ヒーリング・即興作曲ピアニスト中谷幸代のありのまま気まぐれブログ

心のままに奏でたピアノ曲と共に、日々の気づきや感謝、祈りを綴っています。たまに育児奮闘記。二児の母

月光の夏

2009-07-24 05:08:10 | 【戦争】『月光の夏』・鳥栖のピアノ
7月24日(金)

昨日は 朗読劇「月光の夏」を見に行きました。

活動と絵本がNHKで放送される日だったのでドキドキしながらも録画予約にして
どうしても見たくって急いで向かいました。

場所は砥部町文化会館

昨年、ピアノリレーコンサートでゲストとして出演させていただいた
素敵な会場の一つです。

そこにはピアノ人間の私が特にお気に入りのスタインウェイがあります

今日行くことは言ってないし名のらず電話で問い合わせしたのに
私ってばれててびっくりしました
会館の方も優しくて和める素敵な会館なのです


■朗読劇の内容は・・


太平洋戦争末期の昭和20年のお話。
佐賀県鳥栖市の鳥栖小学校に、
音楽学校出身の特攻隊員二人が訪れました。

彼らは出征を明日に控え、
愛する音楽を演奏する場所を探していたのです。
彼らが演奏した曲はベートーヴェンのピアノ・ソナタ「月光」。
この曲を今生の別れに沖縄の空に襲撃していきました。

この実話を元に作られた「月光の夏」。

大切なことなのですべてが胸に響きましたが、
特に私の心に残ったのはこの二つの言葉でした。


「最後に思いっきりピアノが弾きたい」

・・特攻隊員の気持ちを考えるだけで胸が苦しく涙が溢れました。
私なんか震災でピアノを失っただけでも音を聴くだけでも辛かったのに
もう最後と思って弾いた「月光」はどんな想いだっただろう。。


「辛くても残された者が亡くなった方々の為にも語り継がなくてはならない」

震災を経験し生き残った自分と重なり
あらためて心に響き、実際に演奏された「月光」も心に染みました。


劇内ではその後、処分されずに残っているという鳥栖小学校のピアノ。

今もあるのかな。

もしも私が行ってそのピアノで即興できたらどんな想いを奏でてくれるだろう。。
恐れ多くもふとそんなことを考えてしまいました。


来週は九州にコンサートに行きます

このタイミングでこの朗読劇に出会ったのは
なにか意味がありそうな気がして不思議な一日でした