時間夜8時からキエフは35時間の外出禁止令が出ました。

 ウクライナ原子力発電公社のエネルゴアトムは今日、チェルノブイリ原発殻30キロ圏内の放射能監視システムや、周辺の森林火災消火サービスが機能していないため、放射線量が上昇するリスクがあると警告しました。

ベラルーシのコロナウイルス感染者95万1758人。死者数6727人

2022-03-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月21日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は951758人になりました。1日の新規感染者数はたったの677人です。しかし、これは月曜日の幻想でしょう。新規検査数は前日の半分の6727件です。

 死者数は6727人です。前日より5人増えました。とても少ないです。

 948099人が回復しました。

 1273万件を超える検査数となりました。

 

2022年3月20日。ウクライナ侵攻から25日目

2022-03-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月20日。
 前日、ウクライナ当局が、ウクライナとベラルーシの間にある鉄道を廃線とする決定を発表しました。
 これはウクライナがベラルーシに対して制裁を行っているわけではなく、この区間の鉄道を使って、ロシアがベラルーシからウクライナに向けてロシア軍の装備を輸送したのが理由だそうです。
 
 今日からベラルーシはSWIFTから排除されます。

 昨日キエフにあるべラルーシ大使館の職員11人全員がウクライナを出国し、帰国しました。(単なる帰国ではなく避難した、という報道もあります。)

 在ウクライナのベラルーシ大使と職員がキエフから退避し、ベラルーシへ帰国しようとしたとき、ウクライナ側の国境警備隊から、嫌がらせ(長時間検問所に留め置かれた。外交レターを開封された。トランシーバー3台を没収された。積んでいた段ボール箱を燃やされた。)を受けたことを述べました。
 それを聞いたベラルーシ自由民主党は支持者を集めて、ミンスクのウクライナ大使館の前で抗議デモを起こし、入り口の前にじゃがいもの袋とウクライナ大使宛のお金を置きました。これはつまり、「銀貨30枚」の代わりなのだそうです。銀貨30枚とは、キリストを裏切ったユダが報酬として受け取った金額のことで、代わりのじゃがいもを受け取るということは、お前は裏切り者だということです。もっともウクライナ大使はユダとちがって、何も受け取りたいとは思っていないでしょう。

 在日ベラルーシ大使のルスラン・イェシン氏は、二国間、特にミンスクとの長年の友好関係にもかかわらず、日本側が国に対して制裁を科したことを遺憾に思っているとベラルーシのテレビ局STVに述べました。このSTVがミンスク市役所付きのテレビ局なので、ミンスクと姉妹都市である仙台市との交流を同大使は特に指摘しています。
「日本側は不当な制裁を発動しており、これは、紛争について外交的な解決策を提唱してきたベラルーシに対しては間違った行動です。日本はG7の一員として、ベラルーシに反対の動きを見せています。両国間の主に地域間交流による友好を無視していることは不快です。日本による経済制裁により、日本側のビジネスマンがすでに苦境に立たされ、日本社会のさまざまな層の代表者から、問題解決するよう要請を受けています。ベラルーシ側としては、今の両国間の混乱が一時的なものに終わることを望んでいます。」


 ウクライナのマリウポリの市議会は19日、一部の住民がロシアへ強制的に移送されていると声明を出しました。わざとロシアの遠い地域に送られているそうです。
 市長は第2次世界大戦中のナチス・ドイツによる強制連行のようだと非難。
 私はスターリンの民族強制移住を思い出しました。


 ジトーミル市近郊で、ロシア軍のロケット砲の攻撃により100人の外国人義勇兵が死亡したとロシア国防省が発表しました。
(実際には何人の死傷者が出たのかは遠くから攻撃したほうの軍は、正確に計算・発表できません。)


 公式発表はされていませんが、ロシア海軍の黒海艦隊副司令官が、ウクライナ軍の攻撃により死亡したようです。知人の知人であるセヴァストポリの海軍学校関係者のSNSに追悼文が投稿され、それがネット上で広がっています。

 
 ウクライナからの避難民の数が1000万人となりました。国民の4人に1人が国外へ逃れたということになります。
 
 ニューヨーク・タイムズによると、マリウポリ市民がロシアへ連行されたのは4000人から4500人に上ると見ており、ロシアのロストフ州のタガンログに強制移住させられる可能性があるそうです。
 市民は地下室などに避難しているところをロシア軍に見つけられると、パスポートを取り上げられ、ロシアへ連れて行かれるそうで、人権侵害だとか、強制労働させられるとか批判されています。
 一方でロシアの言い分だと、地下室に水や食料もなく閉じ込められているかわいそうなマリウポリ市民を救出してあげた。非道なウクライナ軍は市民を人間の盾にしている。戦火のない安全なタガンログへ避難させてあげるのだから、人道的支援をロシアはしている。ウクライナのパスポートなんか持っていないほうがいいよ。タガンログで就職先まで斡旋してあげますね。・・・ということだと思います。
ロシアはマリウポリからロシア領へ市民を「避難」させるためにバス200台を用意しました。
「マリウポリ市民が、『ロシアへ連れて行ってくれてありがとう。避難所には食べ物もなくてね。ロシアの避難所ではあったかいスープをくれるんだね。』と感謝されるよ。」とバスの運転手たちに言って回っているかもしれません。
 ロシアは自国民向けには特別軍事行動という善行を行っていることにしていますから。


 ベラルーシの鉄道員6人がウクライナ国内で仕事をしているときに戦争が始まり、帰国できなくなってしまいました。
 今日、ようやく帰国できましたが、侵攻が始まってから25日経っていました。他にも取り残されているベラルーシ人もいるかもしれません。


 下落していたベラルーシ・ルーブルはこの3日やや値を戻しています。公式レートでは1ドルが3.25ベラルーシ・ルーブルで、1ユーロが3.60ベラルーシ・ルーブルです。


 ベラルーシのゴメリ空港がロシアの戦闘機の離発着用に使用されているそうです。ここから離陸してウクライナへ空爆をしに行っているということですが、正式な発表ではありません。

 ロシア国防省が19日、ウクライナ西部にあるミサイル貯蔵施設を新型ミサイル「キンジャル」で破壊したと発表しましたが、実際にはウクライナ東部の農業地帯らしいとアメリカなどの複数メディアが伝えました。
 国威発揚を目的にわざと「ミサイル貯蔵施設を破壊した。」と発表したのかもしれません。が、もしかすると・・・ミサイル貯蔵施設を攻撃目標にしていたが、失敗。それをそのまま報告すると、大統領から叱責される。それは困るので、とにかく作戦成功と発表しておくか・・・ということもありえると思うんですよね。


 ウクライナ大統領は、ロシア大統領と直接協議をしたいと再三要請しています。
 交渉なしではこの戦争を終わらせることはできず、もし交渉が決裂したら第三次世界大戦が始まると発言しました。


ベラルーシのコロナウイルス感染者95万1081人。死者数6722人

2022-03-20 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月20日の書き込みです。
 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は951081人になりました。とうとう95万人台です・・・。
 1日の新規感染者数は1087人で減りました。新規検査数は13140件です。

 死者数は6722人です。

 947448人が回復しました。

 1273万件を超える検査数となりました。

 

2022年3月19日。ウクライナ侵攻から24日目

2022-03-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月19日。
 数日前、ベラルーシ大統領は「リトアニアはベラルーシに小麦など食料を売ってくれるようたのんできている。」と話しました。つまり、世界的にこれから食料品が不足・高騰する。リトアニアはそのことを非常に心配している。いわば敵対国であるベラルーシにすらなりふり構わず、輸出してくれるよう頼んだ。リトアニアにそう思われているぐらいベラルーシは食料の備蓄がある・・・ということです。
 ところが、実はベラルーシはロシアから小麦、そば、ひまわり油を分けてもらえるよう約束をとりつけていることが分かりました。


 韓国のLGエレクトロニクスもロシアへの製品輸出を停止しました。


 欧州議会は、議会の建物内部にロシアとベラルーシ関係者が立ち入ること自体を禁止しました 

 最近は周りに軍事施設など何もなさそうなウクライナの田舎の村にもロシア軍が攻撃しているようですね。市長ではなく村長も拉致されています。幸い解放されましたが、負傷していたのでどんな扱いを受けていたのかと思います。
 大きい町に食料を供給できるポイントになっている村や町も攻撃対象になっているようです。
 ウクライナの市長や村長は、今拉致される危険があり、しかも拷問や情報を言えと脅迫される可能性もあります。
 一方で自ら銃を手に取ったり、市民にパンや水を手ずから配る市長もいます。


 TBSがベラルーシ大統領にインタビューをし、その様子が日本でも放映されたと思います。私は日本に住んでいないのでそれは見ることができないのですが、ベラルーシの国営テレビ、ベラルーシ1チャンネルでも、ベラルーシ側が撮影した映像が放映されました。
 内容はほぼ同じだと思いますが、どうしても編集されてしまいますからね・・・
 私が見たベラルーシ国営放送のほうでは・・・
 ベラルーシとロシアは単なる同盟国ではなく、国家システム、経済ともに切り離せない関係にある。つまり両国は一心同体だが、ウクライナと欧米諸国が一心同体であるのと同じ。
 ロシアとウクライナの間に紛争が起きないように、私(ベラルーシ大統領)は努力した。しかし2月23日、24日にいウクライナはベラルーシに攻撃をした。(これを聞いて私は、あ、そうだったの?と思いました。)その後もベラルーシにもウクライナは砲撃をした。(私はこれを聞いて、コパニ村のこと?と思いましたが、ベラルーシ国営通信社は否定しています。)
 とにかく欧米諸国が、ウクライナを戦争状態に押し込もうとしており、それはアメリカが得をするからだ。
 ベラルーシは中立の立場を取っている。停戦交渉の場をベラルーシから提供しているのが何よりの証拠。
 ウクライナ政府は対ベラルーシ国境地帯に兵を増強しており、ベラルーシと戦う準備をしている。
 私は(ロシアの)軍事行動を支持したことはなく、するつもりもない。戦争は容認できない。人々が死ぬを止めないといけない。
 国連、アメリカ、西側からウクライナ大統領にこの戦争を終わらせるための一つの強力なシグナルを送ることが必要。アメリカ大統領がウクライナ大統領に一本電話すれば、戦いその日の夕方までに終わるだろう。
 チェルノブイリ原発の使用済み核燃料を冷却するための電気を送ったのはベラルーシ。それはロシア大統領から要請があったから。夜中に電話がかかってきて、放射能漏れ事故があったら、ヨーロッパが大変だと心配していた。電気をウクライナに売ったのではない。(ベラルーシはウクライナに電気を売って儲けたりしていません。)
 日本では日本人がロシア語や英語でしゃべるのを禁止しないでしょう? しかし、ウクライナではナチズムが開花しつつある。
 ロシアのプーチン大統領は、生き生きしていて、まともで心身ともに健康。西側諸国はロシア大統領の精神状態を疑うのをやめなさい。
 ゼレンスキー大統領は、アメリカに利用されていて、それはアメリカに得だから・・・ととにかくアメリカに責任があるという姿勢を崩しませんでした。

 さらに、日本がベラルーシを非友好国扱いにしたことについては「落胆した」そうで、日本がアメリカの言うことを何でもきくと思っていなかった。兄さんの言うことを何でもきいて、使いっぱしりをする弟みたいに・・・と述べましたが、ここでも、悪いのはアメリカだと暗に言っています。

 他にもベラルーシに報道、ジャーナリズムの自由がないですがとTBS(金平茂紀さん)が質問すると、「ベラルーシは日本よりジャーナリズムの自由がずっとある。」と答え、そこへ金平さんが、逮捕されたベラルーシ人ジャーナリストが多くいますが、と質問を重ねると、
「それはジャーナリストが法に触れることをしたからだ。」と回答。日本でもどこの国でも同じようにしていると主張しました。犯罪者は犯罪者ということですね。
 同じくジャーナリストで、ノーベル賞作家のアレクシエーヴィチについては、「今では自分にとって何者でもない。興味はない。彼女は自分の意思で勝手にドイツに出ていっただけ。追い出したわけではない。」と回答。金平さんが「追い出したのではないのですか。」と念を押すと「追い出していない。彼女は自ら出ていった。祖国であるベラルーシにいつでも帰国できる。しかし、法に触れたことをしたのであれば、そのように対応する。」そうです。
 確かにアレクシエーヴィチは追い出されたのではありません。ベラルーシに残っていたら逮捕される可能性があったので、国外に移動(逃げた)のです。もちろんドイツに移動したのは彼女の意思でしょう。

 TBS側が「ミンスク市民にインタビューしたらある女性が、『こんな発言をすると逮捕されるかもしれないけど、早く戦争が終わってほしい。』」と答えていたと話すと、大統領は「だから戦争を早く終わらせるために今もベラルーシは努力しているんですよ。どうしてその女性を逮捕しないといけないんですか? そんなことはしません。逮捕するのは違法です。」と答えました。日本の視聴者はこの女性の身の安全を心配されていたようですが、大統領がテレビカメラの前でこのように発言したから、大丈夫だと思いますよ。

 さらにTBSがベラルーシは先月憲法を改正して、ロシアの核兵器をベラルーシ国内に配備できるそうですが、と質問すると、大統領は、
「私は広島と長崎の原爆についてよく知っている。」と述べ、アメリカがこんな最新の兵器を持っていると世界に知らしめるために、原爆を投下したという説を話し、ロシアの核兵器をベラルーシ国内に配備するのではない。もともと(ソ連時代)ベラルーシが所有していて、その後ロシアに返却した核兵器を、再びベラルーシに返してもらうだけ。ロシアが配備するという情報はまちがいで、西側諸国が言っていることが、日本大使館などを通してあなた(金平さんや他の日本人)の耳に入っただけ。
 ・・・と、あくまで「返してもらうだけ」であることを強調しました。

 金平さんがウクライナのルーマニアに近いところにいたと話したら、大統領から「つまり何も見ていないってことですね。」と言われていました。
 ウクライナの国境地帯は避難民で混乱していて、ウクライナに入国するのに4時間かかったと金平さんが話すと、「だったらベラルーシ経由でウクライナ入りすればよかったのに。」と答え、
 ウクライナからベラルーシに避難する人は少ないと返すと、「すでに大勢避難してきている。2000人もいる。困っている避難民をベラルーシは助けている。」と強調。
 全部で300万人を超えたウクライナ避難民のうちの2000人ですからね・・・。

 このインタビューでは最後に金平さんが、ベラルーシと日本には放射能汚染という共通点もあり、将来の日本とベラルーシの友好関係を願っていると、美しい言葉で締めていたのですが、今日のベラルーシのテレビ放映ではカットされていました。日本の放送ではどうだったのでしょうか・・・。


 ロシア国防省は今日、ロシア軍が極超音速ミサイル「キンジャル」で18日にウクライナ西部イワーノ・フランキーウシク州の地下軍事施設を破壊したと発表しました。
 ただ、これは本当にキンジャルだったのかどうか懐疑的な見方をする軍事専門家もおり、ロシアが「こんな最新の兵器を持っていると知らしめるために使ってみた。」という作戦では?という意見もあります。
 そうだとすると、上記のベラルーシ大統領の原爆に関する発言と、重なってくるように思えます。

ベラルーシのコロナウイルス感染者94万9994人。死者数6716人

2022-03-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月19日の書き込みです。
 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は949994人になりました。1日の新規感染者数は1578人で、新規検査数は13511件です。

 死者数は6716人です。

 946017人が回復しました。

 1271万件を超える検査数となりました。

 

2022年3月18日。ウクライナ侵攻から23日目

2022-03-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月18日。ウクライナ侵攻から23日目の現地時間朝6時ごろ、ウクライナ全土の多くの都市で空襲警報が鳴り響きました。

 ウクライナ西部のリヴィウにある飛行機修理工場がロシア軍のロケット弾による攻撃を受けました。
 6発のロケット弾のうち2発は防空ミサイルで迎撃され、4発は命中したということです。
 この工場はすでに攻撃目標になりやすい場所として、人は近寄らないようにしていたので、人的被害はありませんでした。ただ、ウクライナで飛行機を修理できる場所が一箇所減ってしまいました。

 
 ベラルーシではベラルーシ・ルーブルが下落し続けており、特に輸入品の価格設定ができていません。市場では、1日に3回商品の値段が変更になり、上がっていくということが起きています。

 ベラルーシ大統領は昨日の大統領令で、財務省と国内の銀行に、外貨建て国債の元利払いを自国通貨のベラルーシルーブルで行う権限を与えました。
 ロシアも同じことをしていますが、ベラルーシ・ルーブルの価値はもともと低いので、ロシア・ルーブルほど世界経済に影響は与えないと思います。
 この国に住んでいる者としては、問題は国内が混乱することです。

 ベラルーシ大統領は、ロシアとウクライナの混乱により、農作物の価格が急上昇する予測から、今、ベラルーシの農業を活発化させ、高い値段で他国に食料を売ってベラルーシが儲けるチャンスが来た、と発言しました。ベラルーシの農業国ですからね・・・。経済制裁で、どこの国もベラルーシ産の農作物を買ってくれないんじゃないかという予測もありますが、友好国で人口の多い中国に輸出すればいいと考えているでしょう。

 ベラルーシの大企業、グロドノ・アゾトが予定外の操業中止となっています。
 ゴメリ化学工場も一部の従業員に今月末まで突然、休暇を与えました。出勤してもする仕事がないのだと思います。

 ベラルーシでも、ビザとマスターカードを利用できる銀行が限られてきました。
 
 ポーランド首相は、ポーランド国家が「経済の非ロシア化」のための道筋を公式に設定したと述べました。

 リトアニア政府は、リトアニアからロシアとベラルーシへ持ち出せる現金でのドルとユーロの上限額を決定しました。
 ユーロの場合一人あたりたったの60ユーロです。

 
 メトロポリ市長が拉致されていましたが、解放され、再び市長職に戻りましたが、拉致の次の日、新市長に就任した女性議員はロシア寄りの就任挨拶をしたため、これからウクライナに対する反逆罪で裁きを受けることになりました。
 

 昨日、ミンスク市内で死体で発見された元ポーランド軍人、エミル・チェチコですが、ベラルーシに亡命した後、ベラルーシ政府からマンションの一室をもらい、人権擁護機構で仕事をしていたそうです。
 昨日の朝、出勤してこなかったので、人権擁護機構長がチェチコ氏のマンションへ行ったところ、死体の第1発見者になり、警察に通報したそうです。
 この第1発見者である上司ですが、チェチコ氏が前から「命を狙われていると心配していた。」「チェチコ氏の現住所がポーランド側に突き止められていた。」と警察で証言しています。
 つまり、ポーランド軍が難民を殺害していたことを、ベラルーシに亡命してから訴えたチェチコ氏をポーランド側が暗殺し、自殺に見せかけたのでは?という筋書きに誘導できる報道がされています。

 
 昨日の記事でも投稿しましたが、ベラルーシ大統領がTBSの取材に応じ、一部が今日日本で報道されました。
 それによると、チェルノブイリ原発について、電力の供給はベラルーシから行っており、それは、ロシア大統領から「使用済み核燃料を冷却できないとヨーロッパが危機にさらされる」から、ベラルーシに要請があったから、と話しています。
 つまり、チェルノブイリ原発の送電線を破壊しているのはウクライナ軍で、ヨーロッパを危機にさらしているのもウクライナ。それを心配したロシア大統領が、ベラルーシに応援を頼んだ。つまりロシアとベラルーシはヨーロッパを救っている・・・ということが言いたいわけです。


 ロシア大統領はドイツ首相との会談で、停戦交渉をわざと長引かせているのは、ウクライナ側だと非難しました。


 バルト三国は自国内のロシア外交官をロシアに追放することを決定しました。完全な国交断絶に近づきつつあります。


 ポーランドは自国軍の兵士の数を今の2倍に増強することを発表しました。


 今日から来週末までロシアでYouTubeがブロックされる可能性があります。ロシアで全く視聴できなくなるということですね。ベラルーシはどうなのでしょうか。
 これはロシア政府側がロシア国内で視聴できなくなるようブロックするものです。
 Youtubeに対して、ロシア人の自宅住所など個人情報が分かる内容の動画を削除するよう求めています。
  またYoutubeの広告がロシアの通信システムとベラルーシの鉄道ネットワークを停止するように求めていると、ロシア当局は指摘。(私自身はYouTubeを視聴していても、そのような広告を見かけたことはありません。)
 
 アメリカ大統領と中国国家主席がオンラインで会談をしました。習主席は「ウクライナ危機は私たちが見たくないものだ。衝突と対立は誰の利益にもならず、平和と安全は国際社会が最も大切にすべき富だ。」と述べました。
 この発言をロシア大統領はどう考えるでしょうか。 


 ロシア大統領はモスクワのスタジアムで演説をし、アメリカがウクライナを利用してロシアを脅している。ロシアはウクライナによるジェノサイドから新ロシア派を守らなければならないため、ウクライナでの戦争が必要だったという主張を再びくり返しました。
 そして絶対に全ての計画を達成すると宣言。
 数万の観客はロシア国旗をふっていましたが、やらされている可能性もあります。
 この演説を放映していた国営テレビで、演説が途中で切り上げられ、事前に録画された愛国歌の映像が流れたが、その後、演説の放映が再開されました。
 ロシア通信はロシア大統領報道官がこれはサーバーの技術的な欠陥が要因と説明したと報道しました。大統領の演説をつつがなく放映できなかったとは、あとで責任者は叱責されますよ。もしかするとサイバー攻撃では?と勘ぐってしまいました。

 ベラルーシ大統領は今日、地方にある牛乳と缶詰の工場を視察訪問し、「今年は歯を食いしばって耐え忍ぶ年だ。」と従業員と報道陣の前で述べました。
「もしかすると来年も。」
と付け加えました。


 マリウポリ市の劇場が破壊され、地下をシェルターとして使っていた避難者が生き埋め状態になった事件。
 今日、重傷者1人だけで全員生存していることが分かりました。よかった! 地上部分は破壊されても、地下は大丈夫だったようです。
 しかし、子どもが地下室に大勢取り残されているわけですから、体調を崩す人が出てくるかもしれません。今は難しいと思いますが、心のケアもお願いしたいです・・・。
 

ベラルーシのコロナウイルス感染者94万8416人。死者数6705人

2022-03-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月18日の書き込みです。
 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は948416人になりました。1日の新規感染者数は1742人でほとんど変化がありませんが、新規検査数は15836件と減っています。

 死者数は6705人です。

 944168人が回復しました。

 1270万件を超える検査数となりました。

 

2022年3月17日。ウクライナ侵攻から3週間

2022-03-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年3月17日。ウクライナ侵攻から3週間が経過しました。

 前日の16日夜、ベラルーシの主にブレスト州の複数の地域の住民が爆発音を聞いたとSNS上に書き込みました。
 ただ、音が聞こえたというだけで、爆発そのものを目撃したわけではないです。
 聞こえたのは、バラノヴィチ、ルイニツィ、スルーツク、ガンツェヴィチ、ピンスク、ストーリン、クレツクに住んでいる人たちです。
 例えばバラノヴィチとピンスクは100キロ以上離れています。それなのにどちらでも爆発音が聞こえ、住民がそれぞれ勝手にSNSに「爆発音が聞こえた。」と書き込んでいるのです。
 ベラルーシ政府当局からは何の説明もなく、未確認の爆発音です。
 ただ、この日は近くで戦車を使った軍事演習をしていた、とは発表しています。
 しかし、当然のことなのか「軍用機が飛んでいるのを見た。」「飛行場のほうから聞こえた。」と書き込む人もいますが、思い込みや勘違いも含まれていると思われます。


 昨日、空爆により破壊されたマリウポリのドラマ劇場ですが、数百人の人が内部に取り残されていると報じられました。
 今日のお昼の報道で、生存者をがれきから救出しているというニュースが流れました。
 一人でも多くの人を助けてあげてください。


 ベラルーシに亡命したポーランド軍人エミル・チェチコが首をつった状態で死亡しているのが発見されました。
 死因を捜査局が調査中です。自殺なのか、自殺に見せかけた他殺なのか。
 チェチコは対ベラルーシ国境地帯で不法入国した難民を軍の命令で射殺した、他のポーランド兵も毎日殺していた、良心の呵責にさいなまれ、ベラルーシに亡命した、世界にポーランド軍の犯罪行為を知らしめる...と告発していた人物です。
 ベラルーシ政府から与えられたミンスク市内の住居で、首をつっていたそうです。


 日本のジャーナリスト金平茂紀さんがベラルーシ大統領にインタビューをしたと、こちらでニュースになっています。ただ、金平さんの発言は報道されているのに、それに対するベラルーシ大統領の発言は、報道されていません。
 きっともうすぐTBSで放送してくれるでしょう。それを待ちたいと思います。
 ・・・と思っていたら、先程ベラルーシ国営メディアが大統領の発言を報道しました。それによると、ベラルーシがウクライナと戦闘をすることは実質的にありえない。アメリカなど西側がベラルーシが今回の紛争に関わるよう仕向けているけど、賢明なベラルーシはそれには乗らない。近い将来、平和的にこの紛争は終わる。ウクライナが絶対受け入れる条件をロシアは提示するだろう。ロシアが負けることはない・・・だそうです。
 今回は、戦争という言葉は使わず、紛争という言葉を選んでいました。 


 ベラルーシのモズィリ州でテロを計画していたベラルーシ人が逮捕されました。手製の火炎瓶を100本も作っており、ベラルーシ国内のロシア兵を襲撃して、武器を奪う計画だったそうです。


 ロシアの大統領報道官は国際司法裁判所が出したウクライナでの軍事行動の即時停止命令を拒否すると表明しました。命令履行にはロシアとウクライナ双方の同意が必要なのだそうです。
 確かに自国民の前では、ウクライナのネオナチを成敗しに行ったことになっていますから、ロシアだけ言うことを聞くのは不公平だと言いたいのでしょう。

 
 11日にロシア軍に拉致されたメトロポリ市長が解放されました。ロシア兵捕虜9人と交換されたと地元メディアは報道しています。
 また市長職に復帰するそうですが、拉致の翌日就任した新市長の立場はどうなるのでしょう? ロシア寄りの就任挨拶をしていましたが。


 労働者不足になりつつあるロシアが北朝鮮労働者を受け入れようとしています。しかし、ロシアは大きい国なので、全ての穴を埋められないと思います。


 ウクライナ政府はあと1.5週間で和平交渉を締結できる見通しだと発表しました。
 あと10日ぐらいでしょうか。
 とにかくそれまでこれ以上誰も死なないで・・・と思います。

 それから、最近ようやく気温も上がってきたのですが、このままの戦争状態が続くと、農作業が始められなくなります。そうするとウクライナの農業が今年は破綻してしまうので、世界的に食糧の高騰が起こります。
 種まき、作付けの季節が始まる前に停戦してほしいです。