社会を変える力 おかしいことを おかしいという
「ちょっと待ってください」
職員会議が、終わろうとしていたそのとき、小学校で担当をしている智子さん(仮名)は声を上げました。
「校長先生、懇談の最終日に授業というのは、ちょっと無理ではないでしょうか。午前中で授業を終え、昼からゆっくり懇談したほうが、父母も喜んでくれるのでは・・」
一瞬、とどまった校長でしたが、
「わかりました。そうしましょう」
会議のあと、「よくいってくれましたね。ありがとう」とたくさんの人から声をかけられ、智子さんはうれしくなりました。校長先生も、少しでも授業時間を・・と思うあまりに昼からの1時間を授業にと決めたものの、実のところ迷っていたそうです。
ささいなことだけど
ほんとうにささいなことですが、智子さんの一言で『動き』ました。
だれもが、「こうしたほうが・・」と思いながらも、なかなかそれを『声』に出すのは勇気のいることです。「おかしいことを、おかしいと声を上げる」。当たり前のことですが、いま職場で、求められていることは「声を上げる」ことです。労働組合でも民主的な組織や運動は『動き』ます。
勇気はどこから?
もちろん「おかしいことをおかしい」と感じる『心』が必要ですが、その問題意識はことがらに向かい合う真剣さから生まれてくるのでしょう。そして声を上げるには『勇気』がいりますね。
その勇気はどこから生まれてくるのでしょう。それは事柄に関する深い認識です。智子さんは、職員会議で切り出すときに正直迷ったといいます。「言い出すべきか」「このままにしておくのか」、二つの心がぶつかりました。そして自分の中で一歩踏出す『決意』を固めました。
一人の心の葛藤が出発点にあり、それが原動力となって、自分が動き、職場も動く。社会や歴史が動くときもこうした小さな『決意』と『行動』の積み重ねがきっとあるのでしょうね。
「おかしい」と感じる力を日頃から培い、「おかしい」と感じたら勇気をもって発言し、行動しませんか。波をたて風を吹かせましょう。
チャップリンがいいました。
「びくびくさえしなければ、人生ほど面白いものはない」
発展の原動力とは ものごとの発展の原動力はその内部にあります。内部になにがあるのでしょうか。それは『矛盾』です。弁証法の哲学でいう矛盾は「つじつまの合わないこと」とはちがった意味があります。
●矛盾が変化・運動をつくる
私たちが生きる資本主義社会における資本家と労働者の関係も矛盾といいます。この二つは互いになくてはならない関係にありながら同時に、対立・闘争し合っているという関係です。これが矛盾です。この矛盾が原動力となって資本主義社会は動きます。
●心の中にも
一人ひとりの心の中に、自分を肯定する思いと否定する思いを合わせ持ち葛藤することがあります。これも矛盾です。この矛盾のもとで自分の中に意欲や向上心が芽生え、それが原動力となって人は変わります。自己満足や自己を全面否定することは矛盾ではありません。葛藤がなければ前へは進めませんね。人は自分の中にある矛盾を原動力に成長します。葛藤しながら自分で自分の背中を押し、行動し、体験を積み重ね、より高い質の人間に成長・発達していくのですね。
●社会の矛盾とは
さて社会発展の原動力について考えましょう。
発展の原動力は社会そのものの内部にある矛盾です。奴隷制では奴隷主階級と奴隷階級との階級矛盾があり、これを基礎にした階級闘争が原動力となって歴史は動きます。多くの奴隷が逃亡や道具を壊すなどの抵抗をしました。剣闘士であったローマのスパルタクスは、「相手を殺さないと生き残れない。こんなばかなことがあっていいのか!」と立ち上がりました。
数万の奴隷がスパルタクスのもとにあつまり、ローマ軍から武器を奪い大規模な戦闘を展開しましたが、ローマ軍に包囲され敗北しました。しかしこうした闘争が原動力となって、歴史は封建制へと動きました。
そして封建制では封建領主と農奴の階級矛盾をもとに階級闘争が原動力となって歴史は動いてきました。重い年貢に怒り幾百万の農奴が命をかけ一揆に立ち上がり、自由な経済活動をもとめる都市商工業者も封建領主に対抗します。これが原動力となり資本主義へと進みました。
日本の封建制も1860年代になると、1年で100件をこえる打ち壊しや世直しの一揆が全国的な規模で起こりました。これが倒幕へのエネルギーとなり、『明治維新』へと向かいます。
資本主義社会の階級闘争
資本主義社会を突き動かす原動力となる階級矛盾は、資本家階級と労働者階級の矛盾です。資本主義は利潤最優先の社会です。資本家階級の支配と搾取攻撃に抵抗しない限り、労働者は人間らしく生きることはできません。
1760年から1820年の産業革命の時代に、イギリスの労働者は長時間労働に怒りをもって立ち上がりました。マルクスが『資本論』で詳しく展開しているように、何十年という長い歴史のなかで、『工場法』により1日の労働時間の制限を一歩また一歩と勝ち取っていきました。資本家は労働者から搾取し蓄積した富の力を持ち、国家権力を握っています。労働者が一人で立ち向かえる相手ではありません。
でも労働者には『数の力』があります。たたかうためにはこの『数の力』を一つにしなくてはなりません。その『数の力』を団結し労働組合という組織を誕生させました。労働組合に団結しお互いの競争を制限し、ストライキを力に資本家に迫り、賃金引上げをはじめ労働条件の改善のためたたかいました。
それに対して資本家階級は政府を動かし、1799年団結禁止法をつくり労働組合を弾圧。それでも不屈にたたかいつづけ1824年団結禁止法を撤廃させました。その後労働組合は世界に広がり、日本でも1897年、鉄鋼組合など労働組合が結成されます。
●ILOを知っていますか?。
国際社会では1919年、ロシア革命の影響のもとで、国際労働機関ILOが組織されました。これは労働組合の粘り強い運動の成果として生まれたもので、労働者と使用者の代表が政府の代表と同等の地位において意思決定に参加する機関です。
1944年5月10日のフィラデルフィア宣言では、「一部の貧困は、全体の繁栄にとって危険である」など貧困の問題を重視し、福祉の増進をうたっています。2005年、ILO第93回総会で『若者雇用に関する決議』が採択されました。
冒頭に『若者にディーセントワークを実現することは、貧困根絶と持続可能な発展、成長とすべての人々の福祉にとって不可欠の要素である』とのべ雇用の増大だけでなく雇用の質もひとしく重要であると宣言しています。
●みなさん、どうですか
みなさん。人間らしく誇りをもって働いていますか。自由に職場でものが言えますか。職場に労働組合があり生き生き活動していますか。また、もっとも労働条件の悪い仲間のことを真剣に考えていますか。
世界の労働者が労働組合の力で歴史を動かし、人間らしく生きるルールをILOの条約として採択し、多くの国で批准されています。8時間労働制など労働時間に関する条約は18本も採択されていますが、日本政府は1本も批准していません。
現代日本の階級矛盾と原動力
さて、現在の日本の階級矛盾と階級闘争について考えましょう。
7月号でも戦後のたたかいがジグザグで展開されたことを述べました。
戦後日本はアメリカに占領され、ポツダム宣言に基づいて一定の民主化が進み、労働組合も多く結成され女性参政権も確立し、国民主権の平和憲法も誕生しました。
しかし、まもなくアメリカは世界への侵略の軍事拠点として日本を位置付け、労働組合運動を弾圧し、公務員のスト権を剥奪したり、先進的な活動家を職場から追放(レッドパージ・共産党とその支持者の追放)しました。
一方で侵略戦争を進め、2000万人のアジア人を殺し310万人の日本人の命を奪った戦争犯罪者を政界に復帰させ、財閥も復活させたのです。また憲法9条に違反する警察予備隊(やがて自衛隊に)を組織しました。
1951年9月、サンフランシスコ講和条約と同じ日に強引に調印させられた日米安全保障条約のもとで米軍の日本での駐留を認めさせたのです。
1960年に改定された日米安全保障条約では、軍事的な内容に加えて経済的協力が義務付けられたのです。今問題の原発や石油などが押し付けられ、エネルギーの自給率は4%に、大量の農産物を買わされ食料の自給率は40%という、とうてい独立国とはいえない現状です。さらに密約により核兵器が持ち込まれ、危険な核軍事同盟となっています。
< 一握りの財界とアメリカの利益を優先する政治・経済の日本の社会を、国民の暮らしと労働を守る【ルールある社会】に、またアジアと世界の平和に役立つ日本に変えるたたかいが求められています。>
●安保体制はおかしい
歴史を動かす力、それは私たちの行動です。
日米安保体制のもとで、おかしいことがいっぱいです。年間5兆円の軍事費(実際は10兆円近い)、グアム島の米軍基地への移転の費用7000億円の国民負担、米兵のための住宅として、一戸8000万円の家を3500戸も国民の税金でつくるなんて!4000億円の費用があれば保育所がいっぱいつくれ、待機児童4万人は一挙に保育所に入れます。
アメリカから押しつけられた無駄な公共事業に毎年何十兆円もの予算がそがれる一方、社会保障の切り捨てが強行されました。
●おかしいことはおかしい
「おかしいことをおかしい」という声をいまこそ上げましょう。
日本の労働時間(2006年)は年2003時間。独1538時間、仏1537時間、英1837時間。なんと日本はドイツやフランスと比べ年間500時間も長いのです。1年で2ヵ月も長く働いているのです。家族や友人と楽しく過ごす時間を、そして学習とたたかいの時間を奪われています。
最低賃金も時給730円(2010年度全国平均)、独1.544円、仏1.267円、英1.103円。非正規労働者の割合は日本37・8%、独14・7%、仏14・2%、です。つまり非正規の低賃金労働者が何千万人もいるこの国の現状を、みなさん!なんとしても変えましょう。
保育の現場も、諸外国は保育士一人の担当は子ども5人、多くても8人。日本では4歳以上は30人という基準です。大学の学費も諸外国は無料か安いのに、日本は82万円から130万円です。ほんとうにおかしい社会ですね。
でも勇気ある『声』が上がり始めています。九州電力の【やらせメール】が、日本共産党のしんぶん『赤旗』への内部告発で明らかになり、原子力安全・保安院による【やらせ説明会】、佐賀県知事の【やらせ】と、つぎつぎに真実が暴露されています。
歴史を動かす時代の到来を感じますね。
みなさん!『声』をあげましょう。
「ちょっと待ってください」
職員会議が、終わろうとしていたそのとき、小学校で担当をしている智子さん(仮名)は声を上げました。
「校長先生、懇談の最終日に授業というのは、ちょっと無理ではないでしょうか。午前中で授業を終え、昼からゆっくり懇談したほうが、父母も喜んでくれるのでは・・」
一瞬、とどまった校長でしたが、
「わかりました。そうしましょう」
会議のあと、「よくいってくれましたね。ありがとう」とたくさんの人から声をかけられ、智子さんはうれしくなりました。校長先生も、少しでも授業時間を・・と思うあまりに昼からの1時間を授業にと決めたものの、実のところ迷っていたそうです。
ささいなことだけど
ほんとうにささいなことですが、智子さんの一言で『動き』ました。
だれもが、「こうしたほうが・・」と思いながらも、なかなかそれを『声』に出すのは勇気のいることです。「おかしいことを、おかしいと声を上げる」。当たり前のことですが、いま職場で、求められていることは「声を上げる」ことです。労働組合でも民主的な組織や運動は『動き』ます。
勇気はどこから?
もちろん「おかしいことをおかしい」と感じる『心』が必要ですが、その問題意識はことがらに向かい合う真剣さから生まれてくるのでしょう。そして声を上げるには『勇気』がいりますね。
その勇気はどこから生まれてくるのでしょう。それは事柄に関する深い認識です。智子さんは、職員会議で切り出すときに正直迷ったといいます。「言い出すべきか」「このままにしておくのか」、二つの心がぶつかりました。そして自分の中で一歩踏出す『決意』を固めました。
一人の心の葛藤が出発点にあり、それが原動力となって、自分が動き、職場も動く。社会や歴史が動くときもこうした小さな『決意』と『行動』の積み重ねがきっとあるのでしょうね。
「おかしい」と感じる力を日頃から培い、「おかしい」と感じたら勇気をもって発言し、行動しませんか。波をたて風を吹かせましょう。
チャップリンがいいました。
「びくびくさえしなければ、人生ほど面白いものはない」
発展の原動力とは ものごとの発展の原動力はその内部にあります。内部になにがあるのでしょうか。それは『矛盾』です。弁証法の哲学でいう矛盾は「つじつまの合わないこと」とはちがった意味があります。
●矛盾が変化・運動をつくる
私たちが生きる資本主義社会における資本家と労働者の関係も矛盾といいます。この二つは互いになくてはならない関係にありながら同時に、対立・闘争し合っているという関係です。これが矛盾です。この矛盾が原動力となって資本主義社会は動きます。
●心の中にも
一人ひとりの心の中に、自分を肯定する思いと否定する思いを合わせ持ち葛藤することがあります。これも矛盾です。この矛盾のもとで自分の中に意欲や向上心が芽生え、それが原動力となって人は変わります。自己満足や自己を全面否定することは矛盾ではありません。葛藤がなければ前へは進めませんね。人は自分の中にある矛盾を原動力に成長します。葛藤しながら自分で自分の背中を押し、行動し、体験を積み重ね、より高い質の人間に成長・発達していくのですね。
●社会の矛盾とは
さて社会発展の原動力について考えましょう。
発展の原動力は社会そのものの内部にある矛盾です。奴隷制では奴隷主階級と奴隷階級との階級矛盾があり、これを基礎にした階級闘争が原動力となって歴史は動きます。多くの奴隷が逃亡や道具を壊すなどの抵抗をしました。剣闘士であったローマのスパルタクスは、「相手を殺さないと生き残れない。こんなばかなことがあっていいのか!」と立ち上がりました。
数万の奴隷がスパルタクスのもとにあつまり、ローマ軍から武器を奪い大規模な戦闘を展開しましたが、ローマ軍に包囲され敗北しました。しかしこうした闘争が原動力となって、歴史は封建制へと動きました。
そして封建制では封建領主と農奴の階級矛盾をもとに階級闘争が原動力となって歴史は動いてきました。重い年貢に怒り幾百万の農奴が命をかけ一揆に立ち上がり、自由な経済活動をもとめる都市商工業者も封建領主に対抗します。これが原動力となり資本主義へと進みました。
日本の封建制も1860年代になると、1年で100件をこえる打ち壊しや世直しの一揆が全国的な規模で起こりました。これが倒幕へのエネルギーとなり、『明治維新』へと向かいます。
資本主義社会の階級闘争
資本主義社会を突き動かす原動力となる階級矛盾は、資本家階級と労働者階級の矛盾です。資本主義は利潤最優先の社会です。資本家階級の支配と搾取攻撃に抵抗しない限り、労働者は人間らしく生きることはできません。
1760年から1820年の産業革命の時代に、イギリスの労働者は長時間労働に怒りをもって立ち上がりました。マルクスが『資本論』で詳しく展開しているように、何十年という長い歴史のなかで、『工場法』により1日の労働時間の制限を一歩また一歩と勝ち取っていきました。資本家は労働者から搾取し蓄積した富の力を持ち、国家権力を握っています。労働者が一人で立ち向かえる相手ではありません。
でも労働者には『数の力』があります。たたかうためにはこの『数の力』を一つにしなくてはなりません。その『数の力』を団結し労働組合という組織を誕生させました。労働組合に団結しお互いの競争を制限し、ストライキを力に資本家に迫り、賃金引上げをはじめ労働条件の改善のためたたかいました。
それに対して資本家階級は政府を動かし、1799年団結禁止法をつくり労働組合を弾圧。それでも不屈にたたかいつづけ1824年団結禁止法を撤廃させました。その後労働組合は世界に広がり、日本でも1897年、鉄鋼組合など労働組合が結成されます。
●ILOを知っていますか?。
国際社会では1919年、ロシア革命の影響のもとで、国際労働機関ILOが組織されました。これは労働組合の粘り強い運動の成果として生まれたもので、労働者と使用者の代表が政府の代表と同等の地位において意思決定に参加する機関です。
1944年5月10日のフィラデルフィア宣言では、「一部の貧困は、全体の繁栄にとって危険である」など貧困の問題を重視し、福祉の増進をうたっています。2005年、ILO第93回総会で『若者雇用に関する決議』が採択されました。
冒頭に『若者にディーセントワークを実現することは、貧困根絶と持続可能な発展、成長とすべての人々の福祉にとって不可欠の要素である』とのべ雇用の増大だけでなく雇用の質もひとしく重要であると宣言しています。
●みなさん、どうですか
みなさん。人間らしく誇りをもって働いていますか。自由に職場でものが言えますか。職場に労働組合があり生き生き活動していますか。また、もっとも労働条件の悪い仲間のことを真剣に考えていますか。
世界の労働者が労働組合の力で歴史を動かし、人間らしく生きるルールをILOの条約として採択し、多くの国で批准されています。8時間労働制など労働時間に関する条約は18本も採択されていますが、日本政府は1本も批准していません。
現代日本の階級矛盾と原動力
さて、現在の日本の階級矛盾と階級闘争について考えましょう。
7月号でも戦後のたたかいがジグザグで展開されたことを述べました。
戦後日本はアメリカに占領され、ポツダム宣言に基づいて一定の民主化が進み、労働組合も多く結成され女性参政権も確立し、国民主権の平和憲法も誕生しました。
しかし、まもなくアメリカは世界への侵略の軍事拠点として日本を位置付け、労働組合運動を弾圧し、公務員のスト権を剥奪したり、先進的な活動家を職場から追放(レッドパージ・共産党とその支持者の追放)しました。
一方で侵略戦争を進め、2000万人のアジア人を殺し310万人の日本人の命を奪った戦争犯罪者を政界に復帰させ、財閥も復活させたのです。また憲法9条に違反する警察予備隊(やがて自衛隊に)を組織しました。
1951年9月、サンフランシスコ講和条約と同じ日に強引に調印させられた日米安全保障条約のもとで米軍の日本での駐留を認めさせたのです。
1960年に改定された日米安全保障条約では、軍事的な内容に加えて経済的協力が義務付けられたのです。今問題の原発や石油などが押し付けられ、エネルギーの自給率は4%に、大量の農産物を買わされ食料の自給率は40%という、とうてい独立国とはいえない現状です。さらに密約により核兵器が持ち込まれ、危険な核軍事同盟となっています。
< 一握りの財界とアメリカの利益を優先する政治・経済の日本の社会を、国民の暮らしと労働を守る【ルールある社会】に、またアジアと世界の平和に役立つ日本に変えるたたかいが求められています。>
●安保体制はおかしい
歴史を動かす力、それは私たちの行動です。
日米安保体制のもとで、おかしいことがいっぱいです。年間5兆円の軍事費(実際は10兆円近い)、グアム島の米軍基地への移転の費用7000億円の国民負担、米兵のための住宅として、一戸8000万円の家を3500戸も国民の税金でつくるなんて!4000億円の費用があれば保育所がいっぱいつくれ、待機児童4万人は一挙に保育所に入れます。
アメリカから押しつけられた無駄な公共事業に毎年何十兆円もの予算がそがれる一方、社会保障の切り捨てが強行されました。
●おかしいことはおかしい
「おかしいことをおかしい」という声をいまこそ上げましょう。
日本の労働時間(2006年)は年2003時間。独1538時間、仏1537時間、英1837時間。なんと日本はドイツやフランスと比べ年間500時間も長いのです。1年で2ヵ月も長く働いているのです。家族や友人と楽しく過ごす時間を、そして学習とたたかいの時間を奪われています。
最低賃金も時給730円(2010年度全国平均)、独1.544円、仏1.267円、英1.103円。非正規労働者の割合は日本37・8%、独14・7%、仏14・2%、です。つまり非正規の低賃金労働者が何千万人もいるこの国の現状を、みなさん!なんとしても変えましょう。
保育の現場も、諸外国は保育士一人の担当は子ども5人、多くても8人。日本では4歳以上は30人という基準です。大学の学費も諸外国は無料か安いのに、日本は82万円から130万円です。ほんとうにおかしい社会ですね。
でも勇気ある『声』が上がり始めています。九州電力の【やらせメール】が、日本共産党のしんぶん『赤旗』への内部告発で明らかになり、原子力安全・保安院による【やらせ説明会】、佐賀県知事の【やらせ】と、つぎつぎに真実が暴露されています。
歴史を動かす時代の到来を感じますね。
みなさん!『声』をあげましょう。