日曜絵かきの散歩道 “doucement,doucement”

日曜絵かきは楽しくて孤独 青空に誘われてつい散歩に
“ドゥスモン、ドゥスモン(ゆっくり、ゆっくり)”

島の日(神秘の島 読了)

2017年08月11日 | 
山の日だった今日
私にとってはむしろ
島の日になった

神秘の島の日



ほんの昨日
下巻に入ったところだったのに
止まらなくなって
最後までほぼ一気に読んだ

島に上陸したのは5人
下巻の表紙をよく見ると…



この6人目の男がネモ船長なのか
それとも…

『神秘の島』(1874年)は
『グラント船長の子供たち』(1868年)と
『海底二万里』(1870年)の
その後を書いた物語でもある

3つの物語は
年代に食い違いがあったりして
完全には整合性がとれておらず
それぞれ独立した物語として
とらえることもあるらしい

でも
『海底二万里』で明かされなかったことが
『神秘の島』で明かされたりして
単品で読んでもおもしろいけど
続けて読むとなおおもしろいところは
シリーズ物の先駆けと言ったところ



ネモ船長が
"ネモ(誰でもない)"と
名乗る前は誰だったのか?



その答えは意外なものだったけど
それがわかる頃には
そんなことは
どうでもよいとさえ思うようになって
"我らがネモ船長"
とでも呼びたい気持ちになる



むしろ
ヴェルヌがタイトルを
『神秘の島』としたゆえんに感動した



驚くべき海底の旅も
島での究極のサバイバル生活も
食事の場面が頻繁にあって
ほっとさせられた
しかもどの料理もすごくおいしそうで
お相伴にあずかりたかった



『海底二万里』は
一般向けの本の体裁をした新訳版で読んだ



『神秘の島』は新訳版がないようなので
従来の童話シリーズの物を読んだ

童話シリーズが子供向けに
やさしい言葉で書かれているかというと
そんなことはなくて
セリフの言い回しなど
かえって堅い感じがするぐらい



でも
新訳版が生物の名前から何から何まで
かなりの数の註釈を
巻末に載せているのに対して
(さすがに途中でいちいち見るのをやめた)
童話シリーズは
最小限の註釈を本文中に付けているから
読み進めやすい

童話シリーズの翻訳者
清水正和は
2002年に亡くなるまで
宝塚市在住だったらしい



『神秘の島』に夢中だった今日
ピンポンが鳴って
これが届いた



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