ヒーリング・即興作曲ピアニスト中谷幸代のありのまま気まぐれブログ

心のままに奏でたピアノ曲と共に、日々の気づきや感謝、祈りを綴っています。たまに育児奮闘記。二児の母

宮崎県 口蹄疫記録のBGMに・・

2010-10-16 02:18:56 | 【作曲】楽曲提供

一昨日、毎日新聞さんの取材を受けました。

 
昨年、宮崎でコンサートをさせていただき帰りに行った、

宮崎県の高千穂にある天安河原は

神話の世界では日本を作ったとされるイザナギとイザナミの娘である

太陽の神・天照大御神が隠れていたという天岩戸のある場所。

そこで、私は不思議な体験をしました。

「ありがとう・・・、ありがとう・・・」

という無限の感謝の言葉が 私の中で始めて聴くメロディと共に鳴り響き 気付いたら涙が溢れていました。


そんな天から舞い降りてきたような大切な曲ですが

まだタイトルも決まっていないままに

(できたら宮崎の方に付けていただきたいですが・・) 

思わぬ形で宮崎に残ることとなりました。







宮崎で口蹄疫が起こったとき、

大好きな宮崎の皆さんが苦しんでるのに、

震災の時助けてもらったのに何もできないなんて・・・と歯がゆい想いでいっぱいになり、

家族のように大切にされている牛さんや豚さんや飼い主の方々、獣医さん・・、心苦しんでおられる宮崎の全ての方々に

どうか少しでも 少しでもストレスが和らいだり、何かお役にたてたら・・というせめてもの想いで、

宮崎の大切な場所で生まれた、もしかしたらパワーがあるかもしれないこの音楽とお手紙を 

宮崎に住むお世話になった方々と 東国原知事にお送りしました。(6月27日のブログ参照→クリック)



そしてそれから数カ月がすぎ・・・

先日宮崎県庁の秘書課の方から突然のご連絡をいただきました。


「今、宮崎では 口蹄疫の教訓をこれからの為に ありのままの口蹄疫を

きちんと残すために、今DVDを作っている最中なんです。

色々な音楽を合わせてみましたが

中谷さんが以前送ってくださったCDが牛さんや豚さんへの追悼としてもぴったりなので 

ぜひ使用させていただきたいのですが よろしいでしょうか。

納得していただけるか一度見ていただきたく、その後に了承を得たいのです。」


と特別に映像を見せていただきました。





宮崎県庁の職員用の秘蔵DVDとして ありのままを残している

大切な記録DVDなので 目をそらしたくなるような映像もたくさんありました。

宮崎の皆さんの不安げな表情、

注射による殺処分、

電気ショックによる殺処分

そしてガス殺処分・・・。

牛さんや豚さんが少しでも苦しまずにすむように・・と宮崎の方々がいろいろ一生懸命に考えた苦肉の策が

ガス殺処分だったそうです。

亡くなった牛さん達がクレーンでつり上げられ 埋められていく姿には胸が締め付けられ

いろんなメッセージを感じざるをえませんでした。


動物を救うために獣医さんになったのに 他への感染を防ぐために

殺処分の注射をしなければいけないこと・・どれほどに辛かったでしょう。

そして 子供のように大切に育てて来られた方々の心情・・いろいろ考えると

言葉にならずただただ涙が止まりませんでした。


ずっと残していく大切な映像に、私の音楽を選んでくださったことをとてもありがたく思い、

心を込めて奏でた想いもBGMとして一緒に大切な記録に残ることが決まりました。


ありのままを記録するこの映像を作った宮崎の方々もとても辛かっただろうと思います。

口蹄疫は他にもいろいろな影響があったそうですが、宮崎の方々はそれでも頑張って乗り越えています。



宮崎県庁の方に現状をお伺いすると、

牛さん達を失った方々の元には 今、検査用に 新しい牛さんを与えられているそうで

新しい命によって また少しずつ気持ちを取り戻しつつあるそうです。



あの日のコンサートで

「うちの牛たちにも いつかあなたの音楽を聴かせてやりたいなぁ・・」

と言っておられた あのお客様のことも私はずっと気になっています。。





 
ずっと隠れていた天照さまが 天岩戸から出て来られた時のように また光が戻った宮崎、

他の地域に感染させることなく 辛い想いをされても全国の数えきれない命を救ってくれた宮崎のかたがたを

私はこれからも応援し続けたいと思います。


そして いつか本当にまた、宮崎の皆さんや牛さんや豚さんたちにも聴いてもらえる日が来るよう 

これからも私にできることを頑張ろうと思います。


人も動物も命の重さは皆同じ。

私もこれからのコンサートでは 封印していたこの曲も弾いて 大切なことを伝えていこうと思います。



※毎日新聞の掲載日は 近日中だそうです。



明日も皆さんの笑顔が輝きますよう祈っています